各SNSのインサイト(分析ツール)の見方を解説。閲覧できるデータと見るべきポイント
2023/05/08
SNSには、運用状況を把握、分析できるインサイト(アナリティクス)機能があります。企業がSNSを運用して結果を出すには、オーディエンスの反応の分析は欠かせません。この記事ではインサイトでみられるデータと、インサイトそのものの表示設定、データエクスポート・保存方法にも触れていきます。
この記事のテーマ
インサイトの見方、アカウント運用への活かし方
記事を読んでわかること
- それぞれのSNSの分析ツールではどのようなデータを見られるのか
- インサイト・アナリティクスの表示設定方法
- データ抽出・保存について
■目次
- どのようなデータが見られるのか?媒体別のインサイトデータ例
- インサイトデータの見方、抽出方法
- まとめ
どのようなデータが見られるのか?媒体別のインサイトデータ例
当講座では、主要なインサイトデータのみを紹介しております。細かいインサイトデータは、各種SNS媒体のインサイト画面よりご確認ください。
数値例:Instagram
- リーチしたアカウント数:投稿を見たユニークアカウント数
- プロフィールへのアクセス:プロフィールページへのアクセス数
- ウェブサイトのタップ数:ウェブサイトへのリンクがタップされた数(設定しているCTAによって項目名が変わる。設定したCTAがタップされた数が計測される)※CTAとは、Call To Action(コール トゥ アクション)の略。Webサイトへの訪問など具体的な行動に誘導することを指す。
- インプレッション:広告を含めて、投稿、ストーリーズ、リール動画、動画、ライブ動画がユーザーの画面に表示された回数
- アクションを実行したアカウント:コンテンツに対して何かの反応(インタラクション)をしたアカウントの数
- 投稿でのインタラクション:投稿へのいいね!、コメント、保存、シェアの件数。※取り消しや削除の件数を除いた数
- ストーリーズでのインタラクション:ストーリーズへの返信、シェア、いいね!の数
- リールでのインタラクション:リールへのいいね!、コメント、保存、シェアの件数。※取り消しや削除の件数を除いた数
- ライブ動画でのインタラクション:ライブへのコメントとシェアの件数。※取り消しや削除の件数を除いた数
- 動画でのインタラクション:動画へのいいね!、コメント、保存、シェアの件数。※取り消しや削除の件数を除いた数
- フォロワー:増減数、位置情報、年齢層、性別、アクティブな時間
数値例:Twitter
- インプレッション:利用者のタイムライン、検索結果、自アカウントのプロフィールページにツイートが表示された回数
- プロフィールへのアクセス:利用者が自アカウントのプロフィールページにアクセスした回数
- トップツイート:最も多くのユーザーの反応を獲得したツイート
- 新しいフォロワー:新しく獲得したフォロワー数
- エンゲージメント数:ユーザーがツイートに反応した合計回数。エンゲージメントには、ツイートのクリック、リンクやプロフィール画像等のクリック、リツイート、返信、フォローが含まれる
- エンゲージメント率:エンゲージメントの数をインプレッションの合計数で割って算出した数値
- 動画の再生数:自アカウントからのすべてのツイートについて、動画が再生された合計回数
- (動画の)完了率:動画の再生完了数を、動画の視聴開始数の合計で割った数値
数値例:TikTok
- 動画の視聴数:動画視聴回数の合計
- プロフィールの表示回数:プロフィールページへの訪問数
- いいね数:動画にいいねがついた数
- コメント数:動画に寄せられたコメントの数
- シェア数:動画がシェアされた数
- 成長率:日付範囲を指定し、その前の同期間と比較したフォロワー数の増減
- フォロワーアクティビティ:自分のフォロワーが最もアクティブな時間と曜日
- 人気上昇中の動画:直近7日間で視聴者数が最速で増えた動画
- 総視聴者数:対象の動画を視聴したユニーク視聴者数
- 継続率:特定の時間に対象の動画を視聴している視聴者の割合
- Live分析:Liveが過去30日間に投稿された場合に表示される最新のLIVEの統計
数値例:Facebook
