SNSにフォロワーは必要? 企業のソーシャルメディア活用支援のプロが特性や違いを徹底解説!【書き起こし】

2020/04/16

どうもこんにちは。ガイアックスのソーシャルマーケティング事業部の重枝と申します。

私はいろんな企業のソーシャルメディアマーケティングのコンサルティングをやっておりまして、今日はそのノウハウをちょこっとだけお伝えいたします。

今日はまずフォロワーって必要?というタイトルで解説したいと思います。

ソーシャルメディアマーケティングをやるには1にも2にもフォロワーを集めて、それが1万人、2万人、3万人と集まってから、ようやくちゃんと自分たちの届けたい情報が届けられるという風に言われることがよくあるわけですが、でも「それって本当?」という話です。

※本記事は「ガイアックス ソーシャルメディアラボ」の公式YouTubeチャンネルで配信した内容を書き起こしてまとめたものです。

1. ソーシャルメディアはフォロワーにしか届かないメディアではない

X(Twitter)によるRT、Facebookによるシェアなど

ソーシャルメディアというのは、そもそもフォロワーにしか届かないメディアではありません。

拡散というものが想定されています。その拡散というものは何かと言うと、たとえば X(Twitter) だったらリツイート、Facebook だったらシェアのように、フォロワーにまず広げて、そのフォロワーが自分のタイムラインで、あなたのコンテンツを拡散してくれることだと思われているのですが、実は拡散の定義はこれだけではないのです。

別の意味での拡散の方が今、より重要になってきています。別の意味での拡散というのは何かと言うと、最初からフォロワーではない人に届く拡散。これが最近重要になってきています。

ソーシャルメディアは広い概念。いろんな人が相互に受発信できるメディア

そもそもソーシャルメディアとは何かということなのですが、日本ではソーシャルメディア= SNSみたいになってしまっていて、そこが混同されています。実はソーシャルメディアとSNSは違う概念です。イコールではありません。SNSはソーシャルメディアの一部なのです。

一方でソーシャルメディアというものはもっと広い概念で、とにかくいろんな人が参加して相互に情報を発信する、受発信できる。そういうようなメディアをソーシャルメディアと呼んでいます。つまりアカウント同士の繋がりみたいなものが想定されていなくても、ソーシャルメディアなのです。

検索による拡散

ですからX(Twitter)はソーシャルメディアかと言うと、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)であり、SNSかと言うと、そういう側面もありますがそうではないサービスもあります、ということになります。

たとえば皆さんは電車が遅れていたり、地震があったりするとX(Twitter)で検索しますよね。その時に検索結果に表れてきているものを見て、リアルタイムで何が起こっているかということを把握するわけですが、このときはフォロワーの情報じゃなくても参考にしているはずです。フォローしている人の情報だけでなく、知らない人がツイートしている情報でも参考にします。

X(Twitter)ではこういう形での拡散が存在しています。ですから検索でも拡散していきます。

ハッシュタグによる拡散

X(Twitter)もそうですが、Instagramは特にハッシュタグというのが重要になってきます。ハッシュタグによる拡散というのは、もはやただの検索ではありません。

自分が関心のあるハッシュタグをクリックすると、そのハッシュタグが付いたその投稿がずらっと並びますし、最近はハッシュタグのフォローもできるようになりました。そうすると「誰をフォローしているか」よりも「何に関心があるか」のほうが重要になってきます。

いわゆるソーシャルという言葉から想起される「Who=誰が発信しているか」ということよりも、「What=コンテンツそのものや情報(インフォメーション)」というほうが大事になってきているというような流れがあるわけです。

発見タブによる拡散

特に Instagramは最近それが重視されています。皆さんはInstagramのなかで発見タブというのをご存じでしょうか。Instagramを開くと画面下に虫眼鏡のボタンがありまして、そこを押していただくと何も検索ワードを打ち込まなくてもずらっと投稿が並びます。その投稿は何かと言うと、実はあなたの関心のあるものがずらっと並んでいるのです。

