【徹底調査】SNSマーケティング最新レポート:企業のSNS担当者150名への独自調査

2020/04/02

こんにちは、ガイアックス ソーシャルメディアラボ編集部です。

現在、日本を含め世界では、新型コロナウィルスの流行によって小売や外食、旅行業界など、様々なビジネスで影響が出ています。

人々が外に出て集まることを控え、自宅で待機せざるを得ない今の状況は、商品・サービスの感想を生活者間で流通させ「買いたい気持ち」を刺激するSNSマーケティングの領域にどのような影響をもたらすのでしょうか。またそれを受け、いま私たち支援会社は何をすべきでしょうか。

そこで当編集部は、SNS運用に取り組む企業の担当者様150名に独自のアンケート調査を行いました。SNSマーケティングにおける昨年比の年間予算や現状の運用体制といった、普段なかなか聞くことができない現場の生の声を、3月中旬に収集して資料にまとめました。

    ■目次

  1. 調査概要
  2. 2020年のSNSマーケティング予算に関する調査
  3. 2020年現在のSNSアカウントの活用状況
  4. 最後に、5年以上業界を見てきたSNSコンサルタントから一言

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調査概要

ガイアックス ソーシャルメディアラボ編集部は、過去にお役立ち資料をダウンロードいただいた方々に独自のアンケート調査を行いました。アンケート調査の実施期間は2020年3月11日から16日の6日間です。

本調査結果は、支援会社を除く企業のSNS運用担当者150名(1社最大1名まで)の回答を集計したものです。上記アンケート実施概要で記載のとおり、上場区分は東証一部、東証一部のグループ企業、マザーズ、非上場など、業種は食品や人材、通信、旅行など、幅広い規模と領域の企業様から回答が集まりました。

2020年のSNSマーケティング予算に関する調査

過半数の企業で、SNSマーケティングにおける年間予算は「0~360万」以下

2020年におけるSNSマーケティングの年間予算は、過半数を上回る93社が「0~360万」と回答しました。

また上場や非上場といった区分で年間予算を見ると、「0~360万」と回答した93社のうち東証一部やそのグループ会社の14社、東証二部1社が含まれていました。

7割以上の企業で、キャンペーン・広告費に占める年間予算が「0~360万」以下

次に「2020年におけるSNSマーケティングの年間予算のうち、キャンペーン・広告費⽤はいくらですか?」という質問には、「0~360万」と答えた企業の担当者が最も多かったです。

企業規模に関わらず、SNSマーケティングにおける予算は昨年と比べて増加傾向

2020年の年間予算について、昨年との比較では68社が「増える予定だ」、65社が「横ばいの予定だ」と回答しました。

一方で、「減る予定だ」と回答した17社の内訳は、東証一部とそのグループ会社が3社、非上場会社は14社でした。

以上のことから、大半の企業のSNSマーケティング予算は「0~360万」と限られており、その多くがキャンペーン・広告費に使われていることと、SNSマーケティングにおける予算は昨年よりも増加傾向にあることが分かりました。

2020年現在のSNSアカウントの活用状況

現在活用されているSNSはFacebookがトップで、次点がX(Twitter)・Instagram

現状運用しているSNSを聞くと「Facebook」の回答が117社と最も多く、「X(Twitter)」や「Instagram」も6割以上の回答を集めました。

FacebookやX(Twitter)、Instagramを活用が進んでいる理由について尋ねると、自由回答では「伸びる可能性」や「ユーザー数の多さ」が挙げられていました。

加えて今後注力したいSNSを聞くと「Instagram」と「X(Twitter)」が前問同様、単独で上位でした。

一方、今以上にSNSに注力するつもりのない担当者は「B to Bの会社のため、閲覧ユーザを考えると他の媒体は合わない」や「SNSだけに注力しているわけではないため」、「SNSをどこまで重視すればいいか不明」など、自社業界との相性の悪さや力の入れ具合が分かりづらい点を危惧していると言えます。

今後YouTube、動画活用に期待が高まる

他に自由回答では、動画活用に関心が寄せられていると分かりました。前問では50社の回答を集めて3位だった「YouTube」について、「5G時代と言われており、動画に注目」や「若年層には動画コンテンツのほうが響くから」といったコメントが見受けられました。

