7月の主要SNSニュースまとめ! Instagramが国内でも「ショップ」を発見タブに搭載。X(Twitter)のサブスク機能候補が明らかに ほか。

2020/08/13

皆さんいかがお過ごしですか?全国的に梅雨が終わり、連日30度を超える暑さですね。

先月はInstagramの「ショップ」機能やコメント固定機能、X(Twitter)では期待の高まるサブスクリプション機能が有識者経由で明かされました。早速見ていきましょう。

    ■目次

  1. 全般
  2. Facebook
  3. Instagram
  4. X(Twitter)
  5. Pinterest
  6. TikTok

1. 全般

20~30代が調査に使うSNS、男性はTwitetrで女性はInstagram【テスティー調査】


https://markezine.jp/article/detail/33864

7月20日、ネットリサーチ事業を手掛ける株式会社テスティーは、20〜30代男女637名(男性304名、女性333名)を対象に、「SNSとEC」に関する調査を実施、ECのミカタが運営するポータルサイト「ECのミカタ」にて調査記事を公開しました。

消費を伴う情報収集に利用するSNSでは、男性で「X(Twitter)」、女性で「Instagram」がトップになりました。

20~30代のなかでも「SNSで情報収集する」と回答した男女を見てみると、男性はX(Twitter)が1位(64.0%)でYouTubeが2位(45.6%)。女性はInstagramが1位(70.7%)でX(Twitter)が2位(41.9%)でした。性別の違いで明らかに差が見られます。

特にInstagramやX(Twitter)、YouTubeでは、アカウントのフォローやチャンネル登録以外に、ユーザーは検索も活発に行うと押さえるべきでしょう。企業としては検索時に人気投稿枠や上位に表示されやすいハッシュタグ選びや、クリックしてもらいやすいクリエイティブの準備が必要になります。

参考:https://markezine.jp/article/detail/33864,
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000163.000013425.html

ハッシュタグ検索、Instagramは 「趣味」 「グルメ」、X(Twitter)は 「趣味」 「ニュース」

https://marketing-rc.com/report/report-monthly-20200722.html

2020年7月22日、株式会社ジャストシステムは、情報サイト「Marketing Research Camp」で17歳~69歳の男女1,100名が対象の「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査(2020年6月度)」の結果を発表しました。

Instagram利用者でハッシュタグ検索をしたことのある人が、普段検索するジャンルで多かったのは「趣味」(55.9%)、「グルメ」(48.0%)、「旅行・観光」(45.7%)でした。

InstagramとX(Twitter)のハッシュタグ検索の違いが分かる面白い調査です。両方とも「趣味」は共通しています。ただしInstagramでは「グルメ」が、X(Twitter)では「ニュース」がそれぞれ上位に上がっています。この違いから読み取れることを考察してみます。

同じハッシュタグ検索でも、ユーザーにとって動機付けが実は異なります。Instagramでは自分の「好きなこと」「行きたい場所」「食べたいもの」を中心に検索する一方、X(Twitter)では「その時盛り上がっていること」「そのタイミングで知ってた方が良いこと」を情報収集する特性があります。以上のユーザー行動の違いを押さえた上で、自社商材の発信と絡めた企画を考えるのがInstagram・X(Twitter)におけるポイントと言えます。

参考:https://marketing-rc.com/report/report-monthly-20200722.html

2. Facebook

大手企業による広告ボイコットに対して、自社が方針変更しないことを表明

米国時間6月26日、Facebook社CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は従業員らに、ヘイトスピーチのポリシーをめぐる広告主のボイコットに関して「変わるつもりはない」と態度表明し、7月以降もその動向に注目が集まっています。

ボイコットにはコカコーラやホンダなど500社以上が参加しており、代表団体と同社との会談が行われましたが、代表団体は失望とさらなる運動の加速を明言しています。

ミネソタ州ミネアポリスにて警察官によるジョージ・フロイド氏殺害事件が一因となり、「Black Lives Matter(意訳:黒人の命は大切だ)」運動が世界的に広まっています。

先月もご紹介しましたが、消費者は企業がこうした社会的・人種的な問題にどう向き合うのか、自分がお金を払うべき対象かを見定めるようになっています。そのため、企業から広告収益を得ているSNSプラットフォームのFacebook社も間接的に影響を受けます。

本国の現状を受け、日本企業のFacebook広告およびInstagram広告にどれほど影響が出るのか注目が集まっています。

参考:https://www.businessinsider.jp/post-215872,
https://media-innovation.jp/2020/07/10/facebook-boycott-leaders-disappointed-after-talk-with-zuckerburg/,
https://news.yahoo.co.jp/byline/itokazuko/20200706-00186574/

