インフルエンサーマーケティングとは?費用や効果・成功事例から依頼のポイントまで

2025/04/29

近年、インフルエンサーマーケティングを取り入れる企業が増え、SNS上でインフルエンサーによる投稿を見かけることも多くなってきました。ユーザーがSNSからの情報をもとに、商品やサービスの購買の意思決定をする傾向が顕著になったことにより、効果的なマーケティングができる手法のひとつとなっています。

取り入れてみたいけれど、費用はどのくらいかかるのか、具体的にどうすれば成功するのかなど、わかりにくいことも多いですよね。この記事ではインフルエンサーマーケティングに関する情報を企業事例とともにまとめています。

    ■目次

  1. インフルエンサーマーケティングとは?注目される背景
  2. インフルエンサーマーケティングのメリットとデメリット
  3. インフルエンサーマーケティングの費用と料金相場
  4. インフルエンサーマーケティングを成功させる手法と戦略
  5. 企業のインフルエンサーマーケティング成功事例
  6. まとめ:インフルエンサーマーケティングを成功させるために

1. インフルエンサーマーケティングとは?注目される背景

SNSを活用したマーケティング手法の中でも、インフルエンサーマーケティングは近年特に注目を集めています。
インフルエンサーマーケティングとは、InstagramやX(Twitter)、YouTubeなどのSNSで影響力を持つインフルエンサーを起用し、商品やサービスの認知拡大・購買促進を図る手法を指します。

従来の広告とは異なり、インフルエンサー自身の言葉やスタイルで発信されるため、ユーザーに自然に情報が届きやすい点が特徴です。
企業側は広告色を抑えながらもターゲット層へ効果的にアプローチできるため、SNS利用が当たり前になった現代において重要な施策となっています。

では、なぜ今インフルエンサーマーケティングが注目されているのでしょうか。

なぜ今インフルエンサーマーケティングなのか?

インフルエンサーマーケティングが急速に拡大している背景には、ユーザーの情報接触行動の変化があります。
従来のテレビCMや雑誌広告に比べ、SNSは生活に密着しているため、日常の中で情報に触れる機会が増えています。

また、広告に対するユーザーの意識も変化しました。
「広告らしさ」を感じさせない自然な紹介や、信頼する個人からの推薦に価値を感じる傾向が強まっています。
この流れに対応する手法として、インフルエンサーによる発信がより重要視されるようになりました。

さらに、インフルエンサーを活用することで、ターゲットを絞り込んだ施策が実施しやすいことも魅力の一つです。
たとえば、美容・コスメ系商材であれば、同ジャンルで高い信頼を得ているインフルエンサーを起用することで、効率的に購買意欲を刺激することが可能になります。

企業にとっての価値(認知拡大・購買行動の後押し)

企業にとってインフルエンサーマーケティングが持つ最大の価値は、単なる認知拡大にとどまらない点にあります。
インフルエンサーの発信は、フォロワーに対して「身近な人からのリアルな推薦」として受け取られやすく、商品の理解促進や購買行動への後押しに直結します。

特に、

  • ブランドの認知向上

  • 新商品の話題化

  • 購買意欲の喚起

  • ファン層の形成・ロイヤルティ向上

といった複数のマーケティング効果を一度に狙うことができる点が特徴です。

加えて、広告配信に比べてターゲティング精度が高く、共感や信頼をベースにしたエンゲージメントを得やすいため、費用対効果が高い施策として注目されています。
適切なインフルエンサー選定と施策設計を行うことで、中小企業にとっても十分に成果を上げることが可能です。

2. インフルエンサーマーケティングのメリットとデメリット

インフルエンサーマーケティングは、従来の広告手法とは異なる特徴を持つため、企業にとって大きなメリットをもたらす一方で、特有のリスクも存在します。
本章では、企業がインフルエンサーマーケティングを実施する際に知っておくべきメリットと注意点について解説します。

インフルエンサーマーケティングのメリット

インフルエンサーマーケティングの最大のメリットは、ターゲティング精度が高く、かつ広告色を抑えた自然な形で情報発信できる点にあります。

従来型の広告では、幅広い層にリーチできる一方で、ターゲット外のユーザーにも配信されるため、効率が下がる傾向がありました。
しかし、インフルエンサーを活用することで、そのフォロワー属性に合わせた細かなターゲティングが可能になります。

また、インフルエンサーは自身の言葉や表現を通じて商品やサービスを紹介するため、広告としての違和感が少なく、ユーザーに自然に情報を届けることができます。
この「広告感の薄さ」は、エンゲージメント(共感・反応)を高める大きな要素となります。

