【2024年8月の主要SNSニュースまとめ】

2024/09/05

 

今月もラボ編集部より最新ニュースと解説をお届けします!

 


 

本記事は企業のSNSマーケティングを包括的に支援をしているガイアックスが解説しています。運用実績10年以上、大手企業を中心に累計1,000社以上の運用実績があります。

SNS運用、SNSキャンペーンに興味のあるご担当者様は、ガイアックスにご相談ください。

 


 

■目次

  1. 動向データ
  2. Threads
  3. X(Twitter)
  4. TikTok
  5. その他SNS
  6. 企業炎上
  7. SNS好事例|わかさ生活 X活用
  8. SNS好事例|ファミマ ノベルティ
  9. SNS好事例|モスバーガー公式SNS
  10. SNS好事例|ファミマ Instagram

1. 動向データ

Z世代の6割以上がタレント・インフルエンサーの影響で商品に興味を持つ【僕と私と調査】

日本時間8月7日、僕と私と株式会社は、全国のZ世代・ミレニアル世代を対象に実施した、SNSにおけるタレント・インフルエンサーの影響度に関する意識調査の結果を公開しました。

タレント・インフルエンサーの投稿がどれくらい商品・サービスの購入に影響しているかを聞いたところ、Z世代のほうがミレニアル世代よりもタレント・インフルエンサーの影響を受けやすいことが分かりました。

「影響を受けることはない」と答えたのは、Z世代では30%台だったのに対し、ミレニアル世代では50%を超える結果になりました。

 

企業のマーケティング活動において、タレント・インフルエンサーとの共創が進んでいます。

若年層が社会のトレンドを生み出す傾向にあるため、Z世代の消費スタイルはその後それ以上の世代へ影響する可能性も高いでしょう。

クリエイターエコノミーの市場で言うと、1.7兆程の規模があると言われ成長傾向にあります。

企業側の目線になると、これまで企業がタレント・インフルエンサーに一方的に依頼していた関係から、共に価値を創りあげていく共創関係へと発展しつつあります。

単純なPRではなく、経過のストーリーや商品開発などより深い取組も進んでいくことでしょう。

 

参考:
https://manamina.valuesccg.com/articles/3585

2. Threads

公開後約1年でユーザー2億人突破

米国時間8月1日、米MetaでInstagramとThreadsを統括するアダム・モッセリ氏は、ThreadsのMAU(月間アクティブユーザー数)が2億人を突破したとThreadsへのポストで発表しました。

7月3日の1周年の段階では1億7500万人でした。

ThreadsのMAUが1億人を突破したのはサービス開始から5日後で、それから2億人突破までには1年以上かかったことになります。

モッセリ氏は「Threadsが人々を結びつけるアイデアを生み出し、この素晴らしいコミュニティが成長し続けることを願っている」と語っています。

 

Threadsがリリースから1年を迎えました。Metaの新規サービスとして開始時に大きく注目されその後ゆるやかですが確実にユーザー数が増えていることが伺えます。

また米国8月15日に新機能の発表がありました。

新機能は、インサイト機能、下書きの保存機能、投稿のスケジュール設定機能の3種類。

これらの機能は、ウェブ版に導入されたのちにモバイル版への導入を検討する予定で、企業として活用できる準備が徐々に整いつつあります。

 

参考:
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2408/02/news100.html

3. X(Twitter)

返信(リプライ)の並べ替えが可能に「トレンド」「新しい順」「いいねが多い」

米Xは8月9日(現地時間)、投稿へのリプライ(返信)の表示順を並べ替えられるようにしたと発表しました。

選べるのは「関連性が高い」「新しい順」「いいねが多い」の3種類です。

返信は個別ポストの返信やリポストをするためのタブの下に表示されます。

モバイルアプリで、その「返信」の表示が「返信(トレンド)」に変わり、これをタップすると「返信を並べ替え」というカードがポップアップするようになります。

 

Xでは約1年前より課金ユーザーからのリプライを優先表示していましたが、今回のアップデートでその並び替えができるようになりました。

また最近では伸びた投稿にインプレゾンビがわきやすいという傾向が見られていましたが「いいね順」や「新しい順」などに並び替えることにより、そのようなユーザーからの返信ばかりを目にすることはなくなる可能性があります。

