【5分で分かる】InstagramとX(Twitter)のハッシュタグの特徴、使われ方の違い【書き起こし】
2020/05/26
どうも、ガイアックスの重枝です。今日はツイッターとインスタのハッシュタグの使われ方の違いから見える、ユーザーの行動の違いについてお話させていただきます。
※本記事は「ガイアックス ソーシャルメディアラボ」の公式YouTubeチャンネルで配信した内容を書き起こしてまとめたものです。
1. X(Twitter)とInstagramの違い
ソーシャルメディアとしての性質が異なる
日本ではX(Twitter)、Instagram、Facebook、LINEが「4大SNS」などと言われることがあります。しかし、私から言わせればソーシャルメディアとして際立っているのはX(Twitter)かInstagramです。
どちらもフォロー・フォロワーという関係のネットワークを通じて情報が有機的に伝播していくという性質を備えていますが、この2つは使われ方が全く違います。
一番分かりやすいのはハッシュタグの使われ方の違いです。ハッシュタグをクリックするとそのハッシュタグのついた投稿がズラっと並ぶという点はInstagramもX(Twitter)も同じですが、InstagramのハッシュタグとX(Twitter)のハッシュタグは、流行っているハッシュタグがまったく違います。
共時性で盛り上がるX(Twitter)
X(Twitter)のハッシュタグは、その時に盛り上がっているネタがよく使われます。例えば「#大喜利」をつけて大喜利をしていたり、ラピュタを見ながら「#ラピュタ」「#バルス」と言っていたりなどです。また、サッカーの代表戦をしていれば「#日本代表サッカー」、オリンピック延期のニュースが流れてきたら「#オリンピック延期」というハッシュタグなどが使われます。
いわゆる、時を共にするという意味での共時性を体験するためのハッシュタグがX(Twitter)ではよく使われます。よくマーケティングのアカウントなどで、「#投資」や「#スポーツ」といったような単純なハッシュタグが付いていますが、実はこれはあまり意味がありません。このようなハッシュタグで検索して情報を集めている人というのは、あまりいないからです。
それよりも、X(Twitter)の場合はほかのユーザーと一緒の時を過ごすための、共時性を強調したハッシュタグを使うのが良いです。
好きな対象を通じて繋がるInstagram
Instagramの方は、「#投資」を使う人はあまりいませんが、先ほどの「#スポーツ」のように、対象を表すハッシュタグがよく使われます。
それはInstagramが時を共にするわけではなく、好きな対象を通じてほかのユーザーと繋がるメディアだからです。Instagramでは自分の好きな物を探したり調べたり、自分が気に入っている物を発信するために使われています。そこには時間の感覚はあまり関係がありません。
同じハッシュタグでも使われ方が違う
Instagramでは自分の好きなブランドや、自分がこれから行きたい旅行先のハッシュタグを探す一方で、X(Twitter)ではその旅行先の現地が今どのような状況か、台風が来ているのか、それとも天気が良くて小春日和なのかというような、リアルタイムの情報が求められます。
2. ハッシュタグの使われ方にマーケティングのヒントがある
適切なハッシュタグを使い分ける
まったく同じハッシュタグでもInstagramとX(Twitter)で使われ方が違う、という点にマーケティングのヒントがあります。
ユーザーの「好き」を通して情報を届けたい場合は、X(Twitter)よりInstagramの方が適しています。「きっとコレが好きな人はアレも好きだろう」と考えてハッシュタグを多くつけて届ける、これがInstagramで好きな物を探してもらうためのマーケティングの手法です。
一方で、X(Twitter)ではその時々の最新情報や、ユーザーと一緒に盛り上がることが重要になります。
X(Twitter)の使われ方の例
X(Twitter)で最近とても上手なのが、長州力さんのアカウントです。おそらくわざと仕掛けていると思いますが、PR案件で「こんな商品いいよ」という、画像がなければ伝わらないような投稿を、画像なしで間違えてあげてしまったということがありました。
それを見たユーザーは「長州さんっぽい」と笑って楽しみ、注目を集めておいた後にきちんと画像付きの投稿をして、商品のプロモーションだったということが分かるといったものです。
このようにリアルタイムで刻一刻と変化していく過程を一緒に楽しみながら物事を広く伝えるには、やはりX(Twitter)が向いていて、Instagram ではできません。
Instagramの使われ方の例
Instagramでは、例えばGTR(日産のスポーツカー)を見てみると、自分の車を多くの人に見てもらいたいと思ったら、自分なりに車をかっこよく撮影して、そこにGTR好きの人たちが使うハッシュタグをつけてアップします。
するとGTRが好きな人たちはハッシュタグを通じて、それぞれ自分のGTRを自慢します。そこには共時性というものは不要で、例え1年前に投稿されたものでも、昨日投稿されたものであっても、同じGTRなら楽しいというわけです。
フォーカスしている物が対象そのものなので、時間感覚は関係ありません。そのうちに、GTRを好きな人が日産の公式アカウントに画像をタグ付けして投稿することで、その人のまわりにGTR好きのコミュニティが出現し、ファンの人たちが自慢しあうという流れができます。
これを見た人たちが触発されて「自分も欲しい」と思うこともあり、このようなマーケティングはInstagramの方が向いています。
共時性、つまり同じ時を共有してプロセスを楽しむようなマーケティングをする場合はX(Twitter)、対象への愛を通じて物を広めていく場合はInstagram、というような使い分けができます。
3. 最後に
本記事の内容は「ガイアックス ソーシャルメディアラボ」の公式YouTubeチャンネルでも配信しています。
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この記事を書いた人:重枝義樹