【2024年4月の主要SNSニュースまとめ】
2024/05/09
今月もラボ編集部より最新ニュースと解説をお届けします!
本記事は企業のSNSマーケティングを包括的に支援をしているガイアックスが解説しています。運用実績10年以上、大手企業を中心に累計1,000社以上の運用実績があります。
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■目次
1. 動向データ
ショート動画の利用実態 TikTok利用者の過半数が「ほぼ毎日」視聴【ADK MS調査】
日本時間3月27日、ADK マーケティング・ソリューションズは、2023年11月に調査したソーシャルメディアのショート動画の利用実態およびショート動画広告効果の結果を発表しました。
サービス別視聴頻度では、TikTok利用者の過半数が「ほぼ毎日」視聴していると回答。その割合は、YouTubeショートやInstagramリールと比較しても10pt以上高く、TikTokは習慣的に視聴されていることがわかります。視聴時間についても、TikTok利用者のショート動画視聴時間は他のプラットフォームと比較して長い傾向が見られました。
YouTube、Instagram、TikTokの順でショート動画がみられており、若年層ほど、視聴していることがわかりました。
TikTokが最も利用者数は少ないですが、視聴頻度に関して言えば最も高くなっており、また視聴時間も長い。つまりTikTokはヘビーユーザーが支えているという実態も見てとれ、これは他の調査でも近い結果が出ています。
参考:
https://markezine.jp/article/detail/45255
SNSの利用率に関するレポート 10代でTikTokの利用率が増加
NTTドコモのモバイル社会研究所の発表したレポートによると、SNSの利用率は、全年齢層ではLINEが最も多く84.9%となり、X、インスタグラム、Facebookが続いた。10代をみるとTikTokが伸びていて、スレッズも利用率が上昇しています。
TikTokは、10代の利用率は55%で2023年の調査に比べると12ポイント以上増加した。また20代の33.7%が利用しており、12ポイント増加。30代の利用率は22.3%で12ポイント増加し、若年層に普及しつつあります。
若年層の間でTikTokが急速に伸びているというデータが出ました。10代に関してはとうとう5割を超え、Facebook をはるかに上回るという結果です。
また、XとInstagramがどの年代においてもほぼ拮抗しているという日本独特の事情がよくわかるデータになっています。
Threadsに関しては10代ではFacebookを上回って利用されており、20代でも10%の利用率があります。若者中心に徐々に拡大している様子がみてとれます。
参考:
https://robotstart.info/2024/04/23/docomo-sns-2024.html
2. Meta
AI生成の動画・画像・音声にラベル付け–5月開始へ
米国時間4月5日、Metaは、業界パートナーと協力して作成した技術標準に基づく、AIによって生成された動画、画像、音声への「Made with AI」ラベル適用の開始をブログで明らかにしました。
それによると、5月にAI生成コンテンツへのラベル付けを開始、7月に加工されたメディアに関するポリシーのみに基づくコンテンツの削除を停止すると述べ、さらに「デジタルで作成・加工された画像、動画、音声が、重要な問題に関して公衆を著しく欺く危険性が特に高いと判断した場合、より目立つラベルを追加する」ことも示唆しています。
フェイク対策が加速してきました。5月よりラベル付けが開始されましたが、これらは機械学習に基づくもとであるため、今後徐々に精度が上がっていくものと考えられます。
一方で7月には加工された画像だからという理由のみで削除するということも停止するという方針も発表しており、生成AIだからと言う理由で一律に排除するのではなく、あくまで現実の画像だという誤認を与えないための措置であることがうかがえます。
参考:
https://japan.cnet.com/article/35217454/
ZOZO創業者・前沢友作氏、米メタ社を提訴へ 自身や堀江貴文氏らになりすました詐欺広告が横行、政府に規制強化求める
日本時間4月10日、衣料品通販大手ZOZO創業者の前沢友作氏は、SNS上で自身になりすました投資詐欺広告の横行が放置されているとして、FacebookやInstagramを運営する米Meta社を提訴する考えを明らかにしました。
FacebookやInstagramでは、前沢氏や実業家の堀江貴文氏らになりすまして、投資などを呼びかける偽アカウントが数多く確認されているそうです。両氏は同日、自民党デジタル社会推進本部などの合同勉強会に出席し、被害の実態を説明し、投資詐欺広告への規制強化を求めました。
