【2024年更新】企業のSNS炎上事例11選

2024/08/26

X(Twitter)やInstagramをはじめとするSNSは今や企業も商品やサービスの認知拡大やブランディングのために活用が欠かせなくなってきています。SNSを活用するメリットは多くあるものの、「炎上」というリスクもつきものです。

本記事では、企業のSNSでの炎上事例をご紹介します。企業アカウントのSNS炎上が起きてしまう原因は多岐に渡ります。事前に炎上事例を知っておくことは、炎上を防ぐうえでとても重要です。ぜひ参考にしてください。

 


 

本記事は企業のSNSマーケティングを包括的に支援をしているガイアックスが解説しています。運用実績10年以上、大手企業を中心に累計1,000社以上の運用実績があります。

SNS炎上対策に興味のあるご担当者様は、ガイアックスにご相談ください。

 


 

■目次

  1. チョコザップ
  2. マクドナルド
  3. アーテック
  4. サンリオ
  5. どん兵衛
  6. ZARA
  7. ANA
  8. 高島屋
  9. エニタイム
  10. レゴランド
  11. タマホーム
  12. まとめ

1. チョコザップ

https://chocozap.jp/studios/935

チョコザップ(chocoZAP)は、パーソナルジムで有名なRIZAP株式会社が運営するセルフトレーニングジムです。炎上のきっかけは、チョコザップが一部の会員に向けて、Amazonギフト券を謝礼に店舗内装工事の「お手伝い」を募集したことです。

報酬として最大7,000円分のAmazonギフト券が支給される案内でしたが、内容には資格が必要な電気工事作業や、専門道具の持ち出しが含まれていて、専門職に対しての報酬の低さや、お手伝いという名目の不適切さに、一部から批判が集まりました。

対処として、お詫びの訂正のメールが会員に対して送られました。さらにX(Twitter)において、「専門的な内容で、長時間のお手伝いをいただく」という誤解を招くような募集内容となってしまったが、本来伝えたかったことは「お手隙の時間を活用いただき、簡単なお手伝いをいただきたい」という主旨だったことを説明しました。

2. マクドナルド

https://twitter.com/McDonaldsJapan/status/1704420133140132045?s=20

日本マクドナルドが2023年X(Twitter)アカウント上に投稿した動画CMが約1.5億回も閲覧され、大きな反響を呼びました。

CMは家族が夜マックメニューの「ポテナゲ」を仲良く食べる様子を描いた20秒のアニメーションで、日常をシンプルに表現しています。

SNS上では「胸が苦しい」「アニメがかわいい」「結婚が幸せを象徴するアニメーションは時代にあっていない」「こんな光景は特別」などど、反感と好感が入り混じる声が寄せられ、さらには海外からも大きな注目を集めました。

マクドナルドはこれまで有名タレントを起用したCMが主流でしたが、今回のCMは一般人のアニメキャラクターが登場。CMの目的は、デリバリー利用の促進と自宅での夕食にマックを提供することでしたが、家族層をターゲットとしたCMなので、「家族、日常、幸せ」という要素が強調され、独身層や価値観が異なる層から一定程度の反感を買うことは避けられないとマクドナルドは述べています。

3. アーテック

https://www.artec-kk.co.jp/

株式会社アーテックは、公式SNSで不適切な投稿を行い、公式サイトとX(Twitter)で謝罪をしました。

同社は公式X(Twitter)とYouTubeでVTuberのしぐれういの楽曲『粛聖!! ロリ神レクイエム☆/しぐれうい(9さい)』のミュージックビデオ内に登場する防犯ブザーに言及し、自社製品がモデルになっているのではという投稿をしていました。

楽曲はロリータ・コンプレックスをテーマにしており、防犯ブザーを提供する会社が公式SNSでこの楽曲に肯定的な言及をすることに対し、保護者層からの痛烈な批判が集まりました。

株式会社アーテックはのちにSNSでの不適切な投稿について自社の非を認め、配慮と自覚に欠け、子どもや教育に関わる企業としてふさわしくない投稿であったと謝罪しました。

今後は、再発防止のために運用体制の強化や従業員への指導・教育を行うとしています。

4. サンリオ

https://x.gd/oUKql

ハローキティが2024年に50周年を迎えることを記念し、サンリオは昨年11月1日をアニバーサリーイヤーの開始日と定め、ARプロジェクトなどを発表しました。

このイベントに向けてか、YouTubeのキティ公式チャンネルでは約400本の動画が昨年10月末に削除され、ハローキティ役の林原めぐみさん、ミミィ役の冨永みーなさん、ダニエル役のたかはしごうさんが降板したことがあきらかになりました。

