【Instagram関連の調査まとめ】データからわかるユーザーの利用状況や企業アカウントの使い方

2024/01/09

写真・動画がメインで直感的に楽しめるシンプルさが人気の「Instagram」。その利用者数は、若年層を中心に年々増加しています。

2016年8月、投稿後24時間で自動的に消える「Instagramストーリーズ」の新機能が加わってからは、さらにこれまで以上の急成長を遂げています。

2017年9月には全世界でのアクティブユーザー数が8億人を突破しました。

今回は、そんな「Instagram」に関するさまざまな調査データをご紹介します。


 

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    ■目次

  1. Instagramのユーザー数や利用状況に関するデータ
  2. Instagramユーザーの動向に関するデータ
  3. Instagramのインフルエンサーについてのデータ
  4. 企業のマーケティング活動×Instagram
  5. まとめ

1. Instagramのユーザー数や利用状況

世界全体のInstagramユーザー数と推移

Instagramユーザー数は、2010年のサービス開始から1年半で3000万人を突破しました。

そこからSNS最大手のFacebook傘下となり、2013年には1億人を突破、2016年12月時点で6億人と急成長を遂げました。

さらに、そこからわずか4カ月後の2017年4月には7億人、さらに5カ月後の2017年9月には8億人と、これまででもっとも速いペースで、その規模を拡大し続けています。

2010年10月6日 インスタグラム創業
2010年12月21日 100万
2011年9月26日 1000万
2013年2月26日 1億
2014年3月25日 2億
2014年12月10日 3億
2015年9月22日 4億
2016年6月21日 5億
2016年12月15日 6億
2017年4月26日 7億

引用:https://ja.newsroom.fb.com/news/2017/04/instagram_700m/

日本国内のInstagramユーザー数と推移

10月に行われた公式発表「Instagram Day」によると、国内MAUは2015年で810万のところ、2017年現在では2000万人を突破したようです。

以下は9月末に発表されたニールセンの国内調査です。

  • 調査機関:ニールセン デジタル株式会社
  • リリース日:2017年9月26日
  • 調査対象者:18~60代以上の男女約6400万人

 

同社独自調査のユーザー数も、公式発表にかなり近い数字となっています。X(Twitter)やFacebookなど主要SNSの中でも、特にInstagramの伸びが顕著だと分かります。

http://www.netratings.co.jp/news_release/2017/09/Newsrelease20170926.html

こちらはユーザーの内訳を表した図です。

29歳以下の男性ユーザー回答者数が2016年時点で141万人だったものの2017年には219%まで(55%増)急伸したことも挙げられています。

今や若年層の男性の間にも着実に普及しています。

国内外の年齢別ユーザー数

こちらはラボ編集部が総務省のデータなどをまとめて作成したものです。

日本国内における月間利用者数は、2016年12月の時点で、1,600万人。

そのうち約6割が30代以下となっています。

米国においても、8割近くの利用者が30代以下と、若者に圧倒的な支持を得るサービスであることがわかります。

また、2016年8月より加わった新機能「Instagramストーリーズ」によって利用者数や平均利用時間が大幅に拡大しており、特に13~18歳のティーン世代の閲覧数は、その他世代の4倍以上、投稿(シェア)数は6倍以上という圧倒的な比率を占めています。

関連記事:【最新版】2017年9月更新! 11のソーシャルメディア最新動向データまとめ

Instagramの認知・利用に関する調査

  • 調査機関:マイボイスコム株式会社
  • リリース日:2017年5月30日
  • 調査対象期間:2017年5月1日~2017年5月5日
  • 調査対象者:20~50代以上の男女10,955名

日本国内アクティブユーザー数は全体の1割強

世界的にはユーザー数が億単位で増え続けているとはいえ、2017年5月時点で日本国内の利用者は全体の1割強という調査結果となっているようです。

ただし、今回の調査対象者には10代は含まれておらず、全体の8割を40代以上、そのうち約6割(全体の約5割)を50代以上が占めるなど年齢層に偏りがあります。

2016年12月の時点で、日本国内ユーザー数が1,600万人と発表されていることや、10~20代などの若年層を中心に人気を集めていることから考えても、実際の利用率はもう少し多いのではないかと推測されます。

