【保存版】2016年、インドネシアのFacebook利用状況 と EC市場の展望
2016/03/24
前回、東南アジアのモバイル事情を「【保存版】急伸!2016年、東南アジアのSNSユーザー・モバイル利用状況データまとめ」にてまとめました。本記事では、最も人口の多いインドネシアに注目して、さらに深堀してみました! 現地で人気のモバイルアプリやFacebookページ、モバイル市場やSNS普及率など、詳しく調べました。
- 目次
- モバイルアプリ市場の調査
- ソーシャルメディアアプリ:人気Facebookページの考察
- メッセンジャーアプリ :普及率No.1! BBMについて
- 現地で普及しているECサービス「KASKUS」
- 今後の展望
1. モバイルアプリ市場の調査
Facebookユーザー層の確認
・インドネシアの人口:2.59億人
・Facebookユーザー人口:7900万人(国内人口の30%)
<参考>
・日本の人口:1.26億人
・Facebookユーザー人口:2400万人(国内人口の18%)
<参照>
We Are Social Ltd.「Digital in 2016 (http://www.slideshare.net/wearesocialsg/digital-in-2016)」
・Facebook男女別人口:
・Facebookユーザー年齢層データまとめ
日本にくらべ、若干男性ユーザーが多い印象のインドネシア。Facebookユーザー全体数のうち20代のグラフでは、男性の割合が27%、女性が18%となり、男女間で1割近くの差が出ている。また、50代60代ユーザー層は、あまり厚くない。
ソーシャルメディアアプリ:人気Facebookページの考察
前回の記事でも紹介したWe are socialのデータでは、Facebookがソーシャルメディアプリのトップとなっています。なかでも20代の若年層ユーザーが多くいます。そのため、ユニークでカッコいいFacebookページが、人気を集める傾向にあります。
インドネシアで人気Facebookページ トップ10
では、具体的にどんな企業・ブランドのFacebookページが人気を集めているのか、次のようなデータがあります。
・1位 OLX Indonesia
・2位 Batik Indonesia
・3位 XL Rame
・4位 BlackBerry
・5位 Yamaha Motor Indonesia
・6位 Lazada
・7位 Surfer Girl
・8位 CLEAR
・9位 smartfren
・10位 AXE ID
(引用元:http://www.socialbakers.com/statistics/facebook/pages/total/indonesia/brands/)
【ECサイト】
上位のなかにはECサイト関連のページが名を連ねています。1位のOLX(Tokobagusから2014年に改名)や6位のLazadaはECサイトを運営する企業ページ。そもそも、インドネシアにはECサイトが数多くあり、草分け的存在であるKASKUSを始め、OLX、Lazada、tokopediaなどが特に人気を博しています。
【二輪車】
5位にランクインしているYamaha Motor Indonesiaは、日本のヤマハがインドネシアに設立した会社です。二輪車製造業者協会(AISI)の統計(出荷ベース、輸出除く)によると、インドネシアの二輪車市場は、インド、中国に次ぐ世界第3位の巨大市場となっていて、将来に向けてさらなる需要拡大が見込まれています。Yamahaはブランディング戦略にFacebookページを活用することで、2012年度にはインドネシア国内のバイク市場で34%のシェアを獲得しました。
(引用元:http://www.yamaha-motor.co.id/home.html)
【ボディケア・コスメ】
そして、人気ページの8位、10位にシャンプーのCLEAR、デオドラントブランドのAXEがランクイン。ボディケアやコスメ商品の人気も伺えます。インドネシアでは、女性用化粧品を中心に美容関連商品の売れ行きが良く、日本や韓国の化粧品が売れています。
ちなみに、インドネシア国内で韓国ブランドの化粧品を購入した場合、韓国で買う場合の約3倍の値段になってしまうそうですが、「それでも買いたい」という需要があるといいます。美容に対する高い関心がうかがえますね。
ブランドを定着させるためには、Facebookページの見せ方も重要。AXE IDは商品サービスへの親しみとユニークさを伝えるためにFacebookとツイッターを活用、毎日数千の「Suka」(いいね!)がついています。
メッセンジャーアプリ:普及率No.1! BBMについて
(引用元:
https://itunes.apple.com/jp/app/bbm/id690046600?mt=8)
BBM人気の背景
メッセンジャーアプリでは、BlackBerry Messenger(BBM)がトップ人気です。BBMはベストモバイルアプリとして、2015年にインドネシアゴールデンリング賞を受賞しているほど。
上記したFBランキングでも、BlackBerryのページが4位にランクインしていました。インドネシアにおけるBlackBerryモバイル端末はかつて強大なシェアを誇っていましたが、Androidの台頭から衰退を余儀なくされました。しかし、現在ではモバイル端末ではなく、「メッセンジャーアプリ」として再び勢いを取り戻しました。
