事例で学ぶ! エンターテイメント業界のFacebook活用法
2016/05/24
日本が制作するゲームやメディアといったエンターテイメント業界は、その作品が日本に留まらず世界に送り出され、評価を受けているほど質が高いものとなっています。
インターネットが普及され、海を超えて情報発信ができるようになった現代社会において、各々の情報を届けるためにFacebookを活用しているエンターテイメント業界が目立ってきました。では、その活用法は一体どのようなものなのか、ポイントを洗い出してみます。
- ■目次
- セガ(SEGA)
- WOWOW
- スカパー!(skyperfectv)
- まとめ
1. セガ(SEGA)
国内外、それぞれのファンに合わせた投稿内容を
セガ(SEGA) https://www.facebook.com/sega.jp/
SEGAといえば、青いハリネズミをモチーフにした人気キャラクター「ソニック」が登場する家庭用ゲームソフトを思い浮かぶ人が多いかもしれません。Facebookにおいては同キャラクターがマスコット的存在として、投稿にたびたび登場しています。ファンの方はソニックを見かけると、スクロールする指を止めて記事を読むかもしれませんね。
それぞれの投稿にはいいねやシェアによる、フォロワーの反応があります。最近の投稿でいいね数が多かったのは、シニア向けの新サービス「シュミカツ」の紹介の投稿でした。他の投稿の10倍近くの「いいね!」を獲得していましたが、意外性の高いコンテンツに対して、ユーザーが興味を示したのと、ニーズに適したサービスを提供していることがレスポンスの獲得につながったのかもしれません。
さて、肝心なゲームに関する投稿ですが、同ページよりも、海外版ページの方が活発に取り上げられている印象。言語は英語で、紹介されているソフトもコアなものが多く見受けられます。その一方、ファン数は驚きの170万以上! この海外版ページには製品に対するフォロワーのコメントが多く集まり、世界のファンにとって大事な情報源となっているといえます。国内外のファンの嗜好や、規模の違いを感じますね。
こういった海外向けに作成したFacebookページを持つゲーム会社は他にも多数あります。国内に留まらない情報発信が新たなファンを作り、商品の購入につなげているのでしょう。
ポイント
ソニックシリーズを筆頭に、セガは世界中に名前が知られているゲーム会社ですが、PR方法は国内外でちゃんと分けてあります。海外向けにPRする際は、使われるデバイスが異なったり趣味嗜好が違ったりすることを考慮して、その国にあったターゲティングをしっかり特定し、コンテンツに反映させたいですね。
2. WOWOW
見せたい番組をカバー画像やページ投稿でPRし、紹介用ページに呼び込む
WOWOW https://www.facebook.com/wowow.inc/
1980年代に設立されたWOWOW。アナログ放送からデジタル放送という大きな変遷を遂げたTV業界ですが、WEBにおける新たなサービス提供も次々進んでいます。商材は有料放送ですが、誰でも閲覧できるFacebookにて顧客の獲得を狙っています。
一般的に企業アカウントのカバー写真はそこのイメージを象徴するものや、新商品・サービスの告知画像を掲載しています。一方WOWOWでは、近日放送される目玉となる番組の告知画像をカバー写真に採用してるため、変更が頻繁に行われます。
また2011年にはプライム、シネマ、ライブの3チャンネルを設置し、放送される番組のカテゴライズがされました。それぞれのチャンネルにおいて注目プログラムが、画像と共に投稿されています。
同社の投稿では、文字数や改行を意識されているため、「もっとみる」をクリックしなくても簡単に詳細が掲載されている本サイトに誘導することができます。リンクを気軽にクリックできる工夫が視聴者を増やすきっかけの1つになっていることでしょう。
ポイント
有料放送利用者のすそ野を広げるため、注目プログラムをカバー画像の変更や画像投稿で全面的にPRしています。自社の商材が流動的なサービスである分、ページの流れも早く、しっかりした運用体制が求められると考えられます。
3. スカパー!(skyperfectv)
Facebookページ内で、作品の詳細な情報を思いっきり発信する
スカパー!(skyperfectv) https://www.facebook.com/skyperfectv/
スカパー!は有料の多チャンネル放送サービスで、およそ260のチャンネルを保有しています。膨大なチャンネル数の中で、視聴者が興味のあるチャンネルを見つけるためにもFacebookは活用されています。スカパー!におけるその活用方法を確認してみましょう。
前項WOWOWの投稿では、番組の簡単な概要を掲載し、詳細がある本サイトに誘導するものでした。一方、スカパー!では、番組のあらすじやちょっとした小ネタなど、ページ内に具体的で細かい情報を発信しています。画像によるアイキャッチから、読み応えのある文章につなげて、番組への関心をそのページ内で引っ張っています。
チャンネルが多数あることで、話題となった人気番組の特集からマニアックな番組まで様々な番組をピックアップしてフォロワーの興味をそそる投稿をねらっているようにも見受けられます。
無料放送番組の告知も確認できました。投稿に対するフォロワーの反応は様々ですが、多いものでは1万を超えるいいね!や200以上のシェアもありました。フォロワーのアクションが番組宣伝のネットワークを広げていっているようです。
ポイント
ネタの取り方や投稿頻度がWOWOWと差別化できている印象です。特定の商品やサービスも、制作者の想いや作成秘話など、違った角度からコンテンツにできます。こうした視点は、ぜひ参考にしたいですね。
4. まとめ
エンターテイメント業界におけるFacebook活用方法は、当然自社が提供するサービスの紹介がメインです。しかし、フォローし、企業からの情報が入るようになると、「こんなものもあるのか」と新たな発見、意外な情報を入手できるようになります。すると、チェックしたい気持ちになっていき、それがサービスへの誘導につながったり、話題作りのためのシェアで副次的な宣伝効果も期待できそうです。