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2016.07.25

拡散のプロフェッショナルに聞く! デジタルPRの取り組み方とは?

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近年、企業のPRの中には、消費者に対して製品やサービスの情報発信を一方的にするだけでなく、消費者が集うデジタル上のコミュニティで話題に火がつき拡散されるように、あらかじめ設計された企画が増えてきました。

消費者には気付かれにくいですが、企業が力を込めて作った自社製品やサービスのPR企画をより効果的に流行らせるお手伝いする「拡散のプロフェッショナル」がいるのです。

今回、デジタル・ソーシャル領域に特化したPRエージェンシー、まさしく「拡散のプロフェッショナル」として活躍している株式会社キャッチボール様に取材を行い、消費者に受け入れられる企画やその広め方をうかがってきました。

Interview ソーシャルメディアラボ副編集長 小東真人

    目次

  • プロフィール
  • 大切なことは、PRの目標と役割を明確にすること
  • 企画コンテンツと真剣に向き合って、毎度カスタマイズする
  • メディアの形は移ろいでも、「人」を介して情報は伝わる

プロフィール

久保 孝徳氏
株式会社キャッチボール プロデューサー / COO
久保さん

新甚 智志氏
株式会社キャッチボール ディレクター / 代表取締役
新甚さん

小東:御社は色々な業界のPRに携わられていますが、どのような業務を行っているのでしょうか?

久保氏(以下、敬称略):弊社はブティック型のPRエージェンシーで、デジタル領域に特化しています。従来のPR、メディアプランニングそれぞれの画一的な手法を押しつけるのではなく、プロジェクト毎に最適な統合型の拡散プロモーションを設計し、それを実現するお手伝いをしています。

弊社が関わらせて頂いた代表的な事例としては以下のようなプロジェクトがあります。

GREEN NAME ◆キリン グリーンラベル – GREEN NAME (https://green-name.kirin.jp/)◆


◆TONE-CUTS GROOVE PROJECT -リアルとんかつDJアゲ太郎-◆

大切なことは、PRの目標と役割を明確にすること

ネタ作り、デジタルPR、ペイドPR/ADの最適なバランス

小東:先ほど「最適な統合型の拡散プロモーションを設計する」とお話がありましたが、具体的にはどのようなことでしょうか?

新甚氏(以下、敬称略):弊社では、拡散プロモーションを、ネタ作り、デジタルPR、ペイドPR/ADの3つに分けて考えます。目標その他クライアントの依頼事項に添って、それぞれの特徴を捉え、役割をきちんと分け、最適なバランスを図り、それから各パートでベストを尽くすようなイメージです。

施策マップ ◆拡散プロモーション 施策マップ◆

久保:「ネタ作り(※編集部注、上図のSTORY)」では、商品/ブランド、クリエイティブ/企画コンテンツと真剣に向き合い、ネタとしての可能性の見極めと最大化、切り口と目標の方針設定を行います。「デジタルPR」は、仕掛け活動であり、不確実ですが爆発的な拡散につながります。ここまでが拡散のための主な勝負所です。そして、「ペイドPR/AD」は、一定の費用対効果で確実なリーチが見込めるため、PRを補完する役割で、露出内容、露出量の担保に活用します。

企画コンテンツと真剣に向き合って、毎度カスタマイズする

小東:実際の業務はどのように進めていくのでしょうか。

久保:大きく分けると3ステップとなります。①STORY共創、②リサーチ、③プロモート活動です。一般的にPRと言うと、③プロモートだけと捉えられがちですが、①②のステップで準備をしっかりして初めて③の頑張りが成果に繋がります。

キャッチボールのPR ◆キャッチボール社のデジタルPR◆

安川電機「Yasukawa BUSHIDO PROJECT」の事例

久保:それぞれのステップを、安川電機のYasukawa BUSHIDO PROJECTの事例を元に説明します。


◆キャッチボール様がPRに携わられた安川電機「Yaskawa BUSHIDO PROJECT」◆

安川電機は創立100周年という節目に、安川電機に連綿と受け継がれる”ものづくりスピリット”を世界に向けて発信。産業用ロボットに、プロの剣技をさせる挑戦的である一方、画期的な企画。

(参照:https://www.youtube.com/watch?v=O3XyDLbaUmU

久保:「①STORY共創」のステップで、いわゆる「ネタ作り」ということになるのですが、商品/ブランド、クリエイティブ/企画コンテンツと真剣に向き合い、ネタとしての可能性の見極めと最大化、切り口と目標の方針設定をクライアントと共に行います。その方針に添い、最適で精緻なプロモーションを設計します。

