6月の主要SNSニュースまとめ! X(Twitter)で140秒の音声投稿テストや、Facebook広告の出稿ボイコットなど。

2020/07/10

最近都内では、また少しずつ新型コロナウイルスの感染確認者が増えてきています。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

さて先月も、X(Twitter)の新機能のテストやFacebook広告の出稿停止の動きなど、マーケターが押さえておくべき仕様変更やニュースが盛りだくさんでした。早速見ていきましょう。

    ■目次

  1. Facebook
  2. X(Twitter)
  3. YouTube
  4. TikTok
  5. note

1. Facebook

オンラインショップを無料で作成する「Facebookショップ」が日本でも提供開始


https://about.fb.com/ja/news/2020/06/introducing-facebook-shops/

6月16日、Facebook社は、Facebookショップの提供を発表しました。同機能は昨月世界の一部の国で導入されていました。カスタマイズ可能なオンラインショップを無料で作成でき、Instagramを含む同社が提供する様々なアプリで公開できる機能です。

同機能により、自社の規模や予算にあまり関係なくオンライン事業を始めることが可能に。また日本では、ユーザーは注文するとビジネス事業者の保有するアプリ外のWebサイトに遷移し、商品を購入できます。

5月に導入が発表されていた機能で、この度日本でも本格的に始まることとなりました。Facebook社は新型コロナウイルス拡大により営業に支障が出ている中小企業のビジネスを支援していく動きを加速させています。

また注文までをFacebookショップで行い、決済や配送管理Shopifyなど他のECサイトと連携することで一気通貫で行える仕組みになっています。

参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/06/introducing-facebook-shops/, https://www.facebook.com/business/news/new-courses-to-bring-your-business-online/, https://gamebiz.jp/?p=269381

Facebookグループ内に「子育てグループ」機能を追加。親同士の活動を支援

https://about.fb.com/ja/news/2020/06/parenting_groups_type/

6月17日、Facebook社は子育てに関するコミュニティを支援するため、新しいFacebookグループタイプ「子育てグループ」を提供すると発表しました。

管理者が子育てグループのタイプを選択した場合、子育て体験にあわせてカスタマイズされた3つの機能(匿名投稿機能・バッチ機能・メンタリング機能)が使用可能になります。

同社のミッションBring the world closer together(世界の繋がりをより密接に)」がよく表れた機能であり、コロナ禍における子育ての悩みを抱える親の方々のサポートが期待できます。

実際に「育児」「子育て」で検索して覗いてみると、(「子育てグループ」に切り替えたものとそうでないもの両方において)育児の悩みやお子さんの成長過程を乗せた喜びの声などたくさんの情報にアクセスできます。企業の担当者は自社でグループを作る場合でなくとも、ユーザーが支え合う動きを見たり、実際に意見交換をしたりして自社の商品開発に生かせそうです。

参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/06/parenting_groups_type/, https://news.yahoo.co.jp/articles/c4c50b1c580e4dbe37c52473c9b0f2191b438959

広告出稿を停止する大手企業が世界で続出


2020年6月、衣料品会社ノースフェイスはFacebookやInstagram広告の出稿停止を、また食品・日用品大手の英蘭ユニリーバはFacebook広告の出稿停止を、その他多数の大手企業も同様の対応を発表しています。

発端は警察官によるジョージ・フロイド氏の殺害事件に関して、さまざまな投稿や対応への批判があり、同社が社会の分断や憎悪を煽る投稿を放置していると判断されたためです。

6月以降、Black lives matterやStop Hate for Profitの動きが世界中で見られています。こうした差別・人種問題に対して生活者だけでなく、企業としても、どう向き合うかが問われておりSNSのプラットフォーマーの場合も同様です。トランプ大統領のデモ参加者批判に対してX(Twitter)社は非表示対応を行った一方、Facebook社は措置を取らなかったことで批判を浴びる事態となりました。

海外の動きを受け、日本国内の広告主が今後どういう対応を取るのか注目が集まります。

参考:https://www.businessinsider.jp/post-215151, https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60890560X20C20A6I00000/

2.X(Twitter)

