4月の主要SNSニュースまとめ! Facebook、情報流出事件の余波は。 Instagramはダウンロード可能に?

2018/05/10

プラットフォームの信頼性を獲得するため施策が各SNSで見られた4月。今月も目が離せないアップデート情報が満載です。

それでは4月のSNS最新ニュースを見ていきましょう!

    ■目次

  1. 全般
  2. Facebook
  3. X(Twitter)
  4. Instagram
  5. Youtube

1. 全般

動画コンテンツに対する意識変容の調査

https://markezine.jp/article/detail/2817

日本時間4月5日、ニールセンデジタルが「動画コンテンツの利用状況および動画広告に対する意識」に関する調査結果を発表しました。その調査によると、年代別に比較すると若年層ほど動画広告の視聴によって態度変容したことがある人の割合が高くなる傾向が見られました。

スマホネイティブ世代である若年層はYouTubeを始めとする動画メディアに当たり前のように触れている習慣が根強いことが、今回の調査結果に影響していると考えられます。また記事の補足ですが、10代はテレビ番組よりYouTuberの投稿動画を好むことが判明しています。

そのため動画広告をマス広告の延長線上としてとらえて闇雲に配信するのではなく、SNSの性質とターゲットとなる年齢層に合わせた動画設計がより効果的でしょう。

参考:
https://markezine.jp/article/detail/2817

2. Facebook

情報流出事件による広告業界への余波

米国時間4月4日、Facebook社はサードパーティによる個人情報に対するアクセスを以前よりも制限すると発表しました。発表された具体的な制限は9項目に及び、なかにはFacebook傘下のInstagramに関するAPIに対する制限も含まれていました。

この制限はFacebook社の8700万人分の個人情報流用問題の再発防止策としています。

同社CEOのMark Zuckerberg氏は現地時間4月10日にアメリカ議会上院の公聴会で、Facebook社のデータ保護における責任を認め、保有する個人情報の保護をより強化していく方針を明らかにしており、以降もこの流れは官民両軸で進むと考えられます。

この制限でサードパーティーから顧客データ収集を行っていた企業は大きな打撃を受け、正確なターゲティングを実現できなくなってしまうかもしれません。今後は各企業自身が持つデータ・リスト(カスタムオーディエンス)も制限を受ける可能性を踏まえ、新規顧客開拓の為に新しい努力が必要になりそうです。

参考:
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/05/news059.html
https://www.huffingtonpost.jp/kazuhiro-taira/facebook-20180413_a_23410112/
https://www.huffingtonpost.jp/2018/04/10/zuckerberg-hearing_a_23408233/
https://newsroom.fb.com/news/2018/04/restricting-data-access/

Messengerの新機能アップデート

Facebookのメッセージアプリ「Messenger」がアップデートされ新しい機能が追加されました。その機能とは「360度写真」と「HD動画」の同サービス内でのシェア機能です。Messenger内でそれらのコンテンツを撮影することは出来ず、それぞれ専用のアプリやデバイスが必要となります。

近年FacebookはMessengerの強化を推し進め、ユーザー同士のクローズドなコミュニケーションがとりやすいようにしていますが、今回のアップデートはそれらのコミュニケーションがより強化されることになりそうです。

企業広告にも今後これらのアップデートが適用される可能性があり、より没入感の強い広告体験をユーザーに提供できるようになると考えられます。今後はARやVRなどの技術などの一般化がより加速すると予測されるので、こちらも押さえておきたいポイントです。

参考:
https://news.mynavi.jp/article/20180404-611087/
https://www.moguravr.com/facebook-messenger-360/

3. Instagram

ユーザーデータに関するアップデート

米国時間4月11日、 Facebook傘下のInstagramは投稿した写真などそれぞれのユーザーに関する全てのデータをダウンロードできるようになると発表しました。

この機能はFacebookに既にあったものの、Instagramには長らく実装されていない機能でした。

今回のアップデートは欧州で5月から施行される「一般データ保護規則」に順守しています。同規則は米国プラットフォームのデータ支配の構造に対する欧州の懸念が背景にあると見られます。

