婚活・マッチングアプリのFacebookページ比較分析!

2016/03/03

マッチングアプリFacebookページ分析記事

近年、「草食系男子」や「肉食系女子」などといった言葉が流行り、それぞれの恋愛観がこれまでに比べて大きく変わりつつあります。

そうした感覚は、企業も把握しており、マッチングアプリという形で世のニーズに答えようとしています。

しかし、人と人とのマッチングを促すため、ユーザーにとってはそのサービスが信頼性のあるものでないとなかなか利用に踏み切れません。

そこで企業は、どのようにしてユーザーにサービス訴求をしているのか、また各社間でどのような差分があるのかを探っていきます。

■目次

    1.各社マッチングアプリの基本データ

    2.各マッチングアプリのFacebook投稿内容にはどんな差が?

    3.まとめ

1.各社マッチングアプリの基本データ

各社マッチングアプリの基本データ

今回、比較するマッチングアプリは、基本的にFacebookを活用したをピックアップしています。その中から恋愛マッチング(恋活)アプリ「Omiai」と恋愛・婚活マッチングサービス「pairs」に加え、リクルートが運営する婚活アプリ「ゼクシィ恋結び」、毎朝8時にマッチングをしてくれる「マッチアラーム」の4サービスです。

この4サービスのFacebookページを比較すると、最もいいね数を稼いでいるのが「pairs」であり、1日の投稿回数で最も多いのも同サービスになります。

一方、1投稿あたりのいいね数をページのいいね数で割った、エンゲージメント率の高い投稿をしているのは「Omiai」になります。

ただし、「Omiai」「pairs」ともに自社LPへのリンク投稿や他社メディアの記事を引用することが多い中で、「ゼクシィ恋結び」「マッチアラーム」は、自社で運営しているオウンドメディアの記事を活用してFacebook運用をしています。

そしてこの4サービスのうち、最もFacebook運用開始日が遅い「ゼクシィ恋結び」ですが、他3サービスは全て2012年にFacebook運用がされています。

しかし、Facebookページのいいね数を比較すると「pairs」が”7,412,755”、「Omiai」が”1,409,906”、「マッチアラーム」が” 343,778”、「ゼクシィ恋結び」が” 237,036”と、大きな差が生まれています。こうしたいいね数の差やエンゲージメント率の差は、どういった投稿を行うことによって生まれてくるのでしょうか。

各マッチングアプリのFacebook投稿内容にはどんな差が?

「pairs」について

まず最もいいね数を稼いでいる「pairs」。

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時間差コンテンツ

同サービスの投稿の中で最も多い自社LPへのリンク投稿では、常に起用されているモデルの写真を活用しながら、午前中は「今月中にデートがしたい!彼氏がいない女子を探せます」、夕方は「飲みに行くより簡単に、理想の恋人さがし!」夜・深夜は「お風呂上がりに10分の恋人探し。今すぐログイン!」など、ユーザーのライフサイクルに合わせた投稿文になっています。

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また、同じ自社LPに飛ばすリンク投稿の中で、ユーザーの反応が良いものとして「占い」コンテンツがあります。

具体的には「運命の人」をテーマに生年月日を用いたものや、選択肢から自身の内面に隠された性格を明らかにするなど、判断基準を他者に求めやすい人(=出会いをアプリに任せるといった) に対して上手くアプローチできるようにしています。

また、「pairs」は動画コンテンツを多く活用しており、その内容は彼氏役と彼女役の人がイチャつく動画や画像のスライドで、男女のユーザーにアプローチしながら恋愛感情を煽るようなものとなっています。

「Omiai」について

次はエンゲージメント率が最も高い「Omiai」。

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「pairs」同様、自社LPへ飛ばすことが多い「Omiai」の投稿では、「恋のドキドキが、 遠い日の記憶になっていませんか? 素敵な恋のきっかけはこちら」といった恋愛感情を煽るような内容の他、

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昔の恋人を“男は新規保存、女は上書き保存”とよく聞きます。確かに男性は恋人がいても元カノからもらったものを取っておく方多いですよね。あなたはどっち派? 過去を振り返らず前に進む!

といった、質問型の内容が多くあります。

同じ自社LPへ飛ばす「pairs」と違う点として見えてくるのは、「pairs」は数字や現状を踏まえ、メリットを訴求していくのに対して、「Omiai」はユーザーに語りかけ、恋愛を後押しするような投稿内容となっています。

また、動画コンテンツにおいては、常に起用している女性モデルを活用し、そのモデルと疑似恋愛しているようなコンテンツを配信することで、男性ユーザーへ強くアプローチしています。

そんな上記2社に対して、以下ではオウンドメディアのコンテンツを活用する2つを紹介します。

「ゼクシィ恋結び」、「マッチアラーム」について

オウンドメディアのコンテンツを活用している「ゼクシィ恋結び」と「マッチアラーム」。

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両社のFacebook投稿の内容に共通するのはオウンドメディアのコンテンツを引用している結果、検索ニーズを意識したハウツーコンテンツが多く投稿されています。

また、動画コンテンツにおいては、ほぼ投稿されていない状況になります。

上記4社のFacebook投稿を比較してみると、「Omiai」と「pairs」はユーザーのライフサイクルに合わせて適宜投稿を行っており、「ゼクシィ恋結び」と「マッチアラーム」はあまり最適化されていないように感じます。

また「pairs」は、ユーザーに対して恋愛的なメリットを訴求しながら男女どちらかのユーザーに絞ることなく、両性ともに楽しめるようなコンテンツを配信することで、圧倒的ないいね数を獲得し、アプローチしています。

一方で「Omiai」においては、お金は持っているけど消極的な行動を取りがちな草食系男子に対して、語りかけるように訴求しつつも、動画コンテンツで可愛らしい女性を起用しアプローチすることで、マネタイズに繋がる男性ユーザーを確実に獲得しようとしています。

まとめ

今回マッチングアプリを提供する4社の投稿を比較してみて、いいね数というボリュームを稼ぐには、Facebook上に滞留するユーザーのライフサイクルに合った投稿文にするほうが反応は良く、必ずしも自社コンテンツへリンクさせる必要はないため、Facebook上でユーザーが楽しめることを考えて運用すると良いのではないでしょうか。

また、通常の投稿内容については、「pairs」「Omiai」と「ゼクシィ恋結び」「マッチアラーム」を比較する限り、自社でオウンドメディアを運営していても、必ずしもそのコンテンツを配信する必要はなく、Facebookというプラットフォームに最適化されたコンテンツを投稿することが大切です。

そして動画コンテンツにおいては、ターゲットユーザーを明確化する必要があり、「pairs」では男女ともに最大限ユーザー獲得をしていくために両性がドキドキするようなものを配信し、「Omiai」ではマッチングアプリにおいてLTVの高い男性ユーザーに絞って配信することでマネタイズの安定化を狙っていると思われます。