GnipがX(Twitter)9年分のデータにアクセスできる、全アーカイブ検索APIの提供開始
2015/08/18
ソーシャルデータ企業GnipがX(Twitter)の9年分のツイート(過去全てのツイート)にアクセスできる、全アーカイブ検索APIの提供を開始しました。
■Gnipとは
FacebookやX(Twitter)などのソーシャルネットワークが生み出すビッグデータを分析することは、企業の今後の方針(新商品のローンチ、新しいマーケティングキャンペーンなど)を決める有効な要素となり得ると考えられています。
なぜなら、ソーシャルネットワークは世の中の状況をリアルに映し出す鏡の1つとも言われており、そこから読み取れる変化に合わせた、タイムリーなビジネスやサービスを提供することで、それらをよりユーザーのニーズに合致させることができるからです。
昨年、X(Twitter)はソーシャルデータ企業Gnipを買収しました。上述の通り、Gnipは、X(Twitter)の9年分のツイート(過去全てのツイート)にアクセスできる全アーカイブ検索APIの提供を開始したことで、全ての企業にとって必要不可欠なツールとなりました。
X(Twitter)のすべてのデータを扱えるのは、世界でGnipとX(Twitter)の2社だけです。両社だけが100%過去のデータにアクセスができます。
これまで、企業は過去30日分のツイートのレポートであれば簡単に入手することができました。しかし、これからはGnipを介することで、X(Twitter)の全アーカイブという膨大な量のビックデータに瞬時にアクセスできるようになるのです。
ちなみにGnipは、Facebook、Tumblrや他のソーシャルネットワークのデータも提供しています。
過去30日と9年間(過去全て)とでは、情報としての母数はもちろん、そこからさらに読み取れる情報が大きく異なってくるのではないでしょうか。
■最後に
データは大きなビジネスを生み出すきっかけとなり得ます。大事なのは、その「収集」と「分析」です。そもそもデータを集められなければ何も始まりませんし、多くのデータを持ったからといって、そのデータをきちんと分析し、活用できなければ、何の意味もありません。
今回、Gnipが「より早く、深い」ツイートへのアクセスを可能にしたことで、X(Twitter)での情報の収集については、誰もが平等に行えるようになりました。
また平等に与えられた状況の中で、各企業がこのデータをどのように分析し、どのように活用するかで、その後に差が出てくるのではないでしょうか。分析の方法次第では、ユーザーすら知りえなかったニーズを埋める、プロダクトやサービスが生まれてくるかもしれませんね。
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部