40~50代など比較的高い年齢層の認知・利用状況

調査対象者の8割が40代以上の中高年層ですが、Instagramがどのようなものか知らない、または名前を聞いたことがある程度と答えた人は約半数に留まっています。

つまり、比較的高い年齢層であっても、半数の人は「Instagramを利用までしないものの、認知はしている」ということです。

投稿・閲覧している人が全体の約5%、閲覧・フォロー中心の人が約6%となっており、これらアクティブユーザーの内訳は調査対象者のうち20~30代が半数以上を占めると推測されます。

詳しい調査結果は以下をご覧ください。

調査結果URL:https://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=22614

2. Instagramユーザーの動向

よく投稿するのは食べ物、参考にするのは美容情報。フォロワー増のためには世界観が重要―Instagram投稿・閲覧に関する調査

  • 調査機関:エキサイト株式会社
  • リリース日:2017年7月18日
  • 調査対象期間:2017年6月23日~2017年6月29日
  • 調査対象者:Instagramを利用している性232名 (~13歳:0.9%、14~17歳:15.5%、18~21歳:36.6%、22~24歳:28%、25歳~28歳:6.5%、28歳~:12.5%)

投稿する内容は「見た目」が基準

Instagramアクティブユーザーには若い女性が多く、写真共有アプリというだけあって「見た目のかわいさ」が重視される傾向にあります。

実際によく投稿する内容はスイーツなどの食べ物系が圧倒的に多く、もっとも人気の画像加工の雰囲気は、ピンク基調のふわふわした系統という結果になっています。

スイーツやカフェなどを選ぶ基準も、立地やコスパより味と見た目。つまりお店の内装やお料理が「インスタ映え」するかどうかが重要になります。

アカウントをフォローする基準は「投稿の世界観」が好きかどうか

アカウントフォローの基準は「投稿の世界観が好みかどうか」という意見が7割以上。

参考にするのは、コスメや美容に関しての投稿が多く、ファッション系は自分では投稿しないものの、有名人などがアップしているものは好んで見る人が多いようです。

逆に好まれないのは、PR投稿の連続や世界観がずれた投稿、そもそも投稿数が多いなどです。フォローを外された(相互フォローじゃなくなった)らフォローを外すという意見もあるようです。

詳しい調査結果は以下をご覧ください。 調査結果URL:http://corp.excite.co.jp/press/laurier_press_instagram20170718/

Instagramユーザーの女性の4人に1人が「インスタ専用カメラ」を所持―Instagramとカメラ・撮影に関する実態調査

  • 調査機関:カシオ計算機株式会社
  • リリース日:2017年7月21日
  • 調査対象期間:2017年7月6日~2017年7月10日
  • 調査対象者:10~40代の女性655名

上記調査対象者655名のうち、Instagramユーザーは283名と実に4割以上を占めています。

なかでも10代・20代は利用率が高く、それぞれ6割、5割となっています。

また、Instagramユーザーのうち26.5%が、一眼レフやデジタルカメラなどスマートフォン以外の専用カメラを持っていると回答。

スマートフォンによる撮影では明るさの調整やズームなどで不満があるという意見が多く、画像の撮り方、見せ方へのこだわりがうかがえます。

詳しい調査結果は以下をご覧ください。

調査結果URL:http://www.casio.co.jp/release/2017/0721_dc/

20代女性ユーザーの7割に動画再生経験あり―Instagramにおける動画再生経験

  • 調査機関:トレンダーズ株式会社
  • リリース日:2017年7月26日
  • 調査対象期間:2017年7月3日~2017年7月4日
  • 調査対象者:20~30代の女性500名(Instagram を毎日閲覧する人)

Instagramは写真だけでなく動画も投稿できます。

上記調査によると、20代女性ユーザーの約6割が従来のフィード上で、約7割がInstagramストーリーズ上で動画再生経験があると回答しています。

また「静止画投稿より動画投稿のほうが目に留まる」と答えた人は約半数、動画に対し「いいね」やコメント、ブックマークなどのアクションを起こした人の割合も高く、動画投稿への関心の高さがうかがえます。

