Facebookがニュースフィードをテスト中!ほか、10月のSNSニュース

2017/11/08

10月はFacebookのニュースフィードのテストやX(Twitter)の年内黒字化に関する報道、LINE子会社の合併など気になるニュースで目白押しでした。それではひとつひとつ見ていきましょう!

    ■目次

  1. 全般
  2. Facebook
  3. Instagram
  4. X(Twitter)
  5. LINE@

1. 全般

国内の年代別デジタルメディア利用状況について

https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/technology-media-and-telecommunications/articles/md/digital-democracy-survey-2017.html

10月17日、デロイトトーマツコンサルティング社は「デジタルメディア利用実態調査」を発表しました。同調査は国内の14歳以上の2018名を対象にオンラインで行われました。調査によると、全年齢層で共通してテレビがトップであるものの、2位以下は異なっており、特に若年層でSNSが情報収集に用いられていると分かりました。

テレビの影響力がいまだ健在である一方、若い世代ではスマートフォン所有率が高く、ニュースポータルサイトやSNSによる情報収集が盛んであると同調査から分かります。「SNS映え」という言葉がありますが、SNSで話題となり、ニュースサイトに取り上げられ、シェアやリツイートで拡散されることが近年頻繁に確認されています。企業のマーケティング活動もこうした動きを踏まえ、ユーザーに広めてもらう動機付けが今後より重要になってくるでしょう。

参考:
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/technology-media-and-telecommunications/articles/md/digital-democracy-survey-2017.html

2. Facebook

ニュースフィードに関するテストを実施

報道によると現地時間10月23日、Facebook社がスロバキアなど6カ国を対象に、ニュースフィードを2つに分けるテストを開始したそうです。

友達や家族の投稿を見たいというユーザーの希望に沿うべく、それらの投稿と企業の広告をメインフィードだけに反映させ、それ以外の「広告を出さないFacebookページ」の投稿は「発見フィード」に分けるテストでした。

Facebookはこれまでも、ユーザーが友人や家族の投稿を楽しめるように表示アルゴリズムに独自の評価を加えることで、対応していました。今回はもっと抜本的に表示エリア自体をきっぱり分ける施策のようです。

今回の仕様変更は、オーガニック投稿のみでユーザーに情報を届けようと考えている企業には大きな痛手といえます。本格的に実装されるかはまだ分かりませんが、そうした場合、少額でも広告出稿を検討するなど対応が必要です。

参考:
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1710/24/news044.html,
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1710/19/news052.html 

米国の若者に人気サービスを買収

 

https://tbhtime.com/news/

米国時間10月16日、Facebook社は人気ソーシャル投票サービス「tbh」を買収しました。同サービスは、友人に関して匿名で投票を募ることができる若者に人気の無料アプリで、既に500万人のユーザー数を抱えています。Instagram同様、ブランドを残したままにしてサービスを強化していくようです。

Instagramを買収した時と同様、 「tbh」を買収することで若年層ユーザーをもっと獲得していくというFacebookの姿勢が分かります。

Instagramストーリーズ投稿がFacebook上でも表示されるように(後述)なるように、いつか同投票サービスがFacebook本体アプリと紐づいて発展する可能性もあるでしょう。今後のサービス強化の行方に注目したいですね。

参考:
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1710/17/news047.html

同社ミッションに関わる新機能を発表

米国時間10月26日、Facebookはグループ機能に大幅なアップデートを行いました。グループに新しく入ったユーザーにタグ付けしてメッセージを送れる「ウェルカム投稿」や、グループ内の役割(管理者やモデレーターなど)を明記した「バッジ」機能、メンバーの詳細なプロフィール欄や、グループインサイトを追加しました。

今年6月、米国シカゴで同社のミッションが発表されましたが、今回はそのミッションに具体的な結びつく新機能といえます。

Facebookページはページ読者間の交流は基本的にありませんが、グループ機能ではより活発です。新しいインサイト機能ではエンゲージメントが高いタイミングで投稿予約の提案を受けることができるなど、よりコミュニティを管理できる仕組みが取り入れられているといえます。

参考:
https://ja.newsroom.fb.com/news/2017/10/new-features-for-groups-to-build-communities/

消える動画「Stories」の配信チャネル拡大

Instagramで人気の消える動画「Stories(ストーリーズ)」ですが、10月はFacebook上で関連するニュースが複数見受けられました。まず、Facebookページもストーリーズが利用可能になるとの発表がありました。

次に、Instagramのストーリーズ投稿をFacebookアカウントで配信できるようにする機能をテストしていると分かりました。

11月現在、1日の利用者が全世界で3億人いると発表されている消える動画「Instagram Stories(ストーリーズ)」ですが、FacebookやMessengerなど他アプリでも目にする機会が増えてきました。

今後Instagramで投稿しようとしたストーリーズをFacebookに流せるようになり、企業のページも配信可能になると、上部の表示枠の争いがますます激化しそうです。表示アルゴリズムや配信エリアに関する今後の発表には注意が必要です。

参考:
https://japan.cnet.com/article/35108737/,
https://www.cnet.com/news/facebook-stories-are-coming-to-brand-pages/,
http://jp.techcrunch.com/2017/10/06/20171004instaface/