1ツイート140秒の音声ツイート機能を試験的にリリース。まずはiOS版から

https://blog.twitter.com/en_us/topics/product/2020/your-tweet-your-voice.html

米国時間6月18日、X(Twitter)社は音声録音機能をリリースしました。音声は1ツイートあたり最大140秒まで投稿可能です。ツイートは音声だけでなくテキストを添えられます。

ツイートを開始する際に画面下に表示される波形のアイコンをタップすると録音を開始できます。ただし現時点では、一部のiOSアプリユーザーのみ使える試験的な提供になっています。

X(Twitter)で今までスレッド投稿を可能にしたり、GIFやライブ配信など動画機能を充実させたり、表現の幅を広げ続けてきました。今回ついに音声配信のテストが始まりました。

最近ではPodcastやvoicy、stand.fmなど個人が気軽に発信できる音声メディアが台頭してきており、各発信者はX(Twitter)含めSNS経由でコンテンツを周知し、他ユーザーに遷移させて聞いてもらうことも多いです。

X(Twitter)としては、そうした可処分時間を奪いかねない競合サービスに対して、遷移させずに同アプリ内で残って楽しんでもらう機能を提供したい狙いがあると考えられます。

参考:https://japanese.engadget.com/twitter-140-sec-voice-tweet-211052740.html, https://www.moguravr.com/twitter-recording-vtuber/, https://blog.twitter.com/en_us/topics/product/2020/your-tweet-your-voice.html

公式認証バッジの申請が復活か。X(Twitter)社が初めて認証ルールの明文化を検討中


米国時間6月7日、専門家のJane Manchun Wong氏によると、 X(Twitter)がアカウントが本人のものである分かる青色の認証バッジを改善し、実装し直す計画を進めていることが分かりました。これまでは申請が停止されていました。

X(Twitter)は認証を申請する新しいアプリ内システムを開発しているようですが、具体的な実装時期は同社から明言されていません。

もともと青い公式マーク(認証バッジ)はなりすましを防止する、著名人や企業アカウントのユーザーが自分自身であることを示すため機能でした。ただ「X(Twitter)社からのお墨付きだ」「特別な印だ」と思い込んで申請する人が多く、2018年末からユーザー自身で申請できなくなっていました(X(Twitter)社がユーザーに付与する場合はあった)。

今後同社が認証のバッジの正しい位置づけを再度主張し、ルールを明文化することで、以前申請しても認証されなかった企業アカウントが申請する参考になると考えられます。

参考:https://twitter.com/wongmjane/status/1269586202606235648, https://realsound.jp/tech/2020/06/post-567142.html

内容を読まずにリツイートしようとすると「読んだ?」と尋ねるテストを開始


米国時間6月10日、X(Twitter)社はユーザーがリンクを開かずにそのままリツイート(RT)しようとすると、まずはリンクを開いて中身を確認するように促すテストを、Androidアプリで開始したと発表しました。

問題を提起し、X(Twitter)上の会話を活発にするために記事のRTは効果的であるものの、内容を把握してからRTする方がいいと同社は説明しています。

一般ユーザーにとっても企業アカウントにとっても、リツイートのおかげで情報の拡散性が高まる一方、誤まった情報が広まりやすい危険性も孕んでいる機能と考えられます。

もしこの機能が導入されればユーザーが目で見て頭で考えてリツイートするようになる、健全なコミュニケーションを促す施策と言えそうです。

参考:https://jp.techcrunch.com/2020/06/11/2020-06-10-twitter-retweet-prompt-android/, https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2006/11/news060.html, https://twitter.com/TwitterSupport/status/1270783537667551233

Facebookのような、6つのリアクション機能を新たに採用か


米国時間6月11日、専門家のJane Manchun Wong氏によると、X(Twitter)内に、Facebookのようなリアクション機能を採用する計画があると判明しました。

同氏は自身のX(Twitter)で、コード上に6つの選択肢(笑顔、100%、取り消し、爆笑、ショック、感謝)が見つかったことを明かしました。

ツイートに何らかのリアクションを表す仕組みだと考えられています。

導入背景としては、Facebook同様、ユーザーにとってハート(いいね)マークだけでは十分に気持ちを表現できずボタンを押しづらい場合賞賛やその他の気持ちを含めてリツイートする場合もあり、本格導入されれば気持ちを適切に表現しやすくなり、使い勝手が良くなると考えられます。

