最近の小中高生のSNS利用目的は? データから若年層マーケティングを理解する

2015/09/28

商品やサービスのプロモーションを、SNSを通して行うには、ターゲットの性別や年齢層などの分析が求められます。

そしてデータ分析をした上で仮説を立て、戦略を組むことでプロモーションが成功していきます。ではSNSを利用するユーザーのデータは現在どうなっているのでしょうか。

今回は小学生から新社会人をふくめた若者のSNS利用について、内閣府や総務省らの調査をもとに考えてみましょう。

■スマホ利用率が上昇し、インターネット利用は当たり前に

まず、2014年に内閣府が出した「平成26年度青少年のインターネット利用環境実態調査結果」は、青少年のインターネット利用状況を考えるいいヒントになります。

 

青少年の携帯電話・スマートフォンの所有状況(内閣府)

青少年の携帯電話・スマートフォンの所有状況(内閣府)

2014年の時点で、「小学生」のスマホ所有率は36.6%に、「中学生」では51.9%まであがってきました。こうした近年のスマホ所有率の上昇を考えると、小中学生をターゲットにしてSNSでマーケティングをすることは可能且つ価値がありそうです。

 

青少年のインターネット利用状況 - 1 (携帯電話・スマートフォン)(内閣府)

青少年のインターネット利用状況 – 1 (携帯電話・スマートフォン)(内閣府)

そして、こちらの図はインターネットの用途を表しています。中学生になると「調べもの」(45.5%)に加えて、「SNSサイト等コミュニケーション」(11.6%)、「チャット等のコミュニケーション」(23.1%)、「ゲーム」(41.0%)や「(音楽や動画等の)閲覧」(35.0%)など、全体的に利用する選択肢と利用頻度が伸びてきます。

小中高生が日常的に接触するメディアとして、テレビが効果を発揮していた昔に比べて、スマホの利用者数・利用内容の増加は、今後の若年層マーケティングに対して多くの考える余地があります

■20代におけるSNS利用率トップはLINEの90.5%

続いて、2014年に総務省が出した「平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動における調査」で20代のSNS利用状況を見てみましょう。

 

主なソーシャルメディアの利用率 経年年代別(総務省情報通信政策研究所ら)

主なソーシャルメディアの利用率 経年年代別(総務省情報通信政策研究所ら)

赤いバーは「(LINE, Facebook, X(Twitter), mixi, Mobage, GREE)6つのいずれか利用」を表していて、年代別にこの赤いバーのボリュームを見てみると、20代の利用者数が最も高くなっており、95%もの人たちが何かしらのSNSを活用しています。

またSNS利用状況について個別に見ていくと、「LINE」が90.5%、「Facebook」が61.1%、「X(Twitter)」が53.8%、「mixi」が20.4%、「Mobage」が19.0%、「GREE」が12.2%となっています。

10代に比べて、20代は特にLINEやFacebook、X(Twitter)の利用率が高く、年を経るごとにコミュニティ型SNS(mixiやMobage)などから離れ、自分の情報を手軽に見て、流せるタイムライン型SNS(LINEやFacebook)に移行しているのがわかります。

ネットコミュニティへの帰属意識が低下しつつある20代に対して、自社の商品や文脈を活用しUGC的な盛り上げをつくろうとするマーケティング施策を行う場合は注意が必要です。

この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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