MAUは2億人超! 海外の若年層の間で話題のSnapchatとは

2015/11/20

みなさんはSnapchatというSNSアプリをご存じでしょうか。今、月間アクティブユーザー2億人を超え、海外の10代を中心に人気が高まってきているチャットアプリです。今回はこのSnapchatについてご紹介したいと思います。

■Snapchatとは?

Snaphcatとは、「瞬間」を共有するメッセージングアプリです。テキストだけでなく、写真や動画を送ることに特化しています。

2011年9月にSnapchat Inc がリリースしたアプリで、対応OSはiOS 7.0 以降、Android 4.0 以上と、スマートフォンからの利用のみ可能です。

Snapchatの最大の特徴は、送信された動画や写真の表示時間が10秒以下で、一度見ると消えてしまうところにあります。

送信者は動画や写真の再生時間を10秒以下に設定でき、受信者は一度コンテンツを開くと設定時間しか見ることができません。またリプレイ機能はありますが、コンテンツを保存することはできません。

ここまで読まれて「そんなアプリの何が楽しいの?」と疑問が浮かんだ方もいらっしゃるかと思います。しかし、今そのSnapchatの影響力がアメリカを中心に高まりつつあります。

現在全世界で毎日1億人以上の利用があり、月に40億回以上の動画再生が行われています。米国の若者に特に人気があり、13歳から34歳の米国のスマホユーザの60%以上がこのアプリを利用しているといわれています。

■機能は?

Snapchatの機能は、大きく分けて「チャット機能」「ストーリー」「Discover」の3つがあります。

・チャット機能

テキストだけを送りあうこともできますが、写真を送りあう機能で人気を集めています。

先述の通りSnapchatで写真を共有すると、10秒ほどしか表示されず、また写真は受け手のデバイスに保存されることはありません。写真にはお絵かき機能があり、文字挿入などもできます。

また写真や動画を撮影する際に「Lenses」という機能を使って一風変わった特殊効果を加えることができることも人気のポイントです。

この「Lenses」はセルフィーを撮るときに使える機能で、自分の顔色を変えたり、目玉を飛び出すようにしたり、口から虹を出したり…と少しびっくりしてしまうような加工ができるようになっています。

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これが海外セレブをはじめとして10代に人気で、Snapchatで送りあうだけでなく加工写真・動画をInstagramで公開する……といったようにも利用されています。

そして2015年9月にはアプリ内課金の機能が追加されました。この変更により写真や動画を「リプレイ」再生することができるようになりました。金額は3回99セントです。

・ストーリー

ストーリーは、写真を24時間閲覧できる機能です。ストーリーで送信すると、受信側は24時間以内であれば何度でも閲覧できます。24時間を経過すると通常の写真や動画と同様に受信者の端末から削除されます。

複数の写真をまとめて送信することもでき、その場合は時系列に表示されます。

・Discover

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登録されているメディアの記事が24時間限定で閲覧できる機能です。

現在はBuzzfeedやCNN、VICE、ナショナル・ジオグラフィック、BuzzfeedなどWebメディアや雑誌、放送ネットワークなど多様なジャンルから14媒体が登録されています。

音楽や動画を利用した新感覚のコンテンツで、これまでのニュース記事とテレビニュースが混合したような内容になっています。

Discoverの中には広告が入っており、AdAgeによると1日平均2.5個の広告が入っているようです。また各メディアのコンテンツは1日5~17本となっています。

1媒体あたりの1日の訪問者数は100万人といわれており、その影響力が伺える報告が上がっています。

BuzzfeedのCEOのジョナ・ペレッティがよると、27%がFacebook動画、23%が直接もしくはアプリ、21%がSnapchatという順番となっていて、流入経路の5分の1がSnapchat経由という結果になりました。ちなみにGoogle検索はたったの2%でした。

■広告

Snapchatは10秒の動画の広告を配信していて、ユーザーはスキップすることが可能です。

FacebookやX(Twitter)の広告と異なり、ユーザーのアクティビティに基づいたターゲティングはしていません。

また動画は自動再生されますが、秒数に限らず再生回数で広告費が計算されます。1秒未満の再生もカウントするため、ビューアリティの議論に対抗する形をとっています。

しかし、一方で「MTVビデオ・ミュージック・アワード」の「Snapchat Live Story」で出稿された動画広告を最後まで見た人が28%ほどいたなど、動画広告の視聴完了率が約3割あるという調査結果も出ており、米国内でもSnapchat広告に対する評価は分かれています。

■最後に

Snapchatの日本での普及はまだまだで、企業チャンネルや広告配信などもまだされていません。

これまで「履歴が残る」ことがよかったメッセージングアプリですが、「残らない」ことがユーザーに受けて、人気を得ました。Snapchatが日本でどれだけ普及するのかは不明ですが、今後このような形式のアプリが後続するかもしれません。

この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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