あなたが普段何にいいねしているか、何を見ているか、滞在時間の長さなどが測定されていて、その結果、この人は食べ物に関心があるのか、この人はペットに関心があるのかということがInstagram側の方で計算されていて、それらが発見タブをクリックすると自動的に表示され、発見タブから投稿が拡散していくという流れがあります。

つまり誰をフォローしているかということはここでは全く関係なくなるわけです。あなたが何に関心があるか、何に反応しているかのほうに関係があって、そこからコンテンツが拡散していきます。

2. 今「フォロワーがいらない」流れになっている

コンテンツ・ネットワーキング・サービス(Contents Networking Service)

誰かをフォローして、人を通じてコンテンツが拡散していくものを SNS ソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service)といっているわけですが、もう一方のあなたの関心事やコンテンツへの興味や反応を通じて広がっていくネットワークのことを、我々はコンテンツ・ネットワーキング・サービス(Contents Networking Service)と呼んでいます。

https://gaiax-socialmedialab.jp/post-58943/

ですから、ソーシャルメディアはSNSとCNSはその両方を含んでいるということです。そしてCNSの方が最近重要になってきています。

実際の事例で、フォロワーが2,000人しかいなくても、投稿のリーチが1万、1万5,000を超えるアカウントが存在しています。Instagramのショップでは、そういったアカウントでバンバンものが売れていきます。フォロワーはそんなに集まらない、でも実際に物は売れていく。フォロワーに買ってもらっているわけではなく、その興味関心で引っかかってきてくれた人に買ってもらっているわけですね。つまり重要なのはいかにとんがった情報を出せるか、です。

今までであれば、ソーシャルメディアでは、たとえばコミュニケーションを大事にしましょう、よくフォロワーさんと挨拶しましょう、年末年始の挨拶は欠かさずになどが言われていたのですが、それよりは人々が何に関心があるのか、どういうものを検索しているのか、どういうものをよくクリックするのかをしっかり分析して、コンテンツを出す。そのことによって広がっていくリーチや売り上げができる。こういうものが最近大事になっています。

コンテンツを関心のある人に届ける工夫が重要

特に最近Instagramでは、いいね数を非表示にするという流れがあります。このような数字をあまり出さない流れは、これは後々フォロワー数をあまり出さない流れにもつながってくるとも言われています。

つまりInstagramではフォロワー数だとか、いいね数だとか、誰にどれだけ人気があるのかをあまり重視しないという思想を持ってサービス改善が進んでいるというような背景があります。

ではInstagram は何を考えているかと言うと、誰がフォローしているか、何人にフォローされているか、いいねされているかではなく、「あなたは何に関心があるか」。そしてあなたには関心のあるコンテンツに集中してもらいたいということです。アルゴリズムもこういうものをあなたに届けるように強化されています。

ということは、どちらかと言うとフォロワーを一生懸命集めましょう、キャンペーンやりましょう、広告打ちましょうというよりは、どうやったら検索されやすいか、どうやったら人々の心に反応してもらいやすいか、そういうあなたの出すコンテンツに対して関心を持つ人が、本当にソーシャルメディアにいるのか、そしてどういうハッシュタグを使っているのか、ということの方がより重要になってきています。

今日はここまでフォロワーは本当に必要?というお話をさせていただきましたが、結論としては「フォロワーがいらない」流れになってきています

3. 最後に

本記事の内容は「ガイアックス ソーシャルメディアラボ」の公式YouTubeチャンネルでも配信しています。

同チャンネルではSNSマーケティングの基本から、世の中で話題のケーススタディを取り上げて分かりやすく解説しています。ぜひチャンネル登録をよろしくお願いいたします!

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この記事を書いた人:重枝義樹

マーケター。ソーシャルメディアマーケティング事業部 部長。ガイアックスでは大手企業、官公庁中心にソーシャルメディアマーケティングの支援を行う。ガイアックスでの5年に及ぶ経験をもとに、本気でソーシャルをやりたい人のためにSNS禁止のガチ勉強会も行う。

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