人気Youtuber×企業のコラボ事例まとめ!「提供」だけどおもしろいYoutuberのコンテンツ力

2024/01/30

米国時間2017年2月27日、1日当たりに動画が視聴される時間の合計が10億時間を超えたと発表したYouTube。ネットで動画を楽しむ人のほとんどが日常的にYouTubeを閲覧しているのではないでしょうか。

そんなYouTubeには日々さまざまな動画がアップされていますが、そのなかでも独自の動画や実況動画などをアップしているYoutuberというクリエーターは、特に多くの視聴者を集め人気となっています。

最近では、人気Youtuberと企業のコラボ、もしくはタイアップによる商品のPR動画も増え、これまでテレビではリーチできなかった層へのアプローチを実現しています。

今回はそれについて、Youtuberの普段の投稿と企画事例をそれぞれまとめて紹介します。


 

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※編集部注
2024年1月19日:最新情報をもとに加筆修正しました。

    ■目次

  1. 近年のインターネットの動画視聴
  2. Youtuberと企業タイアップ案件事例
  3. まとめ

1. 近年のインターネットの動画視聴


近年、YouTubeを始めとする動画視聴サービスの視聴者数や視聴時間が、年代を問わず伸びていると言われています。

2023年(令和5年)6月に総務省が発表した「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、インターネットの利用時間がテレビの視聴時間を上回り、その中でも動画投稿・共有サイトを利用している割合が多いことが分かりました。

とりわけ、YouTubeを利用しているユーザーが圧倒的多数という結果も出ています。伸びている要因のひとつとして、スマートフォンの普及が挙げられます。同調査でも、全年代においてインターネットのスマートフォンでの利用率が高いことが分かります。

そのなかでもニールセンの調査によるとYouTubeのスマートフォンからの視聴者数は2015年1月の時点で3,000万人を超えていて、これはPCからの視聴者数の1.6倍です。いつでもどこでも気軽に動画視聴ができるようになったことによって、視聴者数と視聴時間が伸びています。

また動画視聴サービスの主な視聴者の年齢層は10~20代の若者が中心でしたが、近年では幅広い年代での認知と視聴が進み、1日当たりの平均視聴時間は年代によっても異なりますが、30分から1時間のようです。

そして10代~20代の女性は視聴した動画の中でおもしろいものがあった時は、人に薦めたくなる傾向があるという電通によるデータもあります。特に15~19歳の女性ではその数字が80%を超えています。

YouTube視聴者の傾向は、日本以外の国でもほぼ同様です。冒頭でも言及したように、1日当たりに動画が視聴される時間の合計が10億時間を超えていますが、海外においても視聴回数の半分以上はモバイル端末からの視聴で占められています。また米国内では18歳~49歳の年齢層で、どのケーブルテレビ局よりも多く利用されている巨大なメディアです。

出典:
令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
YouTubeのスマートフォンからの利用者は3,000万人超 ~ニールセン、「ビデオ/映画」カテゴリの最新利用動向を発表~
浸透するインターネット動画、視聴傾向の最新事情
20代の約19%がYouTubeを1日3時間以上視聴【YouTubeの利用に関するアンケート】
【調査レポート】YouTubeの1日あたりの動画視聴時間を調査

2. Youtuberと企業タイアップ案件事例

では実際に、人気Youtuberと企業タイアップの事例をいくつかご紹介します。

1 ゆな:ゆなちゃんねる

チャンネル登録者数69.1万人。視聴回数168,994,510回(2024年1月19日現在)の10代女性Youtuberです。普段の投稿は自分の好きな雑貨やファッション、メイクを紹介したり、X(Twitter)などで募った質問に回答したりといった日常的な事柄を紹介する動画が中心となっています。家族の話や同じYoutuberの話題も多めです。

ゆなちゃんねるの企業タイアップ動画(アビスリウム)

ゆなちゃんねるの企業タイアップは、自分だけの水族館を作れるスマホアプリ「アビスリウム」です。動画は、ゆなさんが実際の水族館にいるところから始まります。そこからしばらくの間は水族館でさまざまな魚を見て楽しむ光景が続き、次に家に帰って来たところに画面が切り替わります。

ここで初めて、スマホアプリの紹介が始まります。しかし唐突に始まるわけではなく、その日に水族館で見てきた魚をアビスリウムに登録していくといった流れのため、最初の水族館から違和感のないスムーズな流れでアプリの特徴を紹介していきます。そして最後におさらいとして、アプリのおすすめポイントを3つ紹介することで、アプリのダウンロードを促します。

あまり派手な装飾やアクションを入れることなく、ほんわかとした普段の投稿と同じペースで進められていくため、押し付け感や宣伝色が強く感じられないところに好感が持てます。

2 禁断ボーイズ:いっくん(2021年脱退)、モーリー、メサイア、田中(2022年解散)

チャンネル登録者数170万人。視聴回数797,425,840回(2024年1月19日現在)。20代の男性4人組Youtuber。普段の投稿は特攻服を着て中学校の卒業写真に紛れ込んでみたり、女性のスクール水着に赤いランドセルを背負って、街行く人にさまざまなことを仕掛けたりといった、チャレンジ系の投稿が中心となっています。

禁断ボーイズの企業タイアップ動画(フリル)

禁断ボーイズの企業タイアップは、スマホのフリーマーケットアプリ「フリル」です。前半は普段の投稿と同様に、メンバー同士の会話から始まります。その後、メンバーの一人であるメサイアさんが、多額の資金を使って得たグッズの洋服を視聴者に販売するということで、フリマアプリの「フリル」を紹介します。

