【熱い動画広告市場!】Facebookの動画広告の事例と特徴とは
2016/02/04
2015年の動画広告市場は506億円で、前年比160%と大きな成長率を示しています。今年はスマートフォン比率が過半数を占めるようになり、2017年には1,000億円規模、2020年には2,000億円規模に到達すると見られています(※1)。
動画広告市場への注目が高まる中で、動画広告を取り巻くテクノロジーも、日々進化を遂げています。その一例をご紹介しましょう。
-
- ・
-
- :メルマガに動画を埋め込み、メールを開封時に自動再生する「動画メール」配信サービス
・TubeMogul:米国最大級のオンライン動画広告枠のバイイングに特化したDSP
・Loka Platform:リッチメディア広告を簡単に作成・配信し、測定できるクラウド型動画配信プラットフォーム
もはやデジタルマーケティングに取り組む上で、避けては通れないところまで来ている動画広告。
今回はFacebook上での動画広告配信の他と比較しての優位性や事例をお伝えします。
-
- ■目次
・Facebook動画広告の優位性
・Facebook動画広告の事例紹介
・Facebook動画広告で自動再生するための条件
・まとめ
Facebook動画広告の優位性
まずFacebookの優位性として上げられるのが圧倒的な利用者数です。Facebookの日間アクティブユーザー数(DAU)は17%増の10億3800万人にも上り、そのうちモバイルからのアクセスは25%増の9億3400万人であったそうです。※2
しかしFacebookの優位性は、利用者数だけではありません。
・タイムラインで自動再生による強制視聴
スマートフォンやタブレットで動画を視聴する人が増えているとはいえ、毎日積極的にYouTubeやその他の動画配信サイトを見に行く人は限られています。しかし、Facebookなら“動画を見よう”というモチベーションを持っていない人にも、自然にタイムラインで動画を強制視聴させることができます。
・精緻なターゲティングを行える
これは動画広告に限ったことではありませんが、Facebook広告では、Facebookの保有する膨大なデータをもとに、情報を届けたい人だけを狙って、広告を配信することができます。複数のコンテンツをセグメントごとに出し分けたい企業にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。
・動画の効果測定に最適
Facebook動画広告は、再生回数や一定割合までの再生回数などのデータを詳細に取得できるため、A/Bテストを行ったテストマーケティングに最適です。まだ日本ではCMを使い回すケースが多く、動画広告専用の動画制作に取り組んでいる企業が多くありませんので、刺さるクリエイティブにするために、テストを繰り返しながらノウハウを蓄積できる環境は、非常に魅力的です。
Facebook動画広告の事例紹介
Facebook広告の事例は、「facebook for business」で多数紹介されています。中から動画広告の事例をいくつか抜粋しながら、ご紹介していきましょう。
パラマウント ピクチャーズ ジャパン
出典:https://www.facebook.com/business/success/paramount-japan
新作アクション映画の宣伝のため、作品のターゲットである20代〜50代男性に動画広告を配信。映画館での鑑賞習慣があまりないユーザーにも効果的にリーチし、作品の認知度と好意度を高めることができたそうです。
<配信方法>
2014年10月24日の映画の劇場公開に合わせ、10月20日〜26日に動画広告を配信。対象はターゲット層である「20〜59歳の男性ユーザー全般」「エンターテイメントに興味がある20〜59歳の男性」「映画に興味がある20〜59歳の男性」の3セグメントに設定した。クリエイティブは、テレビCMと同じ映像の“通常盤戦編”だけでなく、主演俳優の来日イベントの模様を盛り込んだFacebook広告用の“来日映像編”も作成した。
<成果>
・映画作品への好意度(20〜59歳の男性ユーザー全体)…+7.2pt
・映画作品への好意度(映画館訪問頻度が低い20〜59歳の男性ユーザー)…+9.7pt
・広告クリエイティブ認知度(映画館訪問頻度が高い20〜59歳の男性ユーザー)+17.7pt
パナソニック
出典:https://www.facebook.com/business/success/panasonic-japan
2020年東京オリンピックのスポンサーであるパナソニックは、2014年9月からジュニアアスリート応援するプロジェクト「Beautiful JAPAN towards 2020」を開始。動画広告によってプロジェクトやスポンサーシップの認知度を向上させたそうです。
<配信方法>
テレビCMの放映前日に限り、CMの動画を35歳以上の男女に配信。時間差で二度同じ動画を届けることで、プロジェクトへの理解深耕や共感促進を期待した。さらにプロジェクトで制作した豊富な動画素材を活用し、CMと同じ映像だけでなく、続きのストーリーや制作の舞台裏などを収めた9本の動画を配信。ある県で撮影した動画を近隣県の在住者に配信するなど、ターゲティング機能を活かしながら継続的に配信している。
