9月の主要SNSニュースまとめ! Instagram「まとめ機能」テストや、YouTubeで短尺動画「Shorts」開始ほか

2020/10/08

気温がだんだんと下がってきましたね、皆さんはいかがお過ごしですか?

先月はInstagramストーリーズがFacebook上で閲覧できる新機能やX(Twitter)の音声DM機能のテスト開始、その他にも押さえておきたいニュースが多く発表されました。それでは早速見ていきましょう!

    ■目次

  1. 全般
  2. Facebook
  3. X(Twitter)
  4. Instagram
  5. YouYube

1. 全般

Spotify利用者の約7割が「SNSで楽曲をシェア」を経験【株式会社ジャストシステム調査】

https://marketing-rc.com/report/report-monthly-20200910.html

9月10日、株式会社ジャストシステムは「Marketing Research Camp」で、17歳~69歳の男女1,100名を対象に実施した『モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査(2020年8月度)』の結果を発表しました。

定額制音楽配信サービス利用者のうち、楽曲をSNSでシェアした経験がある人は37.1%、シェアする利用者の割合が高かったのは「Spotify」(66.7%)、次いで「YouTube Music」(50.0%)でした。

特に若年層の間では、X(Twitter)やInstagramのストーリー投稿で、自分の興味関心のある音楽やラジオ、動画コンテンツを紹介するのが盛んです。

なぜなら音楽や動画などをまとめた投稿を整理して並べておくだけで、文章や写真だけでは表現しづらい、ユーザー自身の好みの世界観を紹介できるからです。

こうしたデータを見ると、自社のコンテンツがどのようなクラスターに受け入れられ、どのように話題に上がるのかを分析し、発信内容に生かすことはますます重要になるでしょう。

参考:https://marketing-rc.com/report/report-monthly-20200910.html

コロナ禍で見えたSNSユーザーインサイト:若年層は「繋がり」、子育て世代は「生活の質」を重視する傾向【株式会社トレンダーズ調査】

https://www.trenders.co.jp/news/1723/

9月23日、トレンダーズ株式会社は自社ツールを用いて、2020年3月から8月におけるX(Twitter)およびInstagramのトレンドを分析しました。

同調査では特に新型コロナウイルスの流行で、生活者のインサイトにどのような変化が起きていたのか、「#おうち時間」というキーワードを軸に、 X(Twitter)とInstagramにおける想起語や月毎のトレンドを探りました。各媒体の年代別による傾向も参考になります。

同調査では各世代でX(Twitter)とInstagramの使い方における、おもしろい傾向が見られました。

根底にあるのは、新型コロナウイルスやそれに伴う外出自粛といった未曽有の事態を前に、共通の悩みを抱えた人たちが集まり、趣味や生活の知恵などを情報交換し合っていたことです。特に自粛中は可処分時間が増える一方で、リアルでの他者とのやり取りが減ったことで、その隙間を埋めるようにSNSでの交流が活発化したとも考えられます。

特にInstagramでは繋がりを求めるハッシュタグが幅広い世代に使われつつも、その内容はライフステージによって異なっている様子が見て取れます。

参考:https://www.trenders.co.jp/news/1723/, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000056551.html

2. Facebook

Instagramストーリーズが、Facebook上で閲覧できる新機能がテスト開始

9月、Facebookから直接Instagramのストーリーが見られるようになっていると海外のX(Twitter)ユーザーから報告があり、専門家がFacebook社に問い合わせたところ、現在テスト中の新機能であると判明しました。

実装後された場合、直接閲覧するには、その人物のInstagramをフォローし、自身のInstagramアカウントをFacebookにリンクし、閲覧設定を有効にする必要があるようです。

Facebookにはもともと、Facebook専用のストーリー投稿を見るエリアがありました。今回はそれとは別に、Instagramのストーリー投稿がFacebookでも見られるようになるテストです。

Facebookは日本ではMAU数が減少し、米国でも成長率が鈍化しています。それらを踏まえ、同社のなかでも特に勢いのあるInstagram内の投稿を共有することで、Facebookの利用をより活発にする狙いが見受けられます。(先月紹介した)メッセンジャーとInstagramのDM機能を統合する動きなどからも、同様の狙いがあると判断できそうです。

参考:https://twitter.com/ec_wife/status/1301761962838171648, https://iphone-mania.jp/news-311254/