前沢氏、堀江氏はじめ、詐欺広告のなりすまし被害を受けている有名人には、日本政府の無策がMETA社の横暴を許しているという問題意識があります。
米国には通信品位法230条という法律があり、SNSのコンテンツに関しては、プラットフォーマーではなくコンテンツを投稿した者に責任があると定めているので、法的には、詐欺広告の配信者を個別に相手にする他ないため、プラットフォーマーが動かないと事実上、何もできないに等しいのです。
一方でヨーロッパはEUとしてプラットフォーマーに規制をかけているため、要望が聞かれやすいという状況があります。日本でも同じ状況を実現させようというのが今回の狙いです。
参考:
https://www.zakzak.co.jp/article/20240411-MQE5ZAPROBKMPCVTHUXVYZPVUI/
3. Instagram
大幅なアルゴリズム改定へ。さらにオリジナルコンテンツ重視の流れに
4月30日、Instgramは大幅なアルゴリズム改定を発表しました。
主な改定のポイントは下記の4つです。
- 小規模クリエーターにより多くの露出を提供する新しいランキング要素
- おすすめされたリポストをオリジナルコンテンツに置き換え
- リポストされたコンテンツにオリジナルクリエーターへのリンクを付けるラベルを追加
- アグリゲーターのコンテンツをおすすめから削除
さらに要点を絞るとふたつにまとめられます。
①フォロワー数ではなく、投稿ごとにクラスタとマッチングさせる
②オリジナルコンテンツをより評価する
以前からその傾向は出ていましたが、今後はさらにフォロワー数は関係なくなります。また、小規模アカウントが有利になるいう誤解も広がっていますが、そうではなく、(ペナルティ要素を除き)アカウントではなくコンテンツが評価される、つまりTikTokのアルゴリズムにより近くなるのです。
参考:
https://creators.instagram.com/blog/recommendations-and-originality
1つのおすすめタイムラインを2人だけで共有できる Instagramの「ブレンド」機能がテストされていることが判明
日本時間4月1日、Instagramが、共通の興味を持った友人と一緒に同じおすすめ投稿を見られる「ブレンド(Blend)」機能のテスト中であることが明らかになりました。
テストしたユーザーによると、ユーザーが別のユーザーを招待して作る特別なタイムラインフィードが新たに追加されているとのこと。「ブレンド」に2人が参加すると、2人ともが興味を持つだろうと思われる投稿と、どちらかが共有した「リール」に基づくおすすめ投稿が流れ始め、2人だけのタイムラインが作り上げられるそうです。
InstagramはDMの機能を強化する、コラボコレクションなど、よりクローズドな空間でのコミュニケーションを強化する方向にあります。
今回の機能は、好みを判定すシグナリングを増やす意味合いもあると考えられ、アカウントではなくコンテンツそのもののマッチングを考えたアルゴリズムの強化にも活用されると考えられます。
参考:
https://gigazine.net/news/20240401-instagram-blend/
4. X(Twitter)
匿名ユーザーの身元情報の投稿がルール違反であることをポリシーに追記
日本時間3月27日、X(旧Twitter)が個人情報に関するポリシーを2024年3月に更新し、匿名ユーザーの身元情報を投稿することがルール違反にあたる、との内容が追記されたことが明らかになりました。
Xのヘルプセンターの「Private Content」に追記されたもので、従来は許可なしに共有できない個人情報として具体的な例が記載されていましたが、今回の更新で、新たに「匿名ユーザーの身元(名前やそのユーザーを描いたメディアなど)」という一文が追加されました。
Xが匿名アカウントの存在を公認したルール改定だと言えます。これでますますXは議論が荒れる場になる一方、言論の自由を担保するプラットフォームとしても機能していくでしょう。大統領選を間近にして、ますます荒れる可能性が予測されます。
ただし、匿名ユーザーの情報自体が重要な報道や言論に欠かせない要素であるような場面も想像がつきます。運用次第ではそうそうに見直される可能性もある改定です。
参考:
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/1579461.html
新規ユーザーの投稿やいいねに課金の方針か
Unfortunately, a small fee for new user write access is the only way to curb the relentless onslaught of bots.
