7月の主要SNSニュースまとめ! さよならX(Twitter)「フリート」、ようこそYouTube「ショート」ほか。

2021/08/10

皆さんいかがお過ごしですか? 7月から、連夜皆さんを夜更かしさせていたスポーツの祭典も終わり、いよいよ夏本番です。

先月はYouTubeでは短尺縦型動画「ショート」が国内でも本格開始され、Instagramでは「リール」が60秒まで延長。一方、X(Twitter)では「フリート」が8月3日で姿を消しました。それでは見ていきましょう!

    ■目次

  1. X(Twitter)
  2. Facebook・Instagram
  3. Instagram
  4. YouTube

1. X(Twitter)

投稿後に返信可能なユーザーの範囲を制限できる新機能


現地時間7月13日、X(Twitter)では、すべての人がツイート後、それぞれのツイートにリプライできる相手を指定できるようになりました。

2020年8月にX(Twitter)ではコミュニケーションの質を向上させるため、ツイート作成時にリプライしていい人を制限できるように機能が追加されていました。しかし、一度投稿した後はその指定を変更できませんでした。

一度投稿してしまったツイートでもリプライの範囲を指定できるようになりましたが、心強い反面、企業の活用では注意も必要です。

「しまった、炎上した!」と思って、当該のツイート対してリプライ制限を後からとっさにかけることで、かえってユーザーから「何か悪いことがあり隠そうとしている?」と疑われる可能性が出るためです。またリプライは制限できても、引用ツイートは防げず、拡散される懸念が残る点を念頭に入れると良いでしょう。

参考:https://twitter.com/TwitterSafety/status/1415025551773892608,
https://twitter.com/TwitterJP/status/1415104936992415750,
https://jp.techcrunch.com/2021/07/14/2021-07-13-twitter-change-who-can-reply/

24時間で投稿が消える「Fleet」を8月3日に終了へ


現地時間7月14日、X(Twitter)は日本で昨年11月に提供開始した機能「フリート(Fleet)」を、今年8月3日に終了すると発表しました。

“会話”に参加するユーザーを増やすのが狙いでしたが、Fleetで新たに会話に参加する人の数が望んだほど増えなかったことが終了の理由だそうです。

一部の企業アカウントで通常ツイートをフリートにもアップし、投稿を広める活用が見られました。実際に使っていた担当者は「Fleet」機能が使えなくなったことを認識しておきましょう。

ユーザーの会話量を増やす目的で導入されたようですが、InstagramやYouTubeなどほかの主要SNSでも同様のフォーマットは搭載されており、X(Twitter)に同機能が登場した時は多くの人が既視感を覚えました。

もともとX(Twitter)はほかのSNSより匿名性で気楽に投稿しやすく、投稿の流れが早い特性を持つため、24時間で消えることやサクサク読めることのメリットが比較的薄かったのかもしれません。

参考:https://twitter.com/Twitter/status/1415362679095635970,
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2107/15/news062.html

TweetDeckをリニューアルへ。新UIを公開、一部のユーザーにテスト提供


現地時間7月20日、X(Twitter)は、サービスのリニューアルに向けてTweetDeckの新UIを公開しました。これまでのタイムラインのほか、Explore(トレンド欄)などスマホアプリ版で提供されている機能などが閲覧可能になるといった強化が予定されています。

提供時期については未定ですが、米国やカナダ、オーストラリアの一部のユーザーに向けて試験的に提供するそうです。

TweetDeckはX(Twitter)社が提供するクライアントアプリで、X(Twitter)の投稿予約や投稿管理、メッセージのチェックなど行いやすい運用ツールです。この度のリニューアルで、見た目に加えてトレンド欄の表示追加など、使いやすさが向上すると考えられます。

国内の本格導入がなされるのか、いつ行われるかは未定ですが、企業のX(Twitter)運用担当者は今後も要注目です。

参考:https://corriente.top/twitter-rollingout-preview-newtweetdeck,
https://twitter.com/TweetDeck/status/1417499555122323457

