8月の主要SNSニュースまとめ! Instagramで短尺動画機能「リール(Reels)」発表、X(Twitter)では投稿の公開範囲が制限可能に! ほか

2020/09/14

都内では30度を超える猛暑が徐々に落ち着き、少しずつ涼しくなってきましたね。皆さんはいかがお過ごしですか?

先月は世界的にテスト中だったInstagramの短尺動画機能「リール(Reels)」や、X(Twitter)の公開範囲の制限ツイートが本格導入されました。それでは早速見ていきましょう!

    ■目次

  1. 全般
  2. X(Twitter)
  3. Facebook
  4. FacebookとInstagram
  5. Instagram
  6. LINE

1. 全般

9割以上のSNSユーザーが新型コロナ以降も「SNSをこれまで通り利用、もしくは利用時間が増加」と回答。【アライドアーキテクツ株式会社調査】

https://service.aainc.co.jp/product/echoes/voices/0033

8月20日、アライドアーキテクツ株式会社は、新型コロナ前後においてSNSが消費行動の意思決定にどれほど影響を与えたのかについて約4,000名のSNSユーザーに調査した結果を発表しました。
その結果、9割以上のユーザーが「SNSをこれまで通り利用、もしくは利用時間が増加」しており、なかでもX(Twitter)とLINEの利用が多いと判明しました。

新型コロナを経験した後の社会では、感染拡大の恐怖や外出自粛がある程度収まった段階であっても、以前のように人々が街を歩き、実店舗やイベントに足を運ぶなかで商品やサービスを認知し、購入をじっくり検討する機会が減ってしまう可能性があります。

同社のデータでもSNSの利用時間が同程度、もしくは増加しているという示唆がありましたが、企業の担当者は消費行動が変化し得るという前提を踏まえ、生活者がオンライン上で自社商品やサービスを認知して、比較検討を行い、購入できるように準備していく必要があります。生活者同士が率直に意見を交換し合ったり、企業も彼らとオンラインで交流が図れるSNSという場は、この時代にますます重要になると言えます。

参考:https://service.aainc.co.jp/product/echoes/voices/0033

2. X(Twitter)

テスト中だった返信制限機能が本格導入へ。投稿ごとに公開範囲が選択可能に

現地時間8月11日、X(Twitter)社は利用者が自分の投稿に返信できる人を事前に選べる新機能をグローバルで始めました。ネット上での誹謗中傷への対策として5月から一部で試行していた機能です。

利用者は投稿ごとに、返信できる人を「全員」「フォローしている人のみ」「指定したアカウントのみ」の三つから選択ができ、安心して会話できるようになっています。

この度、5月からテストされていた機能が本格スタートとなりました。匿名性が高く、サブアカウントも作りやすいX(Twitter)では、賛否両論のある有名人や企業のツイートに対して、攻撃的な返信を送るユーザーが問題視されていました。

同機能により、ユーザーに投稿を見せられるものの、返信させないことが可能になりました。企業アカウントにとっては、意思表示はすべきものの慎重に発信したい場合や、フォロワー限定で意見を集めたい時に役に立つ機能だと言えます。

参考:https://www.asahi.com/articles/ASN8D71RKN8DULFA00C.html, https://help.twitter.com/ja/using-twitter/twitter-conversations

3. Facebook

「広告ボイコット」は1,000社以上に上るも、収益を増加させているとの報道

6月以降、世界中でFacebookの広告出稿をボイコットするキャンペーンが行われ、多数の大企業が広告をボイコットしている中、広告収益は増加していると判明しました。

CFOデイビッド・ヴェーナー氏によると、「広告主上位100社が第2四半期の総収入を占める割合」はボイコットの影響で前年同期より低下、が、ボイコットが本格化した7月最初の3週間は前年比で10%増加したとのことでした。

「Black Lives Matter」の運動から「Stop Hate for Profit(意訳:利益のためのヘイトをやめよう)」が主張されるようになり、社会問題や人種差別問題に関して企業のスタンスが世界的に問われるようになっています。6月末に同社CEOのマーク・ザッカーバーグ氏が広告主によるボイコットを受けてなお自社方針を変えない旨を表明し、企業や業界関係団体の間で議論を巻き起こしていました。

