【2024年1月の主要SNSニュースまとめ】

2024/02/13

今月もラボ編集部より最新ニュースと解説をお届けします!


 

本記事は企業のSNSマーケティングを包括的に支援をしているガイアックスが解説しています。運用実績10年以上、大手企業を中心に累計1,000社以上の運用実績があります。

SNS運用、SNSキャンペーンに興味のあるご担当者様は、ガイアックスにご相談ください。


 

■目次

  1. X(Twitter)
  2. TikTok
  3. Meta
  4. SNS全般
  5. 企業炎上
  6. 動向データ

1. X(Twitter)

月3万円で企業の金バッジが貰える「認証済み組織ベーシック」発表。13万5000円の法人向け通常プランが買えない組織向け

米国時間1月3日、X(旧Twitter)は、企業アカウントに付与される有料の金色のバッジを月額200ドル(日本では月額3万円)、年額2000ドル(30万2400円)で提供すると発表しました。

中小企業向けに用意されるVerified Organizations Basicプランへの加入が提供の条件となります。

これまでは企業向け(Verified Organizationsサブスクリプション)の金バッジは月額1000ドル(月額13万円5000円)とされて来ましたが、これは中小規模の企業の多くには負担が大きいものでした。

中小企業向けのプランは、広告を使用する場合は入っておいた方がお得になる可能性が高まります。というのもまず、付与される広告クレジット(広告出稿費用にあてられるチケット)で、利用料は相殺される可能性が高いからです。その上で、優先サポートが受けられるのでその分お得であると言えるでしょう。

X Hiringも使えるようになるということですが、こちらはまだメリットがあるとは言い切れない状況です。ただし、積極的にビジネスに利用している人の多いIT系やベンチャー系など、業種によっては一部にはメリットがある可能性もあります。

参考:
https://nordot.app/1115571406635434804?c=768367547562557440

個人間送金 万能アプリ化へ金融強化、24年前半に

米国時間1月9日、米X(旧Twitter)は、2024年に個人間で送金する機能を始めると発表しました。

SNSのXを決済などに使いやすくすることで、アプリ上での物品やサービスの売買を促します。決済の仕組みや、具体的な開始時期については明らかにしていません。

これまでも一部の利用者に動画による通話を可能にするなど機能を拡張してきており、金融分野にも広げることでアプリの魅力を高め、利用者の拡大を図る狙いです。

本レポートでは、イーロン・マスク氏のTwitter買収時からたびたび言及していたスーパーアプリ化ですが、着々と進行している模様です。マスク氏買収時から7割も時価総額が失われたと言われているTwitter(現X)ですが、このスーパーアプリ化に大逆転を賭けているのでしょう。

興味深いのはMetaやGoogleなどではスーパーアプリ化を目指す流れが目立たないこと。日本ではLINEがスーパーアプリ化に近い動きを見せていますし、Apple、Amazonも似たような動きをしています。しかしいずれも同一アプリ上でのサービスの統合という形ではありません。やはり西側諸国の中ではXに特徴的な動きだと言え、注目されます。

参考:
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN09D5W0Z00C24A1000000/
https://mainichi.jp/articles/20240110/k00/00m/300/075000c

2. TikTok

コンテンツ閲覧にiPhoneパスワード入力を要求

日本時間12月29日、TikTokがコンテンツを閲覧するためにiPhoneのパスワードを要求していることが明らかになりました。

iPhoneのiOSアップデートとの関連性が指摘されていますが、明確な関連性はなく、ユーザーの間では個人情報への不正アクセスが危惧される同アプリへの懸念が広がっています。

12月12日に行われた最新のiOSアップデートでは、アップルのモバイルデバイスが盗まれた場合に、パスワードを含む重要な情報へのアクセスを阻止する機能が導入されました。

こちらはバグである可能性も、iOSをアップデートしたら解消されたという話もあります。また、そもそも大々的にニュースを拡散した報道媒体が大紀元という反中国共産党のメディアであるということからもバイアスに注意しなくてはいけません。一方で、実際に懸念が広まっているのも事実で、同じことがMetaやXのアプリで起こっても、同じような騒ぎにはならなかったでしょう。

つまり、いくらそうではないという材料を示そうと、TikTokが中国と深くつながっているアプリであるという認識が強く浸透している兆候であり、その政治的事情はTikTokの行く末に大きく影響していくでしょう。

参考:
https://www.epochtimes.jp/2023/12/195275.html

3. Meta

若者のインスタの閲覧制限 相次ぐ批判で対応

米国時間1月9日、米Metaは、18歳未満の利用者がInstagramやFacebookを使う際に閲覧できる内容を制限すると発表しました。米国などで同社のSNSが若者に有害だという批判が相次ぎ、利用者を保護する対応を迫られていました。