さらに、インフルエンサーとのタイアップ投稿は、短期間で話題性を作り出すことができるため、新商品の認知拡大やキャンペーン施策にも適しています。

インフルエンサーマーケティングのデメリット

一方で、インフルエンサーマーケティングには注意すべきリスクも存在します。

まず挙げられるのが、炎上リスクです。
インフルエンサーの発言や行動が社会的な問題と結びついた場合、ブランドイメージに悪影響を及ぼす可能性があります。
起用するインフルエンサーの過去の発信内容や、日頃の発信スタンスを事前にしっかり確認することが不可欠です。

次に、ステルスマーケティング(ステマ)問題への注意も必要です。
タイアップ投稿であるにもかかわらず、広告であることを明示せずに発信すると、消費者庁のガイドライン違反に該当する場合があります。
近年では「#PR」「#広告」などの明確な表記が求められており、透明性のある情報提供が信頼獲得につながります。

このように、インフルエンサーマーケティングを実施する際は、インフルエンサー選定とガイドライン遵守が成功の鍵となります。

3. インフルエンサーマーケティングの費用と料金相場

インフルエンサーマーケティングを検討する際、費用感や相場を把握しておくことは非常に重要です。
本章では、フォロワー数別の単価目安や、費用対効果を高めるための考え方、代理店に依頼する場合の料金帯について解説します。

フォロワー数別の単価目安

インフルエンサーへの依頼費用は、フォロワー数や影響力に応じて大きく異なります。
一般的な目安は以下の通りです。

フォロワー規模 フォロワー数 1投稿当たりの金額
ナノインフルエンサー 1,000〜10,000人 5,000円〜30,000円
マイクロインフルエンサー 10,000〜100,000人 30,000円〜150,000円
ミドルインフルエンサー 100,000〜500,000人 150,000円〜500,000円
メガインフルエンサー 500,000人以上 500,000円以上

フォロワー数だけでなく、エンゲージメント率(いいね・コメント率)や投稿ジャンルによっても単価は変動します。

商材との相性や投稿内容のボリューム(画像+ストーリーズ投稿など)によって追加料金が発生する場合もあるので気を付けましょう。

費用対効果を高めるポイント

インフルエンサーマーケティングの成功は、単にフォロワー数の多いインフルエンサーに依頼することではありません。
費用対効果を高めるためには、以下の点に注意が必要です。

  • ターゲットとインフルエンサーのフォロワー層が一致しているか

  • 過去の投稿内容から商品ジャンルとの親和性があるか

  • エンゲージメント率(いいね・コメント率)が高いか

  • 単発投稿だけでなく、複数回の発信が可能か

また、依頼時には単なる露出数だけでなく、どのような反応(保存数、シェア数、クリック率)を得られるかを重視することが大切です。
KPIを明確に設定し、成果測定を前提とした施策設計を行うことで、ROIを高めることができます。

代理店に依頼する場合の価格帯

インフルエンサー選定や交渉、投稿管理などの業務を自社内で完結するのが難しい場合は、専門代理店への依頼も有効です。
代理店に依頼する場合、次のような費用が発生します。

  • インフルエンサーへの報酬実費

  • 代理店手数料(20〜30%が一般的)

  • 企画・ディレクション費(プロジェクト単位で100,000〜500,000円程度)

たとえば、ナノインフルエンサー10名に依頼する小規模キャンペーンでも、全体で数十万円規模からの実施が可能です。
一方、大型のキャンペーンや有名インフルエンサーを起用する場合には、数百万円単位の予算が必要になるケースもあります。

代理店を活用するメリットは、インフルエンサーの適切な選定、ガイドライン遵守の管理、成果測定レポートの作成などを一括して依頼できる点にあります。
社内リソースとのバランスを考えた上で、費用対効果を比較しながら活用を検討しましょう。

4. インフルエンサーマーケティングを成功させる手法と戦略

インフルエンサーマーケティングで成果を上げるためには、単なるインフルエンサー起用に留まらず、戦略的な設計が不可欠です。
本章では、インフルエンサーの選び方、投稿設計、KPI設定と効果測定まで、成功に導くための重要なポイントを解説します。

インフルエンサーの選定基準(フォロワーだけで選ばない)

インフルエンサーを選定する際、フォロワー数だけで判断するのは危険です。
効果的なインフルエンサー選びには、次の基準が重要になります。

  • エンゲージメント率
    フォロワー数に対して「いいね」や「コメント」がどれだけついているかを確認します。高いエンゲージメント率は、フォロワーとの強い関係性を示します。

