5月の主要SNSニュースまとめ! FacebookやInstagramで新しいショップ機能やLINE「みんなで見る」ほか。

2020/06/05

緊急事態宣言は解除されましたが、まだ予断を許さない日々が続いていますね。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

5月も主要SNSのアップデートは盛りだくさん。FacebookやInstagramで新しいショップ機能が発表されたり、LINEで友達と一緒に動画を実況できる機能が導入されました。早速見ていきましょう。

※編集部注:6月11日に一部内容を修正しました。

    ■目次

  1. 全般
  2. Facebook
  3. X(Twitter)
  4. Instagram
  5. YouTube
  6. Pinterest

1. 全般

15~24歳女性の「おうち時間」では、「SNSの閲覧」が最も増えていた調査

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000075.000033586.html

5月12日、「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」が、15~24歳の高校生・大学生167人を対象とした外出自粛期間中の「おうち時間の過ごし方」の調査結果を発表しました。

外出自粛によって、普段の生活よりも費やす時間が増えたのは「SNSの閲覧(57.5%)」が最多、「動画ストリーミング視聴(52.1%)」「TV視聴(37.1%)」という結果となりました。自由な時間が増えたことでこれらの利用時間が、普段よりさらに増加しています。

高校生や大学生といった若年層の間では、外出自粛期間によって、従来は学校の授業やアルバイトをしていた時間が急に余暇になった人も多いです。

そこで見受けられたのは、SNSを通じて過去を振り返り「自粛明けにはこれがしたい」「あの時は楽しかったね」といった思い出を友人とシェアしたり、「#おうちカフェ」などお菓子作りに励んだり、インフルエンサーのライブ配信を楽しんだりする様子でした。

リアルで会えない退屈さや寂しさをSNS上の繋がりで補い、紛らわすのが比較的自然にできる世代と言えそうです。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000075.000033586.html, https://www.shibukei.com/headline/15043/

2. Facebook

ストーリーズやメッセンジャーで、アバターが作成できる機能が明らかに

米国時間5月13日、Facebook社は米国大手メディアUSA TODAYの取材において、独自のバーチャルアバター機能について明かしました。ストーリーズやMessenger(メッセンジャー)などで、ユーザーは自分を模したキャラクターを利用できます。

髪型や肌の色、服装の選択肢を増やすなど、カスタマイズ性を強化。自分そっくりなアバターを作成できるようにしています。

近年、世界の若年層の間では、ZEPETO(SNOW)やBitmoji(Snapchat)のように自分そっくりのアバターを専用アプリで作成し、SNSでシェアする動きが見られました。たとえば昨年、日本の若年層の間ではZEPETOが特にブームになり、実写のプリクラと一緒にアバターも同じポーズで撮影してInstagramに上げられたりしました。

Facebook社としては自社サービスに組み込み、ユーザーの滞在時間を増やす狙いがあると言えます。また、VR領域に投資を続けている同社にとって、アバター機能を開発してユーザーに体験してもらうことは、将来の成長の土台作りに繋がるとも考えられます。しかし今は米国や一部の国限定のため、日本国内に導入されるかは未定です。

参考:https://japan.cnet.com/article/35153751/, https://www.usatoday.com/story/tech/2020/05/13/facebook-messenger-avatars-bitmoji-snapchat-emoji/3118525001/

FacebookページとInstagramプロフィール経由で買い物、Shopifyと連携可能な新機能発表

https://jp.techcrunch.com/2020/05/21/2020-05-19-facebook-shops/

米国時間5月19日、事業者のFacebookページとInstagramのプロフィールから直接商品を閲覧、購入ができる新機能「Facebook Shops/ Instagram Shop」が発表されました。

同日、Facebook Liveセッションでは、同社CEOマーク・ザッカーバーグ氏は、新機能を開発した背景について、今回の取り組みは新型コロナウイルスによって苦しんでいる事業者サポートするためだと述べていました。

これまでFacebook関連アプリでは、2017年には米国を中心にFacebookページのショップ機能が始まり、2018年にはInstagram投稿に商品のタグ付け機能ができる「Shop Now」が導入されていました。

今回のアップデートは引き続き無料で、今までより簡単に開設でき、FacebookとInstagram両方へ同時に反映できるオンラインショップ機能になります。

また今年の下半期には、まず米国を対象に、Instagramアプリの発見タブから商品を購入できる導線ができ、ショップ専用のタブまで用意される導入されて以降、Facebook関連アプリのEコマースは加速し続けており、今後の動向にも注目です。

