X(Twitter)アイコンが丸型に? 各SNSで新戦略が! 6月のSNSニュースまとめ

2017/07/07


先月はX(Twitter)のUIが全体的に丸型になったり、普段使いするうえでも目立った仕様変更があったのではないでしょうか。

またYahoo!リアルタイム検索にInstagram画像が表示されるようになるなど、SNSがまた身近になりましたね。それでは今月のニュース紹介に入ります!

    ■目次

  1. 全般
  2. Facebook
  3. Instagram
  4. LINE
  5. X(Twitter)
  6. Snapchat

1. 全般

SNS利用に関する調査

http://www.trenders.co.jp/wordpress/corporate/wp-content/uploads/2017/06/trenders20170613.pdf

6月13日、トレンダーズ株式会社はSNSで自ら情報を発信せず、情報収集をメインとする女性の「見る専クラスタ」に関する調査結果を発表しました。楽天リサーチがSNSアカウント(X(Twitter)、Instagram、Facebookのいずれか)を持ち、閲覧頻度が週1回以上かつ発信頻度が月1回以下の20~30代の女性1000人を対象に、インターネット調査を実施しました。

Facebookでは、自分の情報は発信せず情報収集だけを目的に利用する女性(=見る専クラスタ)が8割ちかくいるようです。Facebookは実名制のため、やはりプライベートの情報発信することに抵抗のある女性は半数ちかく(44%)いるようです。

一方で、同調査では「見る専クラスタ」の女性がニュースや美容情報を積極的に集めていることも明らかになりました。Instagramでは「美しくなるための情報」を収集する人の割合が44%に上り、コスメやライフスタイル関連企業による投稿との親和性の高さもうかがえました。

参考:http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/1065059.html
   http://www.trenders.co.jp/wordpress/corporate/wp-content/uploads/2017/06/trenders20170613.pdf

動画視聴に関する調査

http://www.mobercial.com/article/smaphoneresarch4/

6月19日、モバーシャル株式会社は2017年4月3日〜4月10日の期間で20代〜50代のスマートフォンで動画見ると回答した男女700名に対してアンケート調査を実施しました。「タテ向き」で動画を観る人よりも、「ヨコ向き」で観る人の割合が昨年よりも増え、43.4%まで上昇したことが分かりました。

昨年の調査では、再生ボタンを押してそのまま閲覧できる「タテ向き」の視聴者が3割以上いると報告されていましたが、今年は減少し、「ヨコ向き」にして大きな画面でしっかり観たい人が4割にまで増えてきているようです。

今やSNSで動画コンテンツを観ない日はありませんが、サクっと撮れてしまう「消える動画」などの視聴はタテで、本格的な動画コンテンツの視聴はちゃんとみたいからヨコで、という使い分けがなされていると考えられます。

参考:http://markezine.jp/article/detail/26627, http://www.mobercial.com/article/smaphoneresarch4/

2. Facebook

Messenger動画チャットに新機能追加

https://newsroom.fb.com/news/2017/06/messenger-just-added-more-fun-to-your-video-chats/

米国時間6月26日、FacebookはMessengerの動画チャット内に、アニメのように動くリアクションやフィルター、エフェクトを利用できる新機能と、スクリーンショットを撮影できる機能を追加しました。Messenger動画チャットにおけるグループチャット機能は、昨年12月に利用可能となり、新機能が少しずつ追加されてきています。

友達同士で利用可能なグループ動画チャットを公開してリアルタイムコミュニケーションの場を提供し、フィルターやエフェクトを充実させて付加価値を与えることで、もっとアクティブにMessenger利用してもらいたいFacebook社の戦略が垣間見れます。

My Day(ストーリー機能)や企業BOTなど新機能を増やしていたMessengerですが、動画チャットにも力を入れ始めました。ウサ耳やニセ涙といったエフェクトは、SnapchatやSNOWなど若者が近年利用する動画SNSでは「標準装備」といえるほど一般的な機能なので、親しみのあるユーザー層には嬉しい機能追加といえます。

参考:https://japan.cnet.com/article/35103355/

3. Instagram

企業やインフルエンサーの投稿が見分けやすく

https://business.instagram.com/blog/tagging-and-insights?locale=ja_JP

Instagramは数週間のうちに、インフルエンサーやパブリッシャーなど、スポンサー関係にあるビジネスに関する投稿をInstagramにシェアする際、該当するフィードやストーリーズ投稿のサブヘッダーに「XXX(ブランド名)とのタイアップ投稿」と表示されるようになることを発表しました。同時にタイアップ投稿の反響を分析するインサイトツールの提供も開始するようです。

