LINEスタンプを作って販売してみた!やってみて分かった押さえるべき12のポイント【追記あり】
2014/05/13
LINE Creators Marketで審査が通ったクリエイターにインタビュー!
LINEは5月8日、LINEスタンプなどを購入できるLINEウェブストアで、LINE Creators Marketにて審査が完了したクリエイターズスタンプの販売を開始しました。
販売開始から約5日ほどたった5月13日現在、500種類のスタンプが販売されており、賑わいを見せていますね。
今回は、弊社別サービスの「スマリスト」ブログ記事が好評だったので、ラボ向けに編集・共有します。
実際に審査に通った社内のクリエイターに話を聞き、審査基準を通るにあたって気をつけておきたいことや困ったこと、実際に作ってみてわかったことなどをインタビューしましたので、これからスタンプ作成を考えている方は、特に必見です!
- ■目次
- スタンプを使って欲しい人の絞り込み
- ターゲットの1日の行動を洗い出す
- スタンプで表現したい言葉・音の洗い出し
- 人気のキャラクターデザイン・トレンドを調査する
- いつどのようなシーンでスタンプを使ってもらうかを想定する
- スタンプを使ってほしいユーザー層にヒアリングをする
- デザインの差別化をはかる
- スタンプがLINE上でどう見えるかを確認する
- スタンプ選択アイコンは大きく!
- 英語の説明文が必須
- 『ライセンス証明書』は必要?(※追加項目)
- 気になる振込規約・売上について
- ポイントまとめ
LINEスタンプを実際に作ってみてわかった押さえるべき12のポイント!
LINEスタンプを作ってみてわかった12のポイント!
それではさっそく、LINEスタンプを作るにあたって押さえておきたい12のポイントを、インタビューを基にご紹介します。
1.スタンプを使って欲しい人の絞り込み
まず、スタンプを使って欲しい人の性別や年代を、おおまかに絞り込んでいきました。
現在発売されているLINEスタンプを見ていたら、仕事(ビジネスをする人)向けのスタンプの数が少なかったので、【働く男性・女性】向けのスタンプにしようと決めました。
ポイント
まずはスタンプを使って欲しいユーザー層を簡単に決めてから、キャラクターの設定を考える。
2.ターゲットの1日の行動を洗い出す
次に、スタンプを使ってもらう人(働く男性・女性)特有の行動を分析するために、一日の行動シーンを書き出しました。
書き出すことによって、どういうシチュエーションをスタンプにすれば面白いか、今のスタンプにはないシーンはどんなのかといったことを考えました。
ポイント
家→朝→昼→夜→家という1日のサイクルの中でスタンプを使ってもらう人特有の行動・言動を盛り込む。
3.スタンプで表現したい言葉・音の洗い出し
行動の洗い出しが終わると、人気のスタンプや周りの人が使っているスタンプをよく分析して、スタンプが表現する言葉や音の洗い出しをおこないました。
定番のものから、働く人に合いそうなメッセージを想像してみたり、ありそうだけどまだない台詞などもあわせて書き出して、イメージを膨らませていきました。
ポイント
多ければ多い程よく、最低でも200メッセージぐらいは作っておきたい。
4.人気のキャラクターデザイン・トレンドを調査する
人気のスタンプを調査していると、以下の傾向に当てはまるものが多いことに気づきました。
・キャラクターのラインが太く黒いもの
・丸みをおびたキャラクター
・顔が大きいキャラクター
・動物系のキャラクター
・表情があまり変化しないキャラクター
トレンドを押さえながら、人気のスタンプのサイズ感、どうやったら働く男性・女性にウケるキャラクターになるのか、などを考えていきました。
ポイント
スタンプを日々使用し、トレンドを押さえておく。
5.いつどんなシーンでスタンプを使ってもらうかを想定する
キャラクターのデザインを考えたら、次にキャラクターの表情や性格などの設定を考えていきました。
様々なシーンでスタンプを使ってもらえるように、可愛いだけでなく面白さも積極的に盛り込むことを意識しました。
例えば…
サラリーマンは朝が辛い人が多いという印象があるので、朝が楽しくなるようなスタンプを作りたいと思いました。
朝と言えばニワトリ。働く人というメインキャラクターの他に、ニワトリのキャラクターが入れば朝が楽しくなるのではないかと考えて作りました。
ポイント
ターゲットの日常・行動を分析してアイデアを広げる
6.スタンプを使ってほしいユーザー層にヒアリングをする
更にスタンプがターゲットに響くように、様々な会社員にヒアリングをしました。
そこで言われたのは、“言葉はあまり入れない方がいのでは?”ということでした。ユーザーは自分の好きな文章を思い描き、スタンプを使いたいから、言葉を入れてしまうと使うシーンが限られてしまう場合があるのではないか、という意見をいただきました。
最近のトレンドとしては文字を入れる場合も多いのでターゲットやスタンプのキャラクターによりけりですが、今回は思い切って言葉ナシのスタンプに変更しました。
ポイント
キャラクターに関してではなく、どんな時にスタンプを使いたいか、また使うイメージができるか・できない理由はなぜかといったことをヒアリングする。
7.デザインのオリジナリティを意識する
トレンドを押さえつつも、オリジナリティを意識することも重要です。
スタンプのタッチに関しては、現在流行っているスタンプはラインが太く黒いものが多いので、トレンドのスタンプと差別化をはかるために、柔らかい、手書き風のタッチで、色も茶色にしようと思いました。
ポイント
自分はどういう絵が得意かという視点でスタンプの差別化を進める。
8.スタンプがLINE上でどう見えるかを確認する
実際にLINE上で使用された時のイメージを膨らますために、LINEの背景(キャプチャー)と作成中のスタンプを合成した画像を印刷して確認しました。
そうして見てみると、色・ライン・全体の大きさ・パーツの大きさが少しイメージと違ったりしたので、微調整をしていきました。
ポイント
実際に画面にはめ込んでみて、デフォルトの背景(青空)とスタンプの枠線や色などのバランスを見る。
9.スタンプ選択アイコンは大きく!