詳しい調査結果は以下をご覧ください。

調査結果URL:http://www.trenders.co.jp/wordpress/corporate/wp-content/uploads/2017/07/trenders20170726-2.pdf

Instagramユーザーの半数は投稿しない?―SNSを「見るだけで発信しない」層の実態調査

  • 調査機関:トレンダーズ株式会社
  • リリース日:2017年6月13日
  • 調査対象期間:2017年4月21日~4月26日
  • 調査対象者:20~30代女性1000名 (Instagram・X(Twitter)・Facebookいずれかのアカウントを取得しており閲覧頻度週1回以上、発信頻度月1回以下の人)

「見る専クラスタ」がSNS投稿しない理由

トレンダーズ株式会社では、調査対象である「SNSで自ら発信はせず情報収集をメインとする人」を「見る専クラスタ」と定義しています。

Instagramの見る専クラスタ比率は約半数の52%。発信に積極的でない理由として、「SNSでプライベートをさらすことに抵抗がある」「発信するほどの情報がない」という意見が多くありました。

「見る専クラスタ」がInstagramに求める情報の種類

知人や有名人の近況など以外で日常的に収集されているのは、美容に関する情報や料理のための情報、お得に生活するための情報などが多いようです。

見る専クラスタの女性は、SNSをセルフブランディング目的でなく、あくまで情報収集の場としてInstagramを活用していることがわかります。

詳しい調査結果は以下をご覧ください。

調査結果URL:http://www.trenders.co.jp/wordpress/corporate/wp-content/uploads/2017/06/trenders20170613.pd
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3. Instagramのインフルエンサーについて

インフルエンサーとはSNSなどで発信する情報によって世間に大きな影響を与える人のことです。

近年はインフルエンサーマーケティングという、インフルエンサーを活用した宣伝活動を実施する企業が増えてきており、その媒体としてInstagramが注目されています。

Instagramで企業の依頼を受けて投稿する場合、企業とのタイアップ投稿である旨を明示することがルールとなっており、Instagram側もそういった表示がしやすいようにアップデートしています。

引用:https://ja.newsroom.fb.com/news/2017/06/instagram-brandedcontents/

インフルエンサーマーケティングに参加するインスタグラマーの属性

  • 調査機関:レモネード株式会社
  • リリース日:2017年7月6日
  • 調査対象期間:2016年8月22日~2017年7月6日
  • 調査対象者:「INFLUENCER ONE※」に登録しているインスタグラマーのフォロワー ※レモネード株式会社のインフルエンサーマーケティングツール

レモネード株式会社が提供するインフルエンサーマーケティングプラットフォーム「INFLUENCER ONE」が抱える国内インフルエンサーに関するデータが発表されています。

インフルエンサーのうち8割以上は女性で、Instagramの中心層である20~30代が約半数を占めています。ジャンルはファッションが約3割ともっとも多く、かなり幅広いジャンルに分布していることがわかります。

詳しい調査結果は以下をご覧ください。

調査結果URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000017748.html

Instagram上のスポンサード投稿が急増!推定2.4億円の市場規模に―Instagramにおけるスポンサード投稿数に関する調査

  • 調査機関:THECOO株式会社
  • リリース日:2017年4月18日
  • 調査対象期間:2015年7月~2016年12月
  • 調査対象者:日本国内のInstagram公開アカウント約3,000件

2016年になってから、日本国内におけるスポンサード投稿(企業から依頼を受けたインフルエンサーによる投稿)が急増したことがわかります。

スポンサード投稿の数は、2015年は16件だったのに対して2016年には1,000件超となっており、特に後半にかけては3カ月ごとに140%以上成長というハイペース、1カ月当たりのリーチは860万人ほどと推測されています。