Instagramは他のSNSべてデータをダウンロードすることが難しいうえに、ユーザーがあるサービスで利用したデータなどを持ち運べる「データポータビリティ」が悪く、ユーザーが新規のSNSへ簡単に移行できないようになっていました。

そこで、「一般データ保護規則」で登場する「データポータビリティ権」によって、データの移動を個人主体で流動化することで新規サービスへの移行をスムーズにする狙いがあります。

参考:
https://japan.cnet.com/article/35118306/
https://jp.techcrunch.com/2018/04/13/2018-04-11-download-your-instagram-photos/
https://toyokeizai.net/articles/-/216513
https://business.bengo4.com/category3/article299

人気インフルエンサーに関する調査

https://www.cyberbuzz.co.jp/influencer_institute/research/1instagram.html

株式会社サイバー・バズが運営するインフルエンサー研究所がフォロワー1万人以上のインフルエンサーに対してInstagramの利用実態調査を行いました。

その調査によると、Instagramでフォロワーを増やすためのコツとして、「フォロワーがよく見る時間に投稿」「世界観の統一」「フォロワーからのコメントには丁寧に返信」などが挙げられています。

インフルエンサーは広告よりもユーザーとのコミュニケーションが重要で、上に挙げられた施策によって「いにユーザーからのロイヤリティを獲得するか」がポイントになります。

インフルエンサーがお勧めする製品を購入するのは、「信頼している家族や友人の口コミに従って買ってみる」といった感覚に近いといえます。つまり、インフルエンサーは広告よりも「消費者との距離が近い」存在だといえます。

例えば10代女性をターゲットにした製品を売り出すときは、そうした女性たちから支持を集め積極的にコミュニケーションを図っているインフルエンサーが有望なチャネルと考えられます。

参考:
https://www.cyberbuzz.co.jp/influencer_institute/research/1instagram.html
http://www.dreamnews.jp/press/0000171754/
https://markezine.jp/article/detail/28215

新機能の追加に関するアップデート(→実装済)

TechCrunchによると、Instagramが「ネームタグ」機能をテスト中であると発見し、数日後には日本でも利用できるようになりました。

この機能によって画像からユーザーをフォローでき、LINEのQRコードのような働きをします。また、絵文字やセルフィーでおしゃれにデコレーションもできます。

以前からInstagramは競合アプリの優れている機能を積極的に取りいれていますが、こちらの機能もそのパターンで、ユーザーにとってネックだったフォローの面倒くささが解消されました。

このネームタグをサイトや他SNSに掲載するのはもちろん、オフラインのチラシやポスターに掲載したり、店頭スタッフが自分のスマホにネームタグのスクショを用意するなど、ユーザーにその場で提示してフォローしてもらうための施策が多様化していくでしょう。

参考:
Https://jp.techcrunch.com/2018/04/11/2018-04-09-instagram-nametags/

4. X(Twitter)

10~30代のSNS利用における意識調査

https://news.mynavi.jp/article/20180401-608954/

日本時間4月25日、マーケティングリサーチ機関のMMD研究所とセキュリティー会社のマカフィーが「高校生、大学生、社会人20代、社会人30代」の4属性に対して「SNS利用に関する意識調査」を行いました。

X(Twitter)の主な利用目的は趣味やニュース、友人の近況等「情報収集」で、顔見知りの友人と交流する比率とSNS上の友人と交流する比率が各世代ともにほぼ同じ結果になりました。

学生などの若年層の方がX(Twitter)を利用する比率が高い傾向にあります。

また各世代ほぼ共通して趣味の為に利用している比率が高い理由は、X(Twitter)が複数のアカウントを作成できるためだと考えられます。

いわゆる「趣味アカウント」を所有することで、同じ趣味を持つアカウント達のつながりである「インタレストグラフ」に複数つながりを持つユーザ―も珍しくないでしょう。

そうした「グラフ」で繋がっているユーザーからの口コミは、一般的なマス広告よりも信頼度が高く態度変容を起こさせやすいと言われています。SNS上でマーケティングを行う際は是非念頭に置いておきたいポイントです。