導入されるかは未だ分かりませんが、「皆さんどう思いますか? 良かったらリアクションで答えてください」と言った、ユーザーがリアクションを選択すること期待したツイートが増えるかもしれません。

参考:https://twitter.com/wongmjane/status/1270866921622319104, https://iphone-mania.jp/news-294747/

3. YouTube

米国内で、YouTubeが最も信頼できるニュースの情報源だという調査結果

2020年6月、 大手メディアMashableによると、現在米国ではYouTubeがニュース情報を得るソーシャルメディアプラットフォームとしては最も人気があり、Facebookに迫る勢いだと報じられました。

米国人の24%はYouTubeを情報源として利用し、英・独・日・仏を含む12か国でYouTubeの人気が2016年以降高まり続ける一方、Facebookの利用者は減少傾向にあるようです。

これまでFacebookは、ターゲティング広告によって世論を操作しているという批判や、アルゴリズムによって偏った情報が集まりやすい指摘を受けてきました。2019年10月にはその対応策として、米国ユーザーに対して「Facebook News」という専任チームによる「質の高いジャーナリズム」を目指す新しいニュース配信欄も作られていました。

一方のYouTubeでも、陰謀論や根拠の乏しいテロに関する情報など悪質なコンテンツはありました。しかしYouTubeはアルゴリズムを改善し、関連動画に表示されにくくする改善をしてきました。そうした地道な対応も奏功し、世界中で信頼できるニュースの情報源という評価が2014年からずっと右肩上がりになっていると考えられます。

参考:https://hypebeast.com/jp/2020/6/youtube-facebook-social-media-platform-news-source,
https://mashable.com/article/youtube-facebook-news-source/,
http://www.digitalnewsreport.org/,
https://newsroom.fb.com/news/2019/10/introducing-facebook-news/

4. TikTok

米や英、西の子供はYouTubeと同程度の時間をTikTokを観て過ごすという調査結果

米国時間5月27日、デジタル安全性アプリを開発するQustodio(クストディオ)社は子供のアプリの利用週間をまとめたレポートを発表し、6月初旬には大手メディアがYouTubeの優位性に脅威が迫っていることを続々報じています。

調査によると米国、英国、スペイン在住の現在4歳~15歳の子どもたちは毎日平均85分間YouTubeビデオを鑑賞、TikTokで過ごす時間は毎日平均80分に達していると分かりました。

TikTokは若年層で特に人気を博しています。YouTubeに比べてTikTok短尺な動画がメインであるものの、次々にコンテンツをザッピングできるため、暇つぶしや調べものをする滞在時間が比較的長いと考えられます。実際YouTubeの利用時間を減らす原因にもなっています。

日本でも現在930万人と言われているTikTokは、MAU数を今後どこまで伸ばせるか注目が集まっています。

参考:https://jp.techcrunch.com/2020/06/16/2020-06-04-kids-now-spend-nearly-as-much-time-watching-tiktok-as-youtube-in-u-s-u-k-and-spain/,
https://qweb.cdn.prismic.io/qweb/f5057b93-3d28-4fd2-be2e-d040b897f82d_ADR_en_Qustodio+2020+report.pdf

5. note

月間アクティブユーザーが6,300万突破。法人利用も半年で倍増の1,600件に


https://note.jp/n/n705929417079

6月23日、note株式会社は2020年5月の月間アクティブユーザー(MAU※)が6,300万を超えたと発表しました。新型コロナによる外出自粛要請が本格化した4月と5月に急増しており会員登録数は260万人を記録しています(※MAU:1ヶ月にnoteを訪問したアクティブブラウザ数)。

また、社会との関係構築をしたいと考える企業や団体も増えたことで、累計1,600件の法人アカウントが開設されています。

音声や動画、イラストなど様々なコンテンツを共有できる同プラットフォームですが、特に人気なのは、読みやすくシェアしやすいテキストのコンテンツです。

近年では「検索で上位表示も取れるメディア」とも言われ始め、従来のブログサービスやキュレーションメディアに行っていた流入を勝ち取っていると考えられます。企業でも活用が進んでおり、特に企業の理念や商材への熱い想いを表現するのに適しています。

参考:https://note.jp/n/n705929417079

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