SNS広告を設計するための基礎知識
2023/05/08
この記事では、3大SNSの広告出稿の特徴、配信選択の種類や仕組みについて体系的に学べるコンテンツになっています。
広告配信を始める前に、全体像を理解したのちに配信設定に進むようにしましょう。
この記事のテーマ
SNS広告を構成する要素を学び、広告設計を理解する
記事を読んでわかること
- SNS広告のメリット
- SNS広告を設計するために知っておくべき構成要素
■目次
- Twitterの広告出稿について
- Instagramの広告出稿について
- Facebookの広告出稿について
- まとめ
Twitterの広告出稿について
Twitterの広告特徴
Twitter広告は、幅広い世代に届きやすく、特定のユーザーに届けるなど細かいターゲティングの設定ができることが特徴に挙げられます。
また、広告フォーマットによっては、投稿に「いいね」「RT」などの反応ができるため、二次拡散が期待できるのが強みです。
Twitterの広告フォーマット種別
主な広告フォーマットは、下記6種類から選択して配信が可能です。
- プロモ広告:通常のツイートと同様の形式でユーザーに表示される広告
- フォロワー獲得広告:「フォロー」のボタンが表示された広告
- Twitter Amplify:動画コンテンツ投稿の前後に表示される広告
- Twitterテイクオーバー:タイムラインの最上部やトレンド欄などに表示される広告
- ダイナミック商品広告:オーディエンスと関連性の高い商品を広告配信
- コレクション広告:メイン画像1つと、その下に最大5つの小さなサムネイル画像を表示できる広告
- Twitter広告のターゲティング分類
Twitter広告のターゲティングは、下記3種別に分類されます。Twitterのターゲティングは、自由度の高さが特徴です。
- テイラードオーディエンス:特定のユーザーのターゲティングが可能。その他、最近ウェブサイトにアクセスした人や、モバイルアプリのユーザーなどに広告を表示可能
- オーディエンス特性によるターゲティング:地域、言語、端末、年齢、性別を絞って利用者にリーチ可能
- オーディエンスタイプによるターゲティング:会話、イベント、興味関心、映画、テレビ番組、キーワード、フォロワーが似ているアカウント、エンゲージメントに基づいて広告の配信が可能
Twitter広告キャンペーンの目的と課金形態の種類
Twitter広告は少額より配信可能となっています。キャンペーンの目的にあった課金形態を設定することで、広告配信システムがうまく機能し、求める成果にあった配信ができます。
キャンペーン目的
- ウェブサイトへの誘導数またはコンバージョン
- ブランドの認知度向上
- フォロワー
- ツイートのエンゲージメント
- アプリのインストール数または起動回数
- 動画の再生回数
課金形態
- クリック課金
- インプレッション課金
- フォロー課金
- エンゲージメント課金
- アプリインストール
- クリック課金
- 再生数課金
Twitter広告の仕組みと入札の種類
Twitter広告は、「入札額」と「広告品質」を掛け合わせた「品質スコア」でのオークション形式で配信されます。品質のスコアは、「エンゲージメントなどの共感度」、「オーディエンスとの関連性」と「最新性」の3つを考慮して評価されます。
入札の種類は3つ
- 自動入札:予算内で高い費用対効果を発揮できるよう入札額が自動的に調整される
- 上限入札価格:支払う上限金額をそれぞれの課金形態に合わせて、細かく設定可能
- 目標入札価格:設定したキャンペーンの目的に合わせて、目標の金額を設定
出典:Twitterビジネス(https://business.twitter.com/ja.html)
※2023年2時点の広告仕様
Instagram広告出稿
Instagram広告の特徴
Instagramはビジュアルコミュニケーションを重視したSNSともあり、視覚的に訴える広告フォーマットが多いのが特徴です。また、20代の利用者が最も多いため、若い世代の利用者数にアプローチが得意の媒体と言えます。
Instagram広告のターゲティング種別
Instagramのターゲティングは、下記3種別に分類されます。
- コアオーディエンス:年齢、興味・関心、地域などの条件でオーディエンスの指定が可能
- カスタムオーディエンス:連絡先のリスト、アプリの利用者、サイト訪問者などに特定的に広告の配信が可能
- 類似オーディエンス:興味・関心が高いであろうオーディエンスにリーチ可能
Instagram広告のフォーマット種別
- 画像広告