返信に「反対票*」をつけられるテストを開始(*dislikeとは異なる)


現地時間7月21日、X(Twitter)は、一部のiOSアプリユーザーを対象に、X(Twitter)の返信に「up vote(賛成)」か「down vote(反対)」をつけられるボタンのテストを開始しました。

テスト段階では、反対票はそれをつけた本人からしか見えません。また、賛成票は現行の「いいね」として表示されます。

現在テスト段階ではありますが、反対票は他ユーザーに結果が見られるわけではなく、これらのボタンが表示アルゴリズムに影響することもないようです。

もともとアンケートをツイートに付ける機能があるため、単純に賛否を集めるだけであれば役割がかなり被ってしまいます。そう考えると、特定のツイートに反対意見が集まるのを他ユーザーが見て、「割れ窓効果」のようにネガティブなコメントが殺到するような集団行動を心理的に回避する狙いがX(Twitter)社にはあるのかもしれません。

参考:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2107/22/news030.html,
https://twitter.com/TwitterSupport/status/1417920469265788931

プロフィールから商品を購入できる「Shop Module」機能を試験提供

現地時間7月28日、X(Twitter)は、アプリ内ブラウザで商品を閲覧して購入できる機能「Shop Module」の試験提供を、米国のiOSユーザーに対して開始しました。

販売業者は、X(Twitter)プロフィールの上の方に自社製品を表示できるようになります。

ユーザーは特別な決済処理無しで、一般的な小売業者のウェブサイトと同じように商品を購入できます。

InstagramやFacebook、Pinterestなど世界の主要SNSでは、企業がプラットフォーム上で商品販売できるEコマース機能の導入を進めています。この度、テスト段階ではありますが、ついにX(Twitter)でも発表がされました。

リアルタイム性が強みのX(Twitter)では、テレビで話題になりトレンド欄で盛り上がったブランドが「プロフィール画面から商品が買えます!」などと案内する展開が予想できます。自社ECを展開する企業担当者の方は特に今後注目すべき機能ではないでしょうか。

参考:https://japan.cnet.com/article/35174502/

2. Facebook・Instagram

18歳未満の利用者に対する広告配信制限を発表

https://about.fb.com/ja/news/2021/07/youth-xfn-moment/

現地時間7月28日、Facebookは、18歳未満の利用者への広告配信制限を発表、Instagram、Facebook、Messengerで実施されます。

配信条件として使用可能なのは、年齢や性別、場所のみで、興味や関心、アプリやWebサイト閲覧履歴などは使用できなくなります。

興味や関心、閲覧履歴に基づく広告表示/非表示は利用者側で設定できますが、若年層の判断能力を懸念する指摘が以前からありました。

Instagram上でアカウントおよび広告運用を行う企業のうち、特に若年層にマーケティングを行うブランドの担当者にとって大きな仕様変更となりました。

18歳未満への詳細なターゲティングが従来通りに行えない上、Instagram上に新規で登録する16歳未満のユーザーはデフォルトで非公開になります。これにより、Instagram広告による当該ユーザーへのリーチの減少はもちろん、目にすることのできる一般ユーザーの投稿数も減る可能性があると言えます。

参考:https://www.advertimes.com/20210729/article359282/,
https://about.fb.com/ja/news/2021/07/youth-xfn-moment/,
https://www.abc.net.au/news/2021-07-28/facebook-instagram-new-advertising-data-rules-for-kids-privacy/100329168

3. Instagram

縦型動画投稿「リール(Reels)」が最大60秒までに延長


現地時間7月27日、Instagramでは、Reelsで60秒を超える動画がアップロードできるようになりました。

音声をテキストに書き起こしてくれる字幕ステッカー機能も加わり、消音モードでも利用が可能で、耳の不自由な人や聞き取り能力の弱い人にもアクセシビリティが向上しました。

