Facebook、日本でもモバイルECの新機能をテストへ
2015/11/09
米Facebook社は10月23日、モバイルショッピングをよりスムーズにするためのテストを開始しました。
■Facebookが示す、ソーシャルメディア×ECの可能性
モバイル機器の利用者は世界的に年々増加しており、いかにしてモバイルでリーチして購買につなげるかというのは、マーケティング上の大きな課題となっています。
そこでWebブラウザ上ではなくモバイルからストレスなく注文を完了させるため、Facebookではさまざまな施策を打ち出しています。
2014年にリリースしたカルーセル形式の広告(1つの広告ユニットに複数の画像とリンクを掲載した広告)やダイナミックプロダクト広告(関連度が高そうな商品を掲載した広告)は着実に成果を挙げています。
そして現在Facebookは、よりスムーズなショッピング体験に向けた取り組みとして新サービスをテストしています。
2015年6月に発表したこの広告形式は、カタログへのスムーズな遷移を目的としています。今後、数週間の内に「キャンバス広告」へ、これまでのフィードバックに基づく改良を加えるほか、さらなるテストを実施していくとしています。
現状でも、ニュースフィード上の広告からFacebook外のサイトへの誘導は可能ですが、リンク先のサイトがモバイル最適化されていなかったり、読み込みに時間がかかりすぎる場合などには、ユーザーがサイト訪問してもすぐに出て行ってしまったり、そもそも訪問を断念してしまう可能性があります。
そこで、キャンバス広告では、広告をタップするとすぐにフルスクリーン画面に切り替わり、さまざまな商品を閲覧したり、広告主のサイトへ移動して商品を購入したりすることができるようになっています。
既に米国内のいくつかの企業とテストを進めており、今後はさらにその範囲を拡大し、改良を重ねていく予定とのことです。
2015年9月にはFacebookページで商品をアピールしやすくするための「ショップ」セクションという機能も発表しています。
「ショップ」セクションは、自社サイトへの誘導はもちろん、Facebookページを新たな販売チャネルとして活用することができるというものです。
この機能は現在米国内の中小企業を対象にテストを実施しており、将来的にはFacebookグループ内で販売されている商品も掲載するなど、コンテンツのさらなる充実を図っていく予定とのことです。
■最後に
冒頭にも述べられていますが、商品販売におけるモバイルの課題は、デスクトップと比較してユーザーのページ離脱率が高い傾向にあるという点だと思います。
離脱が多くなる理由としては、例えば、操作中に電話がかかってきてしまったり、動作環境によっては電波が途切れてしまったりなど、デスクトップと比較すると、行っている動作を途中で止めてしまわなければならないことが多いからということが想定できます。
ですから、いかに操作しやすく、購入まで手軽な動線を作れるかということは、CVRを上げるために非常に重要なポイントだと思います。
各サービスが正式にリリースされることで、商品販売のためのプラットフォームとしてのFacebookの需要は、さらに高まっていくのではないでしょうか。
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部