鍵はミドルファネルの攻略!Instagramで実現する価値共創マーケティングとは

2023/12/18

Meta Marketing Summit Japan 2023
AIで広告効果を最大化せよ -業界を変革する生成AIの可能性を探る-

2023年10月27日(金)にMeta日本法人 Facebook Japan主催イベント「Meta Marketing Summit Japan 2023(以下、MMS)」が開催されました。

本イベントのメインセッション『好きとほしいをつなぐ自分ごとプラットフォームとしてのInstagram』では、Instagramを使った企業の最新のマーケティング手法が紹介されました。

第二弾となる本稿では、今後Instagram運用に携わる方にぜひ知ってほしいと思ったポイントをまとめてお届けします。

    ■目次

  1. 現状のコミュニケーションにおける課題感
  2. 自分ごと化を加速させる具体的なアプローチ
  3. まとめ

登壇者

南勲氏
Meta日本法人 Facebook Japan株式会社 執行役員営業本部長

現状のコミュニケーションにおける課題感

現状のマーケティングコミュニケーションの課題について整理されました。

1つ目は、デジタルへの投資が増加しており、視聴完了やバズ・拡散といったデジタルKPIが重視されていますが、デジタルKPIが売上の貢献に繋がっているか疑問だということです。

2つ目は広告等ブランドからの一方的なコミュニケーションの影響力が低下しており、クリエイターや口コミといった第三者の影響力が大きくなっていることです。

3つ目は、投資がアッパーファネルとローワーファネルに2極化し、ミドルファネルで分断されていることです。

パーチェスファネルの分断

アッパーファネルの認知拡大のための施策には大きな投資がされていますが、情報過多の現代において、認知拡大だけでは必ずしも売上といったビジネスの成果に繋がらないです。

もう一つ、購入促進のローワーファネルにも大きな投資がされていますが、効率性を追求していくと一定のラインで限界を迎え、いわゆるサチュレーションが起きます。

ミドルファネルは新たな投資機会

そこで、最近注目されているのが、認知・購入促進の間にあるミドルファネル(検討)です。このファネルが最も攻略の進んでいないホワイトスペースになっています。

このミドルファネルでは、消費者との関係を構築して、自分ごと化を促進したり、単発の売りだけではない中長期的なブランドエクイティの蓄積ができます。

つまり、このミドルファネルを攻略することで、認知から購入促進のギャップを埋めることができ、キャンペーン全体の成果を最大化できます。

ミドルファネルの攻略はInstagramの1番の得意領域

そして、このミドルファネルの攻略こそInstagramが最も得意とする領域です。

Instagramは「好きと欲しいをつなぐ自分ごと化プラットフォーム」だからです。実際に、Instagramのキャンペーンで自分ごと化を強化し、成功した事例として日本コカ・コーラ社のジョージアがあります。

事例 日本コカ・コーラ株式会社 ジョージア

ジョージアでは、リブランディングのためにInstagramキャンペーンを活用して、新しいターゲット層にアプローチしました。

Instagram向けに作られたテレビCMのクリエイティブと同時に、より親近感を煽るドラマ型のクリエイティブも用意してキャンペーンを実施した結果、ジョージアは自分に合ったブランドだと思った広告接触者がカテゴリ平均の9倍にも増え、次回購入意向も4倍も増えたという結果が出ました。

これはまさに、Instagramが自分ごと化を後押しできた事例だと言えます。

自分ごと化を加速させる具体的なアプローチ

Instagramで自分ごと化を加速させるための最適なアプローチは価値共創マーケティングです。

Instagramにはさまざまな熱量の高いコミュニティが存在しており、このコミュニティの中には利用者だけではなく、ブランドやクリエイターも参加して双方向のコミュニケーションが常に行われています。

このようにコミュニティの中で意見を形成し、ブランドの価値を高めることが価値共創マーケティングと呼ばれており、これこそが自分ごと化を最大化させるキーになっています。

事例 花王株式会社 ビオレUV

過去1年間で、最も象徴的だった事例が花王社のビオレUVのキャンペーンです。このキャンペーンでは、InstagramにおけるビオレUVの会話量が、広告非接触者の3.9倍も増えました。

さらにその中から最終的に商品を購入したよと申告された方が、なんと19倍も増えたと、非常に驚異的な結果が出ています。

こちらの事例については第三弾のレポート記事で詳しく解説します。

Instagramでの会話はブランドエクイティと強い相関がある

Instagram上の会話はブランドエクイティと、実に0.92という非常に強い相関があります。

これはInstagramにおける会話が世の中の単なる話題について語っているだけではなくて、まさに自分ごと化された内容に基づいているかということを証明する強いファクトです。

本セッションのアーカイブ動画は下記リンクからご視聴いただけます。他のセッションのアーカイブ動画も公開されていますので、ぜひご覧ください!

https://www.facebook.com/business/events/meta-marketing-summit?locale=ja_JP

価値共創を実現するプランニングプロセス

価値共創を実現するには、キャンペーンプランニングの入口であるブリーフィングの段階からInstagramを考慮に入れることが大事です。

Instagramの中で実際に起きている会話の中からプラットフォーム特有のインサイトを抽出して、キャンペーンの方向性を決めるのを手伝ってくれます。

そして、プランニングの方向性が決まれば、次は自分ごと化を最大化させるための具体的な仕込みが非常に重要になります。

事例 Panasonic株式会社 全自動計量炊飯器

例えば、パナソニック社の全自動計量炊飯器でも採用されたPerformant Creative、いわゆる音ありの縦型短尺動画は最も効果的です。

パナソニック社の事例では、広告想起、検討意向、公式ECの送客効果と各ファネルにおいて非常に強いインパクトがありました。

配信設定のポイント

広告の配信設定のポイントの1つ目は、接触頻度をコントロールすることです。(Meta推奨は週平均で3回以上)高い精度で狙った接触頻度に寄せていくという機能の提供も開始しています。

2つ目は、ブランドの露出を継続的に担保することです。年間半年以上の継続的な露出を担保すれば、発売時のみに単発でプレゼンスのあるブランドよりも、売上の影響が39%、ROASに関しては24%も改善することが分かっています。

3つ目に、Instagramに存在するさまざまな配信面・フォーマットを上手く組み合わせることも重要です。基本的な考え方として、認知を獲得するためのベースプランと、エンゲージメントを深めるようなブースタープラン、この2つを上手く組み合わせることがキャンペーン効果を最大化する秘訣です。

まとめ

Instagramは好きと欲しいをつなぐ自分ごと化のプラットフォームです。従来のマーケティング課題である、認知から購入の間にあるミドルファネルを強化するためにInstagramが有効です。

ぜひ、価値共創マーケティングの上流段階からInstagramを考慮に入れて、キャンペーン設計に取り組んでみてください。

本セッションのアーカイブ動画は下記リンクからご視聴いただけます。他のセッションのアーカイブ動画も公開されていますので、ぜひご覧ください!

https://www.facebook.com/business/events/meta-marketing-summit?locale=ja_JP

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