「非公開」の投稿広告「UPPA」とは?UPPAから見るFacebookページ運用の新しいあり方。

2015/06/16

■タイムラインに表示されない広告「UPPA」に、SNS運用のあり方を見る。

一般的にFacebook広告というと、投稿のリーチをファンの外まで拡散するために使うPage Post Ad(ページ投稿広告)や、ページそのものをいいね!してもらうために配信するPage Like Ad(ページいいね!広告)、アプリを宣伝するための広告などがありますよね。

これらの広告に共通するのは、基本的にファンだけでなくファン以外の人にも配信し、ページのタイムラインに広告が残るという点です。

ですが皆さんは、上記の一般的なタイプの広告の他に、主に既存のファン向けに出稿し、しかもページのタイムラインに残らない形で配信できるFacebook広告があることをご存じでしょうか?

その広告とは、「UPPA(Unpublished Page Post Ad=非公開ページ投稿広告)」というもの。

今回の記事ではこのUPPAの概要と作り方、そしてこのUPPAの使いからから見る「Facebookページ運用のあり方」について、あらためてお話ししてまいります。特にFacebookページ運用にマンネリを感じている方は必見です!

    ■目次Facebookページをさらに伸ばす!「UPPA」とは?

  1. 「UPPA(Unpublished Page Post Ad)」とは?
  2. UPPAの作り方
  3. UPPAから見る新しい運用のあり方
  4. 最後に

1.「UPPA(Unpublished Page Post Ad)」とは?

「UPPA(Unpublished Page Post Ad=非公開ページ投稿広告)」は、その名の通り「公開されないページ投稿広告」です。

「投稿の広告」として出稿はされますが、その投稿がページのタイムラインには残らず、且つ広告のターゲットとして設定した人のニュースフィードにだけ表示される形で配信することができる「ページ投稿広告」のことを指します。ターゲットにされなかったファンから見れば、その広告は「非公開」になる、という仕組みですね。

(※画像引用:https://www.facebook.com/business/a/online-sales/unpublished-page-posts

UPPAのメリット

「タイムラインに表示されない」というUPPAの特徴には、通常の広告に比べていくつかのメリットがあります。

ページ全体が広告色で染まらない

UPPAの最大のメリットとして、ページのタイムラインが広告で埋まらない点があげられます。

広告っぽい投稿を公開しても、UPPAの場合はタイムラインに残らないので、ターゲットにされなかったファンから見ればページが広告色に染まっていないことになります。

新しいタイプの投稿のテストに使える

また、普段投稿している内容とは毛色が違う投稿をする際に、大多数のファンの目に触れることなく公開できるので、新しいタイプの投稿を試す際のテストにも使えます。

いきなり多くの人にリーチしてタイムラインに残る通常の投稿として公開するよりも、まずはこっそり一部のユーザーに公開して、反応を見てからの修正や続けるかどうかの判断ができますね。

2.UPPAの作り方

UPPAは、パワーエディタからのみ作成可能です。(※パワーエディタはGoogle Chromeからしか利用できません。詳細はこちらのリンクもご参照ください)

パワーエディタ内の以下の画面で「投稿を作成」を選択すると表示されるウィンドウ下部の、「この投稿は広告としてのみ使用されます」というオプションにチェックを入れます。

▼ここにチェックが入っているかどうかがポイントです。
そうして作成した投稿の左側には三日月のマークが表示されるので、あとはその投稿を選択している状態で「広告の作成」を選択し、通常の広告と同じように広告主のアカウントと広告を宣伝するキャンペーンを選択し、出稿することで「非公開ページ投稿広告」になります。

※非公開ページ投稿広告については、こちらのリンクもご参照ください。

3.UPPAから見る新しい運用のあり方

今回ご紹介しているUPPAは、通常の広告とは運用方法が変わってきます。

UPPAは通常の投稿とは別の軸で用意する

基本的に通常の広告は、ページ開設初期のファン集めや、投稿のリーチをブーストするために使われます。そういった広告を駆使することで、新しいファンや投稿に対するエンゲージメントを集めることが期待できますよね。

ブースター的な使われ方をする通常のページ投稿広告とは違い、UPPAは表には出てこない広告なので、普段の投稿とは別のUPPA用の投稿広告をファン向けに用意して出稿することになります。通常の表向きの運用とは別の、いわば裏の運用のために利用することができるんですね。

「裏の運用」とはつまり、ファンに見えるところではしっかりとコミュニケーションを取ってページを盛り上げ、ファンとの距離を縮めていく裏側で、UターゲティングがされたUPPAを出稿することで、既存のファンに嫌われることなく、新商品の紹介や商品・サービス購入の増加を狙うことを意味します。

ファンとの関係性を築くSNSだからこそ活きるUPPA

言い換えるならば、Facebookページを一種の広告媒体として使うというイメージにもなります。

しかしここで重要なのは、ただUPPAを出すことではなく、通常通りの運用は続けながらUPPAを出稿することです。しっかりとFacebookページを運用してファンと対話することにより、ファンと企業との間には関係性が生まれ、そうして育んだ関係性があるからこそ、例えば新商品を紹介する広告をファンに向けて出した場合も、よりその情報がファン一人ひとりとの関連性が強くなり、広告の精度が高くなります

つまり、ソーシャルメディアで築いてきたコミュニティがあるからこそ、UPPAが活きるということになります。

テレビなどのマスメディアやWebサイトなどの広告は、ある程度はターゲティングができるとはいえ、やはり対象となる人たちとの関係性が築かれているソーシャルメディアに比べるとどうしても一人ひとり精度が落ちてしまいます。

あくまでもページ上ではコミュニケーションを取りながら、裏の運用として広告を出稿するために使うUPPAは、あらためて「関係性」を生み出すソーシャルメディア運用のあり方について、新しい視点をもたらしてくれるのではないでしょうか。

最後に

実はかなり前からこの「非公開」という形で出稿できる広告「UPPA」は存在していましたが、皆さんはご存じでしたでしょうか?

Facebookもリリースから10年が経ち、今や多くの日本企業もFacebookページを開設しています。企業ページの運用を開始してから1年・2年と経った中で、「最初は調子が良かったけれども最近は方向性も変えられず、マネタイズもうまく進められず伸び悩んでいる」という状態に陥っているページも、少なくないのではないでしょうか。

ざっくり言ってしまえばページが「マンネリ化」しており、当初の方向性を変えるのも勇気が居るし、かといってせっかくファンを集めたのだからページを閉鎖することもできす、頭打ちになってしまっている状態ですね。

そんな状況でもう一歩先へ進むために、今回ご紹介した「UPPA」が一つの手段になってきます。

「あまり伸びなかった投稿のリーチを拡大するために広告を出す」といった形で、ネガティブな状態をポジティブな状態に転化するために使うのではなく、既にファン集めやエンゲージメントで成功しているページを、より一段階上へ持っていくためにUPPAを使うことができるので、ソーシャルメディアの広告に対する1つの新たな考え方として、今回の記事が参考になったとしたら幸いです。

以上、『「非公開」の投稿広告「UPPA」とは?UPPAから見るFacebookページ運用の新しいあり方。』でした。

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この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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