2012年Googleが介在しない社会『AISA(アイサ)』~ソーシャル時代の新消費行動モデル
2010/09/07
GoogleがFacebookに抜かれると。
X(Twitter)の利用者がこれだけ増えると。
今、世の中の人は気付き始めました。
これからはソーシャルメディアの時代だと。
ソーシャルメディアの時代になった今、ユーザーはどういう行動を取り、企業側はどうそれをとらえていかなければいけないのでしょうか?
本エントリーで、ソーシャル時代の新消費行動モデル『AISA(アイサ)』をご紹介しています。
これからの皆さんのマーケティングに活用して頂き、ユーザーにとっても、企業にとってもより良い世の中になればと思っています。
【目次】
- 1.ソーシャルメディアの未来 ~ 孫 泰蔵さんより
- 2.ソーシャル時代の新消費行動モデル「AISA(アイサ)」とは?
■1.ソーシャルメディアの未来 ~ 孫 泰蔵さんより
皆さんの中にも、この孫 泰蔵さんの『ソーシャルメディアの未来』をご覧になった方は多いのではないでしょうか。
※追記 :残念ですがスライドの投稿者により、この資料が削除されてしまったようです。。(かいつまんだ内容は、本ブログでもご紹介しています。)
ソーシャルメディアの未来
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これからの新消費行動モデルの話をするまでに、『ソーシャルメディアの未来』で言われている事のおさらいをしたいと思います。
『サーチエンジン』から、『ソーシャルサーチ』へ
『ソーシャルメディアの未来』では、トラフィックのメインプレイヤーが、
- 1. Portal Site
- 2. Search Engine
- 3. Social Network
- 4. Social Search
といった流れで変遷していくと言われています。
【実績】ソーシャルメディアからの流入は、Googleからの6倍以上にも!
トラフィックのメインプレイヤーが『ソーシャルサーチ』に移っている事例として、以下にて2つをご紹介致します。
■(1) 本ブログ(移転前)の流入元
以下の解析データは、以下のエントリーをアップして2日経った時のものです。
- X(Twitter)889
- hootsuite.com 227
- suadd.clip.in 151
- 合計 1,267
- google合計 895
ちなみに、このエントリーの時には、X(Twitter)を使った告知はあまりしていませんでしたが、それでも、X(Twitter)からの流入数が最も多いとの結果になりました。
■(2) adman.TVの流入元
こちらは、アドマンさんの事例です。
以下のエントリーより、データを引用させて頂きます。
- X(Twitter)1157
- facebook 846
- hootsuite 431
- 合計 2,434
- google合計 396
アドマンさんのブログでは結果が顕著で、“ソーシャルメディアからの流入は、Googleの6倍以上”という結果になっています。
検索アルゴリズムの変化~『Google’s Page Rank』から『Person Rank』へ。
“サーチエンジン時代”の検索アルゴリズムの重要な指標に、『Google’s PageRank』があります。
(引用:wikipedia)
これが、“ソーシャルサーチ時代”には『Person Rank』にとって変わっていきます。
(引用:ソーシャルメディアの未来)
ちなみに、この『Person Rank』が進むと、影響力の格差はどんどん広まっていきます。(人によって影響力に差がある、というのは今のリアル社会でも同じですが、”データベース化されている”、という点で異なります。)
また、ゆくゆくは、自分の子ども・子孫が『Person Rank』を受け継いでいくようになると思っています。
そうすると、学生の頃世界史で習った某国の身分制度(ソーシャルメディアの場合、差別はないと思いますが、)のように、階層化から抜けにくい社会になっていくのでは、と思っています。(ここら辺の未来予想は少し長くなるので、またまとめたいと思います。)
ソーシャル時代、『ソーシャルサーチ』以外のもう一つの行動『ソーシャルフィルター』
孫 泰蔵さんのプレゼン資料では、これからの時代は『ソーシャルサーチ』の時代になっていくとされています。
本ラボでは、ソーシャルサーチに加え、“ソーシャルフレンド”を介した『ソーシャルフィルター』という消費行動が増えていくと考えています。
以下にて、『ソーシャルフィルター』を使った新消費行動モデルをまとめました。
■2.ソーシャル時代の新消費行動モデル「AISA(アイサ)」とは?
Googleが介在しない社会
このような「AISA(アイサ)」の消費行動モデルでは、以下のような変化が出てきます。
ソーシャルフィルター時代になって変わる4つの行動
- (1) 情報は「検索する時代」から『フィルターを通す時代」へ
- (2) ソーシャルフィルターの反応が意思決定要因へ
- (3) 興味/関心ごとはソーシャルサーチで調べる
- (4) 購入アクションが、即ソーシャルフレンドに共有
(1) 情報は「検索する時代」から『フィルターを通す時代』へ
これまでのネットの利用方法は、”何かあればGoogleで検索する”・”Googleを通して情報を探しに行く”という、能動的なアクションが大部分を占めていました。
これからのネットの利用は、“ソーシャルフレンドのフィルターを通し入ってきた情報を見て反応する”という比較的受動的なアクションをするようになります。
(2) ソーシャルフィルターの反応が意思決定要因へ
これまでも、物を購入する時に「口コミ」を参考にする、という行動がありました。
これからは、その動きがワンステップ前に進みます。
”何か気になる物があったら、ソーシャルフレンドに問いかける”
”その反応を見て、購入を決める”
X(Twitter)・Facebookなどを通し、こういった行動を取る事が増えていきます。
また、これまでの(ネット上で面識がない人の)「口コミ」よりも、ソーシャルフレンドからのフィードバックは、より大きな影響力を発揮し、ソーシャルフィルターの反応が意思決定要因となっていきます。
(3) 興味/関心ごとはソーシャルサーチで調べる
これは、既にFacebookにて実験が始まっています。
何かを調べる時、Googleではなくソーシャルメディアを使います。
ソーシャルフレンドが何と言っているのか?を調べに行くようになります。
(4) 購入アクションが、即ソーシャルフレンドに共有
これも、既にアメリカでは少しずつ増えています。
自分が何を購入したのか?という情報をソーシャルメディアがデ
ータベースとして保有し、それがソーシャルフレンドに対して発信されたり、購入を検討する際の参考情報になっていきます。
■まとめ
以上のように、
- (1) 情報は「検索する時代」から『フィルターを通す時代」へ
- (2) ソーシャルフィルターの反応が意思決定要因へ
- (3) 興味/関心ごとはソーシャルサーチで調べる
- (4) 購入アクションが、即ソーシャルフレンドに共有
といった行動を通し、さらに『ソーシャルフィルター』の精度が増し、さらに便利になり、利用が増えていきます。
これからは、Googleが介在しない社会、『ソーシャルフィルター』の社会に変わっていきます。
【補足:用語の説明】
※「ソーシャルフレンド」とは?
-X(Twitter)における「フォローしている人」・Facebookにおける「友達」・mixiにおける「マイミク」を意味します。
※「ソーシャルフィルター」とは?
-「ソーシャルフレンドを介して情報のフィルターをかける行為」を意味します。
この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部