LINEのMAUは2億1,100万へ成長、4-6月売上高は278億円へ
2015/08/06
コミュニケーションを軸にサービス展開をするLINE株式会社が、2015年4-6月期(Q2)の業績を開示いたしました。今回は、LINEのユーザー数の推移や関連事業の内容について紹介していきます。
■LINEの売上げとユーザー数の推移
2015年4-6月期のLINE株式会社全体の売上額(*1)は278億円(前年同期比37%増)となりました。
*1:LINE PLUS株式会社・LINE Business Partners株式会社を含めた連結業績
基幹事業であるLINE事業単体の2015年4-6月期の売上額は253億円(前年同期比39%増)であり、2015年6月実績で、LINEの月間アクティブユーザー数は、グローバルで約2億1,100万人となっています。
急速にユーザー拡大を続けるインドネシアを含め、グローバルにおけるユーザー数および月間アクティブユーザー数は引き続き増加しています。
■LINE事業別トピック
事業別のトピックとしては以下のとおりです。
・スタンプ事業
公式スタンプでは、国内で先行して展開していたサウンド付きスタンプをタイ、台湾でも提供開始し、売上を大きく伸ばしている。
LINE Creators Marketでは、5月にスタンプの販売開始1周年を迎え、販売総額は89.4億円、販売金額上位10位クリエイターの平均販売額が1億円を突破するなど、事業規模および売上が拡大。
またトップクリエイターのスタンプ作品の商品化支援・ライツマネジメントを行う「LINE Creators Management」を開始したことにより、スタンプを機軸としたクリエイターの創作プラットフォームへと成長しています。
・ゲーム事業
2015年4月に全世界を対象にリリースした「LINE バブル2」は、ユーザー数、売上ともに順調に推移しており、日本では7月にTVCMの放映を行うなど積極的なマーケティング実施。
引き続き積極的に、ゲーム投資ファンド「LINE Game Global Gateway」を通じた海外展開推進を目的としたゲームコンテンツ開発会社へ出資。
幅広いジャンルの新規ゲームの提供に加え、各市場のニーズに合ったゲームを提供することで、グローバルにおいて「LINE GAME」のユーザーおよび売上の拡大を図っています。
・広告事業
タイ、台湾、インドネシアでの公式アカウント開設数が順調に推移しているほか、タイでは動画配信サービス「LINE TV」の広告サービスの提供を開始。
公式アカウントの各種機能を企業向けにAPIで提供し、各企業がカスタマイズして活用できる「LINE ビジネスコネクト」も好調。
1.電力会社による引っ越し手続きの問い合わせ
2.不動産会社による物件探しのサポート
3.商品プロモーションへの活用
など多くの事例が誕生し、企業から注目を集める広告サービスとなっています。
また新サービスとして、商品の購入や店舗への来店などの指定条件を達成したユーザーにスタンプや着せかえなどと交換できる「コイン」を付与する「マストバイコイン」の提供を開始。
■その他
タイと日本で公開された音楽配信サービス「LINE MUSIC」は、サービス公開後約1ヶ月で620万ダウンロードを突破(日本のみの数値)しています。
自撮り専用カメラアプリ「B612」は、全世界累計5,000万ダウンロード(2015年5月時点)を突破し、アジア地域や中南米地域におけるユーザーを拡大。
そして容量1MB以下の軽量版LINE「LINE Lite」の提供により、ネットワークインフラが整備されていない地域での利用を促進し、グローバルにおけるさらなるユーザー層が拡大。
■最後に
業績の内容からもわかるように、LINEは「グローバル展開」ということを2015年の戦略キーワードに上げています。そのなかでも、タイやインドネシアなどアジア圏が注力地域となっており、成果を出してきています。
海外ユーザー層の拡大については、軽量版LINE「LINE Lite」の提供が大きく、既存のサービスの展開にこだわるのではなく、迅速かつ柔軟にその地域に合ったサービスを展開していったということが、新たな地域でのシェア獲得を推し進め、グローバル展開をさらに加速させたのだと考えられます。
今後もLINEが、どれくらいのスピードで、どのような方法で、どのようなサービスで、世界でのシェアを広げていくのか注目していきましょう。
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部