Metaは今後数週間で、若者に有害になり得るコンテンツの閲覧を制限する仕組みを導入、自殺や自傷行為、摂食障害といった内容に関する投稿を若者が見られないようにします。利用者がSNSでフォローしているアカウントの投稿も制限の対象になります。

日本では比較的その意識は希薄ですが、アメリカではSNSの年齢制限が真剣に議論され、ここ数年では米議会で、Meta社が、未成年の精神に有害な影響を及ぼすことを知りながら、それをあえて放置していたというような元従業員の証言が出てきたことに対し、Instagramの責任者が証言を行い釈明するなど、非常に大きな関心を集めています。

SNSは今後年齢制限が導入され、アダルト産業や公営ギャンブルやアルコールのような位置づけになることも十分に考えられます。今回は、先に自主規制を施し、立法での制限を回避しようという試みだと言えるでしょう。

参考:
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN09D650Z00C24A1000000/

「Threads」に復調の気配、女性ユーザーを味方にXを超えるのか

日本時間1月12日、Threads(米Metaが2023年7月6日にリリース)が、2023年秋頃から盛り上がりを見せていることが明らかになりました。

一時期は不調でしたが、日本のユーザーには受け入れられている様子で、投稿に対するいいね数が4桁、返信数が2桁を超えるケースもあります。

ユーザー層はInstagramをベースとしているため、女性が多くなる可能性があり、最近ではInstagramを積極的に活用している女性がThreadsにも熱心に投稿しているようです。

Threadsは本文検索機能など、リリースが遅れていた機能もようやく実装化し、ユーザーにとって使い勝手のよいものに変わってきています。初期の爆発的なユーザー数の増加ばかりが注目されてきたがゆえに、その後の落ち込みから失望も広がってはいたのですが、当初から本レポートでは言及してきたとおり、テキスト系SNSであるから、Xと同じような機能が搭載されてからが勝負だという形になってきています。

特に女性が多く使っているということが特徴的ですが、当初目指していた「穏やかなSNS」を体現すべく、これからも徐々にあゆみを進めていくものだと思われます。

参考:
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00160/011000388/

4. SNS全般

鳥取県に「公式インスタから変なメッセージ」とフォロワー指摘、乗っ取りが判明…投稿も勝手に削除

日本時間1月13日、鳥取県は、県食パラダイス推進課の公式Instagramが何者かに乗っ取られたと発表しました。Instagram内のアカウントを介し、複数のフォロワーに個人情報を盗み取る「フィッシングメール」が送られてきたそうです。

12日夜、複数のフォロワーから県に「公式インスタグラムから変なメッセージが来た」という指摘が電話やメールであり、乗っ取りが判明しました。

フォロワーは2,994人で、個人情報の漏えいがないか確認中です。県はアカウントを削除し、乗っ取られた原因を調査しています。

昨今は公式ウェブサイトと同じような影響力や、それらを上回る発信力を持ち始めているXやInstagramですが、その一方で杜撰な管理によるインシデントも後を絶ちません。

ガイアックスでもソーシャルメディアガイドラインの作成支援を行うことは多いのですが、ウェブサイトと同じ水準でしっかり管理されているケースは、まだ少ないと感じております。アクセスできる人物、デバイス、引継ぎの方法など、ルールをしっかりと整える必要性はどの企業でもあるでしょう。

参考:
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240115-OYT1T50024/

2024年に流行するのは、盛れないSNS。2分以内にリアルな写真を共有する「BeReal」とは?

日本時間1月20日、LINEリサーチ「今後(いまよりも)流行りそうなSNS」(2023年9月調べ)より、Instagram、TikTok、Xに次いで、4位に「BeReal(ビーリアル)」が入っていることが明らかになりました。BeRealは2020年リリース、大学生を中心に人気となり、2022年にはデイリーアクティブユーザーが2,000万を超えました。

コンセプトは、「リアルを共有するSNS」。従来のSNSのように、アプリで加工した写真を投稿したり、自分をよく見せたりすることが難しい仕組みになっています。

SNSは青少年の健全な精神の発達に有害という批判の一方、それらの有害な影響の現況、すなわち「一部の切り取り」「実態と離れた盛り」「不安をあおる偏った意見」などの温床であるという認識は、当の若者にも共有されています。なのでそのカウンターとして「盛らないリアルさ」の価値が再認識されているという現状もあります。

また拡散することもなく、親しい人の間で活用するSNSというのも特徴的で、より自分のありのままを理解してもらえる閉じたコミュニケーション空間への回帰とみることもできます。

参考:
https://news.yahoo.co.jp/articles/53e811bbf82f12c729c62c00ad6f2d5d3012195f

5. 企業炎上

日清の年越し「どん兵衛」売れ行きは? アンミカCM動画が“炎上”