今年6月に30秒の動画広告枠も新登場したリール。通常動画に比べて縦型で没入感が高く、サクサクと視聴できるテンポの良い音楽とメリハリを感じる編集がポイントです。

リールを作る際はあくまで視聴しやすいテンポ感を尊重し、今回仕様変更された60秒に無理に引き伸ばす必要はありません。

また企業活用の面では、動画の尺が2倍に伸びたことで、IGTV用の長尺動画をダイジェストにする手法が普及するかもしれません。

参考:https://twitter.com/instagram/status/1420038313772150785,
https://jp.techcrunch.com/2021/07/29/2021-07-27-instagram-now-supports-60-second-videos-on-reels-its-tiktok-clone/

ユーザーに対しFacebookの存在を思い出させるテストを実施中

7月17日、Instagramは、仕事探し、オンラインデート、商品の売買、最新ニュースの確認など、Facebookでしか利用できない機能があることをお知らせする方法をテスト中です。

ユーザーフィードの上部に“Facebookのみで閲覧可能”と通知が表示されるようになっていますが、InstagramアカウントをFacebookにリンクしているユーザーのうちのごくひと握りの人々のみに対応しているとのことです。

Facebook社には、Instagramが自社のプロダクトの一部であり、Facebookのサービスにも質の高いニュースや動画、友人知人のコンテンツといった見応えのある情報が揃っていることを、もっと多くのユーザーに認知させブランドイメージを向上させたいという狙いがあると言えます。実際に今までも、FacebookやMessengerの機能をInstagramにも共有する動きが見られました。

同社は世界最大手のSNSプラットフォームとして、FacebookとInstagramの機能の住み分けと共有を今後も強めて、ユーザーを総合的に増やしていく狙いが見受けられます。

参考:https://iphone-mania.jp/news-383049/,
https://www.engadget.com/instagram-test-facebook-app-190010386.html

4. YouTube

TikTokに似た、短尺動画「YouTubeショート」が提供開始

https://youtube-jp.googleblog.com/2021/07/youtubeshorts.html

7月13日より、YouTubeは、スマートフォンでキャッチーなショート動画を撮影から編集、投稿まで簡単にできる YouTube の新機能 YouTube ショート(ベータ版)を国内で順次公開します。今までも視聴は可能でしたが、作成機能も使えるようになります。

2020年9月インドで公開して以来、 26か国で提供してきましたが、日本を含む世界100か国以上で利用できるようになります。

TikTokやInstagramリールに似た縦型短尺動画フォーマットが国内のYouTubeでも作成可能になりました。

現在はまだベータ版ですが、スマートフォンアプリでは、ショート専用タブで視聴できることはもちろん、ホーム画面のファーストビューや検索結果の画面にも、同形式のコンテンツが表示されるようになり、視聴がより活発になると予想されます。

参考:https://youtube-jp.googleblog.com/2021/07/youtubeshorts.html

クリエイターの新たな収益源に。拍手機能「スーパーサンクス」を導入

https://youtube-jp.googleblog.com/2021/07/youtube-super-thanks.html

現地時間7月20日、YouTubeは、クリエイターの新たな収入源として「スーパーサンクス」を日本を含む68ヶ国で導入しました。

ファンが感謝の気持ちを表したり、お気に入りのチャンネルをサポートする方法として、200~5000円までの4つの価格帯でデジタルアイテムが購入が可能になります。購入するとハイライトされたコメントが表示され、クリエイター側も返信することができます。

クリエイターに対してライブ配信中に投げ銭ができる「スーパーチャット」とは異なり、同機能はスマートフォンアプリ上で、ユーザーは動画コンテンツを視聴中に、チャンネル運営者に200円から5000円の幅で金銭(の代わりとなるデジタルアイテム)をプレゼントできます。

昨今のYouTubeには、ガジェットやDIY、料理など国内外でさまざまな動画クリエイターがいます。彼らが経済的に支えられ、より多くのコンテンツが作られるようになれば、企業が彼らの専門性やファンとの熱量に投資して自社商品を宣伝してもらう手法が、今後ますます普及するかもしれません。

参考:https://news.livedoor.com/topics/detail/20565112/,
https://youtube-jp.googleblog.com/2021/07/youtube-super-thanks.html

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