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2019.02.08

ライスカレー製作所が考える、Instagramの最新トレンドとシンプルホームの2019年

「シンプルで洗練された住まいや暮らしに役立つアイディアを毎日ご紹介」をコンセプトに、厚い主婦ファン層を持つInstagramメディア「シンプルホーム(@simplehome_official )」。

2018年春の取材時には10万人だったフォロワー数は順調に成長を続けており、2018年12月には広告費を一切かけずして、21万人を突破しています。今回は、同アカウントを運営するライスカレー製作所に、成長の鍵となったノウハウや、2019年のInstagramのヒントを伺いました。

Interview / ソーシャルメディアラボ編集部 荒川颯太(@as_hb_acc
Text & Photo / 大木一真(@ooki_kazuma

    ■目次

  1. プロフィール
  2. 価値観を転換し、フォロワーをアクノレッジメント(承認)すること
  3. ポイントは検索意図、フェーズ、関連性。アカウント成長を導く運用のノウハウとは
  4. Instagramのトレンドと今後の方向性
  5. 2018年の振り返りと2019年のシンプルホーム

1.プロフィール

川上 慶士 氏:株式会社ライスカレー製作所 メディアコミュニティ事業部部長 兼 シンプルホーム編集長

2015年関西大学商学部卒。同年戦略系PR会社に入社。戦略PRコンサルタント兼広告プランナーとして、食品、金融、家電、アパレル、外資ITサービスなどのPRコンサルティングおよびWebプロモーション業務に従事。2016年4月より株式会社ライスカレー製作所を共同創業。訪日外国人観光客向けWebマガジン「MATCHA」元関西統括。

2.価値観を転換し、フォロワーをアクノレッジメント(承認)すること

荒川:2018年春の時点で、フォロワー数は約10万でした。そこからどのように20万フォロワーまで伸ばしたのでしょうか。

川上慶士 氏(以下、敬称略):成長速度に関しては一定して伸びた、という特徴がありました。月によって伸び方にそれほどムラはなく、平均的には1ヶ月に8,000人から9,000人くらい伸びています。1か月で最高15,000人ほど増えたこともありました。

アカウント自体が小さいときはフォロワー数が伸びづらいのですが、一定の閾値を超えると、成長速度が高まったまま伸びている印象です。また、「一般ユーザーの投稿をリポストして、それを丁寧に紹介する」というアカウントの運用スタンスは変わっていません。

前回の記事から変わったのは、それまで投稿していた動画やストーリーへの投稿をなくし、フィードへの投稿だけに絞ったことがあげられます。あくまでシンプルホームのアカウントにおいてはですが、全てのコンテンツの数値を追ってみると、画像を投稿するか動画を投稿するかによって、そこまでフォロワー数の増加率に差がないと分かりました。そこで、コンテンツ制作に追加でリソースをかける必要はないと判断し、リポストに絞っていくことに決めました。

荒川:「シンプルホーム」のアカウントがここまで安定的に伸びている背景には、何か秘訣や意識していることなどはあるのでしょうか?

川上:自分たちで考えた結果として、現時点では2つの結論に辿り着いています。

まず1つ目が「価値観の転換」です。僕が思うに、人間の行動の本質って「マイナスをゼロにする」か、「ゼロをプラスにする」の2つに集約されていると考えています。例えば、掃除や整理整頓などの家事は長い間、「できて当たり前」だと認識されていると思っていて、社会的にもそういった風潮があると考えています。言い換えると、これらの行動は「マイナスをゼロにする」ことだったのかなと。

ですが、従来のこの価値観に対して、シンプルホームはこれら家事や育児に関して光をあて、1つ1つピックアップして丁寧に「紹介」するようにしました。つまり、従来「マイナスをゼロにする」と思われていたことを、「ゼロをプラスにする」行動として認識するような内容として発信しています。「整理整頓やおうちづくができるのは実はすごいことだよ!すごい価値があるんだよ!」と褒めたり認めたりしたことで、ゼロからプラスへと価値観を転換したのが、基盤のフォロワー層である主婦の方々に刺さったのではないかと思いますね。