タレントのアンミカ氏が出演したどん兵衛の動画が炎上し、どん兵衛の不買運動が広がった年末、その結果、どれだけの影響が出たのかデータが揃いました。

結果は販売金額、販売個数ともに昨年比で増加を示しました。

金額は値上げの影響もあり過去5年で最高、個数に関してはおよそ平均的な値となり、ネットの不買運動の影響はほぼなかったという結論を出してもよい結果となりました。

今回の結果は、ノイジーマイノリティとサイレントマジョリティの関係性をよく示した内容と言えます。本レポートでも言及していた、実際には影響はさほどない可能性がデータで示されました。あるいは、露出が上がったことで、むしろ想起率が向上し、売り上げが伸びたとみることもできます。

製品やサービスの品質と無関係な政治的誘導は短期的なマーケティングとはあまり関係ないということが読み取れます。一方で、炎上でも、製品の機能やメインの顧客と深く結びついたものは売上に影響を与えるというデータもあり、つまりは「炎上の質」が問題なのだと言えるでしょう。

参考:
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00921/00004/

SNSで狙った「最初の2秒」 市の投稿に批判、はまった炎上の構図

日本時間1月15日、朝日新聞デジタル内で、沖縄県浦添市のTikTok配信動画の炎上について考察する記事が公開されました。

動画が投稿されたのは昨年6月。市長が自ら出演し、新たにオープンした市内のリゾートホテルの内部を紹介する内容でした。

SNS上では秋ごろから、演出について「女性蔑視」「セクハラ」などと問題視する声が噴出し始め、地方紙も批判的に報じました。その結果、市長が9月に謝罪会見、さらに1カ月後アカウント内でも謝罪、アカウントの終了を宣言しました。

たしかに最終的に市長の責任ではありますが、このインシデントの裏にはSNSコンサルタントが関わっていたということが問題です。

バズらすためにSNSコンサルタントが行った提案が元になってはいて、それ自体は間違いではありません。むしろ有効でしょう。しかし、倫理観やSNS外の世論などは考慮されていません。

SNSに長けているクリエイター、インフルエンサー、コンサルタントは多くいるのですが、一般常識や社会的、法的な知識が欠けているケースは非常に多く、その点は注意が必要だと言えます。

参考:
https://www.asahi.com/articles/ASRDV63JJRCXTIPE022.html

レゴランド、客を“詐欺扱い”の無礼対応&社長の“上から目線”謝罪で批判殺到

日本時間1月18日、名古屋市にある「レゴランド・ジャパン」のスタッフの対応が、物議を醸していることが明らかになりました。

年間パスポートを購入している大人の来場者に対し、子供用のチケットで入場したとして差額の支払いを迫ったうえに、過去にも子供用チケットで入場したのではと言いがかりを付けられるという、到底ありえない接客をされたとのことです。

事実誤認の“足止め”によって40分以上も待たされ、詐欺師のような扱いを受け、謝罪もなかったとの投稿もありました。

この件は、この後、社長からのDMの内容が晒されることによって、さらなる延焼を招いてしまいました。

内容的には悪気があるものでもなく、それなりにしっかり対応しようとした形跡は見られるのですが、慎重にあらゆる角度から吟味したものではないことは明白で、結果として失礼にあたるような文章表現になっていました。当事者の来場者が激怒するのも致し方ない内容でした。

DMも晒される可能性を考慮すれば、通常の投稿、あるいはそれ以上の影響力も持ちえます。DMも含め、危機管理広報の一部として、一貫した対応が求められます。

参考:
https://www.mag2.com/p/money/1404772

6. 動向データ

【バナーやSNSのPR効果】4割超が「クリックして利用・購入したことがある」と回答

日本時間1月16日、インターネットリサーチなどのNEXERとWeb広告支援事業などのCREXiAが共同で実施した「バナーやSNSのPR」に関するアンケート調査の結果が明らかになりました。

43.5%のユーザーが「バナーやSNSのPRが気になってクリック」して商品やサービスを利用・購入したことがあると回答しています。

そのユーザーの8割超が購入・利用に「満足した」と答えており、バナーやSNSのPRは顧客獲得に有効なきっかけになっているようです。

この調査のポイントは、購入後8割以上のユーザーが満足したと答えたことにあります。SNSは受動的なメディアのように見えて、本人の行動結果が表示される内容に影響するアルゴリズムになっていたり、一方的におすすめされるよりも自分で情報を取捨選択する構造になっていたりと、実は能動的なメディアであるという側面があります。

人は、自由意思で自己決定したものに納得感を覚えやすいという性質がありますが、今回の調査結果はまさにその傾向を反映させた心理的傾向が表れたと言えるでしょう。

参考:
https://netshop.impress.co.jp/node/11803

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