2月の主要SNSニュースまとめ! ストーリーズで音楽が流せる! ミュージックスタンプの登場ほか。

2020/03/06

皆さんは「ミュージックスタンプ」機能使いましたか? 私のまわりでも、さっそく友人知人のストーリーズ投稿に使われ始めていました。

2月も押さえておきたいSNSニュースが目白押しです。

    ■目次

  1. 全般
  2. Facebook
  3. Instagram
  4. X(Twitter)
  5. YouTube
  6. TikTok

全般

InstagramX(Twitter)を両方使う人のうち、約6割が複数アカウントを所有する

https://marketing-rc.com/report/report-monthly-20200220.html

2月20日、株式会社ジャストシステムは、 『モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査(2020年1月度)』 の結果を発表しました。

X(Twitter)とInstagramの両方にアカウントを持っている人のうち、「X(Twitter)に複数アカウントを持っている」人は55.9%、「Instagramに複数アカウントを持っている」人は42.4%、「いずれにも複数アカウントは持っていない」と答えた人は40.0%でした。

そもそもInstagramX(Twitter)ではユーザーが反応しやすい投稿や発信者が集まりやすい仕組みになっており、ユーザーを惹きつけ可処分時間を占有することでプラットフォーマーは広告収入を得ています。

一方、ユーザーは複数アカウントを持つことで、接する情報を意識的に変えられます。たとえば学校の友人知人と繋がっているアカウントと、自分の好きなアニメやアイドルを応援するアカウントを切り分けることで、それらの情報が混合したり発信内容がバレたりすることを防げます。複数のSNSを使いこなすだけでなく、複数アカウントを持つことで、情報の受発信をより効率良く行っていると言えます。

参照:
https://media-innovation.jp/2020/02/20/instagram-twitter-usage-research/, https://marketing-rc.com/report/report-monthly-20200220.html

Facebook

読みたい最新既読の投稿をタブで開ける新フォーマットをテスト中

米国時間2月19日、Facebookはニュースフィードを現在と異なるアルゴリズムで簡単に表示できるタブに基づいた、新しいフォーマットをモバイルアプリ上でテストしていると分かりました。

もし導入されれば、現在使われている関連性の高さによってランキングする標準のニュースフィードの他、新しい情報を優先する「最新情報(Most Recent)」や「既読の投稿(Already Seen)」などのタブが選べるようになります。

Facebookは友人知人間で話題性が高く、情報発信されてから間もない、重要そうな投稿をアルゴリズムで割り出してユーザーに見せています。

そのため時系列では表示されておらず、新しい情報や時間が経過しても読み返したい情報には触れずらい仕様でした。そういった意味では、この新しいタブが導入された場合、ユーザーにとって従来よりも情報を探したいと思ったときに役立つ、新しい選択肢が与えられたと言えます。

参照:
https://jp.techcrunch.com/2020/02/19/2020-02-18-facebook-tabbed-news-feed-seen/

Facebook内の写真や動画のデータを他サービスに移行できる機能を提供開始

https://about.fb.com/ja/news/2020/02/data-portability-photo-transfer-tool/

米国時間2月21日、FacebookはユーザーがFacebook上の写真や動画を直接他社のサービスへ移行できる新しい機能を紹介しました。まずGoogleフォトへの移行が可能になります。

同機能を使うには、ユーザーは「あなたのFacebook情報」内の設定からアクセスやプライバシー、セキュリティを最優先事項とし、移行されるデータはすべて暗号化、パスワードの入力することを求められます。

こちらはセキュリティの側面だけでなく、企業のマーケティングの観点でも押さえておくべきニュースです。

まずプラットフォーム間でユーザーのデータ移行ができるようになれば、コンテンツがプラットフォームに依存しなくなります。そのため、コンテンツの見せ方や楽しみ方に付加価値が生まれるSNSが好まれる(滞在される)ようになると言えます。

ただし、ユーザーの行動データ2018年に行われたInstagramAPI変更のように、各プラットフォームで規制され、外部に移行されずそれぞれに蓄積されていくでしょう。

参照:
https://about.fb.com/ja/news/2020/02/data-portability-photo-transfer-tool/, https://gaiax-socialmedialab.jp/post-58019/