  • フォロワー属性
    ターゲットとするユーザー層(年代、性別、興味関心)と、インフルエンサーのフォロワー層が一致しているかをチェックします。

  • 発信ジャンルとの親和性
    商品・サービスのカテゴリーと、インフルエンサーの普段の投稿内容がマッチしているかも重要です。

  • 過去のタイアップ実績と自然さ
    過去に行ったプロモーション投稿が、フォロワーに自然に受け入れられているかを確認します。違和感のない発信ができるかは成果に直結します。

適切な選定基準を設けることで、施策の成功確率を大きく高めることができます。

投稿内容の設計とブランドトーンの統一

インフルエンサーマーケティングの成果は、どのような投稿内容を設計するかにも左右されます。
単に商品を紹介するだけでなく、ブランドが伝えたい世界観や価値をインフルエンサーの言葉で自然に表現できるようにすることが求められます。

ポイントは次の通りです。

  • ブランドトーンに合わせた投稿指示書の作成
    ブランドイメージに沿った表現方法、使用する言葉のトーン(カジュアル/フォーマルなど)を共有します。

  • ストーリー性のある投稿設計
    単発の紹介ではなく、インフルエンサー自身の体験談やストーリーに商品を組み込むことで、フォロワーの共感を得やすくなります。

  • 画像・動画のクオリティ管理
    ビジュアルの品質もブランドイメージに大きく影響するため、撮影時の参考例や構図の指定を行うことも有効です。

自由度を持たせつつも、基本のブランドトーンは統一することで、複数のインフルエンサーを起用する場合でも一貫したメッセージ発信が可能になります。

KPI設定と効果測定方法

インフルエンサーマーケティングを行う際は、事前に明確なKPI(重要業績評価指標)を設定することが欠かせません。
KPIの設定と効果測定をしっかり行うことで、施策の成果を客観的に評価し、次回以降の改善につなげることができます。

代表的なKPI例は以下の通りです。

  • リーチ数(投稿が届いたユーザー数)

  • インプレッション数(表示回数)

  • エンゲージメント数(いいね・コメント・保存数)

  • ウェブサイトへの誘導数(クリック数)

  • 購入・資料請求・予約などのコンバージョン数

効果測定の際は、インフルエンサー側からのレポート提出だけでなく、自社のGoogle AnalyticsやSNS分析ツールを併用して、複数視点から検証を行うことが推奨されます。

また、施策後には定量データだけでなく、フォロワーの反応内容やブランドイメージの変化など、定性的な評価も合わせて行うことで、施策の総合的な成果を把握することができます。

5. 企業のインフルエンサーマーケティング成功事例

インフルエンサーマーケティングの効果をより具体的に理解するためには、実際に成功した事例を知ることが重要です。ここではBtoCとBtoB、それぞれの特徴的な成功事例を紹介します。

【BtoB】SAPの事例

SAPは、ヨーロッパ最大級のソフトウェアの会社です。SAPは学者や著名な作家と連携し、インフルエンサーを活用して自社製品を評価するコンテンツを発信。

ライブ配信や講演会で業界の専門家と直接対話できる機会を提供し、BtoBインフルエンサーマーケティングを成功させています。

【BtoC】GUの事例

GUは、インスタグラムのファッション系インフルエンサーとコラボし、自社商品のコーディネートを紹介しています。

モデルではなく、一般的な感覚を持つインフルエンサーを起用することで、親近感を持ってもらい、「私でも着こなせるかも?」と思わせる狙いです。

プチプラでおしゃれな着こなしを提案し、ターゲット層への認知度向上にも成功しています。インフルエンサー選定では、フォロワーが多く、ターゲットに合わせたアプローチが行われています。

6. インフルエンサーマーケティングの仕組みとビジネスモデル

インフルエンサーマーケティングには、いくつかの仕組みやビジネスモデルが存在します。
自社に最適な施策を選ぶためには、それぞれの特徴と違いを理解しておくことが重要です。

ここでは、代表的なモデルである「PR投稿」「タイアップ投稿」「アフィリエイト」の違いと、インフルエンサーと企業の関係性の種類について解説します。

PR投稿、タイアップ、アフィリエイトの違い

インフルエンサーとの連携方法には、目的や契約内容に応じたいくつかの種類があります。
主な手法は次の通りです。

  • PR投稿
    インフルエンサーに商品を提供し、感想や使用レビューを投稿してもらう形式です。報酬は発生せず、商品提供のみの場合もあります。投稿には「#PR」「#提供」など、広告であることを明記する必要があります。