コンテンツのレコメンドシステムの一部が明文化された

https://www.facebook.com/help/1257205004624246

9月、Facebookでは、コンテンツ推奨ガイドラインの仕組みを初めて公開しました。さまざまな批判や推奨システムに問題があるとの主張に対抗する姿勢がうかがえます。

FacebookやInstagramのヘルプセンターで公開されたドキュメンテーションの確認ができ、その中にアルゴリズムがコンテンツ、アカウント、ページ、グループ、イベントを推奨から除外する方法が詳しく説明されています。

Facebook社の本社がある米国では、11月には大統領選が控えています。同社は過去に悪質な情報拡散に加担していたという批判を受けてきた経緯があり、プラットフォームの透明性を示す動きを活発化させています。

URLのなかには「虚偽のコンテンツや誤解を招くコンテンツ」や「多くの利用者が嫌いと答えたコンテンツ」など、削除されやすい、NG扱いのカテゴリが紹介されています。選挙に関する発信に関わらず、企業の担当者も参考になるので一度目を通すことをおすすめします。

参考:https://jp.techcrunch.com/2020/09/14/2020-08-31-facebook-partially-documents-its-content-recommendation-system/, https://www.facebook.com/help/1257205004624246

3. X(Twitter)

DMで音声メッセージが送れる新機能をブラジルにてテスト開始

9月23日、米国のニュースサイトThe Vergeは、X(Twitter)が音声をDM(ダイレクトメッセージ)で送れる機能のテストをブラジルで実施すると報じました。プロダクトマネージャー、グリーンバーグ氏からの約20秒の音声DMと共に来た連絡で明らかになったそうです。

音声DMは再生と一時停止のみのシンプルな操作になっており、再生中は相手のアバターが細かく動く仕組みになっています。

今年6月には140秒の音声投稿の試験導入が報道されましたが、今回はDMでも音声が送信できる機能がテストされ、従来の文字が主体のコミュニケーションに加えてますます表現が豊かになると言えます。

一般的にはわざわざ音声を聴くためだけにイヤホンを取り付ける行為が、ユーザーにとって面倒事と思われます。実際に日本では動画コンテンツでさえ無音再生されて、字幕で楽しむユーザーが多い現状を考えると、実導入された際にどれほど普及するかはまだ分かりません。

一方で、企業担当者目線では、そうしたハードルをあえて逆手に取り、「これを聞き取れるでしょうか?」といったクイズ形式の企画は作れそうですね。

参考:https://japanese.engadget.com/twitter-voicedm-040521403.html, https://www.theverge.com/2020/9/23/21452932/twitter-voice-audio-direct-messages-test-brazil

「コメント付きリツイート」を「引用ツイート」へ、全世界で表記変更

9月1日、X(Twitter)は「コメント付きリツイート」と表示されていた部分を「リツート」「引用ツイート」と分けて表示する機能が追加されたと発表しました。

同機能は日本を含む全世界共通となり、Android版やiOS版、ブラウザ版で利用可能となっています。

「引用ツイート」に表記が変更されたことで、「リツイート」と区別しやすくそれぞれ見やすくなりました。

それだけでなく、企業の担当者にとって嬉しいのは、引用ツイートに絞って遡れるようになった点です。これまでは探しづらく問題視されていました。

また、一般的に引用ツイートは自社の発信に対して賛同の気持ちや(反対であっても)真摯な意見を盛り込んだツイートが含まれる場合が多く、貴重です。担当者はこうしたユーザーの反応をリツイートしたり適切に返答するようなコミュニケーションが今後も求められます。

参考:https://twitter.com/TwitterJP/status/1300601027964497920

トレンド欄に、ランクインした背景情報を追加で表示するように

https://blog.twitter.com/ja_jp/topics/product/2020/adding-more-context-to-trends-ja.html

9月2日、X(Twitter)はトレンドになっているツイートが話題になっている理由を表示する機能を、順次追加することを明らかにしました。日本では9月中旬から実装されました。

トレンドになっている単語やフレーズをみて「なぜ話題になっているのか」という問いのツイートが現在年間50万以上あります。新機能によりトレンドになっている理由が表示され、すぐにその理由が分かるようになります。

