YouTube広告とは?TrueView広告の種類や仕組み、課金システムを解説
インターネットで情報を受発信する際にもはや欠かせない存在となったYouTube。YouTubeで情報を発信し、広く知らしめるためには、広告について把握しておく必要があります。今回は、YouTube広告の中でも特にTrueView広告の種類や仕組み、課金システムについてお伝えします。
※更新履歴
2019年2月27日:最新情報をもとに加筆修正しました。
2017年5月24日:最新情報をもとに加筆修正しました。
- ■目次
- 高まる動画の有用性。 YouTube動画広告の活用もマストに
- YouTube動画広告の事例と効果
- YouTube動画広告の種類:TrueView広告とそれ以外の広告
- YouTube動画広告の料金・課金体系
- YouTube動画広告の出稿までの流れ・設定方法
- YouTube動画広告で利用できるターゲティング
- まとめ
高まる動画の有用性。YouTube動画広告の活用もマストに
Google Japanの発表によると、2017年の日本のネット人口のうち、18~64歳の82%がYouTubeを視聴しているほど、インターネット利用においてYouTubeの存在は大きくなっています。
企業もその存在に注目しており、サイバーエージェントの調査によると2018年の動画広告市場規模は、1,843億円と昨年対比134%となる見通しです。また、モバイル動画広告需要は1,563億円と昨年対比143%となり、動画広告需要全体の85%を占める見込みです。この勢いは2019年以降も続くとみられ、2020年の動画広告市場規模は2,900億円と予測されています。
YouTube動画広告の事例と効果
アメリカのアラスカ州にあるスキー場・Majestic Heli SkiはYouTubeチャンネルでロッジや夕食、スキーの様子が分かる動画を配信しています。このスキー場オーナーは、YouTubeに動画をアップロードするようになってから5 年で顧客基盤が 400% 以上拡大し、YouTube を導入してからは売上げが毎年約 25% 増加していると述べています。
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YouTube動画広告の種類:TrueView 広告とそれ以外の広告
それでは、 YouTube動画広告の種類について、TrueView広告を中心に解説します。 YouTubeの広告には主に3つの種類があります。それぞれTrueView広告、バンパー広告、アウトストリーム広告です。
①TrueView(トゥルービュー)広告
TrueView広告とは、Googleが運営するYouTubeに掲載される動画広告全般のことを指します。
TrueView広告はさらに、 YouTube内の動画閲覧ページの動画プレーヤー内に表示されるインストリーム広告と、YouTubeの検索結果一覧や動画右横の関連動画欄に表示されるディスカバリー広告に分かれます。
TrueView インストリーム広告
TrueView インストリーム広告とは、動画を視聴する前に表示されるもので、「5秒後にスキップ」と表示される広告です。広告再生中の5秒間は飛ばすことができません。
▼インストリーム広告
TrueView ディスカバリー広告
TrueView ディスカバリー広告とは、ユーザーが検索したキーワードや視聴している動画コンテンツと関連性の高い動画広告のことです。以前は「インディスプレイ広告」と呼ばれていましたが、2016年6月より名称を変えてリニューアルしました。
▼ディスカバリー広告
②バンパー広告
バンパー広告とは、最長で6秒間と短い時間で、スキップが不可能な動画広告を指します。わずか6秒間に企業や製品のアピールポイントを盛り込み、オリジナリティやインパクトのある表現でユーザーに伝える必要があります。
③アウトストリーム広告
アウトストリーム広告とは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル専用の動画広告フォーマットです。6秒~30秒の動画広告で、YouTube内ではなく、ほかのWebサイトやモバイルアプリなどに配信されます。
YouTube動画広告の料金・課金体系
ここからは、上記でご紹介したそれぞれの YouTube動画広告の料金・課金体系をご紹介します。
YouTube動画広告は1日1,000円から出稿可能!無駄のない課金体系
YouTubeの動画広告は形態にかかわらず出稿する側が予算を決められます。そのため、低料金から出稿可能です。 YouTubeによると、ほとんどのユーザーが1日の予算をまず1,000円に設定してキャンペーンを展開しているそうです。
また、課金が発生するのはユーザーが広告を視聴した時に限られますので、無駄な料金が発生することもありません。
TrueView(トゥルービュー)広告の課金タイミング
料金が発生するのは、ユーザーが動画を 30 秒間(30 秒未満の広告の場合は最後まで)視聴したか、30 秒経つ前に動画を操作した場合です。無作為な表示や動画広告の視聴の有無がはっきりしない場合に関しては料金が発生しません。動画の操作とは、アバターや共有ボタン、表示されたURLをクリックするなど、広告に対して主体的に行う具体的なアクションを指します。
バンパー広告の課金タイミング
バンパー広告はインプレッション単価制という仕組みに基づいて料金が決まります。広告が 1,000 回表示されるたびに料金が発生します。
アウトストリーム広告の課金タイミング
