ビジネスに特化した『Facebook at Work』が登場か!?LinkedIn・ウォンテッドリーへの影響はいかに。
2014/11/21
マッチングサービスの勢力図も大きく変わるかもしれません。
どうやら、本来のFacebookとは別に、ビジネス向けの機能が充実したFacebookを用意しているとのことで、いいねやシェア、メッセージなどのおなじみの要素を残しつつ、同僚とのチャットやドキュメントの作成・共同編集機能などが備わるようです。
今回は、この『Facebook at Work』の概要と、おそらく競合になると思われるビジネス特化型のSNSであるLinkedIn、さらには日本のウォンテッドリーへの影響などを考察してみたいと思います。
■目次
企業向けSNS『Facebook at Work』の正体に迫る。
1.『Facebook at Work』の概要
2.最大のライバル・LinkedInへの影響
3.日本ではウォンテッドリーが競合になる?
1.『Facebook at Work』の概要
現時点でわかっている、Facebook at Workの特徴・できることをご紹介します。
- ・通常のFacebookと同様のニュースフィード
・プライベートな投稿とは切り離される
・グループ機能の充実
・仕事のコンタクトリストと同期
・同僚とのチャット機能
・ドキュメントの作成・編集・共有保存
また、現時点では初期費用は無料を考えているとのことです。
注目は「ドキュメント作成」機能
最大の懸念点はセキュリティなどへの『信頼』か
Finaicial Timesは、Facebookのセキュリティ機能への信頼を課題として挙げており、機密情報のやり取りには企業からの絶対的な信頼が必須であると指摘しています。
確かに、機密情報を扱うSNSでアカウント乗っ取りなんてあろうもんならシャレにならない事態になるので、そこはFacebookも細心の注意を払っているものだと思われます。
2.最大のライバル・LinkedInへの影響
Facebook at Workがリリースされたとしたら、最も大きく影響を受けるといわれているのは、ビジネス特化型のSNS・LinkedInです。
LinkedInとは?
『ビジネス向けSNS』であることの特徴として、
- ・プロフィールはキャリアを詳細に記す「履歴書」
・友達の数=人脈の数として認識
・ヘッドハンティングも行われる
といった点があげられます。
当然LinkedInではFacebookのようなプライベートな遊びの写真がアップされることもなく、Facebook at Workもそういったプライベートの写真とは切り離されたものになるようです。
単純なユーザー数ではFacebookの方が多いとはいえ、これまで築いてきた信頼はLinkedInに分があるので、どこまでFacebookが切り込んでいけるかどうかは、各機能の精度の高さに加えて、どちらがより情報収集をしやすいかなどの付加価値によるのではないかと思います。
3.日本ではウォンテッドリーが競合になる?
LinkedInはそこまで日本ではまだ普及していないので、日本のサービスで一番の競合は、先日ラボでも取材に伺ってきたウォンテッドリーではないかと思われます。
Facebook at Workについては今のところ「連絡」や「ドキュメント」といった機能しか明かされておらず、どこまで「採用」の分野に切り込んでくるかは具体的には不明ですが、ビジネス特化型と銘打つからには何かしら手を打ってくる可能性は十分にあります。
マッチングサービス勢力図がさらにカオスなことに!?
もしもFacebookがat Workの方で、例えば憧れの企業の人と簡単に会うことができる、「採用」「就職」をスムーズにするような、いわゆる「マッチング」系のシステムにも着手をしてきたら、ウォンテッドリーだけでなく、かなり多くのマッチングサービスが影響を受けることが予想できます。そもそも大前提として、それらのマッチングサービスの大半はFacebookと連動しています。
海外ではLinkedInへの影響が取りざたされがちですが、実はこれを機に、既に日本で戦国時代へと突入しているマッチングサービスの勢力図も変わる可能性もあるのでは…。
そういった意味でも注目したい今回の『Facebook at Work』に関するニュース。今後の動向は要チェックですね。
以上、『ビジネスに特化した『Facebook at Work』が登場か!?LinkedIn・ウォンテッドリーへの影響はいかに。』でした。
あわせて読みたい関連記事
・ソーシャルリクルーティングの雄・ウォンテッドリー。影のキーパーソン・藤本遼平氏に聞く、「シゴトでココロオドル人」の増やし方。
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部