参考:
https://news.mynavi.jp/article/20180401-608954/
https://mmdlabo.jp/blog/detail_1705.html

ライブ動画コンテンツの拡大

米国時間4月30日、X(Twitter)社は新たに30以上に及ぶライブ動画番組をスタートすると発表しました。

報道によると、番組数は2017年時の倍になり、ジャンルもスポーツやニュース、エンターテインメント関連など多岐に渡っています。また、X(Twitter)社も1日当たりの動画視聴時間数が1年間で倍増したと報告しています。

近年の主要SNS全体のトレンドとして、テキストや画像コンテンツから動画コンテンツへ、また動画コンテンツからライブ動画コンテンツへと発展してきています。

テキストメッセージが主体のSNSであるX(Twitter)でもそれは例外ではありません。FacebookなどのSNSと競うように、ライブ動画コンテンツを拡大させて、ユーザーより可処分時間を注ぐようにライブ動画コンテンツを充実させています。

実際にX(Twitter)でも1年でユーザーの動画の視聴時間が倍増しており、製品のプロモーションにライブ動画を取り入れる事が重要な施策になってくるでしょう。

参考:
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1805/01/news061.html
 https://www.prnewswire.com/news-releases/twitter-announces-over-30-premium-video-content-deals-at-digital-content-newfronts-expands-depth-and-breadth-of-programming-slate-300639486.html

テロ関連のアカウント凍結数が120万に

米国時間4月5日、X(Twitter)社は2015年8月から2017年12月までにテロ助長に関する規約に違反したアカウントの凍結数が120万を超えた事を発表しました。

2017年下半期の凍結アカウント数は前回の計測より8.4%減少し、また2回連続で減少しています。

Facebookの情報流出事件が世間を賑わせていますが、個人情報の扱いや悪質なコンテンツに対する規制はユーザービリティを実現するにおいて、他SNSにとっても非常に重要な問題です。

ケンブリッジアナリティカの一件やテロ関連の投稿を始めする悪質コンテンツの流行は、SNSの信頼性に大きなダメージを与えかねない懸念事項です。広告を販売するX(Twitter)としては、こうした取り組みはサービスの透明性や健全性を確保するために重要になってきます。

企業も自身の広告が悪質な投稿に紐づけられて投稿されていないかなど、知らないうちにブランドが毀損されるような事態を避けるためにも、こうした取り組みには是非注目しておきたいです。

参考:
https://japan.cnet.com/article/35117358/ https://blog.twitter.com/official/en_us/topics/company/2018/twitter-transparency-report-12.html

4. YouTube

広告掲載の際の誤判定を防ぐための新制度

https://youtube-creators.googleblog.com/2018/04/an-update-on-our-2018-priorities.html

米国時間4月17日、YouTube社のCEOであるSusan Wojcicki氏は広告主への信頼性や投稿の透明性を高めるための取り組みの試験導入を明らかにしました。

その取り組みの一つとして、自身の投稿が不適切なコンテンツを含んでいない事を「自己申告」できるシステムが少数のクリエーターに試験導入されました。一つ上のトピックでも触れましたが、不適切なコンテンツを表示するクリエイターのチャンネルに自社の広告が掲載されてしまうのは大きなブランド毀損に繋がる恐れがあります。

例えば、富士樹海で自殺者を撮影し批判を集めたYouTuberのローガンポール氏のチャンネルやヘイトスピーチを行うチャンネルに対して、企業の広告が掲載されにくくするために重要な役割を果たしました。

このように投稿の透明性やプラットフォームの信頼性、ターゲティングを正確にすることで広告主が安心してYouTubeに広告を掲載できるようになると予想され、こうした広告主の信頼を獲得するための努力は今後も続けれられると予想されます。

参考:
https://youtube-creators.googleblog.com/2018/04/an-update-on-our-2018-priorities.html
https://japan.cnet.com/article/35118018/
http://news.livedoor.com/article/detail/14606181/

この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

企業のWeb担当者様が積極的にSNSをビジネス活用していけるよう、ソーシャルメディア関連の「最新ニュース」「運用ノウハウ」「事例・データ」の情報を素早くキャッチしてお届けします。