2015年の動画広告市場、前年比160%の成長率–オンラインビデオ総研調べ
2015/11/05
2015年10月27日、サイバーエージェントの動画広告に関する調査専門組織「オンラインビデオ総研」が、シード・プランニングデジタルインファクトと共同で実施した、国内動画広告の市場動向調査の結果を発表しました。
今回の調査では、インターネットを通して配信される動画広告の年間広告出稿額を推計し、市場規模予測を算出しています。
■2020年に2000億円市場の動画広告
スマートフォンの急速な普及や通信環境の高速化に伴い、スマートフォンによる動画視聴時間が増加しています。
ソーシャルメディアを通じて、ユーザー、企業、メディアによる動画コンテンツを活用した情報発信や視聴が日常化し、マーケティング活動においても、動画活用によるユーザーとのコミュニケーションの重要性が増しています。
近年は、若年層のテレビ離れにより、テレビCMの効果が芳しくなく、それを補完する役割としての動画広告への関心が高まっています。
特に、若年層をターゲットとするマーケティングプロモーションにおいて、テレビCMとの併用およびスマートフォンで視聴可能なソーシャルメディア上でのオンライン動画プロモーションが注目されています。
その結果、動画広告市場は2014年以降、急成長を遂げており、2015年も引き続きスマートフォンを中心に成長を続けると予想されています。
2015年の動画広告市場は、需要の大幅な増加により、昨年対比約162%の506億円に達し、スマートフォン向けが動画広告全体の46%に達すると見込まれており、翌年の2016年には、スマートフォン向け動画広告は過半数を占め、2020年には2009億円に達し、スマートフォン向けの需要はその57%を占めるだろうと予想されています。
また2015年のYouTubeなどのインストリーム広告は、全体の約7割を占め、2020年までは同等に推移する見込みです。
一方で、スマートフォンやソーシャルメディアの普及とともに、ユーザーの動画コンテンツの視聴対象は、動画配信サイトだけでなく、ソーシャルメディアやニュースアプリなどに広がっており、そこにおけるインフィード広告の成長が著しくなってきています。
特にスマートフォンでの視聴が多いソーシャルメディア上のインフィード広告の成長が著しく、2014年から2016年にかけて市場規模が大きく伸長すると見込まれており、2015年は昨年対比331%の53億円に、2016年には、188%成長の100億円規模に達すると予測されています。
■最後に
最近facebookやX(Twitter)など多くのソーシャルメディアやニュースアプリに動画広告が入ってきたなという印象を強く受けます。
今まさに、市場全体がテキスト広告やバナー広告から動画広告へと移行してきているのだと思います。動画広告の良さは、バナー広告やテキスト広告と違い、視覚的にも聴覚的にもユーザーにアプローチでき、伝えられる情報が多い点です。
市場が拡大することが予測されている以上、動画広告の特徴を考慮しつつ、各メディアのユーザーの行動パターンなどを調査、分類し、その結果に合わせた動画広告の配信設計とクリエイティブの開発、細かい広告運用の最適化といったことが、今後より重要性を増してくるのではないのでしょうか。
参考URL:
https://www.cyberagent.co.jp/news/press/detail/id=11208&season=2015&category=ad
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部