<成果>
・「ビューティフルジャパン」プロジェクトの認知度…+5.5pt
・パナソニックのプロジェクトスポンサー認知度…+9.5pt
・最初の動画広告のターゲティング精度…99.1%
Mercedes-Benz Japan
出典:https://www.facebook.com/business/success/mercedesbenz-gla
新車種の販売促進のため、テレビCMと連動した動画広告を2回にわたって実施。コアターゲットである40歳未満のユーザーと3年以内に車の購入を考えている層に対し、販売店への来店促進に成功したそうです。
<配信方法>
動画ではテレビゲーム「マリオカート」のシーンや音楽を活用。同ゲーム発売当時にプレイしていた年代に当たる30代ユーザーの懐かしさを刺激し、コアターゲットにおける好感度やシェア意向の向上を狙った。また、メッセージの浸透を図るため、動画をテレビCMやFacebook広告などマルチチャネルで展開。2014年5月の「GLA180」発売後、5月と11月の2回にわたって動画広告を配信し、ターゲットの確実な行動変容を図った。
<成果>
・販売店への来店意向(現在300万円未満の車を所有しているユーザー)…+10.6pt
・販売店への来店意向(3年以内に車の購入を検討しているユーザー)…+17.7pt
・アンケート回答者のうち車所有者の割合…85%
これらの事例を見てわかることは、やはり“狙いたいターゲット”と“訴求したい内容”を明確に絞ることが大切だということです。Facebook広告では、リーチを広げたいがために、つい配信対象を広げてしまいがちですが、目先の母数にとらわれてはいけません。ターゲットを絞り込んだ後で、「オーディエンス拡張」の機能を使って、その周囲まで少しリーチを広げるという手法でないと、刺さる動画広告のクリエイティブにはならないのではないでしょうか。
Facebook広告の種類と特徴
Facebook動画広告には、「マーケットプレイス動画広告」と「プレミアム動画広告」の2種類のサービスが用意されています。従来の静止画を使ったFacebook広告と同じ要領で使えるのは、前者の「マーケットプレイス動画広告」です。「プレミアム動画広告」はナショナルクライアントや広告代理店向けに作られたもので、Facebookのセールス担当者から直接購入する必要があります。
Facebook動画広告で自動再生するための条件
Facebook動画広告は、すべての動画が自動再生されるわけではありません。以下の条件を満たしていることが必要になりますので、広告配信の際にはご注意ください。
-
- ・管理画面で配信設定をする際に、キャンペンの目的として「動画の再生」を選択する
・購入方法で「oCPM(最適化CPM)」または「リーチ&フリークエンシー」を選択する(CPC入札時は対象外)
・ユーザーの動画視聴環境がWi-Fiまたはブロードバンド接続経由でインターネットを利用していること
・利用者がFacebookの動画設定で自動再生を「オン」または「 Wi-Fiのみ」に設定していること
ちなみに、Facebookの調査によると、クリック再生型と比べ、自動再生型の方が視聴単価が57%低かったという結果も出ているそうなので、参考にされてみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?今回はFacebook動画広告の活用法についてまとめてみました。
動画広告市場は盛り上がりつつあるとはいえ、まだ日本ではテレビCMを転用するケースがほとんどで、ナショナルクライアントしかできないという印象をお持ちかもしれません。しかし、動画がマーケティングのコミュニケーションツールとしてごく当たり前のものになる世界は、もうすぐそこまで来ています。ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
※1:参照
https://www.cyberagent.co.jp/news/press/detail/id=11208&season=2015&category=ad
※2:参照
http://investor.fb.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=952040
▼ガイアックス提供サービス一覧
SNSマーケティング支援サービスTOP
SNS(Facebook・X(Twitter)・Instagram・LINE)運用代行サービス
SNS(Facebook・X(Twitter)・Instagram・LINE)コンサルティングサービス
SNS(Facebook・X(Twitter)・Instagram)広告運用サービス
Facebookアプリ(懸賞・コンテスト・検定)サービス
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部