人気ハッシュタグの付け方とは? アカウント運用・分析コンサルタント直伝のポイントまとめ

2017/10/20

今となっては投稿内で見かけることがごく自然になった、Instagramのハッシュタグ(#)。企業のSNSマーケティングの一環としてInstagramを活用する場合、ハッシュタグをどのように使うかがとても重要になります。

今回の記事では、Instagramにおけるハッシュタグの位置づけ、効果的なハッシュタグの活用方法について、さらには、ガイアックスのSNSマーケティングコンサルタントが、多くの人が抱えるハッシュタグに関する疑問にお答えします。ぜひ参考にしてみてください。

※編集部注
2017年10月20日:コメント欄のハッシュタグも検索対象である旨、注意点など加筆修正しました。

    ◼︎目次

  1. なぜInstagramではハッシュタグが重要か
  2. ユーザーとの接点が増えるハッシュタグの使い方
  3. Instagramで人気のハッシュタグ
  4. 現場コンサルタント直伝! 間違えないハッシュタグの付け方
  5. 現場コンサルタントが回答! ハッシュタグの疑問
  6. まとめ

1. なぜInstagramではハッシュタグが重要か

ハッシュタグは一般的な“ラベル”や“カテゴリー”に近く、ユーザーは一般的にこのハッシュタグを用いて検索をします。投稿のハッシュタグ、または検索を通じて、同じハッシュタグが付いている写真の一覧を見ることができます。広告の費用をかけずにユーザーとの接点を持つ手段として、ハッシュタグを通じた投稿及びアカウントの発見があります。そのため、興味を持ってくれそうなユーザーに見つけてもらうためには、彼らが普段から使っているハッシュタグを把握し、それらをいかに投稿に組み込むかが鍵となってきます。

サイバー・バズ社の調査結果からは、ハッシュタグはフォロワー数を増やすだけでなく、購買活動につながることもわかっています。「ハッシュタグ検索をした結果を参考にして、商品やサービスの購入に至った経験はありますか」という質問に対して、全体の41.5%が「ある」と回答しました。年代別の傾向として、検索利用率の高さと同様20代が60.5%と最も購入率が高く、その次に30代が53.8%と続いています。この調査結果を踏まえると、ハッシュタグの検索から実際の購買行動、意思決定につながっていると言えます。

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2. ユーザーとの接点が増えるハッシュタグの使い方

実際にユーザーへの露出の可能性を高めるハッシュタグの活用方法をご紹介します。

①たくさんつける

一つの投稿に対してハッシュタグのつけることができる個数は30個までとなっています。数が多ければ多いほど流入源を増やせる一方で、11個が最もエンゲージメントが高いというデータもあります。

ただ5章で後述しますが、「流入稼ぎ」としてハッシュタグが使われる側面もあり、ブランドによっては相性が良くない場合もあります。

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②人気投稿に載せられるようにハッシュタグを選ぶ

ハッシュタグを検索してみると、「人気投稿」が上部にそしてその下に「最新」の投稿がでてきます。この「人気投稿」に載ることでユーザーに見てもらう確率が高まります。

一つの事例として「#京都」で検索してみました。

他の投稿よりいいね数が多いと人気投稿に載ることがあります。つまり、投稿数の多いハッシュタグですと、人気投稿に表示する難易度が高まります。

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③検索ニーズを考える

ハッシュタグは複数で検索することができません。そのため、一つのハッシュタグに簡潔に情報を収めること他のユーザーはどのようなハッシュタグを使っているか調べることが人気投稿に載るために必要になってきます。

事例として、渋谷でカフェを探しているユーザーにアプローチしたい場合、『#渋谷カフェ』とすると『#渋谷』『#カフェ』よりも投稿数が減るため人気投稿にあがりやすくなります。

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3. Instagramで人気のハッシュタグ

アカウントによって適したハッシュタグは異なりますが、傾向を知っておくことも大切です。特によく使われやすいハッシュタグをご紹介します。

#insta○○

「#instagood」や「#instatravel」など、様々なパターンがあります。どんな単語の頭に「insta」をつけるかは自由。「instagram」を略して「#ig_○○」というパターンや(例:「#ig_japan」など)、逆にした「#○○gram」もよく使われます。(例:「#catgram」など)

例:#instafood

#○○な人と繋がりたい

「#写真好きな人と繋がりたい」など、○○の部分をアレンジして使います。趣味が同じ人を見つけてフォローし合い、フォロワー募集といった効果もあるタグです。

例:#おしゃれさんと繋がりたい

#○○部

「親バカ部」「スイーツ部」など、こちらも様々な言葉をつなげて使います。ユーザーがフォローし合うことで、共通の興味関心を持った人たちの緩やかなコミュニティのようになっています。

例:足元くら部

4. 現場コンサルタント直伝! 間違えないハッシュタグの付け方

ここでは、ガイアックスのSNSマーケティングコンサルタントによるハッシュタグの選び方についてご紹介します。

  1. 自社製品・サービスのハッシュタグの付けられ方を確認する
  2. ツールを使って関連性の高いハッシュタグを押さえる
  3. 人気投稿欄に載っている投稿のユーザーが、他に使う関連ハッシュタグも調べる
  4. 上記を精査して選んでいく