3. Instagram

TikTokの競合となる「Reels」を8月上旬にアメリカでリリース予定

米国時間7月16日、NBCニュースの報道によると、Facebook社が今年8月アメリカにて、 TikTokのライバルとなり得る、短尺動画機能を持つ「Reels」の準備段階であると分かりました。

Tiktok同様、15秒間のショートビデオに音楽や音声を付けて投稿できます。再生速度調整、カウントダウンタイマー等の動画編集ツールも用意されているようです。

TikTokユーザーの個人情報がアプリを運営するByteDance社から中国政府に渡る可能性があるため、インドでは利用が既に禁止になり、オーストラリアとアメリカでは政府が禁止を検討中です(8月4日時点)。

短尺の縦型動画にはポテンシャルを見出していたFacebook社は「Reels」というTikTokに似た機能を持つアプリを昨年末にブラジルで、最近ではインドでテストしていました。

この機に同社としてはアメリカにおける短尺動画アプリ市場の覇権を握りたいはずです。(編集部注:日本でも8月6日にReelsはローンチされました。)

参考:https://www.nbcnews.com/tech/tech-news/facebook-readies-global-launch-its-tiktok-competitor-n1234013,
https://iflyer.tv/article/2020/07/18/instagram-tiktok-reels/

日本でも「Instagramショップ」が発見タブ内に導入

 

https://about.fb.com/ja/news/2020/07/instagram_shops/

7月31日、Instagramでは6月に発表された「Instagramショップ」が日本でも発見タブ(虫眼鏡マーク)から利用可能になりました。

ユーザーは発見タブ上部にある「Shop」を押すと、自分がフォローしているアカウントや直接フォローしていないものの関連性の高いアカウントの投稿が表示され、買い物を楽しめるようになります。また最終的には、今年中に、Shop専用のタブが導入される予定です。

InstagramのミッションはBringing you closer to the people and things you love(大切な人や大好きなことと、あなたを近づける)」です。その理念を体現しているともいえる発見タブ(虫眼鏡マーク)機能はユーザーの興味関心を分析し、まだフォローしていないものの気に入りそうな情報を届けてくれる場所として人気があります。

情報を探すタブのなかに買い物できる機能が導入されましたが、年内にはShop機能専用のタブを作るという発表もあり、企業のマーケターにとっては、Instagram内でのユーザーの購買行動が加速することが期待されます。

参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/07/instagram_shops/,
https://digiday.jp/brands/how-instagram-is-trying-to-make-shopping-more-visible/

「アクティビティ」の代わりに「Shop」タブを配置するテストをグローバルで実施

https://about.fb.com/news/2020/05/introducing-facebook-shops/

米国時間7月7日、Instagramは5月に導入を発表した「Shop」タブに関する小規模なテストを開始しました。

Shopはアプリのナビゲーションバーに配置される新しいタブです。Instagramユーザーはこのタブを見て、1回タップするだけで人気のブランドやクリエイターから買い物をすることができます。買い物の際には商品をカテゴリーで絞り込めるようになります。

先ほどのニュースと関連しますが、Shop専用のタブのテストが始まりました(8月4日執筆時点では、日本はまだ対象外と思われます)。同機能はそもそも6月時点で、今年後半に本格導入されると公式ブログにて発表されてました。

新しい「Shop」タブのなかでは、ユーザーは自分がフォローしているブランドやカテゴリー毎に絞り込みができたり、上部には個人に最適化されたおすすめの投稿が表示されたり、今までにない買い物体験を味わえます。

一方で、コメントやリアクションが来たかを確認できる「アクティビティ」タブがナビゲーションバーから今後どこに移るのかは、まだ分かっておりません。

参考:https://jp.techcrunch.com/2020/07/08/2020-07-07-instagram-swaps-out-its-activity-tab-for-shop-in-new-global-test/,
https://about.fb.com/news/2020/05/introducing-facebook-shops

コメント固定機能が全ユーザーに提供開始

米国時間7月8日、Instagramでは投稿へのコメントのいくつかを上部に固定表示できる機能が全ユーザーに展開されました。5月に「ネット上でのいじめの撲滅に向けた取り組み」の一部としてテストされていた機能です。

正式版では対象のコメントをスワイプすると返信、報告、削除とならび固定するためのピンのアイコンが表示され、最上部に固定可能、また、複数のコメントで利用できるようです。