BBMがFacebookやX(Twitter)を抜いて人気となっている理由のひとつに、インドネシアではBBMがモバイル内にプリインストールされているため、そのまま使用するユーザーが多いからだといえます。
BBMの基本機能
BBMの基本的な機能は、インスタントチャット、音声通話、画像共有、ボイスメモのほか、グループチャットや、BBM Channelという掲示板のような機能も充実しています。
大きな特徴のひとつとして、相手にメールアドレスや電話番号を教えずチャットができる機能があります。「BBM PIN」と呼ばれる識別番号を使って相手を招待すれば、メールアドレスや電話番号は不要になります。その他にもメール、ショートメッセージ、NFC(近距離無線通信)でチャット相手を招待する方法も。NFC機能を使えば、端末同士を近づけるだけで、かんたんにチャットが始められます。
そしてBBMでは、PayPalを使った決済や、BBM moneyというBBMアカウントに送金するためのアプリをリリースするなど、ショッピングにおけるEコマースシステムの強化を目指していて、今や単なるメッセンジャーアプリの域を超えてきているといえます。
2.現地で普及しているECサービス「KASKUS」
インドネシアのECビジネスを語る上で欠かせない存在なのが、前述した「KASKUS」です。KASKUSとは、インドネシア語で「ひそひそ話」を意味し、1999年にアンドリュー・ダルウィスら3人がアメリカの大学留学中に立ちあげたもの。当初は、世界中に散らばる留学生どうしのコミュニケーションを目的としていましたが、やがて約400万人ものユーザー「Kaskuser」を抱え、ゴシップネタから政治問題まで幅広いトピックで展開するコミュニティサイトとして成長しました。いまやアクセス数は毎日60万人、ページビューは1500万にも上ります。
また、KASKUSはインドネシアのヤフオクとも言える最大のC to Cサイトとしての顔を持ち、日用品から家や不動産といったものまで、実に様々なアイテムが販売されています。その取引額は月約6,000万USドル(TEMPO新聞社)とも言われています。そのほとんどが一般消費者間での取引のため、トラブル防止策としてKASKUSは、顧客に販売側の履歴を調べられるようにしています。ほとんどの販売者がコミュニティサイトのユーザーなので、コミュニティではどのような投稿をしているのか、また、どこのコミュニティに参加しているのかを、ほぼすべて知ることができます。もし、販売側の履歴を調査して、信頼できない相手だと思うような情報が見つかれば、その販売者とは取引しないようにできるのです。
2015年、KASKUSは16周年を迎え、それと同時にモバイルEコマースをローンチしました。取引システムをよりシームレスにするために、売り手を検証するシステムや出荷およびフードバックなど、そのプラットフォームに新しい機能を追加しています。
(引用元:https://e27.co/indonesian-online-community-kaskus-forays-e-commerce-20151106/)
3.今後の展望
首都ジャカルタの人口について
(下記を参照して作成:
http://worldpopulationreview.com/world-cities/jakarta-population/)
インドネシアの首都ジャカルタの人口は1970年の450万人から、2010年以降で950万人へと、大きく増加しました。地域の成長率は、2000年から2010年にかけて1%という緩やかな成長をした国内平均に比べ、ジャカルタ地域では3.6%と上回りました。将来、2020年までにジャカルタの人口は25万人から35万人まで成長することが予測されており、今後ますますジャカルタに人口が集中すると予想されます。
現在のパソコン・モバイル普及事情
(下記を参照して作成:
http://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2013/08/201308091.pdf)
一方、ジャカルタにおいて中層階級以上のスマホの個人保有率は23.3% 、モバイル全般の保有率は84.4%です。パソコン世帯保有率の少なさを、モバイルで大きく補っている印象を受けます。
また、性別・年齢別のスマホ保有率では男性では20~29歳で31.0%、女性では15~19歳で44.0%となっています。
成長を見せるEC業界のこれから
まだ流通・インフラや取引決済に多少難があるものの、ジャカルタにおけるECビジネスの可能性は大きいと言えます。
インドネシア政府は、成長著しいEC業界を支えるため、2016年2月に、財・サービスのオンライン取引の規制に関するロードマップを公表。1,000億ルピア(約8.5億円)以上の投資であれば、外国企業の参入を認めました。この動きを受け、ジャカルタのECサイト市場は今後ますます注目されていくことでしょう。
(引用元:http://www.quick.co.jp/page/quick_report_detail.html?typeCode=9&detailNo=146)
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