参考:https://twitter.com/Facebook/status/1262792529042239489, https://www.facebook.com/business/news/announcing-facebook-shops, https://jp.techcrunch.com/2020/05/21/2020-05-19-facebook-shops/

3. X(Twitter)

ユーザーが自分のツイートに返信可能な人を制限する機能をテスト中

https://japan.cnet.com/article/35154103/

5月21日、X(Twitter)社は公式ブログにて、ユーザーが自分のツイートに返信して会話に参加できる人を選択できるようにする設定をテスト中だと明らかにしました。ツイートを送信する前に、以下3つの中から返信できる人を選択できます。

  1. X(Twitter)のすべてのユーザー(デフォルト)
  2. 自分がフォローしているユーザーのみ
  3. 自分がメンションしたユーザーのみ

他のSNSよりもリアルタイム性が強くリツイートによる拡散性も高いX(Twitter)は、一般ユーザーだけでなく企業やインフルエンサーにとって便利である一方、誹謗中傷が殺到して収拾がつかない事態となる「ネット炎上」の問題も孕んでいます。

今回の機能がもし実装された場合、発信者がリプライ可能な相手を制限でき、自分の投稿に対してネガティブな意見を直接もらわずに済みます。そのため発信者は感情的なリプライを貰う機会が減り、ツイート時の心理的負荷が軽減する可能性が高まります。

ただしリツイートや引用リツイートは止められず、誤解を招いたり読み手を不快にさせる発信は、当たり前ですが根本的に避ける心がけが求められます。

参考:https://japan.cnet.com/article/35154103/, https://blog.twitter.com/ja_jp/topics/product/2019/testing-new-conversation-settings-ja.html

4. Instagram

GIF動画共有サービス「GIPHY」を買収。Instagramに統合へ

https://about.fb.com/news/2020/05/welcome-giphy/

米国時間5月15日、Facebook社はGIF動画の共有サービス「GIPHY」の買収を発表しました。GIPHYはInstagramの開発チームに加わり、両サービスの統合を目指します。これにより、Instagram上から最適なGIF動画をより簡単に探し、使えるようになります。

GIPHYの総流入数のうち、50%はFacebook関連アプリから、そのうち半分はInstagramからの流入だったことも明かされました。

GIPHYはユーザーが写真やイラストを並べ、文字やエフェクトを加えることで、簡単にパラパラ漫画のようなGIF動画を作成できるプラットフォームです。登録すれば誰でも自分の作成したGIFを保存したり、他者のGIFを閲覧できます。

X(Twitter)社やFacebook社とも既に連携しており、ユーザーはそれぞれのプラットフォームでツイートやコメント欄に、文字だけで表現しづらい感情をGIPHYのコンテンツに乗せて(時に面白おかしく)投稿する文化がありました。

Instagramの開発チームにGIPHYが加わることで、同アプリ内のビジュアルコミュニケーションがより充実する期待感が高まります。

参考:https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1253059.html, https://about.fb.com/news/2020/05/welcome-giphy/

中小ビジネス支援の一環で、ストーリーズ内にギフトカード機能を国内で導入

https://about.fb.com/ja/news/2020/05/instagram-gift-card-sticker/

5月12日、新型コロナウイルスの影響を受けている中小事業者支援の取り組みの一環で、スタンプやアクションボタンを通じお店が発行するギフトカードを購入できる機能を日本でも導入すると公式ブログで発表されました。

事業者は「ギフトカード」スタンプをストーリーズの投稿で使ったり、プロフィールにアクションボタンを追加したりできます。

先月、テイクアウトやデリバリーが注文可能になったニュースをお伝えしましたが、アップデートが続いています。Facebook社がキッチハイク社やSquare社、TableCheck社と協業したことで、3社の加盟店の法人ユーザーは文字通り「ギフトカード」を提供できるようになりました。

ユーザーはスタンプやボタンを押すと、ギフトカードの購入ページに遷移します。このように、今後もInstagramを通じてオンライン上で商品を認知し、購入する流れが加速していくと言えます。

参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/05/instagram-gift-card-sticker/, https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2005/12/news077.html

5. YouTube

テレビ画面でYouTubeを閲覧する人をターゲットとした広告の拡充を発表

https://www.blog.google/products/ads/introducing-youtube-select/

米国時間5月7日、Google社は、外出自粛によって増大中のテレビ画面におけるYouTube視聴をターゲットとした広告を拡充すると明らかにしました。

米国Comscore社のレポートによると米国の7,000万世帯がテレビで動画配信サービスを使用、YouTubeは広告型の配信サービスの中で最もリーチと視聴時間が長く、配信サービス全体の1/4のシェアを示しているそうです。

