Facebookがリード獲得広告を提供開始。より効率的な広告運用を可能に
2015/11/13
Facebookは2015年10月に「リード獲得広告」を正式にリリースしました。この広告はリード(見込み顧客)を獲得することを目的とした広告で、ユーザーの企業への問い合わせのハードルを下げ、企業とユーザーがより簡単につながれるようにしました。
またカスタマイズできる範囲が広いため、より多くの企業が自社の目的に沿って利用することが可能です。
■リード獲得広告でフォーム入力の手間がなくなる
このリード獲得広告は、「連絡先を記入する」という手間を省くことでコンバージョンを上げることを目的としています。
広告をタップすると、Facebook上に登録されているメールアドレスや住所なの連絡先情報が自動入力された状態でフォームが表示されます。Facebookに連絡先がすべて登録しているユーザーは、「広告をクリックする」「連絡先を送信する」の2回のタップで申し込みが完了になります。
連絡先は送信前に編集することができ、また送信ボタンを押さない限り連絡先が企業アカウントに送られることはありません。
■Facebook上でのリード獲得ができるように
リード獲得広告はFacebookのパートナーの提供するCRMソリューションと連携したことにより、リードからの問い合わせに対して迅速に対応することが可能になりました。
現時点でのソリューション提供パートナーはDriftrock、Marketo、Maropost、Oracle Marketing Cloud、Sailthru、およびSalesforceで、今後も増えることが予想されます。
また獲得したリード情報はCSVファイルとしてダウンロードすることができます
■目的別にフレキシブルに対応可能
利用企業は自社の目的に合わせてフォームをカスタマイズすることができます。
例としてFacebookは、書店では新刊予約の受付フォームとして、自動車メーカーでは見積もりの受付としての利用を挙げています。
実際のフォームでは、連絡先の欄の他に、自由回答欄や多項選択欄も追加でき、標準の入力欄とカスタムの入力欄を組み合わせてより有力な情報を取得できます。
また、注意書きの部分も自由に変更できるようになったため、たとえば法務部によって認可されている利用規約に置き換えることができます。
■先行事例
Facebookは10月7日から一部の企業で実施していたテスト結果を一部公開しました。
・ランドローバーUSA
ランドローバーは様々なデバイスを問わないシステム設計をすべく、モバイルでも見積もりの申し込みをしやすくするためにFacebookのリード広告を導入しました。
「初期のA/Bテストの結果、リンク広告でウェブサイトに誘導してからフォームを記入してもらうのと比べ、リード獲得広告を利用したほうがより多くのリードを獲得することができ、コンバージョン率も高くなりました。また、リード獲得単価についても、これまでリード獲得のために実施してきたソーシャル施策と比べ、4分の1に削減できました。」(ランドローバー、デジタルマーケティング&ソーシャルメディア担当マネージャ、Kim Kyaw氏)
・スチュアートワイツマン
新商品情報やキャンペーン情報をメールで受け取りたい人たちにリーチするためにリード獲得広告を利用しました。
「弊社のメールマガジンでは、新商品について先行公開したり、スチュアートワイツマンの舞台裏について紹介したりしています。メールは、ビジュアルなストーリーテリングで購買を促進できる、貴重なツールです。リード獲得広告を導入することによって、国内外の市場をまたいでリード獲得コストを52%削減することができました。」(スチュアートワイツマン、CMO、Susan Duffy氏)
・Properati
掲載物件へのお問い合わせを促すためにリード獲得広告を活用ました。
「リード獲得広告を導入したことによって、リード獲得に対する考え方が根本から変わりました。これまでも同様の施策は何度か試したことがありますが、結果はあまり思わしくありませんでした。Facebookのリード獲得広告では、4分の1のコストでリードを獲得することができ、また、実際に獲得しているリードの数も、ブラジルで通常獲得できる数の3倍あります。」(Properati、CEO、Gabriel Gruber氏)
上記3社のインタビューはFacebook HPより引用
https://www.facebook.com/business/news/JA-lead-ads-launch
■最後に
リード獲得広告によってWebページのお問合せフォームに飛ばさずにFacebook上でリードを獲得できるようになりました。
さらに問い合わせや申し込みの際の連絡先記入の手間を省かれるため、コンバージョンが増加することが予想され、加えてFacebookピクセルを同時に使うとより効率的に顧客情報を得ることができるなど、ますますビジネスシーンでのFacebook活用が捗るのではないでしょうか。
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部