そして2つ目に「アクノレッジメント(承認)」という概念も鍵になっていると思います。これはもともとコーチングの世界でよく使われている概念で、「あなたはここにいていいんだよ」「あなたのやっていることは間違ってないよ」という風に、相手の心理的安全性を担保することを指します。

シンプルホームでは、紹介したユーザーのお家やおうちづくりの手法に対して必ず「素敵ですね」「参考になりますね」と必ず褒めることを意識しています。紹介された側は単に画像が紹介されただけではなく、自分のやっていることを認められたり褒められたり、肯定してもらえたことが大きなモチベーションになっているんじゃないかなと考えています。

逆に、ユーザー投稿を使っていながらフォロワー数が伸びないアカウントの特徴は、ユーザー投稿を使って、企業が言いたいことを言っているだけというケースだと思っています。ユーザーとしては画像が使われるのは嬉しいでしょうが、自分のやっていることを認めてくれたり褒めてくれたり、心理的安全性を担保してくれるようなアカウントの方が伸びているのではないかと思っています。

3.ポイントは検索意図、フェーズ、関連性。アカウント成長を導く運用のノウハウとは

荒川:フォロワー数は安定的に伸びているとのことでしたが、「#シンプルホーム」をつけた投稿はどのくらい増えているのでしょうか?また、ハッシュタグの活用についてノウハウがあれば教えてください。

川上:「#シンプルホーム」をつけた投稿の数も順調に伸びていて、1日250~300投稿前後はあります。月間投稿枚数にすると8,000〜9,000投稿くらいです。また、月間投稿枚数からのリーチ数は300万リーチくらい、Imp数でいうと2,500万Impくらいですね。

また、ハッシュタグ選定については、3つのポイントがあります。

1つ目のポイントは、(ユーザーの)検索意図を読み解くこと。SEOにも近い考え方ですが、ユーザーはどんな情報を知りたいときに、どういうワードで検索するのかを意識するのは大事だと思います。

2つ目のポイントは、アカウントのフェーズを意識すること。フォロワー数が少ないと、1投稿あたりに獲得できるエンゲージメントも限られるので、投稿件数が多いハッシュタグでは人気投稿に長く居続けられません。その時々のアカウントでどれくらいのエンゲージメントを獲得できるのかというアカウントのフェーズを理解する必要があります。どれくらいの投稿件数のものなら人気投稿に入れるのかを意識して、段階的にハッシュタグを入れ替えて調整するのが重要です。

3つ目のポイントはハッシュタグと画像の関連性を意識することです。投稿に使用する画像と関連していそうな単語でも、Instagramで検索すると意図した画像が出てこないということはよくあります。例えば、シンプルホームの投稿のハッシュタグを考えていたとして、#シンプル という単語は一見近いですよね。でも、Instagram上では、シンプルという単語は、ファッション投稿との関連性が強いんです。そうなると、人気投稿に現れにくくなります。だからハッシュタグと画像の関連性を見るのも重要なんですね。

荒川:この関連性を設計する方法は、どのようなものがありますか?

川上:シンプルな方法としては、インスタで検索画面の上に出てくるハッシュタグのレコメンドを見ることです。ある単語やハッシュタグを検索すると、類似した画像や、似たようなハッシュタグが出てくるので、それらを参考にするというのも1つの方法です。

また、検索意図を読みとくという点にも関連しますが、検索されるであろう単語を複数想定してそれぞれのハッシュタグでどんな画像が投稿されているかを確認し、自分の投稿に近いハッシュタグを使うと、より人気投稿に出やすくなります。

4.Instagramのトレンドと今後の方向性

荒川:Instagramに関して、運用のトレンドは何かありますか?