詳細

自社製品・サービスに対しユーザーからどのようなハッシュタグが付けられているか確認してみることが重要です。たとえば「スターバックスコーヒー」の場合、「スターバックス」で検索すると、「#スターバックスラテ」で約5万件の投稿があります。続いて「#スターバックスラテ」を開いてみると、今度は関連して「#抹茶クリームフラペチーノ」「#チョコレートソース追加」といったハッシュタグが表示されます。

②今度はハシュレコ(https://hashreco.ai-sta.com/)を使ってメインのハッシュタグ(この場合、#スターバックスラテ)と関連性が高いものをチェックし、必要あればさらに深掘り検索します。そうすることで、各製品・サービス毎にハッシュタグのかたまりを押さえることができるのです。

③メインのハッシュタグで、現状多くの「いいね!」を獲得している(人気投稿の欄に掲載されている)ユーザーが、他にどんなハッシュタグを使っているか確認。より検索してもらうことで、投稿を露出させる可能性が高まります

④集めたハッシュタグのなかから、「人気投稿に掲載される可能性」「検索される可能性」の高いものを優先的に選定していきます。

5. 現場コンサルタントが回答! ハッシュタグの疑問

ここではハッシュタグに関するよくある疑問に、現場のコンサルタントがお答えします。

Q1. 「ハッシュタグは〇個つけると効果的」とか聞くけど、実際のところはどうなの? 多すぎても見苦しく思われるのでは……。

A. 投稿にハッシュタグを必ずつけなければいけない、ということはありません。

むしろ、流入稼ぎばかりを目的としてハッシュタグをつけていると、日頃からInstagramに慣れ親しんでいるユーザーに、その下心を見透かされてしまうこともあるので、注意が必要です。

Ring my bell #Hermes

Hermès official accountさん(@hermes)がシェアした投稿 –


たとえば老舗ラグジュアリーブランドのエルメスでは、「#Hermes」と「#Hermes_○○」の1つか2つしかハッシュタグを付けておらず、「流入UPを狙っている」という印象を持たれにくい(実際に狙っているとも考えにくい)といえます。

Q2. キャプションにハッシュタグをつけず、コメント欄にだけハッシュタグをつけるパターンの投稿って効果があるの?なぜそうするの?


A. キャプションをすっきりに見せられるうえ、コメント欄に置いておくことで後日消せるからです。また、一部のハッシュタグを残しておき、コメント欄からページへ遷移させる活用方法もできます。

ただし注意点として、コメント欄のハッシュタグの表示は、ハッシュタグを付けてコメントした日時ではなく、元の投稿の日時に紐づいて検索欄に反映されるため、古い投稿に付けてもあまり効果が期待できないことがあります。また、編集部員数名で試したところ、一部のハッシュタグの反映にタイムラグがあったり表示されない現象も見受けられました。

以上の点を注意しながら、活用していくと良いでしょう。

Q3. ブランド独自のハッシュタグをつくるときの押さえたいポイントや考え方は?

A. まずは、ユーザーが自分たちのブランドやサービスに対して、既に使っている言葉や表現を調べましょう。

そして、企業公式アカウント側が、ユーザーが使用している言葉や表現に合わせる。具体的な例として、結婚式場を展開するリビエラ社の「#リビヨメ会」、世界的な衣服ブランドであるユニクロの「#ユニ女」などが挙げられます。企業が使ってほしいとアピールするハッシュタグよりも、ユーザーによって生成された使いやすく、親しみやすいハッシュタグの方が理想的です

その他の例に、おにぎりの写真を「#OnigiriAction」というハッシュタグをつけてSNSもしくは特設サイトに投稿すると、アフリカ・アジアの子どもたちに給食が届くプログラム「おにぎりアクション」を実施したNPO法人TABLE FOR TWO大宮千絵氏は、ハッシュタグの活用について以下のようにも述べています。

まずハッシュタグを付ける視点ですが、ユーザーの投稿ハードルを下げるという観点を重視しました。『#~寄付』のようなハッシュタグだと、社会貢献をする聖人のように思われてしまい、自分とは遠い存在になってしまう。そうではなく、ゲーム性を持っておもしろいことしてると思えることがすごく大事だったので、『Action(アクション)』という言葉を選びました。

引用:https://gaiax-socialmedialab.jp/post-51485/ 

6. まとめ

ハッシュタグの使い方をイメージできましたでしょうか? 投稿数が多いハッシュタグを入れたり、個数が多ければ多いほどいいというわけではなく、ターゲットを明確にし、そのターゲットが検索しそうでかつ競合が少ないワードを入れ込むことが鍵となりそうです。

それぞれのアカウントによって最適な活用方法は異なりますが、まずは今回ご紹介したことを基に運用しながら、ユーザーのリアクションを見つつトライアンドエラーをすること、そして日常的にInstagramを使ってみることがおすすめです。

この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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