インバウンド・プロモーション活動の現状と外国語SNS活用

2015/08/25

この度、NTTコムリサーチと実践女子大学の共同企画調査により、インバウンドプロモーション活動の現状、英語または英語以外の外国語でのSNS活用についての現状と課題が明らかになりました。

インバウンド・プロモーションとは、訪日外国人観光客獲得に向けたプロモーションを指し、外国語でのSNSはインバウンド市場獲得に向けて高い注目を集めています。

今回の調査では、NTTコムオンラインが運営するインターネットアンケートサービス「NTTコムリサーチ」会員モニターのうち、観光関連サービス職を対象に実施しました。

■インバウンド市場における関心・対応

インバウンド市場における就業者への調査によると、対前年比120%以上の増加をしたと答える人が 3割以上と顕著な増加を見せ、インバウンド市場獲得を今後の優先課題と考える就業者は全体の50.8%と関心を集めています。インバウンド対応のための提供サービスも進んでおり、インバウンド受け入れ態勢を伺えるデータとなりました。

Wi-Fi等ネット環境に関しては自社商品・サービスにインターネット上のサービスがない限り、インバウンド側の情報収集が不便になるだけなのでプロモーション側に直接的な悪影響はありませんが、滞在時間や行先選定の影響を考えるともっと重視すべき点だとも言えるでしょう(※以下はインバウンド対応のために行っている施策の比率です)。

「クレジットカード決済(55.4%)」

「英語のパンフレットや利用ガイド(53.9%)」

「英語でのHP(47.7%)」

「インターネット接続(Wi-Fi等)(40.9%)」

また、今後の課題としては以下3分野でそれぞれ不安を残しているようです。情報発信・能力向上に関しては一時的なインバウンド需要だけでなく長期的なグローバル化視点でも備えが必要となってくることが予想されます。

情報発信充実…「広報・情報発信(33.1%)、英語HP(32.2%)」

能力向上…「従業員の語学力(37.5%)、接遇スキル(37.2%)」

連携強化…「観光協会(29.7%)、国内の旅行会社(29.1%)、海外の旅行会社(27.6%)」

■外国語でのSNS発信について

「外国語でのSNSの開設」の現在の実施状況は、英語22.9%、他の外国語22.3%とまだまだ低い水準と言えます。しかしながら、今後の実施予定については、「英語でのSNS開設(42.1%)」、「英語以外でSNS開設(41.5%)」と現状の2倍の高い数字を出してきています。

世界中でSNS普及の加速が高まる中、外国語対応が遅れることは大きな機会損失となっています。

そのSNS活用の理由として、「インバウンドのSNS利用が多い(56.3%)」、「インバウンドからの問い合わせへの迅速な対応(47.4%)」とあり、SNSの普及率とスピード感に起因しています。

一方で課題として、「運用人材の不足(46.6%)」、「SNS上での問合せ等への迅速な対応ができない(42.1%)」があげられました。外国人顧客数が増えることで単純に業務量が増えるだけでなくより素早く高度な対応が必要となる点で人材不足をカバーする動きが必要不可欠となっていきます。

インバウンド向け商品・サービスの充実も課題となる中、SNS上のインバウンド・データ(外国人観光客の意見)を活用した調査・分析の実施状況について、「実施予定・準備中(35.7%)」、「実施を検討中(29.6%)」、「行うつもりがない(6.1%)」と回答がありました。

企業SNSは開設するだけでなく、消費者の動きと声を調査・分析し、次のアクションにつなげる本当の意味での「活用」を求められています。

以上、「調査結果のポイント」をまとめましたが、国境なきインターネット世界で広がる最も手軽でリアルタイムに繋がれるコミュニケーションツールSNSは、国を越えても時と場所を選ばず活用できることを人々は望んでいます。

そのニーズに対応できるかできないかは、インバウンド商戦に勝ち残るか否かを左右することとなるかもしれません。

参考URL:http://research.nttcoms.com/database/data/001987/index.html

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この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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