- 動画広告
- カルーセル広告
- Instagramストーリーズ広告
- リール広告
- Instagramショップ
Instagram広告の配信位置
また、フォーマットによっては、広告配置を変えて配信することも可能です。それぞれに適したクリエイティブを用意するようにしましょう。
- フィード
- ストーリーズ
- 発見タブ
- リール
- ショップ
キャンペーンの目的と課金形態の種類
Instagramはキャンペーンの目的によって、課金形態が変わります。費用対効果を高められるよう、適した組み合わせを選ぶようにしましょう。
- コンバージョン目的
- 商品やブランドの認知向上
- アプリのインストール目的
- 動画の再生数アップ
課金形態
- クリック課金
- インプレッション課金
- アプリインストール課金
- 動画再生課金
Instagram広告の仕組みと入札の種類
Instagram広告は、「入札額」、「CVに繋がる可能性」と「広告品質」の全体的な評価が高い広告がオークション形式で決まる仕組みになっています。
広告の品質は、クリエイティブ内のテキスト量やネガティブなフィードバックなどによって判断されます。
- 消化金額に基づく入札:予算金額を全て消化するために、最適化された入札方法。配信とコンバージョンの量を最大化した「最大数量」と、最もバリューの高い購入に集中する「バリュー最大化」の2種類があります
- 手動入札:手動で入札上限を設定し価格のコントロールを行う入札方法
- 目標に基づく入札:消化したい価格目標する「結果の単価目標」、または広告費用対効果を維持した「ROAS目標」の2種類があります
出典:Instagram広告(https://business.instagram.com/advertising?locale=ja_JP)
※2023年2時点の広告仕様
Facebook広告出稿
Facebook広告の特徴
Facebook広告は高い年齢層にアプローチしやすいのが特徴。また、機械学習の機能が優れており精度高くオーディエンスに届けることができます。
Facebook広告のターゲティング種別
Facebook広告のターゲティングもInstagram同様に下記3種別に分類されます。
- コアオーディエンス:年齢、興味・関心、地域などの条件でオーディエンスの指定が可能
- カスタムオーディエンス:連絡先のリスト、アプリの利用者、サイト訪問者などに特定的に広告の配信が可能
- 類似オーディエンス:興味・関心が高いであろうオーディエンスにリーチ可能
Facebook広告のフォーマット種別
- 写真広告
- 動画広告
- カルーセル広告
- コレクション広告
Facebook広告の配信位置
- フィード
- ストーリーズ
- インストリーム
- 検索
- インスタント記事
キャンペーンの目的と課金形態の種類
Facebook広告は、アプローチしたいオーディエンスのフェーズにより、キャンペーンの目的と課金形態が変わります。また、選択したキャンペーン目的によって、広告フォーマットが変わってきます。
認知のフェーズ
- ブランドの認知度アップ
- リーチ
検討のフェーズ
- トラフィック
- エンゲージメント
- アプリのインストール
- 動画の再生回数アップ
- リード獲得
- メッセージ
コンバージョンフェーズ
- コンバージョン
- カタログからの販売
- 来店数の増加
課金形態
- クリック課金
- インプレッション課金
- アプリのインストール課金
- ページに対するいいね!の課金
- エンゲージメント課金
- 動画の再生回数課金
Facebook広告の仕組みと入札の種類
FacebookとInstagramは、Meta社が運営するSNS媒体のため、Facebook広告はInstagram広告と同様の入札システムになっています。
出典:Meta for Business(https://www.facebook.com/business/ads)
※2023年2時点の広告仕様
まとめ
- アプローチしたいターゲットに届きたいSNSにて広告配信を決める
- キャンペーンの目的と課金形態は適した組み合わせを選ぶ
- 3大SNSの入札方法はオークション形式となっている
この講座の総合監修・執筆者
平井 みのり|Minori HIRAI
ソーシャルメディアマーケティングコンサルタント。 大学在学中より広告代理店にてキャリアをスタート。 主に、ウェブマーケティング事業に従事。大手企業や官公庁を中心にソーシャルメディアマーケティング、PR、ブランディング、キャンペーン施策に関わる。Z世代向けの施策提案や英語での支援も可能。