川上:最近のInstagramのトレンドは「ミニブログ化」かなと思います。今までのInstagramは、綺麗な画像や世界観を表現する投稿がメインでしたが、ユーザー数と投稿件数の増加に伴い、画像だけでは差別化や独自化が図れなくなってきました。この流れを受け、今のユーザーは画像に加えてちょっとした長文を投稿する傾向があるように感じます。

アカウントのフォロワーを伸ばす上では、投稿の保存数やエンゲージメントは確かに重要です。しかし一方で、これらの数値だけをSNS運用におけるKPIとするのはもったいないのではいか、とも考えています。言い換えると、フォロワーを伸ばすことだけが目的になってしまわないようにする必要があるのではないかと。ある目的に達成するための「手段」としてInstagramを活用するのが本来の姿だと思うので、フォロワー数の増加を目的達成のための1つの手段とするのは良いと思うのですが、それに終始してしまうとSNS施策として本末転倒ではないかと考えています。

さらに、Instagramは今後、「コミュニケーションの起点」になろうとしているのかなと思っています。Facebookは日常から離れてしまったことでアクティブ率が低下したのではないかと思うんですね。実名のコミュニケーションツールなので、仕事や結婚など節目の報告は多いんですが、日常性はちょっと低い。そうなると、アプリを開く機会も少しずつ失われていくのかなと。Instagramも最初は画像加工ツールとして登場しましたが、ストーリーズによって「日常」を投稿できるようになったのは一つ大きな変化だと思っています。

5. 2018年の振り返りと2019年のシンプルホーム

荒川:2018年はYouTube、そしてTikTokが大きく話題になりました。

川上:YouTubeを意識した形でIGTVが生まれたと考えていますが、まだそこまでIGTVが活発な印象はありません。また、TikTokはまだYouTubeほどの影響をInstagramには与えてないのではないかとも思いますが、今後どういう展開を見せるかはわかりません。ただ、一部のシンプルホームのフォロワーさんはすでにTikTokを活用されはじめています。特にお子さんに関する投稿を行っている「ママインフルエンサー」「ママインスタグラマー」が、2019年に「ママティックトッカー」になり始めるのではないかと思っています。こうしたユーザーの移動がますます活発になるようであれば、Instagramにも影響が出てくるのではないでしょうか。

荒川:最後にシンプルホームの運用に関して2019年に向けて考えていることがあれば教えてください。

川上:アカウントのスタンスは変わらず、ユーザー投稿をご紹介しようと思っています。シンプルホームが他のメディアと大きく違うのは、一般的な記事型メディアではないという点です。記事を読ませて終わりでもなく、フォロワー数が多い人だけを紹介するわけでもなく、素敵な家の写真を載せている人は分け隔てなく紹介しています。ある意味紹介される人の民主化がなされており、誰でも紹介される可能性はあります。だからこそ、一般の方が紹介されたときの嬉しさがあるんだと思います。

なので、引き続き主婦や女性の方に見ていただいて、ハッシュタグを投稿してくださる方の普段の生活を楽しくできるような、チアアップ的なメディアとして役割を果たせるといいなと思っています。そのためにも企業さんとタイアップ企画で写真投稿キャンペーンをしたり、見てくださっている方々が楽しめるような施策やコンテンツを作っていきたいと思っています。

荒川:ありがとうございました。

この記事を書いた人:荒川颯太

荒川颯太 ソーシャルメディアラボ編集部インターン生。記事の執筆・編集を担当する20卒の大学生。以前はフィリピンに長期滞在し日本人英語学習者の支援を行っていた。ゴスペルやミュージカルなど歌う表現活動が趣味。
この記事を書いた人:荒川颯太
荒川颯太 ソーシャルメディアラボ編集部インターン生。記事の執筆・編集を担当する20卒の大学生。以前はフィリピンに長期滞在し日本人英語学習者の支援を行っていた。ゴスペルやミュージカルなど歌う表現活動が趣味。

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