同企画でも、「どう表現すれば拡散の可能性を上げられるのか」をよく検討していきました。「ロボットが居合切り!」だけでも十分インパクトはあるのですが、対決の構図を捉えて「サムライvsロボットの居合対決」という語り口が良いのではないか、また海外向けには「『SAMURAI』という表現は飽きられている可能性はないか?」「逆にヒキになるかもしれない“日本感”をあえて失くしてしまって純粋に『SWORD MASTER』という表現の方が興味を引けるのではないか?」などです。

Yaskawa_maiking ◆Yasukawa BUSHIDO PROJECT メイキング写真◆

 

久保:「②リサーチ」のステップでは、ネタやターゲットに添うデジタルメディアを徹底的にリサーチ、リストアップします。ソーシャルメディアやインフルエンサーを含め、情報流通の発信元において形を問わず、カバーします。必要に応じて、海外メディアも対応します。

同企画の代表的な類似事例で言うと、KUKAのロボットと人が卓球で戦う動画などです。それを紹介していたメディアやインフルエンサーを徹底してリサーチし、そこからさらにジャンル・カテゴリがネタとマッチしそうなメディア・ブログへのリサーチと広げ、リストアップしました。


◆類似事例「The Duel: Timo Boll vs. KUKA Robot」 ロボットvs人間の構図が類似◆

久保:「③プロモート活動」のステップは、独自に編集されたデジタルプレスキットを用い、メディアに応じてネタとの関連性を明示し、提案を行うようにアプローチします。情況をつぶさに観察し、あの手この手で、機会に乗じたり、機会を作ったりします。

一見、刀やロボットに関係なさそうな媒体でも、ネタとの関連が考えうる場合にはそれを引き合いに出して提案します。例えば、ゲーム媒体には、「ゲーム」と「刀・ロボ」と一見関係がなさそうに見えるこの二つを「最近流行している刀を擬人化したゲーム」という話題を引き合いにだし、関連性を作って提案しました。

刀剣乱舞 ◆当時流行していたスマホゲーム「刀剣乱舞」◆

同企画の動画自体が面白いのはもちろんですが、そういった弊社の努力も一助となり、海外の有名媒体や、インフルエンサーなど多くの媒体で紹介頂けました

露出結果 ◆Yasukawa BUSHIDO PROJECTの海外での露出結果(一部)◆

メディアの形は移ろいでも、「人」を介して情報は伝わる

メディアから信頼を得られるよう努力する

小東:各メディアとコミュニケーションする上で、何かこだわっていることはありますか?

新甚イケてる情報は際立たせてしっかりと吟味いただきたい。そういう機会を作りたいですね。

プロモート活動だからといって、電話で追いかけたり夜討ち朝駆けのような行為は、信頼を損なうものと考えています。だから、私たちはイケてるプロジェクトに共創して上手く伝えることにこだわりたいんです。最低でも、なぜこの情報をお届けしたのか、相手先メディアとネタとの関連性については明示できるコミュニケーションを心がけています。

新甚さん_2

広めてくれる「人」を想像する

小東:久保さんはどうですか?

久保さん_2

久保:「メディア」というよりも、広めてくれる「人」に思いを馳せて、コミュニケーションするよう心掛けています。

例えば、有名RPGゲームの企画を広めるとします。ゲームなのでもちろんゲーム系メディアを中心にプロモートしていくのですが、メディアで一括りにせず、あのメディアの○○さんはこのゲームのファンだったので案内してみようとか、「人」に焦点を当てて考えます。逆に興味がマッチしていれば、メディアに拘らずTwitterやFacebookで感度の高そうな人に直接提案してみるといったコミュニケーションするようにしています。

メディア環境が変わっても、情報の受け手は「人」

小東:今後デジタルやSNSは時代と共に変わっていくと思いますが、そうした変化をどうお考えですか?

新甚:確かに変化は激しいですが、必要な情報を必要としてくれそうな人に提供するという私たちの仕事は変わらないと思います。例えば、創業当時は「ソーシャルメディア」という括りでもブログがメインでしたが、今はTwitterとかFacebookに変わっていきました。また、PCベースからスマホベースに変わったりとか、動画が見られやすい環境になったりとか。しかし、情報をうまく流通させるという仕事自体は、当時と変わらないです。

久保:確かにこれからもメディア環境は変わっていくと思いますが、情報を発信するのは「人」なので、やることは変わらないと思います。

小東:それでは最後に、今後目指しているものを教えてください。

新甚:今後もお客様と共創のプロセスで仕事に取り組んでいきたいですね。身も蓋もないことを言いますと、「誰に」「どう」伝えるかは精緻に創造的に最大限努力をする一方で、7割方はネタの素材、つまり、商品/ブランド、クリエイティブ/企画コンテンツが情報価値の源泉になりますので、イケてるネタが世の中に増えるよう尽力し、せっかくだからポジティブに楽しいことで経済にも貢献したいと考えています。

小東:ありがとうございました!

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