事例で学ぶ! 不動産・金融業界のX(Twitter)活用法

2021/10/01

拡散性が高く、月間アクティブユーザー数が4,500万人に達するX(Twitter)。その特徴を活かして、自社PRを上手に行っている企業があります。本記事では不動産・金融業界に特化し、X(Twitter)のアカウント運用に成功している企業の活用事例を紹介します。

※更新履歴
2021年10月:
事例を更新・追加しました。

    ■目次

  1. 三井住友銀行
  2. ライフネット生命
  3. 野村證券
  4. 岡三オンライン証券
  5. 不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」
  6. まとめ

1. 三井住友銀行

@smbc_midosuke

日本三大メガバンクの一つ、三井住友銀行の公式アカウントです。フォロワー数は約21.3万人で、ほぼ毎日投稿を更新しています。1日に複数回ツイートする時もあり、投稿内容は主にキャンペーンやユーザーに役立つ、お金に関する記事などです。

三井住友銀行のアカウントは緑色のかわうそ、ミドすけを使ったキャラクター運用が特徴。

主にプレゼントキャンペーンや、コラボレーション企画についてのエンゲージメント率が高い傾向があります。

また、毎月のカレンダー画像や「#ミドすけからの挑戦状」というハッシュタグをつけたクイズなど、ユーザーが楽しめるようなコンテンツも提供しています。

投稿のポイント

 

三井住友銀行の投稿には、イラスト画像付きで金融用語やサービスを解説するものもあります。
こちらの投稿は住宅ローン商品ページへの誘導ツイート。いいねも多く集まっており、親しみやすい投稿の雰囲気が奏功しています。

2. ライフネット生命

@lifenetter

申し込みまでオンラインですべて完結する生命保険会社、ライフネット生命の公式アカウントです。基本的に毎日ツイートされており、投稿した日は複数連続ツイートする場合もあります。フォロワーは約6,600人です。

投稿内容は主に自社の活動や、自社メディア「ライフネットジャーナル」で発信している記事の紹介など。ライフネットジャーナルでは保険やお金に関することから、子育てや健康といった人生で起こり得るさまざまな話題を取り上げています。それらをツイートのリンクから、さらにじっくり読ませるようにしています。

投稿内容によってツイート文の雰囲気を固くしたり、柔らかくしたりと変化をつけていますが、基本的には親しみやすい言葉遣いでツイートしています。

投稿のポイント

 

こちらの投稿では、自社社員を取り上げたオウンドメディア記事を紹介しています。記事に掲載された社員はライフネット生命初のアスリート、および障がい者雇用された人物です。記事内容をダイジェストするようなツイート文面が、記事への興味を引きます。

3. 野村證券

@nomura_jp

日本を代表する証券会社である、野村證券。そのマーケット公式アカウントは13.5万人のフォロワーを抱えています。毎日6~7回ツイートし、そのすべてが「市況ロボ8号」による株式市場の最新状況の発信。正確な情報をとにかく早くキャッチしてフォロワーに伝えることを提供価値としています。

X(Twitter)は速報性のある情報を発信することに適したSNSで、そのメリットを最大限に活用しています。

投稿のポイント

 


米国の週間新規失業保険の申請状況をツイート。投稿内にリンクを貼り、詳しい情報が記載されている自社サイトへ遷移できるようにしています。
また、野村證券は企業としての公式アカウントを別に持っており、そちらではマーケット動向などの情報も発信しています。

 

速報情報の発信に徹するアカウントに対して、こちらはもう少しまとまった情報や専門家の知見も含めた情報を発信。ツイートには解説動画へのリンクが添付されています。

4. 岡三オンライン証券

@OkasanOnlineSec

2006年に設立されたインターネット専業の証券会社、岡三オンライン証券株式会社の公式アカウントです。土日以外は毎日10ツイートほど投稿し、約1.1万人のフォロワーがいます。

リアルタイム相場実況中継や岡三投資情報の紹介が投稿されているほか、読み物として自社ホームページへ遷移する投稿もあります。

投稿のポイント

 


上の投稿では、「次の一手」と題した、人気の株ディーラーが執筆した記事を紹介しています。記事テーマを投稿に記載し、興味の湧いたユーザーがリンク先の記事に遷移しやすい投稿にしています。

岡三オンライン証券株式会社は公式以外に、「岡三オンライン証券 広報」というアカウントも運用しています。そちらでは、「〇〇の日」や創業日などにちなんで投資対象企業を紹介しています。

 


こちらの投稿では「クエン酸の日」と掛けて、「ポッカレモン」や「キレートレモン」などクエン酸飲料商品を製造している「ポッカサッポロフード&ビバレッジ」の銘柄を紹介しています。

5. 不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」

@HOMES_kun

株式会社LIFULLが運営する不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」の公式アカウントです。ほぼ毎日投稿を更新し、多い時は1日10ツイート以上投稿。約11万人のフォロワーを抱えています。

アカウントの特徴は、サイトの公式キャラクター・ホームズくんによるキャラクター運用をしている点です。かわいいホームズくんの写真や動画の投稿、また朝や夕方の挨拶投稿も行い、ユーザーに親しみやすい印象を与えています。

さらに、「○○の日」といった時節ネタに絡めた投稿も人気で、ユーザーからのリプライにも一つ一つ丁寧に返信しています。

投稿のポイント

 


9/1の防災の日に向けての投稿です。ホームズくんの写真に合わせて、ツイート文も親しみやすいフランクな口調で書いています。

 


ユーザーによる、「#ホームズくん」のハッシュタグがついた投稿を引用リツイートしています。こうしてユーザーの投稿を積極的にリツイートしたり、ユーザーからのリプライにこまめに返信したりすることで、アカウントのファンを増やす工夫をしています。

6. まとめ

今回紹介した企業は、X(Twitter)の特徴であるリアルタイム性と情報の拡散性を活かして運用しています。各事例から金融・不動産分野の企業がX(Twitter)運用で成功するには、以下の活用ポイントが必要だと分かります。

・キャラクターで親しみやすさを出すか、公式アカウントとして運用するか
金融や不動産分野は一般的にとっつきにくい領域ですが、キャラクター運用にすれば砕けた表現でも受け入れられやすく、親しみやすい運用が可能です。ただ、信頼感を得られない、またはキャラクターが定着しないとあまり反響を得られないといった懸念もあるでしょう。自社のリソースやユーザーに持ってもらいたいイメージなどに合わせて検討してください。

・自社メディアへ誘導する投稿も取り入れる
X(Twitter)運用は、基本的にX(Twitter)内でコンテンツを完結させたほうが拡散性は高くなります。とはいえ金融・不動産分野は短文では説明しにくい部分もあるため、自社メディアや動画などに誘導する投稿も多くあります。誘導投稿はX(Twitter)内で完結するコンテンツよりも伸びにくいかもしれませんが、無理なく運用するために活用してみてもいいでしょう。

・信頼できる速報メディアとしての立ち位置も
野村證券のアカウントのように最新情報を発信し続けるだけであっても、たくさんのフォロワーを抱えているケースがあります。企業アカウントは信頼を得やすく、その信頼感を背景に有益で正確な情報を提供できます。信頼できる情報ソースとして機能するような運用も、ユーザーへの大きな提供価値があるでしょう。X(Twitter)ならではのリアルタイム性や情報拡散力を活かし、上手にフォロワーとの距離をはかってPRに繋げると良いでしょう。

 

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