2022年7月の主要SNSニュースまとめ!
2022/08/04
1. X(Twitter)
2022年のトレンドレポートを発表
https://marketing.twitter.com/ja/insights/the-conversation-twitter-trends-2022
X(Twitter) Japanが、過去2年間にわたるツイートを調査したレポート “Twitter トレンド 2022”を発表しました。
データ取得期間は、2020年1月1日(水)~2021年12月31日(金)。
X(Twitter)上で話題になっている会話を広範囲にわたってリサーチし、3つの注目トピックを選定、それらの今後のトレンドなどをご紹介しています。
トレンドとしては以下3つが掲載されており、それぞれの経緯やトピックの伸び率、次のトレンドなどが掲載されています。
①ファイナンスがSNSに到来:仮想通貨とNFTの熱狂がファイナンスとカルチャーの架け橋に
②サラリーマン的マインドからの解放:終⾝雇⽤制から誰もがクリエイターや起業家になれる時代に
③社会に根深く存在する不平等に寄り添い、変化を求める声:ひとりの気付きから社会全体の気付きへ
発信する内容に絡められる場合、積極的に絡めることで投稿が拡散される可能性が高まります。また、トレンド③を理解して投稿作成を行うことで、炎上リスクを下げることができるため、運用担当者は目を通しておくとよいでしょう。
参考:https://marketing.twitter.com/ja/insights/the-conversation-twitter-trends-2022,
https://hypebeast.com/jp/2022/7/twitter-trends-2022-japan-report-news
イーロン・マスク氏、X(Twitter)との買収合意を破棄
米国時間7月8日、イーロン・マスク氏が総額440億ドル(約5兆9000億円)で合意したX(Twitter)社の買収合意を破棄することが明らかになりました。
イーロン・マスク氏によると「利用者の偽アカウントに関する情報提供に不備があったこと」が理由とのことです。
X(Twitter)社側は法的措置に踏み切る姿勢を表明しています。
同氏は「言論の自由を守る」ことを目的に、X(Twitter)を実名制にしたり、アルゴリズムを公開するなどの構想を語っていたことから、買収が実現するとX(Twitter)が大きく変わる可能性があると予想されていましたが、一時保留となりました。
10月の裁判が実施されることが確定しており、今後も両者の動向に注目が集まります。注目を集めている目下、大きなアルゴリズム変更などクリティカルなアップデートなどはないと予想されます。ただし、今回の争点は偽アカウントなので、偽アカウントやbotのフォロワーを多く持っている、それらを活用しているビジネスは影響を受ける可能性があります。
参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/c1843e17cbb309069ef03c70d745bdeefe9516ce,
https://nextmoney.jp/?p=51762
広告主向けの新機能「ブランドいいね」の提供を開始
https://blog.twitter.com/ja_jp/topics/marketing/2022/branded-likes
日本時間7月1日、X(Twitter) Japanは、広告主向けの新機能「ブランドいいね」の提供を開始したと発表しました。
まずは、日本、米国、英国、サウジアラビアのX(Twitter)利用者が対象となります。
ブランドいいねは、「タイムラインテイクオーバー(旧:プロモトレンド)」の追加機能で、いいね押下時にアニメーションを表示させることができます。
X(Twitter) Japanより「ブランド想起が277%、購入か購入の検討が202%上昇」、「3人に2人がブランドいいねを魅力的なサービスと回答」とポジティブな調査結果が発表されており、利用することでブランド認知度や売上アップが期待できると考えられます。
「タイムラインテイクオーバー」は一度の利用が数百万円以上とハードルは高いですが、大規模にプロモーションをかけたい場合などは前向きに検討いただくとよいでしょう。
参考:https://blog.twitter.com/ja_jp/topics/marketing/2022/branded-likes,
https://webtan.impress.co.jp/n/2022/07/04/43009
2. Instagram
今後投稿する15分未満の動画はすべてReelsに統合。TemplatesやReels Remixなど便利機能も
https://about.fb.com/news/2022/07/new-ways-to-create-instagram-reels-remix/
米国時間7月21日に、今後投稿される15分未満の動画は「Reels」へ統合されることを発表。
15分以上の動画や、以前に投稿された動画はこれまで通り動画となります。
アプリではプロフィールにある「動画」と「Reels」のタブが1つに統合されます。
今後数週間以内に実装予定です。
没入感の強い縦型動画の投稿数を増やし、閲覧数を高めることで、Instagramでの滞在時間を増やすのが目的と考えられます。
また、近年急速に成長しているTiktokで流行っている機能を順次実装していること(次ページ参照)から、ユーザーがTiktokに流れることを阻止しようとする動きも見受けられます。
Reelsを簡単に作ることができる機能なども実装されており、アルゴリズム的にも有利に働きやすいため、運用担当者は積極的にReelsを投稿するとよいでしょう。
Reel作成に便利な「Templates」や「Reels Remix」など便利機能も追加
Dual
他の人のReelsに自分の反応を追加できる
スマートフォンのフロントカメラとバックカメラを同時に使用して撮影ができる
Templates
あらかじめ用意されているテンプレートを使って、写真や動画からReelsが作成できる
Reels Remix
水平または垂直の画面分割できる
公開されている写真をリミックスできる
参考:https://about.fb.com/news/2022/07/new-ways-to-create-instagram-reels-remix/,