投稿にコメントがたくさん集まる企業のアカウント担当者にとって、全てに返信するのは骨が折れるため、こうしたピン留めの機能は効率化に役立ちます。例えば何かユーザーから意見を集める投稿やキャンペーン投稿において、模範的なユーザーの回答をピン留めしておくことで、他のユーザーがそれを参考にコメントしやすくなると考えられます。

注意点はピン留めした投稿には印が付き、ユーザーから見えるようになることです。賛否両論が分かれる投稿の際に、恣意的に上部固定を行うことで、不満を抱いたユーザーの中から批判の声が上がる可能性があります。

参考:https://japanese.engadget.com/instagram-pin-commnet-075023777.html,
https://twitter.com/instagram/status/1280534351680122881

4. X(Twitter)

同社初のサブスクリプション機能が開発中だと、エンジニア募集ページで明らかに


7月、X(Twitter)がサブスクリプション型サービスの開発を進めていることが明らかになりました。その情報元は、X(Twitter)が決済とサブスクリプションのクライアント管理を行うフルスタックエンジニアを募集し、事業概要を説明している同社のウェブページです。

その新しいチームではX(Twitter)初のサブスクリプション・プラットフォームを構築していくと、言及されています。

X(Twitter)社としては広告収益以外の新しい収益源を見つける、将来への投資と言えます。ユーザーのための機能か企業のための口コミ分析ツールやアカウント運用を簡便化するツールなのか、これまで具体的には分かっていませんでした。

しかし米国時間7月31日に、同社が一部のユーザーにアンケートを取った内容が有識者の間で広まりました。それによると、ユーザーが任意の記事リンクをプロフィールに貼れる機能や自動返信機能、ツイート取り止め機能、通常の5倍の長さの動画投稿機能、ブランド調査機能などが新しい有料機能の候補に挙がっているようです。

参考:https://realsound.jp/tech/2020/07/post-583649.html,
https://twitter.com/MattNavarra/status/1289131816973152256,
https://careers.twitter.com/en/work-for-twitter/202006/senior-full-stack-software-engineer0.html

5. Pinterest

今まで一部のアカウントのみだった動画投稿機能を全ビジネスアカウントに拡大

https://newsroom.pinterest.com/ja/post/pinterest-video-update

7月21日、ピンタレスト・ジャパン株式会社は国内でも一部の初期パートナーが使用していた動画アップロード機能を全てのビジネスアカウントに拡大したと発表しました。

同社の舩越氏はプレスリリースにて、同機能によってユーザーがアイデアの発見と実現をしやすくなり、新しい層に自社ブランドを認知させ、新規ファン獲得の可能性を広げられる点に言及しました。

FacebookやInstagram、X(Twitter)など国内の主要ソーシャルメディアプラットフォームにおいて、動画コンテンツを観ない日はないと言っていいほど、近年では当たり前になってきました。商品の細かい使い方や使い心地、ビフォーアフターが分かりやすい料理や美容、DIYといった領域は、そもそも動画を求めて最初からYouTubeなどで情報を検索する人もいるほど動画視聴が盛んです。

そういった背景から、同社もユーザーに静止画に加え、動画コンテンツを見つけてもらえるよう機能を開放したと考えられます。自社で動画を多く保有する企業は画像(およびサイト)だけでなく動画コンテンツもPinterestに投稿してみてはいかがでしょうか。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000051.000037183.html,
https://newsroom.pinterest.com/ja/post/pinterest-video-update

6. TikTok

自民議連が「TikTok」を含む中国発アプリ制限を提言へ。個人情報流出を懸念

7月29日、自民党の「ルール形成戦略議員連盟」は個人情報が中国側に漏洩する恐れがあるとして、動画投稿アプリ「TikTok」を念頭に、中国発アプリの利用制限を政府に提言する方針を固めました。

TikTokはByteDance社が手掛ける携帯端末向けアプリで、若者を中心に世界的に人気があります。7月初め米国務長官が、米国内で使用禁止を検討していると表明しています。

現在、アメリカ政府や日本の一部の政党は、中国企業が提供すアプリ対して、個人情報の流出の観点から警戒感を強めています。

日本国内のMAU数が950万を超える人気アプリ「TikTok」は広告活用を行っている大手企業も既におり、今後規制されてしまうのか注目が集まっています。

8月4日時点ではByteDance社と連携協定を結んでいた埼玉県や神戸市がTikTok上の公式アカウントの運用をストップするなど、一部の地方自治体の間で影響が出ています。

参考:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2007/29/news038.html,
https://www.sankei.com/economy/news/200708/ecn2007080004-n1.html,
https://www.sankei.com/west/news/200804/wst2008040016-n1.html