FacebookInstagramにミュージックスタンプが登場

2月25日、 Facebook社はストーリーズ投稿に好きな曲を追加できるミュージックスタンプを日本で導入するとを発表しました。

FacebookとInstagram双方のプラットフォームで導入、利用者は国内外の数多くの楽曲から好きな曲を選ぶことができます。歌詞の一部をストーリーズ投稿に表示させる機能、Facebookのプロフィールにお気に入りの曲を追加する機能なども同時にローンチします。

ストーリーズは通常投稿とは異なり24時間で消えるため、投稿ハードルが低く、感情が出やすい場所です。同機能は「人気」順や「ジャンル」に加え、「ムード(楽しい、ロマンチックなど)」に合わせて音源を選択可能で、ユーザーの日常生活で見られる感情とともに、コンテンツが流通する機会が増えたと考えられます。

TikTokの音楽コンテンツが拡散して楽曲の認知が広まったように、このInstagramの新機能の登場もアーティストやレーベルにとって追い風と言えます。彼らが自分たちのアカウントでおすすめの音源を紹介したり、投稿を促したりする場面が増えるかもしれません。

参照:
https://about.fb.com/ja/news/2020/02/musicsticker/

Instagram

タイムライン上に、フォロー中のユーザーの最新投稿を表示させる機能を開発中

2月17日、専門家のJane Manchun Wong氏は、Instagramがフォローしているユーザーの最新の投稿を表示する機能「Latest Posts」の開発中だと明らかにしました。

タイムラインが一新させるというより、最新投稿の表示画面が追加されるようです。ユーザーは誘導画面で最新投稿を見るか通常のタイムラインに戻るか自分で選択できるようです。

InstagramのタイムラインもFacebook同様、これまで時系列では表示されませんでした。

また、特に若年層ユーザーには「ストーリーズをサクサク見ておしまい」というスピーディな情報接触を好む傾向にあり、この新機能が開発された理由に挙げられそうです。

現在は開発中であり実際に導入されるかは不明ですが、ストーリーズとこの「Latest Post(最新の投稿)」でタイムリーな情報を集めて、あとは発見タブで興味関心の投稿を求めてサーフィンする、といった使い方をするユーザーが出てくる可能性はあります。

参照:
https://twitter.com/wongmjane/status/1228162635624878083, https://croja.jp/case/instagram03

X(Twitter)

シャンプーや香水など、美容関連のツイートが年間200万件以上見つけられる

https://marketing.twitter.com/apac/ja/insights/startwiththem-beauty

2月12日、 ツイッタージャパン社は「美容×X(Twitter) データ分析で分かったX(Twitter)と美容情報の深い関係」と題した記者向けの説明会を実施、美容に関するX(Twitter)の使われ方を分析した結果を紹介しました。

X(Twitter)には体験談や使用感などの「本音」が投稿されるため、美容インフルエンサーの間でも発信の場にX(Twitter)を選ぶ傾向がある、とアナリストの大林氏は述べています。

X(Twitter)は生活者の本音が出やすい」とはよく言われますが、記事ではその側面が定量的に紹介されています。

生活者目線に立つと、企業やアフィリエイターにSEO対策がされ尽くした大手検索エンジンよりも、良し悪し両方を聞ける素人やマイクロインフルエンサーの声の方が受け入れやすく、意識変容に貢献しやすいとも考えられます。

企業としてはX(Twitter)上のクチコミをまず受け入れ、取捨選択し、販促や商品開発に有効活用するスタンスが求められるのではないでしょうか。

参照:
https://marketing.itmedia.co.jp/mm/spv/2002/14/news071.html, https://marketing.twitter.com/apac/ja/insights/startwiththem-beauty

サービスを悪用していた偽アカウントの「大規模ネットワーク」を世界的に摘発

米国時間2月3日、X(Twitter)は「偽アカウントの大規模ネットワーク」および「さまざまな国に存在する」数多くの偽アカウントを削除したことを発表しました。電話番号とユーザーアカウントをマッチングする機能が悪用されていました。

同社の調査チームはこの欠陥を悪用しているアカウントを大量に発見しましたが、その数については明らかにされていません。

こちらはX(Twitter)社によるプラットフォーム健全化のための施策です。もともと昨年の12月末に、X(Twitter)のAPIを通じてユーザー名と電話番号を照会する機能を悪用していた集団の存在が公式ブログにて報告されていました。世界を代表するSNSプラットフォームとして、個人情報の取り扱いについてはFacebook同様、目を光らせています。