大企業の広告停止が相次いだ一方、空いた広告枠に中小企業が好機と捉え積極的に配信するようになり、結果として同社広告収益に大きな影響はでなかったと言われています。

参考:https://gigazine.net/news/20200803-facebook-hate-speech-boycott-effect/

ショートビデオ機能をテスト開始。TikTokの世界的な規制の可能性が浮上する中で

8月、Facebookがショートビデオ機能「Short Videos」を試用していると判明しました。専門家のマット・ナバラ氏が新機能の試験的な追加を見つけツイートしていました。

Instagramの「Reels」とは異なる機能のようです。TikTokは、安全保障上の脅威とみなされ、米企業による買収が行われない限り、米国内でサービス停止となる見込みです。

有識者の情報によると、Instagramに8月から導入されたTikTokに似た短尺動画機能「リール(Reels)」と本機能は同一ではないようです。こうした短尺動画機能のアップデートや導入試験からは、TikTokの規制が進む隙を突いた同社の攻めの姿勢がうかがえます。

長い文章や複数枚の写真を投稿できることが強みのFacebookですが、WatchやStoriesなど、近年は動画投稿のアップデートも目立っています。

参考:https://iphone-mania.jp/news-306609/, https://twitter.com/MattNavarra/status/1293886171072921602

有料のオンラインイベント実施機能を一部の国で追加。収益の全てを運営者に還元

現地時間8月14日、Facebook社は中小企業向けのオンラインイベント機能の実装を発表しました。ソーシャルディスタンスが進むなか企業やクリエイターが、既存の顧客や新規の顧客にリーチできるように実装したそうです。

テスト期間中には、専門家のトークやボクシングの試合、料理教室などのイベントが行われ、同社のポリシーを満たしている国では、オンラインイベントへの課金も可能です。

コロナ禍で苦しむ中小企業向けに、Facebookページの所有者が有料のオンラインイベント開催を実装できるようになりました。ただし現状は一部の対象国だけで、残念ながら日本ではまだ実装されていません。

最近Facebook社では、ユーザーがオンライン上で企業のブランドやイベント名を知り、定期的にエンゲージメントを重ね、有料イベントへの参加や商品の購入・注文するなど、認知から購入をフルファネルで行えるようにするアップデートを続けています。

参考:https://media-innovation.jp/2020/08/16/facebook-launched-paid-online-event/,https://gamebiz.jp/?p=274228, https://www.facebook.com/business/help/641168013278750?id=249507379665693

4. FacebookとInstagram

InstagramのDMとFacebookのMessengerの統合が一部ユーザーの間で開始。

8月、Facebook社は同社が運営するMessengerとInstagramのメッセージング機能を統合できる新たなオプションを追加した、と米メディアThe Vergeが伝えています。

InstagramのiOSアプリとAndroidアプリの両方でアップデートされ、チャットをよりカラフルにする機能、より多くの絵文字反応の追加と同時に、「Facebookをやっている友人と会話する」という選択肢が加えられたそうです。

Facebook社の悩みの一つには「InstagramがFacebookの関連アプリであるとユーザーに認知されていない」ことが挙げられます。その対策のため、昨年からInstagram起動時に「from FACEBOOK」と表示されるようになったのは記憶に新しいと思います。

昨年はMessengerやInstagramのクロス投稿が可能になったり、今年6月にはFacebookとInstagramのショップ機能が統一されたように、今後も機能の統合が進み、サービス全体としての分かりやすさ向上と滞在時間の増加を図られると考えられます。

参考:https://www.theverge.com/2020/8/14/21369737/facebook-merging-instagram-messenger-chats-update, https://iphone-mania.jp/news-307010/

5. Instagram

15秒の短尺動画を作成・発見できる新機能「リール(Reels)」を発表


https://about.fb.com/ja/news/2020/08/reels/

現地時間8月5日、Instagramでは15秒の短尺動画を作成したり発見できる新機能「リール(Reels)」が使えるようになりました。

音源やARカメラエフェクト、その他の新しいクリエイティブツールを使って動画を撮影・編集し、最大15秒の短尺動画を作成可能です。

流行のダンスや興味を持っているテーマなど、動画を通じて他の利用者を楽しませながら、新しい方法で自分を表現できます。

ByteDance社の「TikTok」に対抗したとも言える機能が、ブラジルやインド、米国の試験を経て、日本でもこの度使えるようになりました。

同機能は写真だけではなかなか伝わりづらい工程や見た目を分かりやすく表現したり、動画と音楽が合わさることで面白さを引き立たせたりすることが強みです。

もともとTikTokで投稿しているクリエイターや、動画コンテンツを所有しているメディア企業はもちろん、航空や自動車、飲食業界など幅広い業種の企業アカウントでも既に投稿が見られています。