アウトストリーム広告は、「視認可能なインプレッション単価」という課金方式をとっています。具体的には、広告の面積の 50% が 2 秒以上表示された場合のインプレッション数に応じて料金が発生します。
YouTube動画広告の出稿までの流れ・設定方法
それでは、実際に YouTube動画広告を出稿する流れを見ていきましょう。まずはTrueView広告の出稿・設定方法をお伝えします。
TrueView動画広告を出稿する方法
手順1:自社アカウントや製品のアカウントに広告用の動画をアップロードします。
TrueView動画広告に長さの制限はありませんが、長いとユーザーの興味は薄れてしまいますので、30秒〜1分程度に収めるとよいでしょう。
手順2:Google AdWordsを開き、「キャンペーン」タブをクリックします。
青い丸で囲まれた+のアイコンをクリックし、表示される「新しいキャンペーン」作成」をクリックします。
手順3:「このキャンペーンで達成したい目標」の中から、適切なものをクリックします。
手順4:キャンペーンタイプから「動画」を選択し、「キャンペーンのサブタイプの選択」で「インストリーム広告」を選択します。
手順5:キャンペーン名、予算を入力します。
続いて、開始日と終了日、入札戦略、ネットワーク、言語、地域、コンテンツの除外(広告の掲載場所)を設定します。
手順6:ここからは広告グループを作成します。広告グループ名、ユーザー属性、オーディエンスを入力します。
手順7:コンテンツ(広告を表示する場所)、入札単価を入力します。
手順8:「動画広告作成」の欄に作成した動画のURLを挿入します。
手順9:「保存して次へ」をクリックし、次のページで最終確認をしたら広告の設定は完了です。
バンパー広告を出稿する方法
バンパー広告を出稿する方法は、TureView広告の手順1から11までは同じです。ただし、バンパー広告の場合、手順4の「キャンペーンのサブタイプの選択」で「バンパー広告」を選択します。以下では、続きからの手順を解説します。
手順1:「動画広告のフォーマット」で「バンパー広告」を選択します。
手順2:動画の最終ページURL、表示URL、広告のURLオプション、広告名を入力します。
手順3:「保存して次へ」をクリックし、次のページで最終確認をしたら、広告の設定は完了です。
アウトストリーム動画広告を出稿する方法
次に、アウトストリーム動画広告を出稿する方法を解説します。
手順1:YouTube外のウェブサイトやアプリに広告として表示される際に必要なロゴを用意します。ロゴの推奨サイズは200×200ピクセル(透明)、最大ファイルサイズは 200KBです。
手順2:TureView広告の手順1から11までは同じです。ただし、アウトストリーム広告の場合、手順4の「キャンペーンのサブタイプの選択」で「アウトストリーム広告」を選択します。以下では、手順11までの手順が完了した状態を前提として、アウトストリーム動画広告の設定について説明します。
手順3:動画URLを挿入したら、「動画広告のフォーマット」で「アウトストリーム広告」を選択します。
手順4:サムネイル、広告見出し、説明文、広告を見た人が行動を促すフレーズを入力します。
手順5:ロゴをアップロードします。
手順6:「保存して次へ」をクリックして次のページで最終確認をしたら、広告の設定は完了です。
YouTube動画広告で利用できるターゲティング
YouTube動画広告で利用できるターゲティングは以下の通りです。
ユーザー属性グループ
性別、年齢、子供の有無、世帯年収の基本項目でセグメントできます。
詳しいユーザー属性
「ユーザー属性グループ」の4項目に加え、以下のような詳細なユーザー属性を設定できます。よりユーザーの状況にあった広告を配信可能です。
配偶者の有無
・独身
・交際中
・既婚
教育
・高校卒
・学士号
・大学院卒
・現役の大学生
住宅所有状況
・住宅所有
・賃貸
興味/関心
どのような項目に興味関心のあるユーザーに広告を配信するかをジャンルごとに設定できます。非常に細かい分類があり、自社のサービスやブランドに合わせてカテゴリをカスタムすることもできます。このセクションだけで100以上のチェックボックスがありますが、基本的には広告でPRしたいサービスやブランドに関係のある項目だけにチェックをすればよいでしょう。
ライフイベント
マイホームの購入、引越し、大学卒業、結婚などの人生の節目では、購入行動やブランドの好みが変わる可能性があります。この項目を設定しておけば、該当する見込み顧客にアプローチできます。
購買意欲の強いオーディエンス
出稿しようと思っているサービスやブランドに似たものを調べていたり購入しようとしたりしているユーザーに広告を配信できます。
カスタムインテントオーディエンス
ユーザーがGoogle 検索で使用した検索語句に基づいたターゲティングができます。
動画リマーケティング
動画、TrueView 広告、YouTubeチャンネルの閲覧などの行動履歴に基づいて広告を表示できるターゲティングです。
まとめ
動画の視聴がより一般的になっている今日において、YouTubeで自社や製品、サービスをプロモーションすることの重要性は高まっています。
テキストや画像よりも情報量が多い動画は、内容や見せ方によっては国境を越えて伝わるコンテンツになります。広告を上手に使えば、限られた予算でも多くの人に露出することも可能です。大きな可能性を秘めたYouTube動画広告、ぜひチャレンジしてみてください。
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部 |
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2017.05.02