Current AI (and troll farms) can pass “are you a bot” with ease.
— Elon Musk (@elonmusk) April 15, 2024
米国時間4月16日、イーロン・マスク氏はX上で、投稿や他者への返信/いいね/ブックマークに対して課金を求める方針を示しました。この制度はボットやスパム対策として行なわれ、新規アカウントのみが対象、新規ユーザーでも3カ月後には無料で投稿などを実行できる仕組みにするそうです。
Xでは、昨年10月にニュージーランドとフィリピンで、新規の未認証アカウントによる投稿や他者への返信に対して年間1ドルの課金をするテストを実施しており、今回の方針はこの制度の拡大によるものとみられています。
Xでは4月にボット、スパムアカウントの大規模な削除を行うなど、スパム対策に本当に手を焼いていました。今回の措置は、さらにその強化された手段となるでしょう。
ただ、新規ユーザーにとっては、登録し始めの時期に、重要な機能を使えないということになれば、その後の定着率にも影響することも考えられます。今後のユーザーの伸びに不安があるということになります。
また、これらの新制度は純粋にボット、スパム対策として行われる一方、決済手段との紐づけを促進するという側面もありそうです。
参考:
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1584659.html
5. TikTok
Instagram酷似の写真アプリ「TikTok Notes」を準備中
日本時間4月10日、TikTokが、Instagramに非常によく似た写真アプリを立ち上げようとしていることが明らかになりました。
掲示板Redditには、TikTokが一部のユーザーに表示したポップアップ通知のスクリーンショットが投稿されており、そこには、「TikTok Notes」と呼ばれるアプリが近日公開され、TikTokに投稿した写真が、そのアプリでも共有されると書かれていました。
さらに「notes.tiktok.com」というサイトでは、アプリを開くことはできませんが、過去のInstagramを思わせるポラロイド風の画像が掲載されています。
TikTokは動画に特化しているため、当然ですが静止画、テキストに弱いです。Lemon8ではその弱点がある程度はカバーされていますが、情報メディア型のプラットフォームなので、ニーズを完全にカバーしているとは言えません。
TikTokの洗練されたアルゴリズムと、送客を見込める新しいメディアはXにとってのThreadsのように、Instagramを脅かす可能性は十分にあるでしょう。プラットフォーマー同士の競争及び政治的闘争はさらに激化しそうです。
参考:
https://forbesjapan.com/articles/detail/70253
TikTok米国禁止法案にバイデン大統領が署名
米議会上院は4月23日、TikTokの親会社であるバイトダンスが最長1年以内にTikTokの事業を売却しなければ、国内でのアプリ配信を禁止する法案を可決し、下院でも通過。
4月24日バイデン大統領は同法案に署名した。安全保障上の理由から、TikTokの米国事業を1年以内に売却するよう迫っている。
TikTokを運営するバイトダンスは、この「TikTok禁止法」に「我々は、この違憲の禁止法に意義を唱える」(一部抜粋)と声明を発表している。
TikTok禁止法案がとうとう下院を通過、バイデン大統領の署名も完了し、法的に有効になりました。
今後の展開としては、裁判が行われることになり、少なくとも数年はかかるとみられています。つまり1年以内の売却、もしくは禁止が施行される可能性は薄いでしょう。
またTikTok支持派のトランプ氏が大統領に当選すれば、再度法案は考え直される可能性もあります。
参考:
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1587538.html
6. SNS全般
「エイプリルフール」有名人や企業の投稿にSNSで冷めた反応相次ぐ 「笑えなくなってきた」「99・9999%スベるんだから」
最高のおひる「マックの内弁当」販売決定!#エイプリルフール pic.twitter.com/CQRtjaHTSZ
— マクドナルド (@McDonaldsJapan) March 31, 2024
日本時間4月1日、芸能人や企業が「ネタ」をSNSに投稿しましたが、話題を呼んだ一方、事実とネタの見極めが難しいケースや安易な内容のものも散見され、Xでは冷めた反応をみせるユーザーも少なくないということが、明らかになりました。