今回の仕様変更は、X(Twitter)社の「世界でいま起きていること、人々が話していることをリアルタイムで映します」という思想に則ったものだと考えられます。

新しいトレンド欄では、一緒に呟かれている言葉や話題の中心的なツイートを並べて掲載してくれるため、ユーザーにとって「これがどの話題に上がってた出来事か」「このニュースは、あの話題と関係あるのかも」などと関連付けやすくなります。

企業の担当者としてユーザ―の気になっている話題に言及するとインプレッションやエンゲージメントを得られやすいため、無理な宣伝にならない範囲で、投稿に生かしていけると良いでしょう。

参考:https://blog.twitter.com/ja_jp/topics/product/2020/adding-more-context-to-trends-ja.html, https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1274561.html
, https://about.twitter.com/ja.html

4. Instagram

おすすめの商品やスポットなどを紹介する「まとめ機能」のテスト開始

https://about.fb.com/ja/news/2020/09/guide/

米国時間9月28日、Instagram がおすすめの商品やスポット、投稿を「まとめ」として公開できる新機能のテストを、日本を含む一部の国で開始したと発表しました。

「まとめ」作成者は、Instagram上にシェアされている商品やスポット(位置情報タグ)、フィード投稿を選び、タイトルや説明文を加えて記事のような形式で公開することができます。現在は一部の利用者のみ作成可能です。

最近Instagramでは、複数枚の投稿を組み合わせて詳細を丁寧に伝えたり、キャプションをフル活用して有益な情報を届ける(結果として情報を求めるユーザーが集まる)ことがトレンドになっています。

同機能は現在まだ一部のユーザーのみ利用可能ですが、ユーザーは写真や動画をテキストと組み合わせて、ひとつの長いブログ記事のようなコンテンツを作ることができます。これにより、今後さらにInstagramを見てから商品の購入や旅行先を決めるというユーザー行動が活性化していく可能性があります。

参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/09/guide/

5. YouTube

若年層のYouTube利用は9割超、10代女性の約5割が動画での紹介商品購入経験あり【株式会社テスティー調査】

9月、株式会社テスティーは「TesTee Lab」において、若年層の男女を対象にYouTuberに関する調査を実施、調査結果を発表しました。

10から20代の男女のYouTube利用率はどの性年代でも約9割に上り、実行したことのある消費行動では、性年代問わず第1位は「動画で紹介していた商品を購入」で、10代男性33.8%、10代女性46.5%を記録しました。また、男性よりも女性の方が動画に影響されて商品を購入すると分かりました。

近年のYouTuberによる動画コンテンツは本格的で、特定のゲームやコスメ自体にたとえ関心がなくても、その盛り上がりや大変身ぶりを見るだけで楽しめます。そうした背景もあり、可処分時間の比較的多い若年層にとって、暇つぶしにYouTubeを視聴するのは当たり前になってきています。

また同データも示すように、玩具やゲーム、コスメなどについて、商品を知らなくても自分の興味のあるYouTuberが紹介している様子を目にして、興味が刺激され、実際に購入してみるといった動きが見受けられます。

参考:https://creatorzine.jp/news/detail/1398, https://lab.testee.co/youtuber_2020

TikTokに似ている、15秒動画「YouTube Shorts」のテスト開始

https://blog.youtube/news-and-events/building-youtube-shorts

米国時間9月14日、YouTubeは15秒のショート動画サービス「YouTube Shorts」を発表、インドでテストを始め、クリエイターツールを追加しながら提供範囲を拡大する計画です。

「TikTok」や「Instagram Reels」と同様、スマートフォンで手軽に撮影・編集した15秒までの動画をそのまま投稿できます。

また、複数のクリップをつなげられ、ライブラリの音楽をBGMとして利用できます。

YouTubeが他サービスの機能を模倣するのは初めてではなく、例えば2018年には、Instagramのストーリー投稿に似た縦型動画(YouTubeストーリー)を公開しました。

ライバル企業の人気機能を取り入れ独自性を低下させる手法は、大手ソーシャルプラットフォームとして非常に手堅い競争戦略とも言えます。

いずれ真似されることを前提とすると、企業の担当者は、単一の機能に捉われるよりも、「そのプラットフォームならではの使われ方、文化はどうか?」という点を今まで以上に広く考慮した上で、各機能の特徴に目を光らせる必要があると言えます。

参考:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2009/15/news071.html, https://blog.youtube/news-and-events/building-youtube-shorts

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