新型コロナウイルス蔓延による外出自粛でYouTubeの視聴時間は世界的に伸びています。

また、あくまで米国の視聴状況ですが、ニールセンの調査によるとテレビでYouTubeを視聴する場合は、26%のユーザーが複数人で観るそうです。これは通常のテレビ放送の複数人視聴の割合22%よりも多い結果です。

そうした結果を受けて、テレビ画面で視聴するYouTubeユーザーへの広告ターゲティングを拡充するようです。広告効果の測定に役立つブランドリフト調査やトップページに表示され非常に見られ易いマストヘッド広告など、企業には魅力的な枠と言えそうです。

参考:https://blog.google/products/ads/youtube-streaming-trends-features/, https://media-innovation.jp/2020/05/12/youtube-adexpand-conneced-tv-support/, https://www.blog.google/products/ads/introducing-youtube-select/

6. Pinterest

メモや日付、セクション提案の新機能を導入

https://newsroom.pinterest.com/ja/post/better-planning-with-pinterest-new-notes-dates-and-recommendations-for-boards

5月6日、Pinterest社は、レシピやバーチャルイベントなど、外出自粛中の活動を整理しやすくする新機能を世界的に展開しました。日付やメモをボードに追加できるほか、機械学習テクノロジーの助けを借りてボードのピンを自動で整理する機能もあります。

今回の新機能は、新型コロナウイルス感染拡大後に変化した利用者の行動に同社が対応したものです。

Pinterestには将来行きたい旅行先や挑戦したい料理、着てみたい洋服など、人々の未来の行動を明確化させ、後押しするディスカバリーツールとしての思想が根底にあります。

今回のアップデートはその思想に沿った仕様変更とも言えます。ユーザーにとって、将来叶えたい夢や目標を書き出す、いわば「ビジョンボード(ドリームボード)」のような役目を今後も担っていくのではないでしょうか。

また関連するセクションを提案してくれる新機能は、企業の商材情報(ピン)をユーザーに見つけてもらうチャンスが増えたとも考えられます。

参考:https://jp.techcrunch.com/2020/05/09/2020-05-06-pinterest-rolls-out-new-board-features-including-notes-dates-and-section-suggestions/, https://newsroom.pinterest.com/ja/post/better-planning-with-pinterest-new-notes-dates-and-recommendations-for-boards

Shopifyとパートナーシップを結び、新アプリでShopifyからピンをすぐ生成可能に

https://newsroom.pinterest.com/ja/post/pinterest-shopify

5月18日、Pinterest社公式ブログにShopify とのパートナーシップを発表しました。Shopify上のショップから、Pinterest へカタログをアップロードして、商品を購入可能なピンへ素早く変換できるようになります。

新機能は5月上旬より米国・カナダの Shopify ショップで展開、今後数週間でフランス・イタリア・スペイン・英国などPinterest広告を利用できる国で可能になります。

そもそもPinterestでは自社ECサイトを紐づけられるため、日々のアイデアを探すユーザーに対して、プラットフォーム上で認知から購入まで後押しできる点が大きな強みです。Pinterestとしては事業者の利用を活発化させるため、APIを公開し、商品URLのピンを効率的に生成させる支援をしたりしています。

次にShopifyは中小ビジネス事業者でも簡単にECサイトを展開できるのが魅力のサービスです。この度のアップデートでは、Shopifyを既に利用している事業者を囲い込み、Pinterest上のコンテンツを増やす狙いが見受けられます。

参考:https://newsroom.pinterest.com/ja/post/pinterest-shopify

7. LINE

複数人と画面を共有しながら通話できる、新機能「みんなで見る」を追加

https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2020/3219

5月3日、LINE株式会社は、ビデオ通話と音声通話の機能強化を主とする大幅アップデートを実施したことを発表しました。

スマートフォン画面やYouTubeの動画をともに見ながら通話できる新機能「みんなで見る」がリリースされています。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う、グループコミュニケーションニーズの増加に対応したということです。

地上波のテレビ放送やオンデマンド配信を観ながらSNSで感想をシェアする「ながら視聴」は当たり前になってきました。ただし新型コロナ騒動により、特定の話題について複数人でコミュニケーションを楽しむニーズが、今まで以上に高まってきていると言えます。

「オンライン飲み会」など流行り始めていますが、外出自粛が明けてもなお、今後も帰宅後にスポーツやライブ映像をファン同士でオンラインで集まって楽しむ文化は残り続ける可能性もあり、企業担当者は注目したい機能です。

参考:https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2020/3219, https://www.netventure-news.com/news_cEb2FIZv0c_129.html