  • タイアップ投稿
    企業がインフルエンサーに対して報酬を支払い、ブランドや商品を指定したテーマ・形式で紹介してもらう施策です。内容や表現について、企業側が一定の要望を伝える場合もありますが、基本的にはインフルエンサーの発信スタイルを尊重しながら行われます。

  • アフィリエイト(成果報酬型)
    インフルエンサーが紹介したリンク経由で商品購入や申し込みが発生した場合に、一定の報酬が支払われる仕組みです。売上貢献度に応じた支払いとなるため、コスト管理がしやすい反面、効果が出るまでに時間がかかる場合もあります。

それぞれにメリット・デメリットがあり、施策の目的(認知拡大・購買促進・ロイヤルティ形成など)によって最適な手法を選ぶ必要があります。

インフルエンサーと企業の関係性(スポット vs アンバサダー)

インフルエンサーとの関係構築には、**単発契約(スポット)継続契約(アンバサダー)**という2つのスタイルがあります。

  • スポット契約
    キャンペーンや新商品発売など、特定のタイミングで一度きりの投稿依頼を行う形態です。短期間で話題を作りたい場合に適していますが、継続的なブランド認知形成にはつながりにくい傾向があります。

  • アンバサダー契約
    一定期間にわたって、ブランドの「顔」として定期的に投稿・発信を行ってもらう契約形態です。長期的な関係性を築くことで、フォロワーに対してブランドイメージの浸透を図ることができます。
    また、インフルエンサー自身がブランド愛用者であることを強調できるため、信頼性の高い発信が可能になります。

どちらを選択するかは、施策の目的とリソース状況に応じて判断することが重要です。
特にコスメや日用品など、日常的な使用シーンを訴求したい場合はアンバサダー契約が有効な選択肢となります。

インフルエンサーマーケティングの市場規模と今後の展望

インフルエンサーマーケティングは、ここ数年で急速に市場を拡大しています。
国内外を問わず多くの企業がSNSを活用したプロモーション施策に取り組んでおり、その重要性は今後さらに高まると予測されています。

本章では、国内市場の成長推移と、今後注目すべきジャンルや媒体について解説します。

国内市場の成長推移

国内におけるインフルエンサーマーケティング市場は、年々拡大を続けています。
矢野経済研究所の調査によると、2022年時点で国内のインフルエンサーマーケティング市場規模は約600億円に達しており、今後も年平均成長率(CAGR)10%以上で推移すると見込まれています。

特に、Instagramを中心としたビジュアル重視のプラットフォームでの施策が成長をけん引してきましたが、近年ではTikTokやYouTubeなど動画系プラットフォームへの投資も増加傾向にあります。

また、企業の活用目的も多様化しており、

  • 新商品の認知拡大

  • ファンコミュニティ形成

  • ダイレクトな購買促進 といった、より具体的な成果を求める動きが強まっています。

このように、インフルエンサーマーケティングは一過性のブームではなく、企業のマーケティング活動における基盤施策の一つとして定着しつつあります。

今後伸びるジャンルと媒体(TikTok、YouTubeなど)

今後、インフルエンサーマーケティングがさらに拡大する領域として、次のジャンルと媒体が注目されています。

  • 短尺動画プラットフォーム(TikTok、Instagramリール)
    若年層を中心に、短時間で情報を伝えるコンテンツの消費が加速しており、TikTokを活用したプロモーション施策は引き続き成長が見込まれます。
    ブランド独自のハッシュタグチャレンジやUGC(ユーザー生成コンテンツ)誘発型キャンペーンなど、参加型施策が効果を上げています。

  • 中長尺動画プラットフォーム(YouTube)
    商品レビューや使用方法の紹介など、詳細な情報を伝えたい商材では、YouTubeを活用した施策が有効です。
    特にBtoB領域や高単価商品では、信頼感を醸成できるYouTubeマーケティングの重要性が高まっています。

  • 専門性の高いジャンル(金融、医療、教育など)
    消費者が信頼できる情報源を求める傾向が強まる中、専門知識を持つインフルエンサーによる発信へのニーズも拡大しています。
    この流れは、特定業界向け施策やナレッジ共有型マーケティングに広がっていくと予測されています。

今後は、媒体やコンテンツ形式の特性を理解した上で、ターゲットに最適なチャネルとインフルエンサーを選定する戦略設計が、ますます重要になっていきます。

インフルエンサーの依頼方法と流れ

インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、適切なインフルエンサーを選び、スムーズな依頼・実施プロセスを設計することが欠かせません。
本章では、インフルエンサーの探し方・選び方、依頼から投稿までの一般的な流れ、依頼時に注意すべき契約・ガイドラインについて解説します。