ただこの機能は保存はされず、毎回投稿を個別表示するたびにデフォルトの「関連性が高い」にリセットされるようになっています。

コメントが多い投稿において、自分のアカウントでも他人のアカウントでも都度並び替えることができる、UX向上の1つのアップデートと伺えます。

 

参考:
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2408/10/news070.html

4. TikTok

なぜ興味のある動画ばかり流れる? ショート動画「TikTok」怖いぐらいの工夫

日本時間8月15日、+Digitalは、TikTokの巧みな工夫の内容について投稿しました。TikTokの最大の特徴は「ショート動画」。

短い動画をパッパッと切り替えて楽しめるため、暇つぶしとして最適で、ユーザーが興味のあるジャンルの動画が次々と表示される仕組みも優れています。

流行の大きな理由として、スマホユーザーに特化した「表示・閲覧の優れた仕組み」と「投稿ハードルの低さ」が挙げられます。

あえてフォロワーが少ない人の投稿をランダムに一定数表示する仕組みにより、初心者でもバズる可能性があります。

 

「TikTokを見ていると時間が溶ける」。動画を見続けてしまうその理由は大きく2つの仕組みがあり、まず1つめは受動的な視聴体験です。

自分で再生ボタンを押すのではなく、アプリを起動した瞬間に動画が流れはじめ、簡単なスワイプで次々と動画が流れるスマホ最適なUIになっています。

2つ目はレコメンド機能です。視聴時間やエンゲージメント等から同じ動画を好むユーザーをクラスタリングし、レコメンドして趣味嗜好の合う動画を表示する、協調フィルタリングと呼ばれる仕組みになっています。

新しいものを見つけるきっかけにもなるアルゴリズムであることから、今後企業の活用も進んでいくことが予想されます。

 

参考:
https://news.mynavi.jp/article/20240815-3001031/

5. その他SNS

Z世代に大ブームの写真SNS「BeReal」 広告事業を開始

フランスの大手モバイルアプリ・ゲーム開発会社Voodooが5億ユーロで買収したBeRealの今後のサービスにどんな変化が生じるのか、新CEO(最高経営責任者)アイメリック・ロフェ氏がインタビューに答えました。(ロフェ氏はこれまでVoodooでSNS関連サービスをけん引)

現在ブームを巻き起こしているBeRealは、フランスのモバイルゲーム会社Voodoo(ブードゥー)に買収されました。今後はアプリ上で広告を配信するなど、ビジネスモデルを強化するとのことです。

 

6月にフランスのVoodooが5億ユーロで買収した、“映えない”SNSとして若年層に人気のSNSの「BeReal」の広告事業がスタートしました。

2024年2月からはDIORやM・A・C、ADIDASなどのブランドも活用をはじめ、ロフェ氏はブランドとユーザーの新たな接点づくりに貢献するものと考えているとコメントしています。

ユーザーからも「BeRealで広告が出るようになった」とのクチコミが他SNSで投稿されはじめ、スタート時である今は慣れないUIに広告感があるとややネガティブなコメントが多く見られます。

企業によるマーケティングツールとしてのBeRealの活用が進むかどうか今後の発展に注目です。

 

参考:
https://www.advertimes.com/20240626/article465076/

6. 企業炎上

子ども用品の“パパディス”が炎上騒動で販売中止へ「ご意見を検討した結果」

日本時間7月31日、衣料品チェーンストア「しまむら」のベビー子ども用品専門店「バースデイ」の新作アイテムがネット上で炎上し、販売中止する事態となったことが明らかになりました。

29日から、小さな子どもの言い間違えシリーズなどがデザインされている、作家とのコラボ商品発売を発表しましたが、キッズソックスの中のひとつに「パパは全然面倒みてくれない」と、ユーザーたちが複雑な気持ちになってしまった衝撃の文言がありました。

その後炎上、公式Xアカウントは30日に販売中止を発表、謝罪しました。

 

