メッセンジャーツールからプラットフォームへ。LINEの広告メディアとしての恐ろしさ
2016/08/15
すでに日本人の多くが使っているLINEが広告メディアとなったとき、どれほどの価値を生み出すのでしょうか。BtoC広告で、LINEはどこまで企業とユーザーの距離を縮めることができるのか、今注目が集まっています。
- 目次
- LINEの媒体資料から読み解くメディア価値
- LINEのプラットフォーム化が加速。スマホ時代のポータルへ
- まとめ
LINEの媒体資料から読み解くメディア価値
生活のインフラとして定着するLINE
2016年4-9月向けにLINEが発表した媒体資料では、日本での利用者数は6,800万人以上、日本の人口の半分を占め、そのうち約70%が毎日LINEを利用していると発表しています。つまり日本の人口の40%弱が毎日LINEを使っているという数字になります。
幅広い年代で利用されるLINE
またマイクロミル社の調べでは、LINEユーザーの15~69歳の各年代で、90%以上が月に1回はLINEを使っているようです。若年層ほど利用頻度は高いものの、幅広い世代に日常的に利用されていることがわかります。
若年層にリーチ出来るメディア
LINE利用頻度の高い若年層の中でも、10代ではスマートフォンの接触時間がほかのメディアより長いというデータが挙がっています。LINEはテレビ・新聞離れの進む10代にもリーチできるメディアであることが伺えます。
アクションを促せる広告
LINEユーザーの50%以上が企業のビジネスアカウントと友だちになり、メッセージを読んでいます。さらに約4人に1人はクーポンを利用したり企業サイトを閲覧したりしており、LINEの広告はユーザーにアクションを促せることがわかります。
無視されず使われる広告
また、企業はLINEスタンプという形でも広告を配信できます。スポンサードスタンプは、ユーザーに“使ってもらえる広告”として、ユーザー間での伝播を期待できます。
LINEのプラットフォーム化が加速。スマホ時代のポータルへ
LINEはスマホに最適化されたプラットフォームとなるべく、ユーザー向け、企業向け双方でさまざまな機能を追加しています。企業のサービスとLINEユーザーをシームレスに結びつける土壌を整えているといえるでしょう。
いくつかのLINEの新機能を取り上げ、それが企業にとってどのような意味があるのかを解説していきます。
予約もショップカードもクーポンもLINE
LINEにビジネスアカウントを持つ企業が、LINE上で予約を受け付ける動きを加速しています。食べログの飲食店をLINEで予約できるようになったほか、ドミノピザの予約・支払いがLINE・LINE Payで可能になりました。
「クーポンブック」では、企業から配信されるクーポンを一元管理できます。トークルーム別にしか見れなかったものが一覧で確認できるようになり、活用度が高まることが期待されます。
「ショップカード」では、ショップのポイントサービスをLINEの中で管理できるようになります。たくさんのポイントカードを持ち歩く必要がなくなり、効率よくポイントシステムを活用できるようになります。
リアル店舗を持つ業種の方にとって、これらは大きなメリットになるでしょう。
▼ショップカードに関する記事はこちら
ポイントカードはもう古い?LINE@の新機能“ショップカード”とは。その効果と活用事例
LINE内で買い物もできるように
LINE@の中で、ネットショップが持てるようになります。販売・決済手数料のみで、月額の費用がかからないため、出店側の負担が少なく済みます。一方ユーザーは、新規で会員登録をせずに購入できるため、気軽に使い始められます。
友だちだけが購入できる限定商品を設定して、LINE@でのアカウントの追加を促すことができるなど、更なるメリットが盛り込まれるようです。
自分のネットショップを簡単に持てるサービスは他にも数多くありますが、手数料が安い点や、LINEユーザーを顧客として取り込みやすい点などが他にはない魅力となります。
Official Web Appでユーザー体験が向上?
Official Web Appとは、企業の持つコンテンツとLINEアカウントを結び付け、ユーザーがLINE上で企業のサービスを完結できるようにする仕組みです。ユーザーは、それぞれの企業ごとにアプリのダウンロードや新規会員登録をする必要がなく、簡単・便利にサービスを利用できるようになります。
具体的には、「オートログイン」はユーザーがサービスを使い始める際、新規会員登録の手間を省略できるもので、「プロフィール+」は購入や問い合わせの際に、あらかじめLINEに登録しておいた個人情報を利用できるサービスです。
また「LINE ビジネスコネクト」は、企業側のシステムとLINE側のシステムをつなぐAPIをLINEが提供することで、顧客データに基づいたメッセージの配信などを可能にします。これにより企業は、ユーザーへ同じ内容を一斉配信するだけでなく、個別にコミュニケーション取れるようになります。
ヤマト運輸ではこのビジネスコネクトを利用し、LINE上で再配達の指定などができるようになっています。使い慣れたLINEで会話するように再手配依頼ができるので、電話やフォームで問い合わせるよりも手軽な印象です。
※ヤマト運輸の事例はLINEビジネスコネクトの事例であり、Official Web Appの事例ということではありません。
▼LINEのプラットフォーム戦略についてより詳細に知りたい方は以下のLINE公式の記事が参考になります。
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2016/1293
まとめ
Official Web Appはこれまでよりぐんと価格が抑えられた、月額2万円の新プランが登場したこともあり、大企業だけでなく中小企業の利用増加が予想されます。また双方向のコミュニケーションが実現しつつあることからも、個人に関連した広告を配信できるメディア、スルーされないメディアとして、LINEへの期待が集まっています。サービスが多様化したことで、瞬時にはわかりにくい部分が出てきたとも見受けられますが、あらゆる企業にとって有益なプランが提供されつつあるとも言えます。今後も広告メディアとしてのLINEに注目です。
▼ガイアックス提供サービス一覧
SNSマーケティング支援サービスTOP
SNS(Facebook・X(Twitter)・Instagram・LINE)運用代行サービス
SNS(Facebook・X(Twitter)・Instagram・LINE)コンサルティングサービス
SNS(Facebook・X(Twitter)・Instagram)広告運用サービス
Facebookアプリ(懸賞・コンテスト・検定)サービス
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部