LINEでスタンプを使う際に画面下に表示されるスタンプ選択アイコンも、自分で作成できます。
私はこのスタンプ選択アイコン用の絵を画面いっぱいに描いたのですが、後から見ると他のスタンプよりも私のスタンプアイコンが大きく目立ちやすいので、結果的には良かったのかな、と思っています。
ポイント
スタンプ選択アイコンは大きくするのも良いかもしれない。
10.英語の説明文が必須
タイトル名とスタンプの説明文は日本語と英語が必要であることを後から知り、慌てて用意をしました。
せっかくLINEには海外ユーザーもたくさん居るので、英語だけでなく他の言語で用意するのも良いかもしれませんね。
ポイント
登録できる言語は、英語、日本語、中国語(繁体字)、中国語(簡体字)、韓国語、タイ語、インドネシア語の7言語。LINEの普及はアジア圏で特に強いので、英語のみならず他の言語も網羅できると尚良い。
11.『ライセンス証明書』は必要?
完成したスタンプを申請する際に、ライセンス証明書を添付してください、というメッセージが表示されます。
これはあくまでもオリジナルではないキャラクターのスタンプ(=二次創作)を登録する際に必要になるものなので、私のようにオリジナルキャラのスタンプを作成・販売する場合は必要ありませんでした。
ポイント
オリジナルのキャラクターのスタンプを作成・販売する場合はライセンス証明書を添付する必要はない。
12.気になる振込規約・売上について
LINE Creators Marketにて審査が完了したスタンプは、クリエイターにメールで通知がきて、管理画面から公開することができます。
公開されたスタンプはLINEウェブストアで販売され、クリエイターには売り上げの50%が分配されますが、前月までの分配金額が1万円を超えると初めて代金の振込申請を行うことができます。
平たく言うと、200ダウンロード(=クリエイターの取り分が1万円)を超えないと、クリエイターにはお金が入らないということです。199ダウンロードじゃダメみたいです。
ポイントのまとめ
上記であげたLINEスタンプをやってみて感じたポイントを簡単にまとめておきます。
・まずスタンプを使って欲しいユーザー層を簡単に決める
・スタンプを使って欲しいユーザー層特有の行動・言動を洗い出す
・スタンプが表現したい言葉や音をたくさん考える
・スタンプを日々利用し、人気のスタンプ・トレンドを押さえる
・どんなシーンで使ってもらいたいかを具体的に想定し、アイデアを広げる
・実際のユーザーにヒアリングする
・キャラのオリジナル性を意識する
・実際にスタンプがLINE上でどう見えるかを確認して、バランスを調整する
・英語の説明文は必須。その他の言語もあるとなお良い
・オリジナルキャラクターの場合はライセンス証明は必要ない
日本のみでなく、世界でも使ってもらえるLINEスタンプ
最後に、スタンプ制作にきっかけや想いを聞いてみました。
「LINEは知名度が高いアプリなので、これをきっかけに自分のイラストを周りの人に知ってもらったり、”かわいいね”といってもらえたら嬉しいな、思ったのがきっかけでした。
それに今LINEは世界中で盛り上がっているので、そこでスタンプを発売することで、自分の作ったスタンプが日本のみでなく、世界でも使ってもらえるかもしれないというところが素敵だなと思いました。」
▼山田が作成したスタンプURLはこちら
https://store.line.me/stickershop/detail?packageId=1000105
以上、『LINEスタンプを作って販売してみた!やってみて分かった押さえるべき12のポイント【追記あり】』でした!
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この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部