写真を撮るだけで簡単に出品できることを紹介しながら、続いてもう一人のメンバーである、モーリーさんの私物も一緒に販売する流れになります。そこで購入するための招待コードを発表しますが、フリルのダウンロードを強く勧めるといったことは一切しません。あくまでも抽選販売をするので、気になった方は招待コードを使って購入してみてくださいとするだけで動画は終了します。

メンバーが着ていた洋服の販売という、ファンであっても必ず欲しいと思わないようなものを選択しながらも、最終的にはおもしろ半分で抽選に参加してみようかなと思わせる金額設定(300円)をするあたりに、しっかりと宣伝という目的も果たしつつも、普段のおもしろさを追求する姿勢も垣間見ることができます。

3 スカイピース:じん、テオ

チャンネル登録者数462万人。視聴回数4,008,052,635回(2024年1月19日現在)。20代の男性2人組Youtuber。友人を加えて3人で配信している動画もあります。普段の投稿は、5~6分のものから20分を超えるものまでさまざまで、短いものは2~3人でにらめっこや、あっち向いてホイなどの誰もが知っているゲームが多いようです。

長いものになると、コンビニやファーストフード、中華料理店などで1万円を使い切るといった、テレビのバラエティー番組のような構成の動画と使い分けています。動画は毎日配信していて、動画の最後に必ず次回の予告が入るのも、テレビ的な作り方です。

スカイピースの企業タイアップ動画(株式会社富士達 七輪焼肉 安安)

普段の投稿でも行っている1万円企画にお店からの依頼が来たということで、焼き肉屋で1万円食べきる企画をタイアップで行っています。

テレビ番組のような企画でありながら、グルメ番組のように必要以上に絶賛することもなく淡々と食べていくところが逆にリアリティを感じさせます。タイアップ動画でありながら、ことさらに店舗の宣伝をしないところが、20分近い長さながらも嫌味なく見られるため、ファンであれば何度でも見たくなってしまう動画になっています。

4 Fischer’s-フィッシャーズ:ザカオ、シルクロード、ダーマほか3名

チャンネル登録者数836万人。視聴回数17,555,018,635回(2024年1月19日現在)。20代~30代の男性6人組Youtuber。普段の投稿は主にさまざまな地域のアスレチックや空中アドベンチャーなど身体を張ったチャレンジ系のものが多いようです。

動画の長さは20分前後のものが多いものの、編集がしっかりしているため、あまり長さを感じさせません。飛び抜けて運動神経がよいメンバーがいるわけではありませんが、見ているうちに自分もやってみたくなるような親しみを感じさせるのも特徴のひとつです。

Fischer’s-フィッシャーズ-の企業タイアップ動画(京急電鉄「みうら海水浴きっぷ」)

Fischer’s-フィッシャーズ-のタイアップ動画は、京急電鉄「みうら海水浴きっぷ」です。みうら海岸までの切符と海の家の利用券がセットになったこの商品を実際にFischer’s-フィッシャーズ-のメンバーが体験する動画になっています。

ほかのYoutuberのタイアップ動画と同様に積極的に宣伝するような箇所はほとんどありませんが、チラシを見せながらの料金の説明やテロップによるサービスの紹介など、よりタイアップ動画っぽい作りになっています。

単純に海で遊んでいる場面ばかりではなく、海の家での食事や砂浜でアクティビティを楽しむ場面など、わずか8分程度の中にさまざまな場面を凝縮して紹介しています。

5 Hikakin:Hikakin TV

チャンネル登録者数1,240万人。視聴回数12,060,565,349回(2024年1月19日現在)。日本で一番有名なYoutuberです。普段の投稿は、大食いや料理を作る動画も多いですが、キャラクターショップの商品をすべて購入したり、有名ブランドで買い物をしたりと、見ている人がなかなかできないことを実現してくれるような動画も多いようです。

単にお金の無駄使いをしているということではなく、本当に好きなものを買えたという雰囲気が伝わってくるため、嫌味を感じず楽しんで見ることができます。コメント欄を見ても、好意的なものが多くHikakinさんの人気の高さがうかがえます。

Hikakinの企業タイアップ動画(LOTTE)

Hikakinさんのタイアップ動画はLOTTEのアイスクリーム「爽」のキャンペーンです。氷漬けになっているタレントの名前がわかればキャンペーンに応募できるというものですが、普段の投稿も商材の紹介をしているものが多いため、タイアップ動画といっても普段の動画と比べても、違和感はあまりありません。

キャンペーンで当たる商品の紹介やアイスクリームの説明などもかなりしっかりされていますが、その合間に自分も氷をたくさん入れた浴槽に漬かってアイスを食べるといった場面を挟むことで、退屈することなく最後まで見られます。

3. まとめ

Youtuberとタイアップ動画の事例をいくつかご紹介しましたが、ポイントはどのYoutuberのコラボ動画やタイアップ動画も、普段投稿している動画の延長線上にあり、見ていて違和感がないということです。

またタイアップ動画だからといって無理やり宣伝している感じがないところも、普段の投稿同様に楽しんで見られる要因となっています。もちろん動画の中やキャプションで「提供」や「タイアップ動画」であることは明示されているため、ステルスマーケティングではありません。

Youtuberによるタイアップ動画は、それぞれのYoutuberのファンが積極的に動画を見ているため「ながら視聴」の確率が低く、Youtuberの普段の投稿とタイアップする商材がうまくマッチングすれば非常に高い宣伝効果を発揮します。それだけにタイアップを依頼する側は、普段の投稿をしっかりとチェックすることが重要で、自分たちの商材に合ったYoutuberの人選がタイアップ動画成功のカギを握っているといえそうです。

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