今回の発表は、ユーザーが「宣伝っぽくて嫌だな」とプラットフォームに不快感を覚えないようにあらかじめ分かりやすくしておく、配慮ともいえます。また、タイアップ投稿の分析ツールが提供されたことで、これまではっきりしていなかったインフルエンサーの効果検証も可能になり、広告主にはメリットといえます。

ビジネスプロフィールやインサイト機能の追加から、Instagramのビジネス利用はどんどん使いやすくなってきています。MAU数と企業アカウント数が増加している現状を考えると、今後もこうしたビジネス向け機能の拡充は加速していくでしょう。

参考:https://markezine.jp/article/detail/26644https://business.instagram.com/blog/tagging-and-insights?locale=ja_JP

ライブ動画がストーリー機能にてシェア可能に

https://ja.newsroom.fb.com/news/2017/06/instagram_replaylive/

米国時間6月20日、Instagramはライブ配信後のリプレイ動画を「インスタグラム ストーリーズ(Instagram Stories)」でシェアできる機能を追加したと発表しました。リプレイ動画はシェアしてから24時間、ストーリーズ投稿として表示され、再生することができます。

6月時点で、世界中で毎日2億5000万以上の利用者がストーリー機能を利用しています。

Instagramのライブ配信はそのタイミングにしか見られない限定感がユーザーの閲覧する動機になっていましたが、ストーリーとして1日だけ保存できるようになれば、配信者はユーザーに対して動機を保たせながらビュー数を増やせるようになります。

企業アカウントがライブ配信するのはコンテンツを準備するうえで、なかなか難しいですが、24時間残り続けてくれることを考えると、同機能を使うことで配信時間に関する悩みは一部解消されるといえます。

参考:https://ja.newsroom.fb.com/news/2017/06/instagram_replaylive/

Facebookとの比較調査

SocialBakersのイベント「Engage」にて同社のJan Rezab氏によってFacebookとの比較調査の結果が発表されました。Instagramではセレブリティ(有名人、芸能)領域が強く、Facebookの3.8倍となっています。ブランドもFacebookより強く、エンゲージメントは4倍もの差があるそうです。

記事ではアクションしやすいUIが高い数字をもたらしているのでは、と考察しています。Facebookではニュースが、Instagramでは有名人や芸能情報が反応されるという結果が出ましたが、各SNSの情報消費の違いや使い分けが反映されているといえます。

Facebookでは画像と文章、リンクでじっくり訴求しシェアやコメントをうながす一方、Instagramでは画像と短文で端的に訴求することで「いいね!」や保存を押させる反射的なコミュニケーションが求められます。そのため、企業は単純に主要SNSを網羅して横串で情報発信するだけではなく、ユーザーが受け入れやすいチャネルは何か考えながら発信することが求められるといえます。

参考:http://thebridge.jp/2017/06/instagram-gives-brands-and-celebrities-up-to-400-more-engagement-than-facebook-according-to-socialbakers

Yahoo! 検索でインスタ画像が表示されるように

ヤフー株式会社は、「Yahoo!検索」や「Yahoo!リアルタイム検索」で、Instagramの人気ユーザーの投稿を閲覧できる機能の提供を開始しました。これにより「Yahoo!リアルタイム検索」はX(Twitter)/ Facebook / Instagramと3つのSNSの投稿を横断して検索できるサービスになりました。

「芸能人の名前 インスタグラム」といった検索が多いことから導入された機能ですが、企業の名前をリアルタイム検索で入力すると、関連するハッシュタグ(たとえば「コカコーラ」と打って、#CocaCola)も表示されるようになりました。

企業のSNS運用担当者にとって、同機能をつかって主要SNSでのユーザーの反応を一気に確認できるようになったため、キャンペーンやイベント期間における盛り上がりの観測には有効だといえます。

参考:http://www.mdn.co.jp/di/newstopics/53848/

投稿範囲の限定機能やブロック機能の拡充を発表

米国時間6月29日、同社CEOのKelvin Systrom氏はコメントのフィルタ機能の導入を発表しました。それには機械学習が活用され、まずは英語版で開始されます。

