X(旧Twitter)の「モーメント」機能が廃止され、これまで利用していたまとめや埋め込みが見られないケースが増えています。
過去資産を守りつつ今後の運用に適応するためには、代替策を把握し、実務に落とし込むことが不可欠です。本記事では、モーメント廃止の背景、確認方法、そして代替手段を体系的に解説します。
目次
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X(Twitter)モーメントは廃止!今すぐやる対処と代替策

X(旧Twitter)の「モーメント」機能は、キャンペーンのまとめやUGCハイライト、レポート資料などで広く活用されてきました。
しかし2023年以降、順次提供が終了し、現在は新規作成や編集ができません。既存のモーメントも一部で表示不具合が起きており、業務に直接影響する状況です。
このセクションでは「何が終了したのか」と「現場でまず必要な一次対応」を具体的に整理します。
何が終了したのか

モーメント機能は2022年ごろから利用案内が縮小され、2023年末には新規作成が不可能になりました。
すでに公開済みのモーメントは閲覧できるケースもありますが、リンク切れやレイアウト崩れが増えています。
特に外部サイトや社内資料に埋め込んでいた場合、表示エラーや空白化が目立ちます。背景には「利用率の低下」と「開発リソース集中」があるとされ、現在のXは短尺動画・スレッド・スペースといったリアルタイム性の高い機能に注力しています。
まずやる一次対応
第一に、自社が保有するモーメントのURLや埋め込み先を棚卸ししてください。
特に社外向けのキャンペーンLPや顧客共有資料は優先度が高く、影響範囲を早急に確認する必要があります。
表示不具合が見つかった場合は、以下の対応が有効です。
- モーメントの画面をPNG形式でキャプチャし、元ツイートURLも併せて記録する
- 表示が崩れた埋め込み箇所はキャプチャ画像に差し替える
- 元となるツイート群をブックマークやスプレッドシートに移行して再利用可能な形に整理する
この一次対応により、過去資産の損失を最小限に抑えつつ、代替手段の検討につなげられます。
X(Twitter)モーメントとは

モーメントは、複数のツイートを一つのストーリーとして整理・公開できる機能です。
単なる保存ではなく、テーマごとに流れを組み立てて提示できる点が特徴で、キャンペーンやイベントのまとめに重宝されていました。
このセクションでは、他の機能との違いを比較し、なぜ代替が難しいかを明らかにします。
| 機能 | 特徴 | 実務での使い方 |
|---|---|---|
| モーメント | 複数ツイートを時系列やテーマでまとめ、共有可能 | キャンペーンまとめ、UGC事例集、速報レポート |
| スレッド | 投稿者自身のツイートを連続で紐付け | 長文解説や企画の自分語り |
| リスト | アカウント単位のグルーピング | 顧客や競合アカウントのモニタリング |
| ブックマーク | 個別ツイートの保存。フォルダ分け可能 | 資料用のストック、再利用候補の収集 |
過去のX(Twitter)モーメントは見られる?

モーメント廃止後も「過去に作ったまとめを見たい」というニーズは依然として大きいです。
このセクションでは、現存するモーメントの探し方と、見られない場合の確認手順を解説します。
探し方
モーメントはアプリやWeb版のメニューからは消えましたが、URLを直接指定すれば閲覧できることがあります。確認方法は以下の通りです。
- 自分のモーメントURLを直接入力(例:https://twitter.com/i/moments/〜)
- Google検索で「site:twitter.com モーメント名」を入力してヒットするか確認
- 社内の共有ドキュメントやSlackで過去に共有したリンクを探す
これらで見つからない場合は、アーカイブサービスを試すのも有効です。
見られない時のチェックリスト
過去のモーメントが見られない時は以下をチェックしてみましょう。
- URLが404エラーになっていないか
- ブラウザやアプリを変えても同じ症状か
- 埋め込みコードを利用した外部サイトで表示が崩れていないか
- 作成アカウントが削除・非公開になっていないか
これらを確認しても表示できなければ、実質的に再利用は不可能と考え、代替手段に移行する必要があります。
X(Twitter)モーメントの代わりの方法

モーメントが廃止された後も、ツイートを収集・整理・共有するニーズは変わりません。
このセクションでは「X内の公式機能」「外部サービス」「自社サイトでの記事化」「社内ナレッジ化」という4つの代替策を解説し、それぞれの使いどころを明確にします。
X(Twitter)内で完結させる
ブックマーク機能を使えば、キャンペーン投稿や顧客の反応を保存し、フォルダごとに整理できます。
保存したツイートを定期的にスプレッドシートへエクスポートしておけば、レポート資料にも転用可能です。
リストと検索演算子を組み合わせることで、特定アカウント群の発言を自動的に収集できます。たとえば「ブランド公式+キャンペーン参加者アカウント」を一つのリストにまとめ、そこから「#キャンペーン名」で検索すれば、モーメントに近いまとめが再現可能です。
メリット:追加コスト不要、更新がリアルタイムで反映
デメリット:デザイン性や外部共有には不向き
まとめサービスを利用する
Togetterやposfieは、収集したツイートをテーマ別に整理し、体裁を整えたページとして公開できるサービスです。

即時性が高く、UGCキャンペーンやイベント実況のハイライトに適しています。作成したページURLをそのまま関係者に共有できるため、外部配布資料を省力化できます。
一方で、プライベート用途や社内限定のまとめには不向きであり、公開範囲の管理が必要です。
メリット:外部共有が容易、速報性に強い
デメリット:社内利用や非公開運用には制約あり
自社サイトで記事化する
オウンドメディアやブログに記事としてまとめれば、モーメントよりも自由度の高いレイアウトで見せられます。
キャンペーン終了後の成果レポートや、UGC事例を紹介する記事として長期的に資産化できる点が最大の強みです。
SEO流入の可能性があり、広報やマーケティング部門との連携で価値を高められます。ただし、記事制作には編集工数が必要で、即時性を求める運用には不向きです。
メリット:長期保存・資産化に強い、SEO効果が見込める
デメリット:制作リソースが必要、即時性に欠ける
ナレッジ化する
NotionやConfluenceといったナレッジツールに、ツイートURLを時系列で貼り付けて整理する方法です。
URLを貼るだけでツイートが自動展開されるため、モーメントに近い形を再現できます。
社内勉強会や施策レビューの資料として有効で、再利用性が高まります。運用ルールを「収集担当 → Notionへ追記 → 部署共有」と定めれば、継続的に知見を蓄積できます。
メリット:社内共有に最適、学習・振り返りに強い
デメリット:外部発信には使えない
ケース別おすすめフロー
どの手段を選ぶかは、目的によって変わります。以下を目安にすると判断が容易です。

このように整理すれば、モーメントに依存しない新しい運用フローをスムーズに構築できます。
まとめ|X(Twitter)モーメント廃止後の運用のコツ

モーメント廃止は不意打ちの変更でしたが、運用を見直す好機とも捉えられます。
短期的には既存のモーメント資産をキャプチャやリンク管理で保全することが第一です。その上で、中期的には目的に応じて代替策を選び、運用フローを再構築する必要があります。
社外向け共有が中心なら「Togetterや記事化」、社内ナレッジ化が目的なら「Notionやリスト」、簡易的な保管なら「ブックマーク」といった選択肢を明確にしておけば、混乱を抑えつつレポート品質やスピードを維持できます。
最終的には「収集 → 選定 → 体裁化 → 掲出 → 計測」というワークフローを、モーメントに依存しない形で確立することが重要です。