今後もこのペースでの成長を続けると仮定すると、2017年には4,000件超となる見込みです。

依頼されるインフルエンサー上位は、タレントなどの有名人より、フォロワー6~7万人規模のインスタグラマーが多い傾向にあるようです。

詳しい調査結果は以下をご覧ください。

調査結果URL:https://ripply.biz/instagram-sponsored-posts/

4. 企業のマーケティング活動×Instagram

企業アカウントフォロー状況や商品購入への影響とは―Instagramの企業アカウントに関するユーザー意識調査

  • 調査機関:株式会社サイバー・バズ
  • リリース日:2017年7月20日
  • 調査対象期間: 2017年6月23日~2017年6月27日
  • 調査対象者:10~60代女性(「Ripre※」会員登録者626名) ※株式会社サイバー・バズのソーシャルメディアインフルエンサーネットワークサービス

Instagramで企業アカウントをフォローしている女性は意外に多く、若い層ほど20アカウント以上など多くの企業をフォローしています。

フォローするきっかけは検索が大半ですが、キャンペーンや店頭告知などで知ったという意見も多いようです。

ジャンルとしては全体的にコスメ・ファッションなどが多く、若い層ほどその傾向が目立ちます。

40代では食品や飲料、日用品といった主婦向けの企業も多くなっています。

また20~30代では「投稿内容がきっかけで購入した経験あり」との答えが8割以上、40代でも7割近くと、フォロー前より購入意欲やブランドイメージ向上につながる傾向があるようです。

詳しい調査結果は以下をご覧ください。

調査結果URL:https://www.cyberbuzz.co.jp/2017/07/instagram203080.html

ユーザーに嫌われないPR動画動画のポイント―Instagramにおける企業のPR動画に関する調査

  • 調査機関:トレンダーズ株式会社
  • リリース日:2017年7月26日
  • 調査対象期間:2017年7月3日~2017年7月4日
  • 調査対象者:20~30代の女性500名(Instagram を毎日閲覧する人)

企業よりインフルエンサーからの発信に好感

PR動画発信に好感が持てるアカウントは、友人や有名人などの個人という意見が圧倒的に多くなっています。

いかにも広告といった色が少なく、Instagram特有のおしゃれな雰囲気で、ふだんの投稿と世界観のずれがなければ、PR動画であっても受け入れてもらいすいようです。

「いいな」と思った PR 動画

好感を持ったPR動画は、メイク・コスメ・ネイルのHowTo動画、食材などのレシピ動画、ヘアスタイルのHowTo動画がいずれも7割以上と圧倒的に多くなっています。

Instagramの動画広告は、美容や食品などの商材にマッチしていると考えられます。

詳しい調査結果は以下をご覧ください。

調査結果URL:http://www.trenders.co.jp/wordpress/corporate/wp-content/uploads/2017/07/trenders20170726-2.pdf

「見る専クラスタ」が企業・メディア公式アカウントの投稿に反応する時とは

  • 調査機関:トレンダーズ株式会社
  • リリース日:2017年6月13日
  • 調査対象期間::2017年4月21日~4月26日
  • 調査対象者::20~30代女性1000名 (Instagram・X(Twitter)・Facebookいずれかのアカウントを取得しており閲覧頻度週1回以上、発信頻度月1回以下の人)

見る専クラスタが、投稿に対して「いいね」などのアクションを起こすのは、アカウントの主体によって微妙な違いがあるようです。

個人アカウントでは、応援したい時や共感した時など何らかのアクションをとりたくなるのに対し、企業やメディアアカウントに対しては、おしゃれさや面白さが求められています。

センスやユーモアのある投稿でないと、Instagramユーザーの心を動かすのは難しいのかもしれません。

詳しい調査結果は以下をご覧ください。 調査結果URL:http://www.trenders.co.jp/wordpress/corporate/wp-content/uploads/2017/06/trenders20170613.pdf

5. まとめ

知人の近況を知るためのコミュニケーションツールとしてだけでなく、日常の情報収集をするための媒体としてSNSのなかでも高頻度で利用されているInstagram。

さまざまな調査を読み解くと、ユーザーの傾向がよくわかります。

今後は企業によるインフルエンサーマーケティングの拡大も予想され、企業活用の側面から見てもますます目が離せません。

調査からユーザーのニーズを感じ取り、マーケティング活動に生かしていきましょう。