近年、男女の役割に対する世間の目が厳しくなっています。

「静かなときは 何かやってます」「なくのがしごと」「オムツ パンパンです」「すぱぺぴー」など親の共感を狙うフレーズの中に「パパはいつも寝てる」「パパはいつも帰り遅い」「パパは全然面倒みてくれない」のようなものもあり性差別なのではないかという批判が高まりました。

今回は子ども用品を扱う企業でのパパママに関する炎上のため、企業はより一層自社のステークホルダーを意識した配慮が必要になるでしょう。

対応としては発売翌日には中止が発表され、ユーザーの反応を迅速にキャッチし意思決定を行ったスピードは早かったと言えます。

 

参考:
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/6cc205e5db29cf6fb2882faf9d986699ce3fcba7

ライザップ「ステマ広告」、消費者庁が措置命令…低価格ジム「チョコザップ」巡り

日本時間8月9日、消費者庁は、個人の感想を装って商品を宣伝するステルスマーケティング(ステマ)をしたなどとして、スポーツジム運営会社「RIZAP(ライザップ)」(東京都新宿区)に対し、景品表示法違反で再発防止を求める措置命令を出したと発表しました。命令は8日付。

同社は今年1~3月、同社が運営する低価格ジム「チョコザップ」についてインフルエンサー15人に宣伝を依頼、「広告」や「PR」などの記載をせず、投稿を自社サイトに転載するなど、広告表記の違反が多数ありました。

 

2023年10月1日に景品表示法の禁止行為にステマが指定されてからまもなく1年となります。

SNS利用者の増加やインフルエンサーマーケティングの活発化により、ステマが問題視されるようになり、関係性の明示が必要になっています。

今回の該当箇所はSNS上ではなく自社ウェブサイト上。

「SNSでも話題!絶賛の口コミ続々」との表示箇所にPR依頼をしていたインフルエンサーの投稿を抜粋しており、企業から依頼した投稿と明らかにせずに掲載していました。

インフルエンサーの投稿を活用の際はSNS以外の影響範囲も意識しておきましょう。

 

参考:
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240809-OYT1T50173/

7. SNS好事例|わかさ生活 X活用

Xでクリエイターコラボ投稿!その展開に注目が集まった理由とは?

日本時間7月19日、わかさ生活広報部Xが「メンチレンタル」を依頼し、その展開に多くの注目が集まりました。

メンチレンタルとは、X芸人メンチニキが「メンチ(カツ)を切る」というギャグを披露するサービスで、翌日には、わかさ生活の持ちネタ「締め出され投稿」とメンチニキのコラボが展開されました。

さらに、ミツカンや馬の被り物の会社も絡む投稿が続き、Xならではのコミュニケーションが繰り広げられ多くのユーザーがその様子を楽しみました。

 

今回の重要なポイントは、「クリエイターと一緒にストーリーを展開したこと」で、単発で終わらせず、ストーリーを展開することで注目を集めました。

双方の事前投稿により、多くのユーザーはこれから展開されるストーリーに引き込まれ、どのような結末を迎えるか見届けたのです。

ストーリー展開において重要なのは「謎」です。

今回の投稿では「どのような結末を迎えるか」というアテンションを継続させる「未来型の謎」が仕掛けられています。

今回の流れで言うと、「どの企業にメンチを切りに行くのか?」と、この先の結末がどうなるかをハラハラして見守りたくなるというアテンションが、単発で終わらず継続していた部分です。

ユーザーの「どこの企業さんの前でメンチ切るのか…楽しみすぎる!」といった声からもその様子が読み取れます。

 

参考:
https://note.com/socialmedia_lab/n/n0202db3a1e11

8. SNS好事例|ファミマ ノベルティ

SNSで話題沸騰!つい投稿したくなるノベルティとは?