https://gigazine.net/news/20220722-instagram-reels/
メッセージで問い合わせから支払いまで完結する「Payments in Chat」開始
https://about.fb.com/news/2022/07/buy-products-on-instagram-in-chat/
米国時間7月18日に、新機能「Payments in Chat」を発表。
ユーザーは小売業者のInstagramを見て、気に入ったアイテムについてメッセージで問い合わせ、会話の中で購入、支払い、発送確認までできるようになります。
本機能の利用には、Metaの承認が必要です。
まずは米国で提供が開始されます。
Instagramは決済機能などを備え、購買のプラットフォームとしての機能を強めてきましたが、今回はチャット内のみで購入・決済・発送確認を完結できるようにするというアップデートです。Instagram内で購入・決済を完結できるようになります。
既に、国内でも海外でもメッセンジャーやDMを通じた購入が多く行われており、そのシェアを拡大し、かつ決済代行による手数料収益も見込んでいると思われます。
ただし、購買のプラットフォームとしての機能の実装は、日本国内ではあまり進んでおらず、いまだにECとの連携がメインなので、国内実装にはしばらくかかると思われます。
参考:https://about.fb.com/news/2022/07/buy-products-on-instagram-in-chat/,
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2207/19/news121.html
3. Instagram・Facebook
ユーザー批判を受け、新機能を一部撤回
米国時間7月28日、「Instagramの方針がTiktokに近づきすぎている」と批判を受けたMeta社は、「フィードの全画面表示」を含む一部の新機能を撤回すると発表しました。
同時に、2022年第2四半期決算報告の質疑応答で発表した「InstagramとFacebookフィード上でのおすすめ表示を約3分の1に増加させる」という意向についても、再検討の姿勢を表明しています。
InstagramとFacebookでは、近年TikTokに寄せた機能追加が目立ち、アルゴリズム的にもReelsが優位になるように設定されていましたが、今回の騒動でその流れが一部変わるかもしれません。今後もユーザー離れを防ぐため、TikTokと同様の機能追加は予想されますが、既存のユーザーのフィードバック次第で、方針は揺れ動くでしょう。
なお、注目すべき点としてはFacebookです。Facebookは友人などの周囲の人との関係性を最も重視するSNSとして、他のSNSとは異なるユニークさを誇っていましたが、今回の決算報告によって将来的にそのユニークさが失われる可能性も推測できます。
参考:https://gigazine.net/news/20220729-instagram-rollback-tiktok-feed/,
https://www.cnn.co.jp/tech/35191184.html
4. Facebook
新たなコンテンツ発見の場「ホーム」と親しい人の投稿が見られる「フィード」にタブが分かれる
https://about.fb.com/ja/news/2022/07/home-and-feeds-on-facebook/
米国時間の7月21日、コンテンツの管理や発見がより簡単になる「ホーム」と「フィード」タブの提供を発表しました。
「ホーム」…パーソナライズされたおすすめの新しいコンテンツやクリエイターを見つけてフォローする発見の場
「フィード」…既にFacebook上でつながっている人々やコミュニティのコンテンツに簡単にアクセスできる場
Facebookは今まで、「友達」などの親密度の高いユーザーの投稿が優先的に表示されていましたが、今回のアップデートで、Instagram同様に「新たな発見の場」も重視するSNSに生まれ変わる可能性があります。
他の媒体はユーザーのコンテンツの好みを分析しハマらせるという戦略をとっている中、周囲の人との関係性を重視するSNSとして優位性を保っていましたが、今回方向性を大きく変えたことで、今後アルゴリズムや広告に大きな変更が入る可能性があります。
あるいは、企業としての活用において、ホームでのリーチを狙うか、フィードでのシェアや話題化を狙うかなど、よりコンテンツの狙いが細分化する可能性もあります。
参考:https://about.fb.com/ja/news/2022/07/home-and-feeds-on-facebook/,
https://webtan.impress.co.jp/n/2022/07/25/43101
5. YouTube
Shopifyと提携し、新たなライブショッピング機能の提供を開始
https://blog.youtube/news-and-events/youtube-shopify-integration-merch-shopping/
米国時間7月19日、ネットショップの開設・構築プラットフォーム「Shopify」と提携し、YouTube動画からのライブショッピングへのアクセスを拡大することを発表しました。
米国、ブラジル、インドの先駆けて導入し、2022年後半には随時他国での提供が開始される予定です。
YouTubeは、Youtuberによる商品紹介や商品レビューが盛んに行われており、商品やサービスの比較検討に用いられているプラットフォームのため、ショッピング機能との相性がよいといえます。
昨年以降、X(Twitter)、Instagramなど大手SNSはこぞってShopifyと連携しており、ショッピング機能へ力を入れています。また、InstagramやFacebookではNFT投稿も可能になり、近い将来、SNS上で商品の購入や売買が当たり前になることが予想されます。
商品レビューを行うインフルエンサーやクリエイターの重要度も増すと考えられるため、メーカー、小売業などの運用担当者は動向を注視しておくとよいでしょう。
参考:
https://blog.youtube/news-and-events/youtube-shopify-integration-merch-shopping/,
https://find-model.jp/insta-lab/news-youtube-spotify-shopping/