この対応にファンは驚きと悲しみを隠せなかった様子で、公式チェンネルからの説明の欠如に対し、サンリオに批判が集まりました。

その後、サンリオの公式チャンネルで11月1日に公開された動画「ハローキティお祝い大作戦【11月1日は誰のバースデー?】」には、キティが登場すると期待されましたが、代わりにサンリオの辻朋邦社長がサプライズ登場しました。

これに対し、声優の降板や動画削除に続き、批判が殺到。サンリオや辻社長に対するコメント欄での批判が多数寄せられることとなりました。

なお、サンリオ側からの釈明や補足情報などは発信されなかったようです。

5. どん兵衛

参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/3c42c7a1aaf693072575041d918cf61313dd7dd0

タレントのアンミカさんが「日清のどん兵衛」シリーズのWebCMに登場し、キツネ耳をつけ、派手な着物やドレスでサンバのように歌って踊る姿が話題になりました。

CMではアンミカさんが200食のどん兵衛を食べたと商品をPRする内容が盛り込まれ、SNS上では賛否両論が渦巻いていました。アンミカさんの前向きな姿勢やユーモアを称賛する声もありましたが、差別的な要素も含む反応、日清製品を避けると宣言する声や、吉岡里帆さんのCMとの比較などがな飛び交いました。

このCMの反響は予想外のもので、結果株価にも影響が生じます。これを踏まえ、日清食品ホールディングス広報部は、多様な意見を受け止め、今後の広告活動に生かす考えを示しました。

ただし、炎上は必ずしもネガティブな側面ばかりではなく、認知度の向上につながりやすい側面もあります。この動画は多くのインプレッションと応援のコメントを獲得したことも事実です。

6. ZARA

https://www.instagram.com/p/C0vxGLVu9Vt/

ZARAは、広告キャンペーンがパレスチナのガザ地区侵攻を連想させるとして大炎上しました。

米モデルのクリステン・マクメナミーが起用され、ジャケットを主役としたコーデに身を包んでポーズを取るこのキャンペーンは、「アトリエ・コレクション」の第4弾「ザ・ジャケット」でした。クリステンが白い部屋でポーズをとる構図のビジュアルは、壊れた壁や手足のない彫刻が雑多にちらばるシーンで、ガザの街の爆撃後を連想させるとして、SNS上で大きな非難を浴びました。

Instagramに投稿されたZARAの画像へは、「何だこれ!?」「大量虐殺キャンペーン。こんなひどいキャンペーンみたことない」「ZARAは永遠にキャンセルします。ボイコットだけではない。恥を知りなさい」といったコメントが大量に寄せられ、ボイコットを呼びかける声が広がりました。また、X(Twitter)では「#BoycottZara」がトレンド入りに至ります。

ZARAが広告を削除した後、親会社であるアパレル企業Inditexは、削除は通常のコンテンツ更新作業であるとして炎上についての詳細には触れず、キャンペーンの企画は7月に立案され、撮影は9月に行われたことを説明し、イスラエルとハマスの紛争との関連性を否定。一部の人々に不快感を与えたことを謝罪しています。

7. ANA

https://www.tiktok.com/@ana_allnipponairways/video/7312404686638779650

日本の大手航空会社ANAでは、SNSプロモーションに疑問の声が寄せられています。

ANAはTikTok、Instagram、YouTubeなどの公式アカウントで幅広いコンテンツを提供しています。特に、プロスケーターの羽生結弦さんが機長に扮したダンス動画は注目を浴び、再生数は600万回を超えました。

しかし2023年9月末に羽生結弦さんとの契約が終了し、次の宣伝隊長にコムドットが選ばれました。さっそくTikTok動画にはやまとさん・ゆうまさんが登場し、飛行機内でのシーンが描かれましたが、契約トラブルでコムドットは好感度が下がり、登録者数も減少している状況の中だったこともあって、SNSでは戸惑いの声が相次ぎ、羽生結弦さんとの違いを印象付ける結果となりました。

コムドットは以前、シャネルとのタイアップで炎上した経験もあります。

一部の人気YouTuberは、爆発的なファンを獲得するために賛否両論のコンテンツやコミュニケーションをあえて行うことがありますが、アンチファンを引きつけることもあります。また国民的なアイドルやスポーツ選手とは異なり、彼らを起用する際には広告効果だけでなく、自社ターゲット層とYouTuberのファン層を慎重に考慮し、問題がないかどうかを検討する必要があるでしょう。

8. 高島屋

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231225/k10014298911000.html

2023年のクリスマス、高島屋がネット販売した冷凍のクリスマスケーキが崩れた状態で配送され、購入者からは苦情や問い合わせが殺到しました。

埼玉県の菓子メーカーが製造した、フリル状のクリームが特徴のイチゴのショートケーキは、高島屋がネット通販限定で販売したものです。

このケーキはメーカーが梱包し、高島屋がヤマト運輸に委託し、クリスマス前の22日から25日にかけて冷凍の状態で購入者に届けられました。しかし、届いた直後からSNSには、「ケーキがぐちゃぐちゃに崩れている」といった投稿が相次ぎました。