参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/08/reels/, https://digiday.jp/brands/building-up-a-community-first-instagram-reels-launches-with-little-on-offer-for-advertisers-for-now/

フィードにおける「コンテンツは以上です」の下に、「おすすめ投稿」を表示

8月中旬、Instagramが2年前に設置した「コンテンツは以上です」表示の下部に「おすすめ投稿」と新しく表示されるようになったことを、米The Vergeなどが報じています。

「おすすめ」は、自分がフォローしているアカウントが「いいね」した投稿に基づいて提案されるため、ユーザ―にとって自分がフォローしていないアカウントの投稿も表示される可能性があります。

このアップデートにより、従来のフィード投稿はフォローしているユーザー投稿を見る場所だったところ、ユーザ―にとって自分の興味関心に関連する非フォロワーの投稿まで見られる場所になりました。フォローしていないユーザーの投稿がアルゴリズムによって表示される場所は、虫眼鏡マークの発見タブ以外では今までありませんでした。

これはInstagramのミッションである「Bringing You Closer to the People and Things You Love(大切な人や大好きなことと、あなたを近づける)」に立脚しており、企業としては有益な投稿であれば、ユーザーにもらえるチャンスが広がったと言えます。

参考:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2008/20/news065.html, https://www.theverge.com/2020/8/19/21373809/instagram-suggested-posts-update-end-feed, https://help.instagram.com/381638392275939

フィード投稿にイベントをタグ付けできる新機能を導入

https://about.fb.com/ja/news/2020/08/instagram_upcoming_events_on_feed_posts/

8月26日、Instagramは公式ブログにて、フィード投稿にイベント情報をタグ付けする機能を日本で導入すると発表しました。

ビジネスやクリエイターは開催予定のイベントのイベント名や開始日時などの情報をフィード投稿に追加できます。また、投稿を見たユーザーはリマインダー設定により開始前に通知を受け取ることが可能なため、興味を持ったイベントを見逃しにくくなります。

同機能はコロナ禍におけるビジネスアカウントの支援も視野に含まれているアップデートです。オンラインにおける認知拡大、顧客獲得に役立つ機能と言えます。

先述したFacebookグループの有料イベント同様、Instagramのプラットフォームとしてはユーザ―が企業のブランドを知り、フィードやストーリーズ投稿に定期的に触れてもらい、企業が開催するライブ配信などによって深くエンゲージメントし、最終的に商品販売に繋がるといったフルファネルの体験を提供したいと考えています。

今回の新機能は企業の担当者にとって、ユーザ―の深いエンゲージメントを作るのに役立つアップデートだと言えそうです。

参考:https://about.fb.com/ja/news/2020/08/instagram_upcoming_events_on_feed_posts/

6. LINE

UUUMとパートナー契約へ。タイムラインなどでオリジナルコンテンツを展開予定

https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2020/3362

8月17日、LINEとインフルエンサーマネジメント・サポートを手がけるUUUMは、包括的クリエイターパートナー契約を締結したことを発表しました。

UUUMがサポートする多くの人気クリエイターが、「LINE」上のさまざまなサービスにおいてコンテンツを展開することで、両社はクリエイターが活躍する場を広げ、より一層、UGCの強化を図っていく意向です。

多くのタレントを抱え、コンテンツ力に長けたUUUM社と連携することで、LINEタイムラインのなかにオリジナルコンテンツを充実させ、ユーザーの滞在時間を伸ばす狙いが見受けられます。また同じような目的で、今年4月には同タイムラインには「ディスカバリー」機能が導入されていました。Instagramの発見タブのように、フォローしていない他ユーザーの投稿でも、興味関心が合えばレコメンドされる機能のことです。

コンテンツを流通させる導線が確保されてきたなかで、今回のアップデートが加わり、ユーザーのもとにコンテンツがより届きやすくなると期待されます。

参考:https://creatorzine.jp/news/detail/1296, https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP538975_X10C20A8000000/