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2017.07.06

中国版インフルエンサー“KOL”とは? Find Japan西山氏が語るKOLマーケティングのポイントと裏事情


中国版インフルエンサーマーケティングと呼ばれる、KOL(Key Opinion Leader)マーケティング。中国独自の商習慣や、言葉の壁などもあり、なかなかとっつきにくい印象を受けるKOLマーケティングですが中国というビッグマーケットを抑えるためにはとても大切な役割を果たすマーケティング手法の1つです。今回はこのKOLマーケティングに携わる、Find Japan株式会社代表取締役社長 西山高志氏に話を伺いました。

    ■目次

  1. プロフィール
  2. KOLとは何者なのか
  3. KOLはどう選べばいい?
  4. KOLの得手不得手を見極めることも大切
  5. その投稿本当にシェアされている?恐怖の偽アカウント
  6. ユーザーとのコミュニケーションをデザインする
  7. KOLマーケティングと我々はどううまく関わっているのか

1.プロフィール

西山 高志氏:Find Japan株式会社 代表取締役社長

2.KOLとは何者なのか

大久保:そもそもKOLとは何なのでしょうか。

西山氏(以下敬称略):KOLは『Key Opinion Leader』の略で、端的に言えば中国版のインフルエンサーです。中国ではWeiboというSNSがあり、そこで拡散力を持っている人をKOLとして扱うことが多いです。いま日本でもインフルエンサーマーケティングを行っている企業さんがKOLにも進出してきていて、ある程度同一に見られることが多いです。

ですが、日本でのインフルエンサーマーケティングに対しても、みなさんまだ完璧に使いこなせていない段階です。それに加えKOLは中国という独特の文化圏と言うこともあり、わからないことも多いのではないかと思っています。

大久保:なるほど、例えばどのような部分でKOLを使ってみたいと思う日本企業はつまずくのでしょうか?

西山:わかりやすい部分ではそもそもの入り口。どのKOLを使えばいいかを検討する時点でそもそもわからないわけです。現状、中国向けのそういったインフルエンサーマーケティングとなると、だいたい大手広告代理店さんがやるんですが、その検討がうまくいっていない印象を受けます。

3.KOLはどう選べばいい?

大久保:ではKOLはどのように判断すればいいのでしょうか?

西山氏:言うまでもなく、KOLの本当の意味での影響力は、日々の投稿から鑑みたインプレッションの大きさです。つまり、フォロワー数のような表面的な数字だけではない。なので、KOLマーケティングをやるためには、KOLの影響力をジャッジできる人を置くことが必要になります。そしてそれは発注側に近い方に用意してあげなければいけません。

大久保:ジャッジはどのように行うのでしょうか。

西山氏:わかりやすいのはツールです。例えば、Weibo自身もツールを作っているのですが、ツールがあれば投稿に対してどの程度“転送”(※リツイート・シェアと同様の機能)が入り、コメントがありといった数字が見える。ツールを介して投稿を分析することで、影響力をはじき出すことができるのです。ただツールによって、インプレッションの方程式が違うので、ある程度数値に誤差が生じるのですが、いくつかのツールを用いれば相対的に評価はできるでしょう。

日本や海外、中国でもそうですが、どうしてもフォロワーで判断されてしまう人もいっぱいいます。故にKOL達は、本当はしたくないけど、無理矢理フォロワー買って、見た目を良くしている人もいる。表面上の数値は判断基準にもならないことを肝に銘じてほしいですね。

大久保:表面的な部分ではなくより深く分析しなければいけないと。他に、数値面以外での判断基準はあるのでしょうか?

西山:KOLの属性ですよね。普段の発言内容を見ておくことは欠かせません。企業とのタイアップはユーザーは広告だとわかっています。普段から発信しているのが、美容系の情報なのか、総合的に情報を出すのかなど。普段から、どういうことを言っているのかは絶対見なきゃダメなのです。

たとえば僕が最近見たのが、週刊誌やスポーツ新聞のようなKOL。ゴシップや一部デマのような情報を掲載しているKOLで、確かに人気は高いんです。それを日本のトップメーカーが発注していたんですよ。他の投稿を読んでいないなら、なんとも思わないかもしれませんが、プロからしたら、気持ち悪くてしょうがない。そういうことが起こらないよう発言内容を知っておくことは大切なんです。


KOLの種類(Find Japan社資料引用)

4.KOLの得手不得手を見極めることも大切

大久保:施策にあったKOLを選ぶことが重要になると。それはKOLの知名度や得意不得意によって分けていくと言うことなんでしょうか?

