事例で学ぶ! 地方自治体・公共機関のFacebook活用法
2016/05/24
近年、自治体公式Facebookページ開設が盛んになっていますが、開設しているのにあまり稼働していなかったり、ホームページや広報誌と同じ内容しか掲載されていなかったり、という場合があります。
ページに対するいいね数も、大きい自治体であるのに数百しかない場合もあります。
今回は、活発な投稿をし、市内外の閲覧者と活発な交流を持てている自治体公式Face bookページをご紹介します。
1. 茨城県広報広聴課「茨城の魅力を伝えたい」
茨城県広報広聴課「茨城の魅力を伝えたい」 https://www.facebook.com/ibaraki.pr/
10,000人以上のファンを誇る同ページは、自治体アカウントの中でもトップクラスです。X(Twitter)アカウントとの使い分けがされています。Facebookでは自治体の公式情報や観光情報を投稿し、X(Twitter)では関連団体や民間団体のリツイートが中心になっています。
茨城県がテレビに出る際に告知しているほか、テレビ朝日にて毎週金曜日に放送している「磯山さやかの旬刊!いばらき」のダイジェストや美しい観光地の投稿が定期的に行われています。全体的に、コメントよりも「シェア」で情報拡散しているファンが多い印象です。
ポイント
自治体であっても基本的にコンテンツの届け方は、企業や個人ページと変わりません。県内外の人が両者が楽しめるものなのか、またはどちらかに寄せているのかなど、コンセプトをしっかり定めて運営しましょう。
2. 陸前高田市「Rikuzentakata / がんばっぺし陸前高田【陸前高田市】」
陸前高田市「Rikuzentakata / がんばっぺし陸前高田【陸前高田市】」 https://www.facebook.com/RikuzentakataCity/
プレゼントや自治体の行うモニター募集のほか、地域の情報なども多く投稿されています。東日本大震災で甚大な被害を受けた地域でもあるため、災害情報についてはいち早く告知されています。
また、一般的な自治体は日本語による投稿のみですが、この陸前高田市ページでは外国人向けの投稿もよくされています。
ポイント
自治体Facebookページは普段の生活の投稿だけでなく、災害などの緊急の情報も発信できる便利な空間です。そのため、投稿内容だけでなく、メッセージの返信や問い合わせ対応など設定しておく必要があるでしょう。
3. 熊本県広報課「気になるくまもと」
熊本県広報課「気になるくまもと」 https://www.facebook.com/kininaru.kumamoto/
かねてより公式ゆるキャラ「くまモン」が世代を問わず大人気の熊本県。現在は熊本地震の被害にあわれた方への情報提供が盛んに行われており、それをシェアする在住者や熊本出身者、また応援したいほかの地域の方からのエンゲージメントが多いです。
4月以前の投稿を見ると、カバー写真を月替わりにし、毎週月曜日は「くまMONDAY」として、かわいらしい写真付き投稿がアップするなど、定期的な配信があります。そうしたくまモンが登場する画像のなかには、2,000件以上のいいね!がついたり、100件以上のシェアがされたりする人気ぶり。
ちなみに、くまモン自体のFacebookページ「くまモンオフィシャル」 は、ファンが181,402人と、ゆるキャラの域を超えた注目ぶりです。また、1月にはお年玉プレゼント企画として日替わりで特産品プレゼントがあったり、ダンスとお笑いで人気のエグスプロモーションとコラボ動画投稿企画を行ったりと、ファンと積極的な交流をはかっています。
ポイント
広報色の強い投稿に偏りすぎると、情報を受け取ったファンは徐々にクリックを避け、エンゲージメントが下がり、表示される機会が減ってきてしまいます。そのため、くまモンという受け入れやすいキャラクターを定期的に登場させるのは、情報拡散という面からも効果的だといえます。
(※末尾ではございますが、この度、被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復旧、復興をお祈り申し上げます。ラボ編集部)
まとめ
いかがでしたか? 自治体自体の知名度は十分なはずなのにいいね数が増えない自治体や、ページ自体ファン数は多いにもかかわらず、文章でのお知らせ投稿ばかりになり伸び悩む自治体が大多数です。また、ゆるキャラがいるのに、活用しきれていない自治体も多くあります。
Facebookページは開設するだけではなく、その後の運用が非常に大切。プレゼントやモニター、関心を集めるようなイベントの告知を積極的に行い、目を惹くための写真を日々用意するなどしてファンを呼び込み、集めたファンを離さないため継続的な運用を心掛けましょう。