直ちに高島屋は12月27日に東京都内で記者会見を開きました。販売した2,879個のうち、26日の夜には北海道から沖縄までの807個が崩れていたことを発表しました。そのうえで製造工程でのサンプル検査や配送時の温度管理体制を確認したところ、管理体制に問題はなかったと述べました。

さらに高島屋は、ケーキが一部崩れた状態で届いた購入者に対し、返金や可能な場合には商品の交換など、個別の状況や要望に応じた対応を行うとしました。

問題発生の原因については、特定の原因を見つけるのは難しいとの結論づけたものの、お客さまの期待を裏切り申し訳ないと、誠意をもって謝罪しました。同時に 「今回の件を真摯に受け止め、再発防止に努める」と述べ、顧客満足度向上に向けた取り組みを行う考えを示しました。

9. エニタイム

https://www.anytimefitness.co.jp/

2024年1月、大手フィットネスチェーンのエニタイムフィットネスの従業員がSNSの個人アカウント上で、特定のYouTuberが自社の会員であると示唆した投稿を行い、個人情報の取り扱いに問題があるのではとの指摘が相次ぎました。

同時期には別のYouTuberも、同社従業員が自身の住所などの個人情報を第三者に漏らしているという苦情を投稿しており、エニタイムフィットネスの個人情報の取り扱いについて、SNSで炎上しました。

これを受けてエニタイムフィットネスは公式サイトにて、自社の従業員が会員の個人情報の取り扱いについて、誤解を与える投稿を行ったことを謝罪しました。

エニタイムは調査の結果、実際に会員の個人情報を入手した事実はなく、これまでも個人情報保護などのコンプライアンス研修を行ってきたとし、今後は個人情報取り扱いに関する教育をより一層徹底すること、ならびに従業員のSNS運用も指導していくことを誓っています。

10. レゴランド

https://www.legoland.jp/

名古屋市の「レゴランド・ジャパン」で、年間パスポートを持つ大人が子供用チケットで入場したとして、差額支払いを求められる問題が起き、SNSで議論が広がりました。

当事者家族は、事実確認の待ち時間中に詐欺師のように扱われたと主張し、結果的にレゴランド側の誤解であったにもかかわらず、謝罪がないまま事態は進行。年間パスポートを購入するほどのファンに対するレゴランドの不手際に、SNSは炎上しました。

その後、SNS上で社⻑から謝罪のDMがあったものの、社長本人がDMの内容を自身のX(Twitter)に公開し、さらなる炎上を招いてしまいました。

それなりに対応しようとした形跡は見られるものの、慎重にあらゆる角度から吟味したものではなかったために、結果として炎上をあおる形になってしまいました。

炎上は起きた後の対応が非常に重要です。DMも含め、危機管理はSNS運用の一部として事前に定めておく必要があり、一貫した対応が求められるでしょう。

11. タマホーム

https://www.tamahome.jp/

ハウスメーカー大手のタマホームがSNS上で炎上しました。2024年1月27日、タマホームの展示場を訪れた人が階段下のビスが不自然に飛び出ている様子をSNSに投稿したことが始まりです。

その後、投稿者にはタマホームから削除要請の電話があり、タマホーム社員と思しき人物が投稿者の自宅を訪れるという騒動があったと、タマホーム側の非常識さを訴える投稿を改めて行いました。

この一連の事件について、展示場で提供したアンケートに記入した個人情報を使用して、投稿者に連絡を取ったり、自宅を訪れたりしたことに対し、個人情報の取り扱いが不適切だとの声が多数上がりました。

これらはタマホームの社員の個人的な判断なのか、それとも本社からの指示なのかは不明ですが、企業のリスクマネジメントの観点からも批判の対象となりました。

2月2日、タマホームは「不適切な投稿」について、法的措置を検討していることを公式サイトに投稿者の居住地やアカウント名を掲載して発表。「スラップ訴訟」というワードも加わり、落ち着きかけた炎上が再燃します。

最終的にはこのSNS投稿を巡るトラブルについて、公式サイトで和解が成立したことを発表しました。投稿者も、X(Twitter)で「和解を致しました」と報告しました。

タマホームは初動だけでなく、以降の対応にも問題があり、大炎上につながりました。また昨今はSNSの影響力から、投稿の削除が逆に拡散を促す現象が起きており、削除が最善の対応でないことも見て取れます。

12. まとめ

今回は、SNS上のトラブルである「企業の炎上事例」について、発生から対処事例までを解説しました。炎上を完全に防ぐことは不可能と言われていますが、事前に炎上事例を学び、対策を講じておくことは、炎上を防ぐうえでとても重要です。

ガイアックスは炎上対策のプロとして多くの企業の支援を行っています。ぜひお気軽にご相談ください。

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