SNSに取り組む際のKPIは「フォロワー数、ファン数、友だち数」がトップ

「SNSに取り組む際のKPI」を尋ねると、「フォロワー数、ファン数、友だち数」が82社の回答を集めて1位になりました。

担当者がフォロワー数やファン数、友だち数をKPIにする理由を見てみると「想起率の調査手法をもっていない為、その他計測可能なものをKPIにおいている」や「誰でもわかりやすい『フォロワー数』を一番のKPIに」、「SNSでKGIを目標にできるノウハウが社内にないため」など、確認のしやすさや分かりやすさが挙げられていました。

また、フォロワー以外のKPIの設定理由には、広告出稿をメインに活用している場合やユーザーの反応を商品開発に生かす場合など様々な意見がうかがえました。

SNSアカウントの運用体制は、過半数を上回る企業が「すべて内製化している」と回答

SNSマーケティングの業務を「すべて内製化している」、「一部を外注している」と回答した企業は合わせて135社でした。

また年間予算とのクロス集計を見ると、予算が「0~360万」以下の企業群は「すべて内製化している」という回答が64件、「(広告活用や開設しただけで)運用していない」が8件とそれぞれ最多でした。これにより、ほとんどの企業がSNSマーケティング業務を内製化していることが分かります。

補足ですが、上場区分別に見ると「すべてを外注している」と回答した企業は東証一部とそのグループ会社は2社、非上場が3社だけでした。

加えて、自由回答では「3名を軸に各SNSをそれぞれ担当し、さらにフォローしあって運用」、「社内SNS担当1名(企画・校正・素材手配・レポート)、Facebook運用1社、Instagram運用1社」など、自社人材やパートナー企業の担当者を媒体ごとに配置する場合や、

「SNSチームがあるわけではなく、各案件にコミットしている制作が画像の作成から投稿までしている」や「2名~3名広報担当+上位者が担当(特定ブランドの担当)」など、部署や案件をまたいで担当者をつける場合が見受けられました。

課題について、4割以上の企業担当者が「運用リソースが足りない」と回答

SNSマーケティングの課題を聞くと、最も多く挙げられたのが「運用リソース」不足でした。他には、前問でKPIに設定されやすい「フォロワー数」に関する伸び悩みや、投稿コンテンツが反応されないといった悩みも確認できました。

また自由回答を見ると、施策の評価や担当者のモチベーションの問題など、各社さまざまな課題を抱えていると分かりました。

以上のことから、現状ではFacebookやX(Twitter)、Instagramなど定番のSNSが運用されている一方、動画コンテンツへの期待が高まっている点や、確認しやすく分かりやすいフォロワー数やファン数、エンゲージメント数やリンククリック数がKPIになりがちな点、ほとんどの企業で内製化が進むなか、リソース不足が課題に上がっている点が明らかになりました。

最後に、5年以上業界を見てきたSNSコンサルタントから一言

ガイアックス ソーシャルメディアマーケティング事業部
事業部長 重枝義樹(しげえだ よしき)

本調査の結果を見ると、SNSの企業活用は2020年もじわじわと拡大しているのを感じます。一方で、多くの企業がKPIをフォロワー数と設定しているなど、本質的なSNSマーケティングの理解はまだまだ発展途上であるとも感じます。

我々の顧客では、従業員のSNS活用が進むなど先進的な事例も出てきていますが、世の中的にはまだまだこれからでしょう。

しかし、運用の内製化のニーズと運用リソースとのギャップが顕在化している傾向もみられ、その矛盾にブレイクスルーポイントはあるのではないかと考えています。

また、今年は新型コロナウィルスによるショックで、様々な業界が大きな変革を迫られ、企業と顧客のコミュニケーションも大きな変革を迎えるでしょう。危機と変革の中で、今までの広告やPRは力を失いつつあります。単純な広告手段にとどまらない、柔軟で双方向なコミュニケーションが可能なSNSの可能性がますます試されるでしょう。

クリエイティブやコピーライティングではなく、双方向のより人格的なコミュニケーションこそが企業の価値を顧客に伝える最上の手段になっていくでしょう。

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