企業アカウントが巻き込まれた報告は今のところありません(そもそも個人の電話番号を登録すべきではありませんが)。

参照:
https://jp.techcrunch.com/2020/02/04/2020-02-03-twitter-suspends-large-network-of-fake-accounts-used-to-match-phone-numbers-to-users/,
https://privacy.twitter.com/ja/blog/2020/an-incident-impacting-your-account-identity

誤情報を含む公人のツイート対して、特別なラベルを付ける機能を実験中

米国時間2月24日、NBC NEWSは、X(Twitter)が政治家などの公人が投稿した嘘や誤った情報に対して特別なラベルを設置する実験を行っていると報じました。

プラットフォームが公認したファクトチェッカーやジャーナリスト、あるいは新しく導入される「コミュニティレポート」がこのラベルを判別すると報じられています。

今年2020年11月のアメリカ大統領選挙の本格化に、新しい機能を検討しているようです。

同機能「コミュニティレポート」はユーザーが投稿の有害性を判断し、正確なレポートが続くことで加点され、投稿への影響度も高まる仕組みのようです。また、有害性が認められる一定の評価が集まることで、表示回数が減らされる設計だと言います。

X(Twitter)は昨年末に政治に関する広告出稿を禁止しています。今後の規制に注目が集まります。

参照:
https://media-innovation.jp/2020/02/24/twitter-labeling-mis-leading-tweets/, https://www.nbcnews.com/tech/tech-news/twitter-testing-new-ways-fight-misinformation-including-community-based-points-n1139931?cid=sm_npd_nn_tw_ma

YouTube

Google親会社がYouTubeの広告収益を初公開、2年間で倍増したと発表

https://abc.xyz/investor/static/pdf/2019Q4_alphabet_earnings_release.pdf

Googleの親会社であるAlphabetは2月3日、2019年第4四半期と2019年通年の決算情報を発表しました。この中で、YouTubeの広告収益とGoogleのクラウド事業の収益を、初めて開示しています。

YouTubeの広告収益は、2019年通年では約151億5000万ドル(約1兆6500億円)。2017年には81億5000万ドルだったので、2年間で2倍近く(約86%増)成長したことになります。

YouTubeは2020年現在で、世界100カ国から月間20億人の視聴者を有します。その数は全世界のインターネットの三分の一に匹敵し、世界最大級のソーシャルメディアプラットフォームと言えます。

視聴者数の増加も目を見張りますが、「クリエイター アカデミー」など、動画の配信者であるクリエイターの支援も積極的に行っています。

今後5Gの追い風を受けてますます拡大することが予想され、企業のマーケティング上も、無視できない存在になると言えます。

参照:
https://japanese.engadget.com/jp-2020-02-04-youtube-2-google.html/

TikTok

モバイル広告投下の金額が公開され、半年間で75倍に激増したと判明

米国時間2月18日、データ計測企業「Singular」がまとめたモバイル広告ネットワーク調査2020 ROI Indexより、モバイルユーザ獲得件数においてTikTokが急拡大していると分かりました。

550の広告ネットワークの広告費63億ドルを調べた結果、投下額や獲得件数、ROIを見ると、GoogleとFacebookがリードしているものの、TikTokが頭角を現してきており、2019年5月から11月にかけては75倍に成長しているそうです。

レポート内にも挙げられていましたが、TikTokの特徴はダウンロード数の伸長に加え、ユーザーの滞在時間一日平均50分以上を記録する点です。

短尺動画で端的に伝わるコンテンツを有するTikTokはテキスト主体のSNSにない体験を武器に、ユーザーを集めていくと考えられます。起動画面やインフィード、チャレンジ(お題動画)広告など幅広いメニューの展開に加え、日本では広告主を支援する公式メディア「TikTok Ads Japan」も昨年立ち上がり、今後の加速に期待が高まります。

参照:
https://thebridge.jp/2020/02/singular-tiktok-is-a-rising-star-in-top-ad-networks-for-acquiring-mobile-users, https://tiktok-ads-japan.jp/