元プラス・マイナス岩橋良昌は午前0時ちょうどに「再婚しました」とXに投稿。すると「エイプリルフールですかね」など疑問視する声が上がるとともに、祝福のコメントも書き込まれました。ほかにもマクドナルド、天下一品など有名企業も話題作りに独自の”作品”を投稿していました。
フェイクニュースや切り取りや歪んだ解釈によるデマが流れている昨今、エイプリルフールも以前のように純粋に楽しめるネタじゃなくなってきた雰囲気があります。
また、昔は参加者の増加で大衆化した影響から、昔は許されていたノリが許されなくなってきたという変化もあり、実際に、否定的に受け取る反応も目立つようになってきました。
依然、受けている投稿はあるので、有効なアイディアではあり続けるのでしょうが、誤認を与えないためのハッシュタグ活用や、仮に信じてしまった人がいたとしても実害の出ないような内容にしておくなどの配慮が必要にはなってきています。
参考:
https://www.chunichi.co.jp/article/877627
7. 企業炎上
KFC「チキン詰め放題」エイプリルフール投稿は「度を超えている」のか 批判殺到で広報謝罪「誤解を招く形となってしまった」
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【重大発表】
チキンの詰め放題が可能に❗️❓
\#KFC では4月1日限定でチキンの詰め放題を開催いたします❗️
専用のバーレルにチキンを思いっきり詰めよう
・時間:夕方4時1分開始
・場所:KFC店舗
・人数:限定41名
・価格:¥401参加したい人はリポスト#エイプリルフール pic.twitter.com/hMJiaLy6tJ
— ケンタッキーフライドチキン (@KFC_jp) April 1, 2024
日本時間4月1日、KFC公式Xは「【重大発表】チキンの詰め放題が可能に!?」と投稿しました。
イメージ写真とともに、4月1日限定でチキンの詰め放題を開催する内容で、時間や場所、募集人数、価格も記載、参加希望者のリポスト(拡散)を募ったうえ、末尾のハッシュタグ「#エイプリルフール」でネタ投稿と知らせている形の投稿でした。
「こういう嘘はダメ」などと多数の批判を集めていることが同月2日公になり、日本KFCホールディングスは取材に対し「表現や記載方法から誤解を招く形となってしまいました」と謝罪しました。
こちらはまさに事実と誤認させて、みている人を消沈させたり、怒らせたりしやすい内容だ言えます。
「あり得そう」「食べ物を無駄にしている」「実際に参加者を募集しているようにみえる」「エイプリルフールの表記がわかりにくい」など、炎上しやすい要素が盛りだくさんになっており、数年前ならまだしも、現在では許されにくい内容になっているでしょう。
参考:
https://www.j-cast.com/2024/04/02480851.html?p=all
シャープ公式X「限界飯」「ずぼら飯」ポストで謝罪、それでも余波収まらず 「私が関わることもやめます」→「私って誰だよ」
ホットクック限界飯 月曜日:焼きうどん pic.twitter.com/J4zMqSZ8Fu
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) March 25, 2024
日本時間3月30日、シャープの公式Xによるレシピ投稿が波紋を広げていることが公になりました。 同社の電気自動調理鍋を使ったレシピを紹介した投稿ですが、一般ユーザーがXに投稿したレシピを使っていたにも関わらず、レシピ考案者の紹介がない上、「限界飯」「ずぼら飯」などネガティブな表現をしていたことに批判が集まりました。
シャープの公式Xは批判を受け謝罪投稿を行いましたが、文面に「私が」とあることに違和感を持つ人もおり、企業公式アカウントの「中の人」のあり方も問われる事態になっています。
こちらも以前なら許されていた「Twitter」のノリが許されなくなったという現象のひとつです。人を下げて笑いをとるような表現は、両者の了解がない限りは控えるべきだと言えるでしょう。
また、中の人とは言え公式アカウントでやっている以上、企業全体の問題とされてしまうというリスクもあります。今後は公式アカウントで人格的な運用を行う時は、綿密なキャラクター設計がより重要であり、それが難しければ、社員アカウントやキャラクターの独自のアカウントも検討すべきでしょう。
参考:
https://www.j-cast.com/2024/03/30480662.html?p=all
ドトールコーヒー、炎上「残念、絶対もういかない」
日本時間4月21日、ドトール・日レスホールディングスの人事発表が一部界隈で炎上していることが公になりました。
同社が12日、新たな社外取締役候補に元NHK政治部の岩田明子氏の内定を発表すると、ソーシャルメディアで「ファンでしたが絶対もう行きません」「好きだったけど残念。さようならドトール」など、猛反発の嵐が吹き荒れ炎上しました。
岩田氏の記者活動には数々の批判があり、そのような人物を選んだ会社に対し、人事と関係のないポストにも批判の声が寄せられました。
おそらく、今回の炎上も業績にはほぼ影響がないものと思われます。アンミカ氏の炎上ではどん兵衛はむしろ若干の売り上げ増にも寄与したと考えられますが、今回はそこまでの炎上でもありませんし、ドトールの実際の品質にも影響のない炎上です。
ただ、このような事象でも炎上するようなSNS社会になったというのが世の中の変化で、内容によってはいちいち反応しないことが重要です。
参考:
https://weekly-jitsuwa.jp/archives/136837
8. SNS好事例|スシロー×ブラックサンダー
【感情を揺さぶり記憶に残す】「匂わせ投稿」から熱量を上げる予想外の展開とは
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— スシロー (@akindosushiroco) January 7, 2024
— ブラックサンダーさん【公式】 (@Black_Thunder_) January 7, 2024
日本時間1月7日より、スシローとブラックサンダーによる、コラボ予告投稿が始まりました。
まず、スシローの絵文字を使った「匂わせ投稿」とまったく同じ時刻に、コラボを発表するブラックサンダーも絵文字の列を使って投稿しました。
その後も恋愛中のようなやりとりのLINE画面のスクショなど、同時刻投稿の匂わせが続き、コラボ商品発表の前日には芸能人の結婚発表を彷彿とさせる手書きの報告の投稿、コラボ発表後には、両社コラボ商品の画像を使ったオリジナルの婚姻届を投稿するという、かなり手が込んだものでした。
スシローとブラックサンダーは、手の込んだ投稿を次々に行い、想像を超える企業間の絡み合いをSNSで見事に展開しました。
冷静に考えると「一体何を見せられてるんだ」そんな感覚を持つ人もいるでしょう。しかし、フォロワーやファンの想像力を掻き立てる今回の演出こそが、SNS活用の面白さや醍醐味のひとつではないでしょうか。
この事例から学べることは、単なる商品のコラボに留まらず、ブランド間の「関係性」を演出するということです。
ただ商品を組み合わせるのではなく、両ブランドのキャラクターを活かし、ひとつのストーリーを紡ぎだしました。これにより、フォロワーはただの商品以上のもの、つまりブランド間の「(謎の)ラブストーリー」に惹き込まれていきました。
参考:
https://note.com/socialmedia_lab/n/n5c1af5922b44
9. SNS好事例|日清U.F.O
湯切りでおみくじ! 商品あるあるを利用したアイデアへの反響
湯切りで麺がちょびっと出ることを利用して
おみくじにしてみました pic.twitter.com/wKqTPZj8Wh— 日清焼そばU.F.O.公式 (@nissin_u_f_o) January 25, 2024
日本時間1月25日、湯切りの穴から麺がちょびっと出るという「商品あるある」を、おみくじと掛け合わせた見事なアイデアが投稿されました。
投稿は1900以上のリプライ、52万ものいいね、8.7万ものリポストを獲得し、インプレッション数は2,722.8万にも達していました。
「ちょびっと出ない工夫よりも、楽しめる工夫。この企画が通る会社で仕事がしたいと思わせてくれる」「公式の遊び心が好きすぎる」など、肯定的なリプライが多く集まりました。
「商品あるある」という切り口におみくじ掛け合わせたことで、既存ファンやフォロワーの間で盛り上がるだけでなく、既存ファンやフォロワー以外にも拡散し、ブランドイメージの向上やブランドの好意形成、認知拡大にも寄与したと考えられます。
さらに「購入します」といった態度変容につながる声や、ファンからキャンペーンを提案する共創につながる声もある点は、企業のSNSアカウントの理想の状況だと言えるでしょう。
参考:
https://note.com/socialmedia_lab/n/n4c95edb7b8fe