インフルエンサーの探し方・選び方

インフルエンサーを探す方法は、大きく分けて次の3つに分類できます。

  • 自社で直接リサーチする
    InstagramやTikTok、YouTubeなどで、ハッシュタグ検索やおすすめアカウントから候補者を探します。ターゲットと親和性が高いフォロワー層を持つインフルエンサーを選定することが重要です。

  • インフルエンサー検索ツールを利用する
    企業向けのプラットフォーム(例:SPRAY、Tagger、Woomyなど)を使い、フォロワー属性やエンゲージメント率などのデータを基に絞り込む方法です。効率的なスクリーニングが可能になります。

  • 代理店やキャスティング会社に依頼する
    インフルエンサーとのネットワークを持つ代理店に相談し、ニーズに合ったインフルエンサーを紹介してもらう方法です。初めて施策を行う場合や、大規模施策を計画している場合に有効です。

選定時は、フォロワー数だけでなく、エンゲージメント率、投稿の世界観、過去のタイアップ実績などを総合的にチェックすることが成功のカギとなります。

依頼から投稿までの一般的な流れ

インフルエンサーへの依頼から投稿完了までは、次のような流れで進むのが一般的です。

  1. 候補者リストアップ・選定
    事前にターゲット層や施策目的を整理した上で、複数名の候補インフルエンサーを選定します。

  2. オファー・交渉
    依頼内容、報酬条件、希望する投稿時期、投稿ガイドラインなどを伝え、インフルエンサーの合意を得ます。

  3. 契約締結
    依頼内容に問題がなければ、正式に業務委託契約を締結します。

  4. 投稿内容の設計・確認
    企業側から伝えたい要素やブランドイメージを共有し、投稿イメージのすり合わせを行います。必要に応じて、事前に投稿案の確認を行う場合もあります。

  5. 投稿実施
    スケジュールに沿ってインフルエンサーが投稿を行います。施策の効果測定のため、投稿後のレポート提出を求めるケースも一般的です。

この一連の流れを事前に整理しておくことで、スムーズに施策を進行させることができます。

依頼時に気をつけたい契約・ガイドラインのポイント

インフルエンサーに依頼する際は、契約内容とガイドラインの明確化が非常に重要です。
トラブルを防ぎ、施策効果を最大化するためには、以下のポイントに注意が必要です。

  • 契約書の締結
    業務範囲(投稿回数、投稿形式)、納期、報酬金額、支払い方法、著作権の取り扱い、キャンセル規定などを明記します。

  • ステマ防止ガイドライン遵守
    「#PR」「#提供」「#広告」など、広告であることを明示するルールを必ず伝え、インフルエンサーにも遵守を徹底してもらいます。

  • 投稿内容の事前すり合わせ
    ブランドイメージを損なう表現が行われないよう、最低限伝えるべき表現ルールや禁止事項(競合他社製品の同時紹介禁止など)を共有しておきます。

  • レポート提出の取り決め
    施策終了後にリーチ数、インプレッション数、エンゲージメント数などの数値データを報告してもらうよう、事前に合意しておくと効果検証がスムーズになります。

これらのポイントを押さえておくことで、施策後のトラブルや想定外のリスクを未然に防ぐことができます。

まとめ:インフルエンサーマーケティングを成功させるために

インフルエンサーマーケティングは、単にインフルエンサーに依頼するだけでは成功しません。施策全体を戦略的に設計し、自社の目的に合った最適な方法を選ぶことが成果を左右します。

インフルエンサーマーケティングを成功に導くためには、次の3つの要素が重要です。

  • 適切な施策設計
    ターゲット設定、KPI設定、コンテンツ内容、スケジュールなどを施策開始前に明確に定義します。

  • 適切なインフルエンサー選定
    フォロワー数だけでなく、ターゲット層との一致度、エンゲージメント率、ブランドとの親和性を重視して選びます。

  • 継続的な効果検証と改善
    施策実施後は、リーチ数、エンゲージメント数、コンバージョン数などを定期的に測定・分析し、次回施策に活かします。

これらのポイントを意識して運用することで、単発の成功に留まらず、継続的に成果を高めるインフルエンサーマーケティング施策を実現することが可能になります。

インフルエンサーマーケティングは、正しい知識と経験がないと設計や運用に失敗するリスクもあります。特に初めて施策を実施する場合や、リソースが限られている場合は、専門代理店やコンサルタントに相談することも有効な選択肢です。

まずは自社の課題や目標を整理し、必要に応じてプロフェッショナルの力を活用しながら、効果的なインフルエンサーマーケティング施策を実現していきましょう。

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