3. Instagram

国内ユーザー数に関する調査

10月3日、Instagramを運営するフェイスブック ジャパン社は国内マーケター向けのイベント「Instagram Day」で、国内ユーザー数に関する情報やInstagram広告の今後の可能性について語りました。2015年からの2年で、InstagramのMAU数は2倍以上の急伸を見せています。

若年層を中心に、今や男女とも利用率が伸びているInstagramですが、ビジネス活用にも注目が集まっています。10月にストーリーズ広告が「自動配置(自動で効率良く広告の予算配分してくれる機能)」で配信可能になったことで、企業がInstagramにますます乗り出しやすくなりました。

公式発表によると、かつて「フォトジェニック」と言われていたような、高度に作り込まれた画像の投稿は減ってきており、料理や旅行などユーザーが普段の生活で親しんでいるに関する投稿が増えているそうです。

参考:
https://gaiax-socialmedialab.jp/post-54313/,
https://gaiax-socialmedialab.jp/post-54609/ 

消える動画「Stories」に関する新機能

 

https://ja.newsroom.fb.com/news/2017/10/instagram_livewith/

米国時間10月3日、ストーリーズの新機能としてアンケート機能付きのスタンプが追加されました。また10月25日、ストーリーズのライブ動画配信中に、配信者のゲストを招待できる機能を実装しました。同機能は8月にテストが進んでいたものでした。

企業が一般ユーザーを動画に出演させて、直接プロモーションする機会はまだまだ限られると思いますが、タレントや有名人、インフルエンサーが一般ユーザーを参加させてコミュニケーションを取るといった番組形式の企画は考えられそうですね。

また、アンケート機能も国内ではサントリー社など早速活用している大手企業が出てきました。LIVE配信や「消える動画」など、公開期限がある空間にユーザーが手を加えられる、参加できるという面白さが注目されているといえます。

参考:
https://ja.newsroom.fb.com/news/2017/10/instagram_livewith/,
http://www.excite.co.jp/News/mobile/20170810/Appliv_nongame_82016.html 

4. X(Twitter)

国内ユーザー数に関する新発表

10月26日、同社公式アカウントは国内MAU数が4500万人超えを発表しました。また米国にある本社に関しては、今年中の黒字化の見通しが立ったと発表され、その期待感に株価が急上昇したことも報道されています。

今年4月の報道では、全世界ユーザー数が増えて3億200万人に達したものの増収に結びついていないことが挙げられ、広告戦略の見直しが求められていました。年内で黒字化の可能性が出てきたようですが、これはコストカットが奏功したものだとも言われています。

広告の透明化や誹謗中傷・嫌がらせ対策など、ユーザーが安心して使える環境作りを進めるX(Twitter)ですが、今後さらなる収益につながる広告戦略が打ち出せていけるのか注目が集まります。

参考:
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1710/27/news107.html, http://http://www.sankei.com/economy/news/171020/ecn1710200024-n1.html,
http://jp.techcrunch.com/2017/10/27/20171026twitter-shares-are-skyrocketing/

新しい広告フォーマットが利用可能に

https://blog.twitter.com/marketing/ja_jp/topics/product-news/2017/vwsc.html

10月、X(Twitter)社は動画広告に関するアップデートを複数発表しました。動画コンテンツの前に挿入されるインストリーム動画広告枠や、動画を表示しつつWebサイトも表示できる「ビデオウェブサイトカード」の提供を明らかにしました。

同社はニールセンの調査を参考にしながら、X(Twitter)動画広告がブランド認知や好感度、購買意向の上昇に寄与することを示しています。

そもそも140字以内の短文投稿がメインのSNSだけに、動画コンテンツはやはり目立ちます。今回発表された「ビデオウェブサイト」はX(Twitter)アプリ内でそのまま動画とWebサイトを見てもらえるシームレスな作りになっています。それだけにサムネイルや開始数秒がアイキャッチとなることが求められるでしょう。

参考:
https://blog.twitter.com/marketing/ja_jp/topics/product-news/2017/instreamva.html,
https://blog.twitter.com/marketing/ja_jp/topics/product-news/2017/vwsc.html

5. LINE@

国内アカウント数の発表や、合併の情報

 

https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1910

10月24日、LINE株式会社はサービス開始から5年のユーザー推移をまとめたインフォグラフィクスを発表しました。それによると認証アカウント数は30万社を突破し、特に関東を中心に勢いを増していることが分かります。また10月26日、同社はLINE PayとLINE Business Partnersの合併を発表しました。今後の加盟店拡大に備えるようです。

30万件を超えるデータを基に作られたインフォグラフィクスには、業種別配信ピークタイムのグラフもありました。それによるとショッピング・小売店業界では9時台飲食レストランでは13時台、ファッション業界では19時台が多いなど、各業界の特徴がよく出ていました。ぜひ下記URL(前者)を参考にしてみてください。

LINE@の販売・運営を行っていたBusiness Partners社とカードの発行や決済手法の追加に取り組んでいたLINE Pay社が合併することで、今後はLINE経済圏の広がりが活発になりそうです。

参考:
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1910,
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1918