Facebook検索機能が拡大し全投稿から検索可能に

2015/11/10

2015年10月22日、Facebook社はこれまでFacebook内でできた検索の範囲を大幅に拡大すると発表をしました。

友達やいいね!したページの投稿しか検索できなかったところを、今後は投稿されるすべてのページを対象に検索をかけられることになります。現時点での提供は米国のみに留まっています。

■検索機能の移り変わり

もともと検索機能は、友達でない人やこれから友達になりたい人を探すためにありました。そうした中でGraph Searchという機能追加により写真・場所・興味など検索できるようになりました。

そして昨年、ユーザー自身の投稿・友達の投稿・共有対象に自分が含まれている投稿・ハッシュタグを使って友達でない人の投稿についても検索できるよう改善されました。

また、同時期に検索広告についても検証を開始し、例えばゲーム名「A」を検索すると競合ゲームの「B」が表示されるような仕組みもつくられました。

しかし、最終的にはユーザーの検索行動の邪魔になると判断され検証は中断されました。このような移り変わりの中、今回の機能向上により過去を振り返る検索ではなくリアルタイムを楽しむ検索へと進化したのです。

■検索機能の可能性

月間2兆もの投稿がなされるFacebookで検索できるようになれば、世界との繋がりは一気に加速し、知り得なかった莫大な情報を手に入れることになるでしょう。

友達同士がつながるFacebookはしばしば閉鎖的な環境だと揶揄されることがありますが、これを機に新たな視点で情報収集・発信がなされ、ユーザーは社会で起きる様々なニュースに対して意見を公開する意欲を持つかもしれません。

そうなれば、身近な人との意見交換、見知らぬ人との情報交換、時事に対する興味の広がりなど交流の場が増えFacebookの更なる活発化が予想できます。また、ユーザーが意志を持って能動的に行う検索行動は、キーワード広告の観点からして非常に効率的な利益を生み出すことにもなります。

例えば企業側が広告戦略に乗っ取ってターゲット層を絞って広告をうちユーザーの目に留まる情報と、ユーザー自ら知りたい情報を検索によって探し出し得る情報とでは、たどり着くまでのスピードも興味の深さや購買意欲も格段に違うことが予想できます。

すでに1日に15億の検索がなされているFacebookのフィールドでは、利益の生まれる余地がたっぷりと感じられます。

■具体的な検索方法

まず、検索キーワードを入力すると検索バーの下に予測された人気キーワードが表示されます。

該当のキーワードを選択すると以下の順で検索結果が表れます。

TopPosts…信頼できるニュースソースからの投稿

Posts from Friends and Groups…各ユーザーのネットワーク内の投稿

People Are Talking About…人気のあるリンクや発言

Public Posts…公開設定されている他のユーザーの投稿

検索結果はユーザーが過去にいいね!したものやエンゲージが高いもの、過去に検索したもの、ユーザー自身の情報などの指標200種類の中から各ユーザー向けにカスタマイズされたものが出てきています。

また、信頼できるニュースソースについてはFacebook内の専任チームが、エンゲージメント、スパム報告などを元に情報源やレポーターの評価スコアを割り出し、検索エンジンで投稿の順位付けをして信頼度を決定しているといいます。

■これからのFacebook検索における留意点

上記に今回の機能拡大による可能性について述べましたが、注意しなければならない点もあります。

過去に公開設定のまま投稿した中で、内容が個人情報に関わるものや公にされては困るものなどがあれば、一度チェックしておいたほうがいいでしょう。

公開範囲を誤って設定しているなんてこともあるかもしれません。もちろん今後投稿する公開設定済みのものにも注意が必要です。

そのような背面も理解しつつ、日本でも提供が開始されたら、この機能を最大限に活用し更なる社会発展へとつなげていくことが理想でしょう。

この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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