日本時間7月16日~29日、ファミリーマート限定でメントスのマストバイキャンペーンが行われ、ユーザー投稿により多くの注目が集まりました。

ファミリーマート公式でもInstagramやXで投稿をしていますが、いいね数などの数から、実際に多くの注目を集め、強く購買の後押しをしているように見えるのはユーザーの投稿でした。

商品購入によるおまけだけでなく、このような商品独自のノベルティをSNSキャンペーンに活用するという手法も多く取られています。

 

今回の重要なポイントは「ゲットしたユーザーが思わず投稿したくなるおまけ(ノベルティ)」である点です。

上記の投稿の他、犬猫好きに呼びかける、メントス以外のものにつけてみたなど、犬猫好きやかわいいおまけ好きなユーザーらがこぞって買いに走り、投稿を行っています。

おまけ(ノベルティ)はブランドとのタッチポイントを作るための手段のひとつ。

SNSで思わず投稿したくなるおまけを企画し、ユーザーによって拡散されることで、「新たにor久しぶりに商品を購入する機会を作ることができる」だけでなく、「他のユーザーの興味喚起や後押しにつなげることができる」のです。

企業発信ではなく、ユーザーによるユーザーの言葉での発信だからこそ、ユーザーの心に刺さりやすく、人々の興味関心を集め行動をさらに後押します。

 

参考:
https://note.com/socialmedia_lab/n/n0d3fba77b2d0

9. SNS好事例|モスバーガー公式SNS

ユーザーが思わず切り取りたくなる施策とは

2024年6月25日、モスバーガーはオリジナルLINEスタンプ3種類の配信を開始、その中の「オニオンフライのスタンプ」が狂気だと、ユーザーの投稿をきっかけにX上で話題になりました。

この投稿は145件のリプライ、2.8万リポスト、11万いいねを獲得、535.2万インプレッションを叩き出しました。

スタンプリリース時点で既に引用投稿され、「ちょっとした狂気を感じる、好き」など、ユーザーがツッコミを入れつつ好意的な内容が数多く寄せられていました。

さらにその2日後、ユーザーにより切り取られた投稿がX上で広まった形です。

 

今回の重要ポイントは、「ユーザーによるコンテンツ創出を誘発するようなコンテンツ」を企業側が仕掛けに行くということです。

「オニオンフライ」スタンプは、同時にリリースされた他の2種類の王道で可愛く使いやすいスタンプと並んでいるがゆえに、そのツッコミどころ溢れるシュールさや狂気が際立ちます。

また、スタンプショップでたまたま見かけたり、今回のようなユーザーの投稿がきっかけで初めて知ったりした際に、思わず「なにこれ!w」とツッコませ、切り取りたくなる余地が勝因であることがうかがえます。

自社でこのような施策を生み出すには、どのような切り口でコンテンツを作ることがユーザーによるコンテンツ創出につながるか、アンテナを張る必要があります。

 

参考:
https://note.com/socialmedia_lab/n/na06b3d9f3d50

10. SNS好事例|ファミマ Instagram

117万再生!工場見学リール投稿。2つの重要な要素とは?

日本時間6月19日に投稿された、「新スイーツ何ができるか当ててみて」と製造の裏側を公開したリールに注目が集まり、1万件を超えるいいね数と、100件以上のコメントがつきました。

ベルトコンベアで手作業で盛り付け〜容器に入れてラベルを貼るまでをまとめた縦型動画で、冒頭や最後のカットは横長ベースで黒背景に文字入れとシンプルな構成、途中は盛り付けの様子が分かるよう別画角で2段組みにし、最後まで見ると新スイーツの商品名が明かされるしくみになっています。

 

投稿の重要な要素は2つ。

1つ目は「工場見学」、普段見ることができない企業や人気商品の裏側を知ることができるため、人々の関心を集めやすいコンテンツです。

人気企業で、ましてや注目度の高いコンビニ新スイーツとなると、その注目度や期待感も大いに後押しされ、再生数にも寄与したと考えられます。

「予想の500倍手作業で驚!」「凄い早いレーンで繰り返し作ってると思うと本当に尊敬する」といった驚きや感謝の声が寄せられていた他、絶対食べる!といった購入意欲が沸いたことが分かるコメントも多々ありました。

そして2つ目は「クイズ」です。「どのような新スイーツができるのだろう?」「商品名はなんだろう?」と期待や想像を膨らませながら、つい最後まで視聴してしまう体験を提供できます。

 

参考:
https://note.com/socialmedia_lab/n/n8358da91764e