また現在、試験導入中で数か月のうち利用可能になる機能として、「favorites」があります。同機能を使えば特定のフレンドのみに個別のコンテンツが表示できるようになります。

コメントをフィルタリングする機能や投稿の表示対象を選択できる機能の追加は、同社がユーザーにもっと活発に投稿してもらう場づくりに注力している証拠です。

アクティブユーザーが増え、ユーザーの投稿本数が今後増えていくとなると、企業アカウントの投稿はこれまで以上に、ユーザー投稿に馴染むように(=広告くさくて浮かないように)努力する必要があるといえます。

参考:https://forbesjapan.com/articles/detail/16736, https://japan.cnet.com/article/35103549/

4. LINE

新機能を続々発表、今後の戦略とは

https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1759

6月15日、LINE株式会社は年次イベント「LINE CONFERENCE 2017」を開催しました。毎年、今後の同社戦略が発表される機会となっています。そこでは、新たなビジョンとして、「Connected」(LINEのインフラ化)、「Videolized」(動画フォーカス)、「AI」(AIフォーカス)の3つの事業戦略が発表されました。

LINEひとつで買い物も娯楽もニュースも、あらゆる情報にアクセスできる「スマートポータル化戦略」が今年も進められています。現在の「ニュースタブ」が天気や占い、電車の運転状況など、生活に役立つ情報の集まる「ポータルタブ」に切り変わるようです。様々な用途をカバーすることで、よりアクティブ率の高いメッセンジャーアプリに成長していくのではないでしょうか。

また、新しく発表されたカメラ機能のリニューアルやストーリー機能などはSNSでも利用可能な点も多く、LINEが他社とどのように差異化させるのか今後注目したい部分も多い発表でした。

参考:https://iotnews.jp/archives/59740, http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/watcher/14/334361/061900860/
http://toyokeizai.net/articles/-/176839,https://japan.cnet.com/article/35102819/

5. X(Twitter)

アプリ版・デスクトップ版、両方のUIを一新

6月16日、X(Twitter)はモバイル、デスクトップ、ウェブアプリのデザインを変更しました。

プロフィール内から歯車アイコンをタップするのではなく、すべての設定関連は新しく左サイドのナビゲーションメニューへと移りました。アプリの右下にあった「プロフィール」ボタンもなくなり、情報量が少なくなったとX(Twitter)は説明しています。

X(Twitter)では企業アカウントと一般ユーザーアカウントには大きな違いはなく、企業アカウントであっても仕様変更の影響を平等に受けます。今回の仕様変更ではプロフィールのアイコンが四角から丸型に急遽変わったことで、社名やロゴを設定していた企業担当者は切り替えの必要に迫られました。一方で、アイコン変更の影響をネタにした企業の自虐風ツイートが話題にもなりました。

ニュースフィードや投稿画面の変更は特になかったため、通常の運用業務が変わることはありません

参考:http://jp.techcrunch.com/2017/06/16/20170615twitter-tweaks-its-design-again-in-an-attempt-to-woo-newcomers/

6. Snapchat

位置情報サービス機能の追加

米国時間6月21日、Snap社はユーザーの位置情報を記録して友達と共有するSnapchatの新機能「Snap Map」を発表しました。同機能では、アプリを開くたびに位置情報が記録され、その場所にユーザーのアバターやプロフィール写真が表示されるようになります。

同社は、アドテク企業やドローン開発企業などの買収をすすめ、新しい活路を見出そうとしています。

Snap社はFacebook社のInstagramに「ストーリー機能」を奪われ、その後のMAU数の伸びも大差をつけられてしまい、同社がどのような活路を見出していくのか投資家や関係者の間で注目を集めています。

この「Snap Map」は、SNS上からリアルのつながりを提供する機能になります。同社はカメラ付きサングラス「スペクタクル」を昨年から販売していますが、今年「カメラ企業」としてのポジションを狙っていくといえます。今後の日本での展開にも期待が高まります。

参考:https://www.businessinsider.jp/post-34149
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1706/20/news055.html
http://www.adweek.com/creativity/snap-spectacles-win-3-golds-at-cannes-for-their-functional-beautiful-design/
http://digiday.jp/brands/snapchat-vs-instagram-what-marketers-need-to-know/

 

この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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