西山:そうです。何を書かせるか。どういう順番で書くのか。何に使うのか。期間はどれくらいか。ここまでやって、すべてKOL施策と呼べるものとなります。KOLの特性を見極めることも大切です。比較的我々のようなマーケティング会社が入る案件では、コンテンツの枠組みや作り方まで作り込んで、それをKOLに依頼するものが多いです。

ただKOLによっては編集・企画を得意とする方もいます。つまり、それぞれの特性をしっかりと把握して依頼をできないといけないんです。自分の体を使って動画を作るのが得意な人とか、与えられたコンテンツをおもしろく紹介することが得意な人とか、いろいろいるんです。

コンテンツの作り方における得手不得手。そして先ほどの普段発信する内容などの属性。その双方を把握することが必要になりますね。

5.その投稿本当にシェアされている?恐怖の偽アカウント

大久保:インフルエンサーマーケティングと異なり、KOLマーケティングを行う際に気をつけるべき部分は、どういったところなんでしょうか。

西山:“不正行為”です。今日本企業が実践しているKOLマーケティングの多くで、不正行為が行われている事例を散見します。たとえば私が最近みたものですと、ある日本の子供服ブランドのキャンペーン。これはプロが見たら「おかしい」とすぐにわかると思います。

大久保:いいね数が少ない。

シェアが多いのにいいね・コメントが少ない不自然な投稿を見て

西山:そうですね。シェアがこんなにあるのに、いいねとコメントが少ないんです。そして投稿からかなりの時間が経っている。このシェアが不正なものなんです。そしてシェアした人の一覧を見ると、数字としては残っていますがアカウントはWeiboに削除されてしまっているので存在しないんです。(衝撃でしょ!)

僕の想像だと、日本から発注するとき中国にまるっと業務委託しているんでしょう。そしてレポートには、“転送”数を表記している。でも実際の中身は存在しないという恐ろしい話です。Weiboのアカウントを持ってなかったら、この投稿なんて見ないですから。日本の発注者はよくわからないまま発注する。だからこういった不正が横行しているというわけです。

6.ユーザーとのコミュニケーションをデザインする

大久保:ここまでKOLの選び方を伺ってきましたが、KOLを使った施策を打つに当たってはどのように考えて企画を作っていくのでしょうか?

西山:そもそもKOLを選ぶ前に、最初に考えなければいけないのは「どういうコミュニケーションをしてもらいたいか」です。KOLマーケティングは口コミマーケティングですから、最終的に「どんなコメントをしてほしいか」「どういう風なことを言ってもらいたいか」があるはず。そこから逆算していくのが正しいやり方でしょう。

たとえば、日本のメーカーだったら「インバウンドで買ってもらいたい」と考えてKOLを使います。その場合「日本に行く時に、買います」とか「どこに売っているんですか」そういうコメントが欲しいですよね。そういうのを分析して、僕たちはレポーティングをやっています。

大久保:確かに、その点はインフルエンサーマーケティングも同様ですね。

西山:またKOLマーケティングは、連続性が大事です。購買に向けて、これだけのインプレッション出したいといったKPIを設定。そこからコミュニケーションをデザインし、アウトプットとして購買意欲の比率をあげる。

よく一人のKOLに書かせているケースがありますがあれは基本的には良くないやり方なんですよ。KOLはコミュニケーションのデザインですから、影響力が高い人に拡散してもらえればいいわけじゃない。影響力が高い人から始めて、どんどん議論ができるようなKOLさんに落とし込んでいく必要がある。

中国の方は、議論をし尽くさなければ購入になかなかいたりません。特に知らないものや潜在的な商品をぶつけるのは難しい。日本のメーカーの商品なんて中国ではそんな認知されているものではないので、議論を起こすことは有効な手段となります。

ライブ配信で議論が生まれている様子(Find Japan社資料引用)

例えば、まずそもそもの認知を得るためにまずは有名なKOLに使ってもらい大きなインプレッションを得る。ただこのときに、僕達はコミュニケーションとしてはほとんど期待をしないんです。有名人のアカウントだとあまりコミュニケーションや議論が生まれないので、そこは目的ではない。

そこで止めてしまうと購買にはいたりませんから、次の人、実際にどこで買ったとか、使ってみてどうだったかとかの話をできるKOLを登場させます。前述の有名人でブランディングをおさえ、議論を行えるKOLを使って具体的な課題解決を行います。

「認知、関心、議論、購入、シェア」この段階をちゃんと踏むことをKOLマーケティング上でも意識してあげなければいけません。

7.KOLマーケティングと我々はどううまく関わっていくか

大久保:最後にKOLマーケティングに携わろうとする日本の方にメッセージをいただけますか?

西山:KOLにおいて一番重要なのは、どういうコミュニケーションをデザインするかです。コミュニケーションをデザインする人材と適切なKOLを選定できる人材。このような人材を確保しないと中々思うような結果を得られません。うまくコミュニケーションをデザインできれば、自然と情報は流通していく。中国は口コミの国ですからそこを利用しない手はないでしょう。

ただどこと一緒にやるかはとても難しい。日本の代理店の場合、全部とはいいませんが、上記の人材が不足していますので、適切なディレクションができません。相手は中国人ですから。一方中国人がやっている会社の場合、単価が安くお願いしやすいもののマーケティングの概念が弱い会社が多いのでコミュニケーションのデザインをうまく組めないんです。

双方の弱点を理解しつつ、自分が苦手なところを補える会社と組むか、または両方得意とする別のプレイヤーと組むか。策を練ることが必要です。中国でのKOLマーケティングは丸投げしてうまくいくほど甘くはありません

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