- (ページ投稿全体の)投稿のリーチ:指定した期間で、自社Facebookページの投稿を1回以上見た人の数
- (ページ投稿全体の)エンゲージメント:指定した期間で、投稿へのリアクションとコメント、および投稿のシェアとクリックの数
- (ページ投稿全体の)リンクのクリック数:指定した期間で、投稿のリンクがクリックされた数
- 投稿インプレッション数:投稿が画面に表示された回数
- 投稿のリーチ:投稿が1回以上画面に表示された人の数
- 投稿のエンゲージメント:投稿へのリアクション、コメント、シェアなどのアクションが実行された回数
- 年齢と性別:ページにいいねした人の年齢と性別の割合(推定値)
- 人気の場所:ページにいいねした人がいるエリア(推定値)
インサイトデータの見方、抽出方法
インサイト(アナリティクス)では何を見るのか
運用目的によって、見るべき数値・ポイントは変わるものですが、基本は「どれだけ多くの人に投稿が届いたのか」「反応されたのか」の確認が重要です。
どれだけ多くの人に投稿が届いたのかを測る指標は、リーチやインプレッション。投稿を見てどれだけ反応してくれたのかを測るのは、いいね、保存、シェア(リツイート)、コメント、リンクのクリックなどのエンゲージメント指標です。
さらにそこからファン化やフォロワー化を考えるなら、プロフィール遷移率、フォロワー転換率などを見るのがおすすめです。
データの抽出方法
多くのSNSでは、ビジネスアカウントなどへアカウント種別の切り替えを行わないと、インサイトが見られない仕様になっています。設定画面などから、ビジネスアカウントへの切り替えを行いましょう。
SNSによっては、ビジネスアカウントになってからのデータしか蓄積されないことがあるので、運用データをすべて蓄積できるように、アカウントを開設したらすぐにビジネスアカウントへ切り替えましょう。
インサイトへのアクセス方法
それぞれのSNSのインサイト(アナリティクス)にアクセスする方法をご紹介します。
以下のインサイトにアクセスする方法が記載されている公式ヘルプページのリンクです。
Instagramの場合
https://help.instagram.com/1533933820244654/?helpref=uf_share
Twitterの場合
https://business.twitter.com/ja/advertising/analytics.html
TikTokの場合
https://support.tiktok.com/ja/using-tiktok/creating-videos/creator-tools-on-tiktok
Facebookの場合
https://ja-jp.facebook.com/business/help/2287863711300965?id=939256796236247
データの抽出方法
外部へのデータエクスポートができる機能があるSNSはTwitterです。
Twitterアナリティクスでエクスポートできるデータについては、こちらからご確認ください。
それ以外のSNSはオーガニック投稿の解析データをエクスポートできません。Excelなどに手作業で転記するか、外部ツールの導入が必要です。ただし広告データについては、広告マネージャなどを使ってエクスポートが可能なSNSもあります。
データの保存期間に限りがあるSNSもあるので、長期にわたってデータを蓄積したい場合は、外部保存を検討しましょう。
まとめ
- インサイトでは、インプレッションやエンゲージメント、オーディエンス属性など、さまざまなデータが見られる
- アカウント種別をビジネスアカウントへ変更しないとインサイトを使用できないSNSもあるので、設定変更は忘れず行う
- データの抽出は、エクスポート機能を使用できるSNSもあるが、できない場合が多い。
この講座の総合監修・執筆者
平井 みのり|Minori HIRAI
ソーシャルメディアマーケティングコンサルタント。 大学在学中より広告代理店にてキャリアをスタート。 主に、ウェブマーケティング事業に従事。大手企業や官公庁を中心にソーシャルメディアマーケティング、PR、ブランディング、キャンペーン施策に関わる。Z世代向けの施策提案や英語での支援も可能。